ガールズ&パンツァー~黒森峰からやってきた狼~   作:疾風海軍陸戦隊

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大洗横断ウルトラクイズ!ファイナルステージです

突如始まった大洗横断ウルトラクイズ。数多のチームを破り、決勝まで残ったのはみほたちあんこうチームと義弘の狼チーム。

 

「さあ!ウルトラクイズもついにラストステージです!そのステージは!!」

 

「大洗マリンタワーの展望所だぁー!」

 

ドンドン、パフパフと、ロスマン先生と角谷はパフパフ喇叭やタンバリンを鳴らして豪快に言い

 

「やっぱウルトラだからね~」

 

「そうねファイナルステージは高いところでやるのがお約束ね!」

 

「「イエェ~イ!!」」

 

ハイテンションでハイタッチをする二人を見てあんこうと狼チームは

 

「何か教官。ノッテきてるね・・・・」

 

「先生…楽しくなってきたのかな?」

 

「ある意味似た者同士?」

 

と苦笑する中、

 

「本当はヘリで屋上に乗り付けたかったんだけどね~」

 

「さすがに予算上できないからね…そんなお金があるなら戦車道の予算に回した方がいいからね~」

 

「「ねぇ~」」

 

と、仲良く言う二人に義弘は

 

「それで…ファイナルステージのお題は何ですか?問題間違えたらバンジージャンプですか?」

 

「大丈夫大丈夫。ファイナルは問題とか関係ないから教官」

 

「ええ・・・・最終クイズは・・・」

 

ロスマンの言葉に皆はつばを飲み込むが彼女が出した問題は・・・・

 

「じゃんけん50本勝負です」

 

ズコォーーーー!!!

 

ロスマンの言葉に皆、古典的な漫画みたいなずっこけをする

 

「え!?じゃんけん勝負って・・・・」

 

「か、会長・・・それは流石に・・・・・」

 

「もはやクイズでもなんでもないな・・・・」

 

篠原、河嶋、冷泉が呆れたそぶりを見せる。そんな中、義弘はロスマンたちをジト目で見て

 

「先生・・・・もしかしてネタが尽きて?」

 

「失礼ね・これも試練の一つよ。じゃんけんに勝つには運が必要。それは戦車戦でも同じです」

 

「そうそ。運も必要なんだよね~」

 

「・・・・で、二人の本音は?」

 

「「やっぱウルトラクイズと言えばじゃんけん大会は必須でしょ!」」

 

「あのな・・・・」

 

二人のハモリ言葉に義弘も呆れる。そしてやっぱこの二人は何処か似ているんだな…と思ってしまったりもした

 

「じゃあ・・・・やりましょうか・・・」

 

「・・・・そうだね」

 

五十鈴がそう言うとみほは頷くそして角谷がじゃんけん勝負の内容を説明した

 

「各チーム、全員が私とじゃんけん勝負をする。一回でも私に勝てればそのチームの優勝ね」

 

ざっくりとした説明をする

 

「やった^それなら楽勝じゃん!早く終わらせて買い物へ行こう!」

 

と武部はお気楽に言うと、角谷はニヤッと笑って

 

「言っとくけど私、じゃんけん強いよ~最初はどのチームがいく?」

 

「では、私がー!!」

 

勢いよく秋山が名乗り出た

 

「では、初めよっか~」

 

こうして、優勝をかけたじゃんけん大会が始まるのであったのだが・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんなことって・・・・あるんだね」

 

「だから私最初に言ったでしょ?『じゃんけん、強いよ』って」

 

「強いとかそう言う次元での問題では・・・・」

 

「じゃんけんで・・・・50連敗・・・」

 

「相子ですら、三回ぐらいでしたからね」

 

「奇跡を見た・・・・」

 

あんこうチームが愕然とする中、狼チームでも

 

「ええ…ここまでじゃんけん強い人初めて見たわよ。三チーム全員敗北とわね・・・・」

 

「ですが、義弘さんだけ別格でしたね・・・・」

 

「ええ・・・・相子続きで、30回延長戦してたもんね・・・・」

 

「でも最後,いきなり武藤先輩。せき込んで負けちゃいましたけどね・・・惜しかったな・・・」

 

「いや・・・多分。永遠と相子しか出なかったわよこの勝負」

 

篠原の言葉に小波、服部が頷く。最後の勝負は全員負け。だが、狼チームの車長である義弘だけ角谷相手に善戦をしていたのだが、突然咳を込み始め、その隙に負けてしまい、このウルトラクイズは勝者のいない結果となってしまった

「ア~ハッハハ!!参ったかぁ~?」

 

勝者の角谷は高らかに笑いだす。すると・・・・

 

「あの・・・教官」

 

「ん?なんですか秋山さん?」

 

「結局、このクイズ大会と戦車道・・・・何の関係があったのですか?最初に説明は訊いたのですがやっぱり・・・・」

 

腑に落ちない。そう言いたげな表情に皆は頷くとロスマンは

 

「そうね・・・・港ではそれっぽいことを説明しましたが・・・・実はこのクイズ自体、戦車道特訓とは一切関係ありません」

 

「え?」

 

ロスマン先生のまさかの発言に角谷以外は皆目を丸くする

 

「強いて言うのであれば、これは息抜きのためのイベントです」

 

「息抜き・・・・ですか?」

 

「そうです・・・・例えばそうですね…秋山さん」

 

「は、はい?」

 

「戦車でずっと砲を撃ち続けるとどうなります?しかも連続で撃ったとなると?」

 

「そんなことをすれば、砲身が使えなくなってしまいます」

 

「そうですね・・・・では五十鈴さん?華道でもずっと休まずに練習をすることは出来ますか?」

 

「・・・・いいえ。華道でも休まずに花を生け続ければ集中力が落ちてしまい奇麗に活けることが出来なってしまいます」

 

ロスマン先生の言葉に秋山と五十鈴が答えるとロスマン先生は頷き

 

「そう、その通りです。以前見た練習を見ましたが、みんな少し行動が硬く見えました。決勝戦や廃校阻止というプレッシャーが原因というのは見てわかりました。ですがそんな状態では気疲れして決勝で本来の力を出し切ることは出来ません」

 

「だから、クイズ大会を?」

 

「ええ・・・・いい気晴らしになったんじゃないのかしら?」

 

ニッコリ笑うロスマン先生に皆はそう言えば、先ほどまでみんなは決勝戦で黒森峰に勝ち、優勝しては意向を阻止するという重いプレッシャーとのしかかていた緊張感がほぐれた気がした。

どうやらすべて彼女の計画通りになったみたいだ

 

「じゃあ、これでクイズ大会終了!この後、自由時間だから楽しんでね~・」

 

クイズ大会が終わり皆が解散しエレベーターで降りる中

 

「・・・・あっ!それと武藤君はちょっと残ってくれる?」

 

「ん?」

 

急に呼び止められた義弘。そしてみんながエレベーターで降り、展望室に残っているのは角谷と義弘だけだった

 

「・・・・で、俺だけ残してどうしたんですか会長?」

 

「いや~どうしても武藤君と二人きりで話したいことがあってね~~」

 

と少し苦笑じみた表情でそう言う角谷に対し義弘が分からないというような表情をし首をかしげると

 

「武藤君にはさ、西住ちゃん同様に感謝しているよ…本当に。ここまでこれたのも奇跡だと思っているよ」

 

「礼は不要ですよ。それにプラウダ戦でも言ったようにあなたのおかげで俺はまた戦車道をすることができた・・・・みほと再会してこうして戦車道をすることができた。だから俺は心の底からあなたに感謝しているんですよ。ですから決勝でもみんなと協力して勝ちましょうよ」

 

「そっか・・・・」

 

「言いたいことはそれだけなんですか?」

 

「いいや…ここからが本題・・・・武藤君さ」

 

角谷がそう言い小さく息を吸うと

 

「あとは私たちに任せて。武藤君は観客席で私たちの戦いを見てくれないかな?」

 

「・・・・」

 

突然の言葉に義弘は『彼女は何を言っているんだ?』というような怪訝な目で見るが、すぐにその理由に気づく

 

「・・・・先生に‥‥…訊いたんですか?肺血病のこと・・・・俺が長く生きられないことに」

 

義弘が角谷に訊くと彼女は悲しそうな表情で頷いた

 

「うん・・・・それ以前におかしいと思ったのはプラウダ戦の時、義弘君私と話をしているときに激しく咳をしたでしょ?その時口を押えていたハンカチを落としたのを拾ったんだけど・・・そのハンカチに血がついていた・・・・それに君は以前から顔色が悪くなっていたし、まさかと思ったんだけど・・・・」

 

「・・・・・・」

 

真剣な眼差しで言う角谷に義弘はふっとため息をつき、降参と言いたげに両手を上げ

 

「本当に会長は勘が鋭いですよね・・・・・まるでもう一人のロスマン先生のようですよ・・・・」

 

「・・・じゃあやっぱり」

 

「ええ・・・・お察しの通りですよ会長。あと数日…いや遅くても180日・・・俺が生きていられる時間です」

 

「そう・・・・じゃあ、武藤君」

 

「残念ですが、俺は戦車を降りる気はありませんよ。角谷会長。俺は最後まで戦車乗りとして最後まで戦いますよ」

 

「だったら、死んでもいいの?」

 

「本望・・・・とまで言いません。ただ俺は中途半端なことは嫌いですので」

 

「西住ちゃんには?どう説明するの?」

 

「・・・・・・心配かけたくねえ。会長だったら俺と同じ状況だったら話すんですか?小山さんや河嶋さんに?」

 

「・・・・・」

 

その言葉に角谷は言えなかったら、もし自分が彼と同じ状況だったら果たして親友である二人に話せただろうか?

「否」

それは出来ない。二人の悲しい表情は見たくないから。自分だったらきっと、今いる彼と同じ、ずっと胸の内にしまっているかもしれない

そう・・・・今、一人で戦車戦以上の戦いをしている彼のように

 

「そう言うわけです・・・・ではそろそろ行きますね・・・・それとこれは会長が責任を感じる必要はありません。全部俺の勝手な我儘なのですから」

 

そう言いエレベーターに向かう義弘に角谷は

 

「うん…分かったよ・・・でもねあまり血迷ったことはしすぎないでね・・・西住ちゃん悲しんじゃうから」

 

とそう言うと、彼は振り向き寂しそうに微笑んで

 

「会長・・・・もう俺には血迷うほど血なんて残っちゃいませんよ・・・」

 

と、そう言いエレベーターに向かうのであった

 

「・・・・・」

 

残された角谷は

 

「はは・・・・何が生徒会長だよ・・・・・私は無力だね・・・・ごめんね武藤君。西住ちゃん・・・」

 

悲しそうな表情でそう呟く角谷であった

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・」

 

そしてその会話をひっそり聞いていた者がいた

 

「・・・義君が・・・・・死ぬ?」

 

それはみほであったのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻、大洗上空に一機のヘリがやってきた

 

「ここが大洗学園・・・・」

義弘は生存させる?

  • 生存しない
  • 生存させる
  • 生存するが長くは持たない
  • 死ぬが転生する
  • どっちでもいい
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