「やめろーー!、はぁはぁ」
「おっと!起きましたか?取り敢えず落ち着いてください」
「ここは、あんたは誰だ!」
「まぁまぁ落ち着いてください、ここはコガウバという町の診療所です。私は診療所の医師です」
ぼくはコガウバという町の診療所で目覚めた。
「ある子が突然あなたが倒れてるって言って駆けつけてここに運んで来たんです」
「そ、そうですか、ありがとうございます」
「いえいえ医者ですから。ところで何故そんなボロボロで倒れてたんですか?見たところ軍服で、でもやって来た形跡とか周りになかったのですが?」
「えっと来たというか転移させられ、、はっ!戦いは!戦争は!!」
ぼくは戦っていた事をはっと思い出し診療所を出た。
「ちょ何処に行くんです」
「なぁエイトルの場所は何処だ!」
「え、えっと確かあっちでしたかね」
「あっちか!うっ!」
「あ、まだじっとしてないと」
「うっ手当してくれた事は有難いが、すぐ戻る!」
「あっちょっと!」
ぼくは痛みを後に自分のいた場所、町に全速力で向かった。
コガウバという町から自分の町はとても遠かった。
「頼む残っててくれ!」「嘘であってくれ!」と何度も言いながら向かった。
でも着いてみたら膝をつく光景だった。
「あぁ、あぁ、、」
戦っていた所、そして町、辺りはほぼ何も無くなっていた。
「クソ!クソッ!クソーーー!うあーーーー!」
ぼくは涙が止めどなく流れ落ち叫んだ。
その悔しさと怒りがこもった叫びは周囲に響くが誰にも伝わらなかった。
しばらくしてぼくは戻ると言ったからコバウバに戻って行った。
ぼくは自分の町に戻った勢いはなくそれより遅く行っていた。
コバウバに着くとあの医者が待っていた。
「あっ!戻って来たんですね。それでどうでしたか町は?」
ぼくは聞かれた瞬間、力がガクッと抜けた。
医者は倒れかけたぼくを受け止めた。
「大丈夫ですか!?」
「何も、何もなかった!」
「!!?」
ぼくは涙をまた流し言った。
「取り敢えず中に入ろう」
診療所の中へ肩を借り入った。
ぼくはベッドに腰をかけ、医者は気を使いコーヒーを注いだ。
「よかったらどうぞ、ここに置いておきますね」
「、、、」
「それでその今聞くのはどうかと思いますが一体何があったんですか。あ、でも無理になら何も聞きません」
「、、、いや、話します。手当とかしてもらいましたし」
ぼくはそうやって医者に自分の名前や友、そして戦争の事を話した。
「そんな辛い事があったんですね」
「くっ!なんでぼくだけが、ぼくが!」
「そう自分を責めないでくださいシセンさん」
「1人にしてくれ、それとその名前ではもう呼ばないでください」
ぼくは少し怒り声で言ってしまった。
「はぁ分かりました。でもこれだけは言っておきます。生かされた事に不満や自分を責めさせる為に皆さんは貴方を生かしたんじゃないと思いますよ。それでは」
「、、、」
そう言って医者はどっかに行った。
ぼくは少し冷めたコーヒーを啜った。
ぼくが自分の本当の名が嫌になったのはぼくが情けなかった、力が足りなかった、大切なものを守れない自分の名前が恥ずかしかったからだ。