海風に舞う桜   作:座右の銘は天衣無縫

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第七話

海軍本部、会議室

 

「フフフ、フフフフフ。 少し前までぁ、不参加人数の方が多かったってのに。 随分と真面目になったモンだなぁ。」

 

と、王下七武海が一人。

天夜叉、ドンキホーテ・ドフラミンゴさんが他の人達に話しかけます。

 

「真面目な理由でここまで海賊が集まることは無かろう。」

 

それに答えたのは鷹の目、ジェラキュール・ミホークさん。

 

「的を射ている。」

 

さらにバーソロミュー・くまさんも答えます。

 

「心外じゃな。 ワシは前からほぼ毎回出ておったというのに。」

 

と、ジンベエさん。

 

「海賊として気に入った奴を勧誘すんのは当たり前だろ。 寝ぼけた事言ってんじゃねぇぞ、鳥野郎。」

 

と喧嘩腰でクロコダイルさんも答えます。

 

「あの〜〜、、私帰っても良いですか?」

 

「「ダメだ。」」

 

「後で俺と戦うと約束するのなら許す。」

 

「気持ちは分かるが我慢せい。」

 

ジンベエさんの優しさが嬉しいです。

 

私、沖田総司、やっぱり七武海担当に回されました。

私は悲しいです、ポロロ〜ン。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから暫くして、

 

「ようこそ、海のゴミ共。 歓迎する。 それと、ウチの期待の新人への勧誘とイジメは止めて貰おうか。」

 

「センゴクさぁん・・・・・!」

 

ああ、やっと来てくれました。

これで取り敢えずは一安心です。

 

「フフフフ、結構な言い草じゃねぇか元帥さんよぉ。 それと勧誘はしてるがイジメなんざしてねぇよ。 反応が面白いからイジってるだけだ。」

 

「本人が嫌がってるなら世間一般ではそれは立派なイジメと言うんだ。」

 

ブンブンブン、と激しく首を縦に振って肯定します。

 

「俺達は海賊だぜ? 世間一般の常識なんざ知らんな。」

 

いっつもドフラミンゴさんとは仲の悪いクロコダイルさんも反論します。

 

アレですか、喧嘩するほど仲が良いとかいうアレですね。

 

「的を射ている。 海賊に世間一般の常識を説く方が間違っている。」

 

くまさん、、、、はいつも通りですね。 

 

「ワシはイジメはおろか、勧誘すらしておらんわい。」

 

その通りです。 ジンベエさんは何も悪くありません。

 

「ジンベエに関しては心配しておらん。 そこの三人に言ってるんだ。」

 

「オイ、言われてんぞ鰐野郎。」

 

「うるせぇ、テメェもだろ鳥野郎。」

 

「俺は強き者との戦いを望んでいるだけだ。」

 

常識人がジンベエさんだけでツラいです。

くまさんは常識を知ってても完全な中立ポジションで助けてくれませんし。

 

「ああ、もういい。 それより、議題に入ろう。 まず、各々縄張りの増減もしくは縄張りの変化は?」

 

「縄張りは増えても減ってもおらん。 魚人島は白ひげのオヤジさんのお陰で至って平和じゃ。」

 

「そもそも縄張りを持っていない。」

 

「俺も変化ナシだ。 ドレスローザに観光しに来るなら歓迎するぜ? フフフフフフ。」

 

「遠慮しておきます。」

 

「別に報告するようなことなんざこれっぽっちも無ぇな。」

 

「右に同じだ。」

 

「なら、結構。 では、次。 最近、活動が激しくなってきた革命軍についてだ。」

 

その後も、もうコレ、終わりにしても良いんじゃないですかね。と私が思うほど無意味な時間が過ぎて行きました。

 

 

 

 

 

 

「これで、今回の会議は終わりだ。」

 

「よし。 この後付き合え。」

 

「嫌ですよ。 また勝負するんですよね?」

 

「なら、俺んトコに来るか?」

 

「色々、イヤな予感がするので却下で。」

 

「フフフフフ。」

 

「ゴメンナサイ、無理です。」

 

七武海の三人からの誘いを全て断って、目当ての人物の所に行きます。

 

「ジンベエさん、ジンベエさん。 魚人島でオトヒメ王妃が魚人の地上への移住のために署名を求めている、と風の噂で聞きました。」

 

「ほう、よく知っとるのう。」

 

「数週間後に有給を取るのですが、その時に私も署名しに行きたいので、行きと帰りの案内、お願いしても良いですか?」

 

え? 入ったばかりで有給取れるのかって?

前借りですよ、前借り。

おつるさん、いい人ですから許可出してくれました。

 

「おお!! そうかそうか。 うむ、待ち合わせ場所はシャボンディ諸島で良いかのう?」

 

「はい。 お願いしますね。」

 

「海の中なら任せておけい。」

 

この後、私はもう少し言う場所を考えれば良かったと後悔することになるのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数週間後、シャボンディ諸島

 

「な、何でクロコダイルさんにドフラミンゴさん、鷹さんがいるんですか?」

 

引きつった笑みを浮かべながら目の前の三人に質問します。

 

「「「面白そうだったからだ。」」」

 

「何なんですか!? いつも会議の時は険悪なムードを醸し出しているクセに実は七武海って仲良しなんですか!?」

 

「冗談はやめろ。 それより、あんな船で魚人島を目指すなんて自殺行為だぞ。」

 

私の個人用の船はちょっとした居住スペースがあるだけのヨットです。

自分の能力上、このような帆が大きくて風の力を使いやすい船が一番使いやすいのです。

 

「見た目ボロボロなボート使ってる鷹さんだけには言われたくないです。」

 

「フフフフフフ、まあ、鷹の言ってることも間違っちゃあいねぇな。 そら、特別に俺の船に乗せてやる。」

 

「ゴメンナサイ、あんな奇抜な船には出来れば乗りたくないです。 自分の船で行きます。」

 

ピンク色のフラミンゴが船首の船なんて。

それに対してクロコダイルさんのは至って普通の帆船です。

 

「待たせたの。 ・・・何やら余計なのまで付いて来とるようじゃが。」

 

「私に言わないで下さいよぅ。」

 

「フッフッフ、余計なのとはなぁ。 言ってくれるじゃねぇか。」

 

「一時の暇つぶしだ。 早く案内しろ。」

 

「案内の駄賃で署名ぐらいならしてやる。 それで良いだろ。」

 

「なら良いが。 コーティングは済んでおるんじゃろうな?」

 

「ああ。」「当たり前だろ。」「抜かり無い。」

 

「ジンベエさんに教えて貰ったレイさんがすぐにやってくれました。」

 

原作通り、いい人だったなぁレイリーさん。

 

「それではそっちの三人は不本意ではあるが、そろそろ行くとするかのう。」

 

「はい!」

 

各々、自分の船に乗り込み、出港の準備をします。

 

そして普通とは違う、海の中を進む航海が始まりました。




魚人島に近づく過剰兵力。

ホーディー逃げて! 超逃げて!

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