四八の冒頭で力尽きたSS集 作:四八
ここから先は屑の長い言い訳ですので興味がないとおっしゃる方はどうぞ、下へスクロールをお願いします。
まず、施しの英雄(偽)がここまでの高評価をいただけるとは、私自身、思いもしておりませんでした。皆様方、誠にありがとうございます。
私自身、次話を書こうと思ったのですが、あそこからカルナたちをどう動かせば、魅力的なお話になるのか、私の残念な頭では、どうしても思いつくことができませんでした。
ですので、楽しみにしていただいた方には誠に申し訳ありませんが、この形で納得いただきますよう、お願い申し上げます。
へファイストス・ファミリアにある1つの工房で、カン、カン、カン、と鉄を打つ槌音が鳴り響く。
鉄を打つのは、左半身に赤い射籠手を纏う赤髪の青年。
青年は、熱気渦巻く工房の中、一心不乱に鉄を打っていた。滴り落ちる汗など気にも止めず、只々鉄を打ち続けていた。
どれほどそうしていたろうか、青年はおもむろに槌を打つ手を止めると、手元にある鉄…いや、刀身を眼前に掲げた。
「……これもだめか」
手元の刀身を一通り見た後、青年はそう小さく呟いた。
「まったく、先は遠いが……まぁ、目標が高けりゃ、それだけやりがいもあるってもんだ」
そう言うと、青年は再び作業に戻る。
青年の語る目標。それは、彼の記憶に焼きつく唯1つの
炎に燃える世界の中で、ある1人の男が見せた一振りの刀。
かつて求めた究極の一刀。
其は、肉を断ち骨を断ち命を絶つ鋼の刃にあらず。
我が業が求めるは怨恨の清算。
縁を切り、定めを切り、業を切る。
即ち。宿業からの解放なり。
……其処に至るは数多の研鑽。
千の刀、万の刀を象り、築きに築いた刀塚。
此処に辿るはあらゆる収斂。
此処に示すはあらゆる宿願。
此処に積もるはあらゆる非業―――
我が人生の全ては、この一振りに至るために。
剣の鼓動、此処にあり―――!
受けやがれ、こいつがオレの───
青年はその一刀を目指し、日夜、鉄を打ち続ける。
青年の名は【千子村正】。Levelは5。2つ名は【剣製】。へファイストス・ファミリア、鍛冶師兼副団長である。
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「あぁー、今日も疲れたよぉー」
「お疲れ様、紅茶でも入れるからちょっと待ってて」
ヘスティアの眷属であるベル・クラネルのためにへファイストスに打ってもらった武器の代金。その返済のための1日の労働を終えたヘスティアはソファへと倒れこむ。ここはへファイストスの私室なので、彼女以外はこの光景を見ることはないのだが、あまりの寛ぎっぷりにその光景を見たへファイストスは、少し微笑みながらヘスティアに労いの言葉を掛ける。相当な疲労なのかヘスティアは、へファイストスの言葉に片手を挙げたきり、ソファに突っ伏したままだ。
「ねぇー、へファイストスー」
「んー、どうしたの」
数分経った後、突っ伏すことはやめたものの、未だソファに寝転んだままのヘスティアからの呼びかけに、へファイストスは紅茶を入れながら返事を返す。
「あの武器はなんだい、へファイストスが打ったのかい?」
そう言って、ヘスティアが指差した先にあったものは、一振りの武器。それは所謂、刀と呼ばれるものだった。鞘、持ち手は黒で統一されており、持ち手と鞘の間にある金色の装飾、武器に詳しわけでもないヘスティアが一目見ただけでも、それが並大抵の武器でないことがわかった。
「あぁ、
ヘスティアからの質問に、入れ終わった紅茶を運びながらへファイストスは答える。その返答にヘスティアは内心少し驚きながらも、まぁ、彼ならと1人納得した。へファイストスが口にした村正という青年ならば、ヘスティアも知っている。なにせ、あの【猛者 オッタル】の武器の1つを作成しているのが彼なのだ。このオラリオに住んでいるならば知らない方がおかしいと言える。故に、村正が目の前の武器を作ったと言われても、ヘスティアはまぁ、できるだろうと納得した。
「へー、村正くんか。確か赤い髪の子だっけ?……あれ、今までへファイストス、武器をもらうことはあっても飾ったことなんてなかったよね?なんでこれだけ飾ってるの?」
「え…えーとね」
長い間へファイストスと神友をやっていたヘスティアであったが、記憶を辿ると、確かに彼女はよく自分の子供たちに武器を送ってもらうことがあった。しかしながら、彼女はそれらを大切に保管はするが、飾ったことは一度もなかった筈だ。故に生まれたヘスティアからの疑問に、へファイストスは少し頰を赤く染めながら答える。
「あの子がね、
「へぇー…」
嬉しそうに微笑みながら話すへファイストスに、ヘスティアは彼女の心情を察した。しかしながら、それを口には出さず、心の中で彼女にガンバレ!と応援しつつ、もう一つ聞きたかったことを口にする。
「それじゃ、あれはなんて言う武器なんだい?僕は今まで、あんな武器見たことないんだけど」
「見たことないのも当然ね。あの子しか作れない武器だし、市場に出回ったこともあまりないしね。っと、その武器の名前だったわね。あの子が言うには、【ニホントウ】って言うらしいわよ。と言ってもそれは武器の種類の名前だから、武器の名前となると…これは無銘になるのかしら」
「ニホントウ?二本刀?けど、どう見てもこれは一本だよね?ここから二本になるのかい?」
「違うわよ」
そう言うと、へファイストスは、近くにあった紙にペンでその武器の名前を書き込む。
「こう書くのよ」
そう言った後に、へファイストスはヘスティアの前にその紙を差し出した。
「【日本刀】…。こんな風に書くんだ」
へファイストスに差し出された紙を見て、ふむふむと頷くヘスティアは、その後ジーッと日本刀を見たあとに、チラリとへファイストスに視線を送る。
「……なにか聞きたいことでもあるの?」
「えーっと、ちなみに聞くけど、この日本刀に値段をつけるとしたら、どれくらいするの?」
「そうねぇ…おそらく、1億ヴァリスはくだらないんじゃないかしら」
「いっ、1億ヴァリス!?」
ヘスティアが驚くのも無理はない。へファイストスが直々に打った武器が2億ヴァリス。つまり、単純計算ではあるが、火と鍛冶の神であるへファイストスが打った武器の、半分以上の値段のする武器を、村正は人の身で作り出したというのだ。
「どう、うちの村正はすごいでしょう?」
未だ驚きのあまり惚けるヘスティアに、へファイストスはニコリと笑ってそう言った。
現在設定のみ考えている作品
魔法科高校の劣等生×デジモンフロンティア
オーバーロード×東京喰種
いずれも今は妄想レベルの段階ですので、実際に書くかは未定です。