ガールズ&パンツァー~黒森峰からやってきた狼~   作:疾風海軍陸戦隊

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旧友の来訪、黒狼と銀狼

分からない・・・・彼が何を隠しているのか・・・・

何を背負っているのか・・・・・

 

そして聞こえた『義君が死ぬ』という意味を・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

ウルトラクイズが終わった後のことだ

 

「・・・・・・」

 

「どうしたのみぽりん?」

 

武部が心配そうに顔をのぞかせみほの顔を見る

 

「・・・・え?」

 

「そうですね?マリンタワーを降りた時からなにか深刻そうな顔をされてます」

 

「相談なら乗るぞ」

 

五十鈴も心配そうに訊き、冷泉も頷く

 

「うん・・・・実は義くんのことなんだけど・・・」

 

「武藤殿ですか?」

 

「うん・・・・この頃ますます義君の体調が悪いように見えるの」

 

「確かに咳をすることが多くなったな。顔色も悪かったし」

 

「まだプラウダ戦での怪我が治りきっていないのでしょうか・・・・・」

 

「確かに、この頃話しかけても上の空なことがありました・・・心配ですね・・・」

 

あんこうチームのみんなが心配する中

 

「義君・・・・」

 

幼馴染である彼を心配するみほの顔を見た武部は

 

「武藤ならきっと大丈夫だよ!多分まだ調子が悪いだけだから、きっとすぐに良くなるよ。だからそんな寂しい顔したら武藤心配するよ、みぽりん」

 

そう言い励ます武部にみほは

 

「沙織さん・・・・・そうだね。きっと良くなるよね」

 

と、そう言うのだが、まだ彼女の脳裏に残っている『義弘の死』というのがまだ引っかかっていたのだった。すると・・・・

 

「みほさん」

 

誰かに声をかけられ、振り向くと

 

「ロスマン先生・・・・・」

 

振り向くとそこにはロスマン先生と永琳が立っていた

 

「あなたの悩みは・・・・あのバカ弟子のことね・・・・」

 

ロスマンが訊くとみほは義弘のことだと気づき頷く

 

「エディータ・・・・」

 

「いいのよ永琳。もう潮時よ。あの子だってもう隠し通せないことはわかっているはずだわ」

 

「やっぱり義君は・・・・・」

 

みほがロスマンに訊くとロスマン先生は軽く息を吐き、そして神妙な顔つきになる

 

「みほさん・・・・・あなたに話があるわ。あなたにとって、とても辛い話になるけど」

 

「・・・・・え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、義弘はというと

 

「・・・・・・」

 

浜辺で静かに水平線の向こうを眺めていた

 

「ゴホッ!!ゴホッ!!ゴホッ!!」

 

咳を込み口からわずかに血がにじみ出ていた

 

「(最終決戦は黒森峰戦・・・・・・そして俺の命が尽きるのも・・・・・)」

 

自分の状況を見て義弘が自分の運命を受け入れつつあった。だが同時に

 

「(あゝ・・・・出来れば、もう少しだけ時間があれば…あと一年生かしてくれれば・・・・・・)」

 

そう思っていると

 

「やっぱりここにいたわね・・・・・義弘」

 

誰かが自分の後ろにいる。義弘は振り向かなかったがその声がだれであるかわかっていた

 

「・・・・・エリカ・・・か。こんなところに来て何の用だ?」

 

「別にたまたま、ここに来ただけよ。強いて言うならあなたの隊長さんに正式に宣戦布告しに来たってところかしら?」

 

「・・・・そうか」

 

「そうよ・・・・隣据わるわよ」

 

声の正体はエリカだった。そしてエリカは隣に座り

 

「・・・・酷い顔ね。この頃休んでいないでしょ?」

 

「ああ・・・・・休む暇もないよ」

 

「もう休んでもいいのよ・・・・」

 

「俺が休んだら、黒森峰が勝ちやすくなるからか?」

 

「冗談言わないで、試合とか黒森峰とか関係ないわ。あんたがいてもいなくてもコテンパンに倒して見せるんだから!!それが私たち王者の道を行く黒森峰よ」

 

「そうか・・・・それは手強そうだな。だがそれでいて倒し甲斐がある」

 

「やめる気はないのね」

 

「中途半端なことが嫌いなのはエリカも知ってるだろ?」

 

「・・・・・死ぬ気?みんなを置いて」

 

「仕方がないさ・・・・・いづれ来る運命だ」

 

「っ!?」

 

義弘の言葉にエリカは目をカッと見開き、彼の襟袖をつかみ

 

「ふざけるんじゃないわよ!!」

 

「エリカ・・・」

 

「何が運命よ!勝手に諦めてるんじゃないわよ!!あんたはそんな人間じゃないでしょ!いつもいつも諦めずに抗って、最後には勝利をつかむ!それが黒狼・・・・いえ、高杉義弘でしょ!!あんたの五丈原はここじゃないでしょ!!」

 

「俺は諸葛孔明か・・・・というより俺は孔明ほどの軍師ってほどじゃないよ。まあ強いて言えば、五丈原というよりも落鳳坡と言ったところだろうな」

 

「真面目に言ってるのよ私は!」

 

強く握りしめ狼のごとく鋭い目で彼を睨む

 

「・・・・・・」

 

彼女の気迫に彼は黙っていた

 

「あなたはいつもそうよ!大事なことはいつも自分の胸にしまって、いつも一人で抱え込んで・・・・もっと・・・自分を大事に…仲間を頼りなさいよ…情けなくてもカッコ悪くてもいいから…それともあなたにとって私たちはそんなにどうでもいい存在なの?」

 

エリカの言葉に義弘は口を開いた

 

「・・・・そんなわけねえだろ・・・・・みほもエリカもそして今まであった人たちもみんなどうでもいい存在なわけねえだろ・・・・」

 

「なら・・・」

 

「だからこそなんだよ」

 

「大切な存在だからこそ、この苦しみを・・・辛さも・・・誰にも味わってほしくはないんだよ・・・ただそれだけなんだよ」

 

「・・・・・・止めても無駄なようね」

 

「ああ・・・・次の戦い‥‥王者である黒森峰との戦いが・・・・俺の最後の戦いだ・・・それで俺の時代は・・・・黒狼の時代は終わる。それと同時に武藤義弘の時代も終わる・・・・」

 

「っ!!」

 

その瞬間エリカは義弘の頬を叩く

 

「ふざけないでよ!あなたが終わる?これから死ぬから?ふざけないでよ!むしろあなたはこれからじゃないのよ!あんたが死んだら、どれだけの人が悲しむのよ・・・もうあなたの命はあなただけじゃないのよ・・・・

それに私とみほの約束はどうなるのよ!一緒に桜を見るって約束したじゃない!!本当にあんたは昔からそうよ・・・・そう言うところが嫌いよ・・・・大嫌いよ!」

 

義弘の胸を叩くエリカ、そして彼女は彼の顔を見上げ

 

「嫌いよ・・・・嫌いだけど・・・・・・死なないでよ!義弘!!」

 

涙を流し、そう言うエリカ。

 

「エリカ・・・・・すまない」

 

「謝らないでよ。謝るくらいなら生きなさいよ・・・・もうすぐ死ぬだなんて言わないでよ」

 

「・・・・・ああ」

 

エリカの言葉に義弘は小さく頷くのであった

 

 

 

 

 

 

そして数分後

 

「・・・・ごめんなさいね頬を叩いて」

 

「いや、気にしてないよ」

 

「それよりも義弘。あんたやっぱり決勝出る気なの?」

 

「ああ・・・・・相手は最強の黒森峰。不足はないし、俺が唯一勝負してない強豪だからな」

 

「勝負って、あんた三年前に先輩たちのチームコテンパンにしてたでしょ?」

 

「あれは相手が弱すぎるし、まほさん崇拝者の形だけの連中だよ。いわばかかしだよ。まほさんも当時の連中も練度を見れば笑っていただろうな。だが今度の相手は、去年の屈辱をバネにし、エース級を集めた相手だ。それにエリカが副隊長だし、油断ならないよ。ま、負ける気はないがな。言っておくけど・・・・」

 

「分かってるわ。あんたがたとえ危篤状態でも、手加減するつもりはないわ。さっさとフラッグ車を撃破して戦車道大会始まって以来の短期戦にしてあげるんだから!」

 

「ふっ…それでこそエリカだな」

 

そう言うと義弘は立ち上がる

 

「・・・・行くのね」

 

「ああ・・・・すまないなせっかく来てくれたのに。大洗案内しようか?エリカが唸るほどのハンバーグ屋さんとかあるぞ?」

 

「興味深い話だけど。今回はあんたに話があってきたから、また今度でいいわ」

 

「みほには会わないのか?」

 

「決勝前にまた来るわ・・・今度は偵察にね。その時改めて宣戦布告するわ」

 

「堂々と偵察しに来るって言ういう奴初めて見たぜ」

 

「別にいいじゃない。見られて困ることなんてあんたにはないでしょ?」

 

「・・・・そうだな」

 

エリカが軽く笑い義弘も軽く笑い返すと、義弘の携帯が鳴った

 

「鳴っているわよ?」

 

「ああ・・・・誰だろう・・・てみほから?」

 

相手はみほだった。義弘が電話に出る

 

「みほか・・・・どうしたんだ?」

 

『あ、義君・・・・・あの・・・・その…明日空いてる?』

 

「明日?別に何も用事ないけど・・・・」

 

『よかった・・・・・あの…その…あのね?』

 

「?」

 

さっきからもじもじしたような声をするみほ。

 

『あのね義君・・・・・明日・・・・・デートしてくれない?』

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・え?」

 

 

 

義弘は生存させる?

  • 生存しない
  • 生存させる
  • 生存するが長くは持たない
  • 死ぬが転生する
  • どっちでもいい
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