甘兎の千代子さん   作:赤山グリテン

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今度はチョコはシャロの家に向かい、第1夜を過ごします。相変わらず台本形式ですが、よろしくお願いします。


第4羽 シャロの家にて

―――シャロの家にて―――

 

シャロ(あれ、家に灯りが(とも)ってる。チョコさんが帰ってるみたいね)

 

シャロ「ただいま〜」

 

チョコ「おかえりなさい。夕飯の支度がもうすぐできますよ」

 

シャロ「えっ チョコさん、悪いわよそれじゃ。私も手伝う〜」

 

チョコ「初日ですから、今日は私にやらせて下さい」

 

シャロ「うーん、私疲れちゃってるので、じゃ、今日は悪いけどお願いしちゃう〜」

 

チョコ「ありがとう〜シャロさん」

 

・・・・・・・・・

 

シャロ・チョコ「いただきま〜す」

 

シャロ「ご飯に味噌汁に、もやしの野菜炒め。おいしそう〜」

 

チョコ「冷蔵庫にあるもので、ありあわせで作っちゃったんですけど、お口に合うかどうか…」

 

シャロ「おいしい」ウルウル

 

シャロ(家族にご飯を作ってもらった記憶なんて、遠い昔のうっすらとした儚い思い出……)

 

シャロ(それが、今日味わえるなんて)グスッ

 

チョコ「シャロさん、どうしたんですか。お口に合わなかったですか?」

 

シャロ「おいしくて、この味がずっと楽しめると思うと、嬉しくて涙がでちゃうのよ…。作ってもらうこともなかったし」

 

チョコ「良かったです。シャロさんに気に入ってもらって、嬉しいです」

 

シャロ「ところで、どうしてウチの学校に転校に?」

 

チョコ「それは・・、学校の都合なんです。前いた高校とシャロさんの高校は姉妹校ですよね」

 

シャロ「うん。そうだったわね」

 

チョコ「突然、校長先生から呼び出しがあって、転校するように依頼されたの。特待生の身分のままで」

 

シャロ「えっ」

 

チョコ「理由はわからないけど、「私を助けて下さい」とか校長先生から頭を下げられちゃって…」

 

チョコ「そのための謝礼金は学校から私の父母に渡ったけど、ほとんどが父母の借金に消えてしまいました」

 

シャロ「………」

 

チョコ「残りがシャロさんのご両親に渡ったはずですが、少なかったですよね」

 

シャロ「ごめんなさい。いま私の父母と連絡が取れなくて、お金も親からはお金が来ない状態で、自活してるのよ…」

 

チョコ「そうでしたか……。私も、いまのシャロさんと同じような家に住んでいたんですよ。母と、私と妹で。父は出稼ぎでいつもいないし」

 

シャロ「そうだったの(知らなかった)」

 

チョコ「本当に下宿先がシャロさんのところで良かった…」グス

 

シャロ「うわ―、チョコさん、泣かないで。これからは私達家族よ。助け合いながらお互いにね…」アセ

 

チョコ「はい、お願いします」

 

シャロ「それと、おたがい「さん」つけはやめない? もう他人じゃないんだから呼び捨てにしない?」

 

チョコ「わかりました」

 

シャロ「あと同い年なんだから、タメ口でお願いね」

 

チョコ「うん」

 

シャロ「チョコ、家族として改めてよろしく〜」

 

チョコ「お言葉に甘えて…シャロ、私からも改めてよろしくね」ペコ

 

・・・・・・・・・・

 

シャロ「ごちそうさまでした」

 

チョコ「ごちそうさまでした〜」

 

シャロ「片付けは、今日は私がやるわ」

 

(チョコの携帯の音)チリリリリン…

 

シャロ「チョコは携帯に出ちゃって。その間私が片付けちゃうから」

 

チョコ「ありがとう、シャロ」

 

チョコ「はい、もしもし……」

 

・・・・・・・・・・※(通話終了)

 

シャロ「チョコ、何の電話だったの」

 

チョコ「私の高校の担任の先生から。私の転校の話、承知してなかったみたいで、いろいろ聞かれちゃった…」

 

シャロ「校長先生や幹部クラスだけの独断で決めちゃったのね…」

 

チョコ「それで、私の高校でなんか揉めてるみたい。担任の先生は若い女の先生で、やさしくて、いい先生だったの」

 

シャロ「そうだったのね。うーん、今度、私とチョコは特待生だから間違いなく同じクラスだし、今年も昨年の担任がそのままだから、転校したらウチの学校の担任に、私からチョコを紹介してあげる」

 

チョコ「ありがとう、嬉しい」パアア

 

シャロ「いい先生よ。頼りになるわ。私がこのバイト生活をしていけるのも、その先生のお陰だもの」

 

チョコ「私、シャロ無しじゃ生きていけない……」ウルウル

 

シャロ「…(なんか照れる…)そ、それと、お風呂は千夜のところで借りてるから、そろそろ入りに行かないと〜。遅くなっちゃうと悪いし」

 

チョコ「うん」

 

※入浴終了後

 

シャロ「あとは早く寝よう。明日もあるし」

 

チョコ「そうだね…」

 

シャロ「お布団2枚敷いたので、一緒に寝よ」

 

チョコ「シャロと一緒に寝るの、楽しそう」

 

シャロ「私も〜 ではおやすみ」

 

チョコ「おやすみ〜」

 

布団にもぐり

 

シャロ「…………ねえ、チョコ」

 

チョコ「なあに、シャロ」

 

シャロ「その、あの、もふもふ、してくれないかな?」

 

シャロ(ココアに以前「もふもふ」やられて、それ以後、私も欲求不満に…)

 

チョコ「いいよ。妹(萌夏)にしてくれってせがまれて、よくやってるから」

 

シャロ「どっちがお姉さん? 誕生日は私は7月、チョコは?」

 

チョコ「私は4月。私のほうがお姉さんだね……」モフモフ

 

シャロ(チョコはお料理とか、洗濯物のいい匂いがする。なんかお母さんに抱かれてる気分で気持ちいい……)モフモフ

 

チョコ(萌夏にしてるみたいに、モフモフの他に、シャロに呼吸を合わせて、ポンポン子供をあやすように同じ間隔で、ゆっくりと手でリズムを取る…)モフモフ

 

シャロ「チョコ、ありがとう…お母さんに抱かれてるみたい…何だか安心する…」グス

 

チョコ(シャロってこういう所、すごく可愛い……それとシャロってハーブのいい香りがする)

 

シャロ「スー、スー」

 

チョコ「…お姉ちゃんに…まかせなさい…」ボソ

 

シャロ「うん……zzz」

 

チョコ「おやすみ、シャロ……」ニコ

 

 

―――翌朝、シャロの家―――

 

シャロ「うーん・・・今何時?」

 

シャロ「うわー寝坊したー(気持ち良すぎたから〜)」

 

チョコ「シャロ、おはよう〜。朝食出来てるよ〜。トーストとベーコンエッグだけど、我慢してね〜。時間はまだ大丈夫」

 

シャロ「またチョコに作ってもらっちゃった。ごめんね。ではいただきます」

 

チョコ「いただきま〜す」

 

※食事後

 

シャロ「じゃ、私はバイト先に行くわ。今日はクレープのワゴン販売だから、すこし早めに出なきゃ…」

 

チョコ「私は片付けしてから、甘兎庵に。気をつけてね、シャロ」

 

シャロ「チョコもね。じゃ、行ってきます」

 

チョコ「行ってらっしゃ〜い」

 

チョコ(さて、片付けたら隣の甘兎庵へお仕事お仕事)

 

 

――ー甘兎庵にて―――

 

チョコ「千夜ちゃん、おはようございます」

 

千夜「チョコちゃん、おはよう。あら、チョコちゃんがしてるこの桜の髪飾り、ココアちゃんと同じだわ」

 

チョコ「そうなんですね。小さい頃、母からもらったんです」

 

千夜「それで、チョコちゃん、悪いんだけど、午後からラビット・ハウスでお手伝いしてほしいの」

 

チョコ「どうしたんですか」

 

千夜「リゼちゃんから、チノちゃんがココアシックにかかって仕事にならないので、助けてほしいって電話があって…」

 

チョコ「私とよく似たココアちゃんと一緒にいた、小柄で髪が長い女性ですね」

 

千夜「で、そのチノちゃんは、ココアちゃんがいないと、ココアばかり淹れてしまう症状「ココアシック」が出るの……」

 

千夜「あなたなら、ココアちゃんに姿も声も似てるし、戦力になるんじゃないかって朝、リゼちゃんが…」

 

千夜「今日の午後と、リゼちゃんが出てこない明日の午前中、お願いできる? 急でごめんね。本当に」

 

チョコ「大丈夫です。千夜ちゃん…。千夜ちゃんの方は大丈夫なんですか」

 

千夜「おばあちゃんとで何とかなるから大丈夫よ。甘兎が午後忙しい明日は、リゼちゃんのいない午前だけにしてもらったし」

 

千夜「それから雇用契約は直接ラビット・ハウスと結んでね。時給とかは同じだと思うけど、労働条件は確認してから働いてね」

 

チョコ「わかりました。がんばります」

 

 

※チョコは甘兎庵で午前中働き、午後、ラビット・ハウスへ向かった。




シャロから見てチョコの関係は、一番近い(同様にココアとの距離は一番遠い)ので、お互い呼捨て関係になりました。(原作にないイレギュラーな感じになるので、悩みました)

次は、お待ちかねラビット・ハウスでチョコがアルバイトします。

拙いこのSSをお読みいただき、ありがとうございました。
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