ガルパン オリジナル学園艦短編 作:京都府の南スラヴ人
「所属は?」
「恐らく、プラウダ」
「チッ、この時期にいらん事を……」
戦車道部専用会議室に入ると既に車長の面々が待ち構えていた
「同志ユーゴ、この度の招集一体いかなる用件でございましょうか」
グラード部隊隊長、ベオ
「車長集めて会議するなんて何時ぶりやろなぁ」
クラバット戦車隊隊長。ドゥブロ
「今日は折角飛ばしたろうと思ってたのに……」
ブリャナ遊撃隊隊長。リュー
「(練習が無くなった思えば楽なもんか)」
エヴォ五律連合第1隊長。ポド
「みんな!ちゃんと座りぃや!同志が来てるねんで!」
エヴォ五律連合第2隊長。サラ
「まぁ、結果から言うとネズミがいた」
「ネズミ?」
「他校からのスパイが……!」
ベオとドゥブロを除いたほとんどが動揺した
戦車道において諜報活動は認められているのは知っていたが、いざ起こってしまうと浮足立ってしまうのは、未だ彼女たちが戦車道の味わい方を知らないからであろう
「おい」
「はっ!連れてこい!」
軽井に指示を出すと2人の小柄な少女たちが入室した
目と手と口が縛られており唸り声をあげている
「外せ」
「…ハァ! わ、我々は何もやっでいません!」
最初の言葉は自己弁護であった
しかし、それはユーゴの耳には届かずゆっくりと近づく
「タバコは?吸った事があるかね?」
胸ポケットから葉巻(ココアシガレット的な)を取り出し見せ得つける
少女は首を横に振り否定の意を示した
ユーゴはそんな彼女の頭を掴み無理やり葉巻を咥えさせた
無論、抵抗は当然の事であり咥えられた葉巻は床へと転がる
「君は、酒を嗜んだことはあるかね?」
戸棚からボトルを取り出し、今度はもう一人の少女へと近寄った
この少女も首を横に振った
ユーゴは少女の口に無理やり酒と称したボトル(中身はオレンジジュース)を口に突っ込み、これでもかと喉へ注いでいく
酒と思い込んだ事、そして無理やり飲まされている事から、少女の防衛本能が働いた
ボトルから口を外し、咽たかのように吐き出す
「独房に入れておけ」
「はっ! おい、とっとと立て、歩け!」
少女の退室が確認されると、もう一度席に座り直した
「同志ユーゴ、彼女たちは一体どこの所属なのですか?」
「プラウダだ」
「プラウダぁ?」
「あいつらと試合する予定なんてここしばらく無いやろ」
「諜報に力入れたんやろ。情報は1分1秒で更新されるもんやからな」
「それにしても解せませんな。新参者・寄せ集めの烏合の衆、こう呼ばれている我らを偵察する程の余裕があるという事でしょうか?」
「聖グロならともかく、プラウダにそんな奴らがいるなんて聞いた事無いぞ」
「あるいは、ウチらをそこまで舐めてるかやな。それやったら説明できるやろ」
「(それが一番正解に近いかもしれんな)。何にせよ、だ。こうして車長に集まっていただいたのは、この件をどう対応するかだ」
それまで身を乗り出していた車長たちも、対応という言葉を聞くと椅子に深々と座った
何せ、相手は強豪校を名乗るにふさわしいプラウダ高校
下手な対応をすれば、いずれ巡り合うであろうその時に過剰な砲火を浴びせられるかもしれないのだ
「何をウジウジ悩んどんねん! あのジャリ2人をウチらの練習の的にすれば、それで済む事やんけ! なんやったらその映像を、プラウダの連中に送り付けるんや!」
「馬鹿を言うな。事をいかにして穏便に済ますかという話をしているのに、相手を逆上させてどうする」
ドゥブロとベオの応酬は極論ながらも会議の発言を促したのは事実であった
それぞれが自身の思う対応策を述べていく
「同志ユーゴ、あんたはどう考えてんねん」
「うん? 私か? そうだなぁ……」
ドゥブロからの質問に、ユーゴは少し間を開けて答えた
「できる事なら、このままを維持したい」
「このまま、ですか」
「強硬策はプラウダ側の士気をかえって上げる事になるだろう。だからと言って、彼女たちをこのまま帰しては愚かである。プラウダ側の責任を問うたとしても、向こうは「2人の独断専行」と言えば、我々には反論の余地がない」
車長たちはまたも椅子に座り込んだ
有効な一手とは中々思いつかないもので、唸り声をあげたり、水を何度も何度も無意味に飲むばかりである
そんな時、ユーゴの脳内で何かの閃きがあった
「決めた。こちらからも偵察を出そう」
「同志ユーゴ、お言葉ですが我々の中で隠密行動の心得のある人材は一人も……」
「そう、隠密行動をする必要は無い。むしろ、堂々と見に行けば良い」
「それはどのような意味で?」
「まずはだな……」
車長がユーゴの周りに集まるその案を聞いた
自主管理教育組合とプラウダ高校の戦いは、情報戦という形で始まったのである
うん、これでもう自主管理教育組合の話は書かない感じで
次はメキシコかアイルランドモチーフのやつでも書こうかな