「宝珠、転身!
「地冥の蒼き闇と剣冠の光もて、身に纏わせよ七つの宝珠
「一心 二天、三神、四界、五色、六光、七つのパステル
「その身に纏え、ドミニオン!」
髪が青く変わりポニーテールに、胸元には私がちょちょいと
OLっぽくタイトスカートでキメてみたが、
学校行ってみたところ、おめーの全力見たいんだけど、と言われたので見せてみた。
詠唱魔法とはなんか違うかもしれないけど、これもまた見たことのない魔法だろう。――変身魔法なんて。
「い、一瞬で服が変わったよ!?」
「見たことのない生地だが、収納魔法と併用した……のか?」
「なんという緻密な魔力構成……! 素晴らしい、素晴らしいですよミス・オーウェン!」
生地の方はポリエステルです。例えるならばミニスカポリスのコスプレ?
あと最後の方にフハ、フハハ、フゥーハハハハハ! と悪役三段哄笑を見せるシュトローム先生がそこにおったけど、私の魔法はまだ完成ではない。
びしぃ! と目の横ピースでポーズを決めて、キメ科白!
「すーぱーきゅーとにずんどこ登場、魔女っ娘戦隊パステリオン! 青のパステリオン・パステルブルー、ただいま参上!」
「まじょっこ……!?」
「せんたい……!?」
「パステリオン……だと……!?」
あ、スイマセン、それほどすっごいわけでもないパチモンです。背景でゴゴゴゴって効果音出そうな衝撃的な顔つきで復唱しないでください恥ずかしいのです。
ちなみに変身呪文としては黄色が好きなんだけど、黄色いのは黄色いので短詠唱の呪文使いだからなんか私の趣旨とは違うんだよね。
青くなったけど別に生えているわけでも付いているわけでも無く、イメージとしては主人公世代ではなくて親の世代。
腰に佩いたオモチャ染みた剣の名称は『ムラクモ・ブレード』です。
「魔女っ娘、って……、おいおいマジか……、つーか俺の知ってる詠唱魔法とも全然違うんですけど……!?」
なんかウォルフォードくんが頭抱えているぜ。
またなんかやっちゃいましたぁ?(煽り。
あ、件の彼に美少女が近づいてる。し尻ーさんだっけ?
「シンくん……? どうかしたんですか?」
「シン以上にハチャメチャな子みたいだから、人の振りを見て自分を振り直しているんじゃないの?」
「失礼だなマリアは!」
もうひとりの赤い髪の娘に茶化されたウォルフォードくんが笑いながら怒鳴る。
漫画表現によくあるが、それをどう言い表すのかを私は知らない。
……ツッコミ?
「シン、まじょっことは何か、知ってるか?」
「確か魔法少女の昔の呼び方……、オーグ? なんで俺に訊いたの?」
「いや、なんかお前なら知っている気がして」
本当に知っているとは思っていなかったみたいな顔に、何処か拗ねるような目つきで見つめ合うふたり。
そんな真似を繰り返すから婚約者にホモ疑惑抱かれるんじゃないかな、殿下は。
そしてウォルフォードくんの背後に忍び寄る……メガネの影が!
「魔法少女、気になる響き」
「うぉっ!? 急に出てくるなよリン!?」
「細かいことは気にしない。それよりも魔法少女について詳しく」
「んー、つっても俺もそこまで詳しくないぞ……? 魔法を使って変身したり、人助けをしたり……?」
「何処で仕入れた情報なんだそれは……」
殿下に怪しまれてるけれどいいんですかね、そこまで明け透けに語っちゃって。
仕方がない、少し手助けしますか。
「魔女っ娘戦隊は隊員募集中! 今ならこんなコスチュームもついてくるよ!」
「そんなことはいいですから、その魔法の本領を早く見せてくれませんかね」
シュトローム先生に出鼻をくじかれる。
くそう、くそう、詠唱魔法の布教が……!
「とはいっても、変身の為に魔法は使ったので後は効果が続く限りこれ以上の詠唱は要らないんですけどね。例えば、こんな感じで」
腰から下げたおもちゃの刀みたいな剣を片手に、的を狙っていざ実践。
「ムラクモ・ブレード……、邪悪分子裂斬剣!」
ぶった切れた。
――壁が。
「壁がああああああ!?」
「壁ぇええええええ!?」
「私の張った魔法障壁があああああああ!?」
どうやらシュトローム先生の魔力に反応したらしい。
まあ、よくよく考えてみれば魔人である先生の用意した魔法だからねぇ、技の文字通り『悪いモノだけを斬り裂く』この剣技に引っ掛かるのも仕方がない。
的に用意されていたサンドバッグみたいなモノは無事なのに、建物に張られた防護障壁を
懐かしすぎて吹いた方はボクと握手!