ハイスクールU×F   作:獣耳が大好きな新月

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初めての番外編で本編以上の駄文です。
それでも良ければ見てください。


番外編
ハロウィン


「ハロウィンをやりましょうか」

「……は?」

 

 縁側で猫と一緒に日向ぼっこをしていた織はツクヨミの言葉につい間抜けな声を出す。

 

「ですから、ハロウィンですよ、ハロウィン」

「……いや、何度も言わなくても聞こえてるから。てか何でハロウィンなんだよ?」

「一度やってみたかったからです」

 

 ツクヨミがそう言うと織は隠す気もなくため息を吐く。確かに、ツクヨミのように日本神話勢力の神は他の国から伝わってきたイベントをやりたがるのは知っていたが、何故ハロウィンをしようと思ったのかそこに織は少しだけ疑問を抱いたからツクヨミに質問をしてみた。

 

「なぁ、ツクヨミ。何でハロウィンなんだ?」

「……?おかしなことを言いますね今日はハロウィン、10月31日ですよ?なら、ハロウィンをやったって良いじゃないですか」

 

 いや、絶対に違うと織は思った。

 ツクヨミは確かにこういったイベントは行うが今のように率先してやりたがることは今までの行事ではクリスマスを除いて無かった。

 なのに、ハロウィンは率先してやりたがる。これに織は疑問を抱き自身の記憶からハロウィンについての知識を引っ張ってそして、一つの答えに辿り着いた。

 

「……なぁ、もしかしてツクヨミ、お菓子を食べたいからやろうと思ったんじゃないよな?」

「……そっ、ソンナワケナイジャナイデスカ、イヤダナァモウ」

 

 バレバレの分かりやすい嘘をどうもありがとうと織は心の中で呟いてふと、ある事に気がついた。

 

「なぁ、ツクヨミ」

「何ですか?」

「お菓子を貰いたいのは分かったけど……お前、貰えるのか?」

「え?」

 

 不思議そうな顔で織を見るツクヨミ。織は少しだけ笑いながらその理由を言う。

 

「だって、『トリック・オア・トリート』をするのって基本的に子供でお菓子をあげるのは大人の役目のはず。てか、それならオレは子供だからツクヨミからお菓子を貰えるってことか」

 

 織がそう言うのとツクヨミが逃げ出したのは同時だった。だが、いくらツクヨミが神であってもこの言葉だけは適用される。そうーーーー。

 

「魔王からは逃げられない」

「って、いつの間に!」

「種明かしするとさっきツクヨミの身体にワイヤーをかけたからそれを巻き取りながらだけど」

 

 そう言って織は手に持ったワイヤーでさらにツクヨミを雁字搦めにすると、ツクヨミを引き摺ってある場所に行く。

 そこは、台所だった。両儀家の台所はそこそこ、いや、かなり広く、またいろんな調理器具などが置かれている。

 

「そこで大人しくしてろ。ちょっと時間はかかるけどお菓子ぐらい用意してやるよ」

 

 織はそう言うと何時も着ている上着を脱いで手を洗い、小麦粉やバター、チョコレートなどお菓子作りの材料を冷蔵庫などから出して行く。

 ツクヨミはそれを見ながらふと、ある事に気がついた。

 

(織は男の子で男の子の人格ですけど、式は女の子の人格ですよね?身体は男で中身は女の子の時、戸惑ったりはしないのでしょうか?)

 

 ツクヨミはそう思いながら織を見る。

 何時もは髪を結ばずにそのまま垂らしているが、料理をする時だけはポニーテールに縛っている。

 何時もとは違う織が新鮮だなぁと思っていると……ふと、一つ疑問が出てきた。

 ……何故織をジッと見ているのか?という疑問が。

 

(あれ?織をジッと見ることは別にしなくても良いはずなのに、何で私は見ているんでしょうか?)

 

 うーんと考えるがその答えは全く出てこない。それどころかいつから見ていたのかさえ、分からない。

 

(気づいたら何時も織の姿を目で追っている)

 

 不思議だなぁと思いながらツクヨミは考え、やがて一つの結論に至った。

 

(そうか、私は織が持ってきてくれるお菓子を楽しみにしているからこうして織を見ているんだ)

 

 ツクヨミが一つの結論に至ってから少し経つと織が出来立てのクッキーを手に持ってツクヨミのところに戻ってきた。

 

「ほらよ、とりあえずこれ食え」

「わぁ〜、ありがとうございます織。頂きます!」

 

 この後、ツクヨミは自分の私欲のためにハロウィンをやろうとしたことがバレて他の神々に怒られる事になるのだが、それは完全に蛇足だろう。

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