ハイスクールU×F   作:獣耳が大好きな新月

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本編
プロローグ


【とある◾️◾️の独白】

 

 生まれた時から自分が二人いた。

 ほとんどのことに無関心で◾️を抑えてくれる◾️。

 ほとんどのことに興味は無いがある事に快楽を覚える◾️。

「その事に何かを感じていたか?」と聞かれたら「感じてない」と自分たちは言うだろう。

 周囲がどれだけ自分たちを見捨てても、もう一人の自分は必ず見捨てない。

 そう信じて過ごしてきた。

 そんなある日、自分が住んでいる家に帰ってこなかった自分の親が帰ってきた。

 帰ってこなくても良かったのに、と自分たちは思ったが、何か様子がおかしいことに◾️は気づいた。

 ◾️は気づいてないけど、◾️は気づいてしまった。そして、その先に待つものもまたーー。

 

 そこまで気づいた時、反射的に◾️は動きーー自分の親の首を締めていた。

 

 殺さないと殺される。殺さないと自分たちは死ぬ。そう思ったから◾️は殺すために動いた。

 

 だが、もう一人の◾️はそれに少し……戸惑ってしまった。これ以上、◾️に()()()()()()をさせて良いのかと。

 その、戸惑いの結果、力が抜けてしまい……親は自分たちを刺した。急所から少しだけ外れた場所に刺さった事に気付いた親は再び、自分たちの身体に刃物を刺した。

 だが、それもまた外れ、腕に刺さる。それを見ればまた抜いて刺して抜いて、刺して、抜いて刺して抜いて刺して抜いて刺して抜いて刺して抜いて刺して抜いて刺して抜いて刺して……。

 十を超えたあたりから、数えるのを止めた。

 意識は薄れ、感覚は薄れ、音があまり聞こえない。

 笑い声と身体に来る衝撃とぼやける視界がまだ自分が生きていることを証明しているが、こちらからして見ればさっさと殺すならしてほしい。はっきり言って痛みと苦しみが長く続くだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 気がつくと彼らはそこにいた。

 上も、下も、右も、左もわからない。

 果ての見えない無限に続いているかのような錯覚を覚える白い部屋に……。

 何かを探すように彼らは辺りを見渡すが彼らの目には何も映らず、ただ白い部屋しか映らない。

 何が何だか分からない彼らの半分は困惑しながら何かを待つように立ち、残りの半分は自身の身体を見たり周りの人たちを観察したりする。

 1分、2分、3分……。

 だいたい、15分が過ぎた頃だろうか?突然彼らがいつの間にか持っていたスマートフォンの画面がつき、何処からか声が響き渡った。

 

『やぁやぁ、遅くなってごめんね?ちょっと査定の方に時間がかかってね』

 

 軽薄そうな男の声だ。その声を聞いた瞬間、何人かは苛立ちながらその声の主を探し始める。

 

『まぁ、今の君たちに時間とかそう言ってももう無駄か……無駄だったね!だった君たちは死んでるんだもん』

 

 その言葉と同時にその場にいた人はすべての動きを一度止めた。

 そして、すぐにこの場に声が響き渡った。

 ある者は喜びの声をあげ、ある者は悲しみの声をあげ、またある者は疑問の声を上げる。

 

『うんうん。色々と思う人はいるよね?まぁ、この状況を実際に体験して喜んでいる人たちはこれから何が起こるのか分かってるよね?』

 

 その言葉に喜びの声をあげた者たちはそれぞれ「よっしゃぁぁ」など喜んでいてそれ以外の人たちの多くは困惑した様子でそれを見ていた。

 

『……まぁ、分かっていない人がいるようだし、それに()()()()()()()()()()()もいるようだから最初から説明しようか』

 

 その声と同時にピピピピピピと電子音が鳴り響いた。

 その元は……少年たちが持っている携帯からだった。いつの間にか暗くなっていた画面は再びつき、そこには『自分の名前』と『ランク』『ポイント』が映されていた。

 

『さてと……説明する前にまず、君たちが持っている携帯電話を見て欲しい。そこに、自分の名前、ランク、ポイントが書かれていることを確認して欲しい』

 

 その声と同時にこの場にいる者は全員携帯電話を見て確認をする。それを察したのか声は説明を始めた。

 

『確認したね?なら、説明を始めようか。先ず、さっきも言ったけど君たちは死んだ。

 だけど、勘違いしないでね?君たちは二次小説とかでよくある神のミスで殺された訳ではない』

 

 その言葉に何人かは怪訝そうに顔をしかめ、一部の人は納得したような顔をする。

 

『君たちは間違えて殺された訳ではなく、寿命を全うして死んだ。ここまで聞いて何人かは疑問に思ったんだろうね?「ならば、何故、自分たちは転生するのか」ってね。まぁ、その答えを僕は何も言えないから話を進めようか』

 

 携帯の画面が勝手に切り替わっていき、少年たちは慌ててその画面を食い入るように見はじめる。

 

『君たちはこれから転生をする。でも、転生するときに何も無かったら君たちは次の世界に行ったときすぐに死ぬかもしれないよね?だから、君たちに特典を与える。……でも、特典を手に入れられるかは君たち次第だけどね』

 

 最後に小さくこぼした声は画面を無我夢中で見ていた多数の人たちの耳には入らず、声の主はそんな全員の様子を見ながら少しだけ()()()()()()から再び説明を始める。

 

『まず、君たちの端末に写っている『ランク』これは君たちに与えられるポイントに関係しているもので上からA.B.C.Dとなっている。

 次に『ポイント』これは君たちのランクによって決められたポイントが映し出されている。Aランクならば、100万ポイント。Bランクならば50万ポイント。Cランクならば25万ポイント。Dランクならば10万ポイントってぐあいにね』

 

 その言葉にその場にいるもの全員が画面を見て様々な反応をする。

 

『次に特典だね。君たちの画面の右上に参画のボタンがあるよね?そのボタンを押すと特典の一覧が出てくる。その中で自分の欲しい能力などをポイントの限り手に入れることができる。

 例えば僕が100ポイント持っていて特典を3つ選んだとする。その3つが100ポイント以内であれば貰えて、超えていた場合もらうことはできず再び特典を選んでもらうことになる』

 

 ガヤガヤとさらに騒がしくなっていく様子に声の主は煩わしいと思いながらも説明を続ける。

 

『次に注意事項。これから言う注意事項はキチンと従ってね。

 1.転生者に関係する特典は一人につき一つまでにする。まぁ、その中にあるのは精々転生者の居場所がわかるとかそういったやつだけなんだけどね。

 2.原作の主人公に対する特典の使用制限。

 例えば、『主人公を消してくれ』といったような特典はこの場にいる過半数が願わなければ受理されないが、ポイントは消費される。

 3.ポイントは使い切らなかった場合ランダムで振り分けられる。

 例えば100ポイント残った場合その100ポイントはこちら側が勝手に身体能力や家などに振り分ける。

 以上が注意事項だよ。それじゃあ、みんな特典選び頑張ってねー。

 あっ、あと特典を選び終えた人から順次転生していくから』

 

 それだけ言うと声の主は何処かへと消えていった。

 後に残ったのは特典を選び続けている転生者達だけだった。

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