ゆさゆさ………
「……?」
朝はドラがネコパンチで起こしてくれるが今回は体を揺すられている。とうとうウチのドラは体を揺らすことができるようになったのか?
「起きて、刹那君」
「………んあ?」
声が聞こえて夢心地から覚める。目を開けると恋人の顔がドアップで映った。
「うおっ!?」
一気に眠気が吹き飛び目を見開く。なんでここにいんだ?っていうかドラは?
「クスっ、おはよう」
「あ、ああ。おはよう。なんでここにいんじゃ?」
「なによー、あたしが起こしに来ちゃいけないのー?」
柚希が頬をふくらせながら俺を見下ろす。
「いや、いけなくはないんじゃが……ドラはどうした?」
「ふふっ、ドラちゃんより早く起こしにきちゃった」
「は?」
俺は傍らにある時計を見ると時刻は6時50分。いつもドラが起こしに来るのは7時ジャスト。つまり彼女はドラが起こしに来る7時より10分早く来たのか。
「なんでこんなことを?」
いや、別にいけなくはないんだがちょっとビックリしたというか出来れば昨日のうちに教えてほしかった。
「羨ましかったの!」
「なにが?」
「刹那君の寝顔が見れてそれを起こすのってやってみたかったの!」
そう言って彼女は照れくさそうに頬を赤らめながら笑う。
「………かわいいじゃねぇか」
「へ?」
「いや、俺の彼女はかわいい言うたんじゃ」
「も、もう!からかわないでよ!///」
「さ、俺も起きるかの」
体を起こして背伸びをする。
「あ、刹那君。寝癖ができてるよ」
「元々くせっ毛がひどいんじゃ。だから偶にこんな爆発する」
「なんか猫みたい」
俺は基本寝巻きは黒のTシャツに黒のジャージなのだが顔もトレイン似なので黒猫っぽく見えるのだろう。まあトレインに憧れて黒の服を着たりするようになったのだが。
柚希はここまで寝癖がひどいのを見たことがないのか興味津々という風に俺の頭を触ろうとする。割と身長差があるので背伸びをしている。どんだけ触りんだ。
俺は観念してベッドに腰掛けた。すると彼女は俺の横に座り今度こそ髪を触っている。
「すごーい!髪はふわふわなのに寝癖がすごい」
「………喜んでもらえて何よりじゃ」
髪で喜んでもらえるとはなんか複雑な気分だ。
「さ、そろそろ行くで」
「えー、もうちょっと触りたい」
「また今度じゃ」
この爆発頭は一週間に一回は起こるので今まで彼女が見ていないだけなのだ。
「あっ、ちょっと待って」
「ん?」
振り向くと唇にやわらかい感触が伝わった。
「ん!?」
「……ん」
キスされたと気づくと思わず彼女の顔を凝視する。数秒すると彼女は俺から離れた。
「おはようのキスだよ///」
彼女は顔を真っ赤にしながら俺の部屋から出て行った。
「恥ずかしいならしなきゃいいのに」
そう言う俺の顔も真っ赤になっているのは間違いないだろうが………