その後の夜、ぼくは診療所を出ようとした。
出ようとした時ドアの前の椅子に手紙と服が置いてあった。
手紙を見るとこう書いてあった。
(これを見ているという事はやはり夜に何処かに行くのですね。良ければそこに置いてある服を差し上げます。その格好だと少し目立ちますし何よりボロボロなので、それに気分を変えるという意味でもどうか変えてみてはいかがでしょうか。どうか貴方の人生に良き出会い、良き人生になる事を)と書いてあった。
ぼくは少し涙が溢れた。
ぼくはその涙を拭い置いてある服に着替え感謝の意味を込め、お辞儀し町を出て行った。
そしてぼくは夜になるまで行くあてもなく歩きとある町の酒場で足を止めた。
「いらっしゃい」
ぼくはカウンターに座った。
「何にいたしましょう?」
「ジュースはあるか?」
「えぇございますよ」
「林檎ジュース」
「かしこまりました」
ぼくは酒じゃなくジュースを頼んだ。
「どうぞ、それと瓶も置いておきますのでどうぞごゆっくり」
ぼくが飲んでいるとテーブルで座ってた奴が話しかけて来た。
「おうおう兄ちゃんここらじゃ見かけない顔だなぁおい」
「、、、」
「おい無視かよ、おら!」
殴りかかって来たがぼくは片手で止めた。
「何!?」
「お客様店内で乱暴ごとは」
「うるせぇ!お前らもやれ!」
そういって一緒に座っていた奴らがぼくに向かって来た時店の扉が開きある女性が入って来た。
その女性が入って来るとぼくを殴ってきた奴とそいつが呼んだ奴らは言葉を失い冷や汗をかいていた。
「あら何か揉めごとかしら?」
彼女が鋭い目でそう言うとそいつらは一目散に飲んだ酒やらの金を置き逃げる様に店を出ていった。
「いらっしゃいませ」
「ええマスター私のお気に入り、お願い出来るかしら?」
「ええございますよ」
「じゃあお願いね」
「かしこまりました」
彼女は注文をするとぼくの隣に座りぼくに話しかけて来た。
「お隣失礼するわね。さっきは全然動じてなかったけど貴方一体何処から来たのかしら?」
「どうぞロゼワインです」
「ありがとう」
「ふっ遠くからだ、それにあれぐらいどうってことはなかった」
「あら、そう」
と言い彼女がロゼワインを一口飲み言った。
「確かに貴方結構な力を持っているわね」
「ほぉそれはどうかな」
ぼくがそう言うと彼女は言った。
「あら私には相手の大体の力と魔力はわかるわよ、貴方の年からだと貴方は他の奴らより随分強いわよ」
「ほぉあんたは一体なんだ、見ず知らずのぼくにいきなり喋りかけて来て?」
ぼくがそう言うと彼女は答えた。
「私の名は神綺、魔界の神よ」
ぼくに喋りかけて来たのは魔界の神、神綺さんだった。