俺の転生先は『君のいる町』!!   作:修平

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尊のアホと柚希のピンチ

 

~刹那side~

 

 

柚希がウチに来てから数日が経ち、俺と柚希はさらに仲良くなったと思う。

 

逆に青人とあまり喋らないが仲は悪くないのでいいだろう。

 

源じいさんのとこにも連れて行ったのだが

 

「ほぉ~、この子が刹那坊の(ニヤニヤ)」

 

「こらこら、じいちゃん。あんまり刹那をからかうんやないで?それにしても可愛い子やねぇ~。刹那の隣にいてもお似合いや(ニコニコ)」

 

一人はからかうじいさんともう一人は悪気はないのだがじいさんより質の悪いばあさんだった。柚希また顔赤くしてたし。

 

そして俺は今部屋で一人音楽を聴いている。最初は柚希もいたのだが、「あ!家に池!鯉がいるー!」と縁側に行ってしまった。

 

ま、東京の家に池や鯉はないか。と前世の記憶を思い出しながらもリラックスをしていた。すると自転車のブレーキ音と聞き馴れた幼馴染の声が聞こえた。

 

「チーーッス!青大ォ、CD返しに来たで~~」

 

「ん?尊か」

 

ならいいか、と思い再び横になる。何故こんなに尊に素っ気ないかと言うとアイツはやたらと俺に絡んでくるのだ。というのも、ほとんどが俺への嫉妬なのだが。神様のおかげで俺はトレイン似のイケメンになり勉強や運動もできるので告白されたことは結構あるのだ。(全部断っているが)しかも告白した女の子は尊が好きになっている子が多いので余計絡んでくる。

 

「そういえばアイツ柚希に一目惚れすんだっけ?」

 

この世界の柚希は俺に惚れている要素はあるがよく分からないのだ。だから今は友達以上恋人未満の付き合いなのだが。

 

「めんどくさくなりそうだ」

 

『刹那ーーーーーーーーーーー!!!!!!』

 

「………やっぱり」

 

俺は尊の叫び声を聞きながら下へと下りて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~青大side~

 

今は幼馴染の尊が来とる。コイツは気づいたらいつも一緒にいたというほど生粋の幼馴染だ。

 

話し声が聞こえ縁側の方へ行ってみると、枝葉と尊が喋っておった。

 

「あれ?何しとん尊」

 

「は………青大!この子ここに住むって…」

 

あ、めんどくさくなるパターンや。

 

「あ、あぁ 色々事情あっての」

 

「青大君のお友達?」

 

枝葉が俺に問いかける。コイツとは必要以外のことはあまり喋らないがいい奴と分かっとるので普通に返す。

 

「ああ、幼馴染の尊」

 

「あ、どーも……由良尊です」

 

あれ?このパターンは……って、それより

 

「そんなに前で見ると危ないぞ?その辺よぉ滑るんじゃけぇ」

 

枝葉に注意するのだが

 

「大丈夫だよ~。子供じゃないんだから」

 

ほんま大丈夫かいな‥‥‥‥‥‥‥

 

「ちょちょちょっ」

 

尊が俺の腕を引っ張る。

 

「な、なんや!」

 

「どーゆーことや!なんであんな可愛い子がお前ん家に住むんじゃ!」

 

グイグイと俺に近づく。暑苦しいわ!

 

「い、いや、親戚ではないけど親父の知り合いの子なんやけ。どうしても高校はこっちに来たいゆうてここに住むことになったんや」

 

ま、こっちの高校というより兄貴に会うためやと思うけど

 

「えーなえーな!お前らばっかり!」

 

「じゃけぇ、アイツはお前が思うとるような子やないで?それにアイツは兄貴のこと好きっぽいからの」

 

「な…なん…やと…!?」

 

尊が戦慄した表情で俺から距離を取る。

 

そして

 

「刹那ーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

と絶叫した。

 

「きゃっ!?」

 

バシャーー!

 

尊の声に驚いた枝葉が驚いて池に入ってしまった。

 

「あ!ごめん大丈夫!?」

 

尊が慌てて枝葉の下へ行く。俺としてはあんな近くにいるからこうなるんやという思いが強い。

 

すると家の中から

 

「全く、騒がしいのぉ。何の騒ぎや?」

 

兄貴が出てきた。双子とは思えない程俺と兄貴の顔立ちは違う。正直言って俺は兄貴の顔を持って生まれたかった。そうすれば神咲とももう少し……

 

「何考えこんどるんや?」

 

「え!?な、何でもあらへんよ!?」

 

思ったより考え込んでたらしく気づいたら兄貴の顔が近くにあった。そして兄貴は枝葉を見ると呆れた表情で

 

「何しとんや柚希?新しい遊びかいな?」

 

とからかっている。

 

「ち、ちがうよ!」

 

弁解するが池に入ってる状態では説得力がない。

 

「ちょっと待っとれ。今拭くもの持ってくるけぇ」

 

「あ、ありがとう」

 

笑いながらバスタオルを持っていく兄貴とそれを申し訳なさそうにしかし嬉しそうに枝葉が見つめている。

 

 

お前らもう付き合えばええんやないか?

 

 

もう長年付き合ってると言ってもいい雰囲気を見せる二人に尊も歯をギリギリと噛み締めている。

 

 

 

場所は変わって俺の部屋に行くことになった。

 

 

「だいたい分かったやろ?お前が思っとるような子やないって」

 

「ま、まぁ確かに変わった子やけどそれを補える程の可愛さやないか!チクショォー、なんで俺の親父の知り合いじゃないんじゃ~」

 

「そんなにええか?」

 

「神咲のケツばっか追いかけてるお前じゃわからんのや」

 

「別に俺は神咲のことなんか……」

 

「決めた」

 

「………は?」

 

「俺、柚希ちゃんと付き合う。じゃけーお前協力せぇ!!」

 

「は?協力ってなんじゃ?ていうか、さっきの兄貴とのやりとり見とったろ」

 

「あの二人まだ付き合ってないんじゃろ!?それに刹那はたくさん告白されとるのに一回も付き合ってないからどうせまだ付き合わん!」

 

「むっ……」

 

それは一理ある。兄貴は今までたくさんの女子から告白をされてきた。だが、兄貴は全部断ってきた。なんでか聞いたことがあるが「まだ、そういうのはええ」っていう答えがいつもだった。

 

何回か俺を通して兄貴への想いを伝えた子がいた時は惨めで死にたくなったが。

 

神咲にも告白されたことがあるのではないか?とハラハラしたことがあったが、兄貴が苦笑しながら「されてないからそんなソワソワすんなや」と言っていた。

 

「つか、協力って何すんじゃ?」

 

「何でもええ!尊はええヤツじゃとか毎日言うてくりゃいつかサブリミナルで……」

 

「バカかオメー」

 

ほんま良く兄貴相手にその程度の策でどうにかなっとるお前にビックリや。

 

すると、ドアがノックされ兄貴が顔を出す。

 

「青大コンビニ行くけど買ってきてほしいのあるか?尊も」

 

「珍しいのぉ。兄貴今日はゆっくりするんじゃなかったんか?」

 

「い、いや色々あっての」

 

兄貴は頬に冷や汗を流しながら無理に笑う。

 

………?

 

「なら、飲み物頼んでもええか?尊も飲み物だけでええよな?」

 

「ん?ああ俺はそれでオッケーや」

 

「了解。なんでもええか?」

 

「おう」

 

「じゃぁ、行ってくるからの。柚希行くでー」

 

「!!?? 待てや刹那!」

 

尊?

 

「なんや?」

 

「俺も行くで!」

 

「「はぁ!?」」

 

俺と兄貴はハモッて尊の頭の中を疑う。こんな寒いのにわざわざ行くのか!?

 

「お前みたいなヤツに飲み物を頼めるか!」

 

「ケンカ売っとんのか!?」

 

兄貴が若干キレながら尊を睨む。まぁ、俺でもそうなるだろう。

 

そして俺は読めた。尊は兄貴と枝葉を一緒にしたくないのだろう。

 

やっぱりこの幼馴染はアホ過ぎる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~刹那side~

 

 

やっぱり落ちたか。

 

もしかしてらと思ったが下に降りたら柚希が池に浸かってるとは。

 

今は風呂に入っているので風邪はひかないと思うが。

 

そう思い携帯をいじってるとドアが開いて柚希が顔をだす。

 

「ん?どうしたん?」

 

「う、うん。ちょっとお願いがあって……」

 

ま、まさか

 

「な、なんや?」

 

「今日学校行く途中にコンビニがあったでしょ?もう一回そこに連れていってほしいの」

 

………やっぱり、俺は頬を引きつりながら

 

「もしかして、替えの下着か?」

 

「んなっ!?」

 

柚希は顔を真っ赤にして俺の胸ぐらを掴むとグラグラと揺らすと小声で怒鳴るという器用なことをしながら

 

「な、なんでわかったの!?///」

 

「そら柚希の部屋に荷物運びに行った時バカみたに少なかった上に軽い荷物が多かったからの」

 

そう。荷物運びを手伝った時に服のように重い物が少ない上に荷物をほとんど開けて「これ可愛い服でしょー?」と全部紹介してくれたので大体分かってしまったのだ。

 

「うぅ………///」

 

「ま、連れて行っちゃるから早く支度せえ」

 

「はーい」

 

柚希は落ち込みながら部屋に財布を取りに行った。

 

俺も準備して青大の部屋に飲み物いるか?と聞いた。これは仮にもお客さんがいるので聞くのと尊が柚希に惚れているかを確かめるである。

 

そして案の定尊は付いてきた。青人は心底めんどくさそうにしているが。

 

「あれ?青大君も尊君も来るの?」

 

「ああ、欲しい物があるんやと」

 

「ふーん」

 

そこから柚希が俺の後ろに乗ったのを見て尊が誘ったのだが柚希が断った。アイツの落ち込みぐあいが可哀想だった。

 

俺はちゃんと柚希が下着を履いているのを知っているので原作の青人のように慌てたりせず何事もなくミッションという名の買い物は成功した。

 

帰りはそのまま尊が帰り(できるだけ柚希と一緒にいようとコンビニにいたのだが逆に柚希が下着を買えなくて時間がかかった)、青大は寒いから早く帰りたいと一人で帰ってしまった。

 

今は柚希と二人で歩きながらゆっくり帰っている。

 

そしてうっかり忘れていた。青大がどうやって柚希がノーパンじゃないのを知ったのかを。

 

 

ザアァーーーー

 

 

いたずらな風である。

 

「きゃぁ!」

 

柚希が慌てワンピースの裾を押さえるが神様の特典で俺は視力や聴覚も上がっているので見えてしまった。可愛い女の子パンツが。

 

「………見た?」

 

柚希が顔を赤くしながらにらみ上げる。

 

「………『見えた』が正しいんじゃが」

 

「バカーー!!///」

 

柚希は怒鳴りながらポカポカと殴る。

 

「ちょっ、それは理不尽やないか!俺は悪くないで!?悪いのはいたずらな風とボーっとしとった柚希やからな!」

 

「女の子のせいにするなー!」

 

俺と柚希の他者から見れば恋人同士がじゃれあってるようにしか見えない鬼ごっこは暫く続いた。

 

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