ハイスクールDevil×Ex-aid   作:不知火新夜

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7章『放課後のMIGHTY BROTHERS XX』
94話_Give Me a Break!


「そういえば2年生は、そろそろ修学旅行の時期ね」

「ああ、3泊4日の日程で京都へ行く事となった。リアス達は?」

「私達も京都ですわ。部長と一緒に金閣寺や銀閣寺と、名所を回ったものですわ」

 

ある日の放課後、此処オカルト研究部の部室、此処でふとリアスが修学旅行について話題に上げた。

そう、一誠達2年生は10月上旬に修学旅行で京都へ行く事となったのである。

その修学旅行の際、5人以上10人未満でグループを組んで活動する事となっているのだが、一誠達のグループは、一誠、ヴァーリ、アーシア、イリナ、そしてゼノヴィアの5人となり、一誠達とは別のクラスである祐斗もまた既にグループメンバーを決めていた。

 

「そうね、けど、3泊4日でも意外と行ける場所は限られてしまうわ。貴方達も高望みせず、詳細な時間設定を先に決めてから行動した方が良いわ。日程に見学内容、食事時間もそうだけど、移動にも案外時間が掛かるから、其処もきちんと入れておかないと、痛い目を見るわ」

「移動の時間まで把握していなかったのが今になって悔やまれますわ。部長ったらこれも見るあれも見るとやっていたら、最後に訪れる予定だった二条城に行く時間が無くなってしまって、駅のホームで悔しそうに地団駄を踏んでいましたわ」

「朱乃、それは言わない約束でしょう?まあ、私もはしゃぎ過ぎたわ。日本好きの私としては、憧れの京都だったから必要以上に街並みやお土産屋さんに目が行ってしまって」

「其処は任せるのにゃ、リアス!計画(プラン)立てに案内、この私がイッセー達の旅をしっかりサポートするのにゃ!」

「いやいや黒歌、黒歌は引率の教師として来る訳だから俺達『だけ』見ている訳には行かないだろう。公私混同は駄目だぞ」

「ちぇー、折角イッセーと一緒の旅行なのに残念なのにゃ…」

 

その修学旅行で昨年、一誠達と同じく京都へ行ったリアス達が実体験を交えた忠告を一誠達に告げると、黒歌が自信満々な様子でそう言い放っていたが、一誠から即座に突っ込まれていた。

今回の修学旅行では2年生を担当する教師であるアーサーの他、本来なら3年生の担当である黒歌もまた、臨時で同伴する事となった。

それは何故かと言うと、

 

「ん?連絡だ、パラドからか。と言う事は、またあの件か…?

もしもし、パラド。俺だ」

『親父。またかと、これで何度目だと、いい加減にしろと思っているかも知れないが、聞いてくれ。

 

 

 

禍の団の連中がまたこの街に乗り込んで来やがった。で、例の通りモノアイの奴が一網打尽にした』

「やはりか。これでもう何度目だろうな」

 

此処最近、禍の団の構成員と思しき集団が、各人外勢力の重要拠点へ頻繁に襲撃を仕掛けているからである。

この街もまた三大勢力が和平を結んだ象徴的な場である事、魔王の妹であるリアスやソーナ、旧魔王の末裔であるヴァーリらが住んでいる事からその対象となっており、一誠達の会話から分かる様に此処の所毎日の様に侵入して来ているのだ。

とはいえ他の拠点ならいざ知らず、バグスター達が日夜パトロールを行っているこの街での襲撃は1つの例外も無く未遂に終わっている、今日もまた何時もの様に侵入して来た所に、全く気付かれる事無く奇襲を仕掛け、全員の捕縛に成功した。

それはともかく、修学旅行で一誠達が行く京都の地もまた、西日本における妖怪達の本拠地『裏京都』があるなど日本神話勢力の重要拠点である、よって禍の団の襲撃も十分に考えられる為、黒歌も同伴する事が決まったのだ。

 

「人員を増やしたり、転移場所を変えたりと対策はしている様だが、それももう何回も仕掛けた結果、俺達相手には、バグスター相手には無意味と理解している筈だ。いや、理解する頭が無いのか?」

『無いんだろうな。無駄だと知らしめているにも関わらず、頻繁に仕掛けて来やがるからなぁ。他の重要拠点にもやたらと仕掛けているみたいだが、殊にこの街への力の入れ様は半端ねぇ』

「確かに毎日無駄な侵入を繰り返すなど、尋常ではない。もしかしたら俺達への襲撃とは別の目的が…?

まあいい、とにかく、引き続き警戒を続けて欲しい」

『了解だ、親父。じゃあな』

 

パラドからの報告を聞き終え、引き続き警戒態勢をとる様伝えて通信を切った一誠。

 

「イッセー、またなの?」

「ああ、まただ。一体何日連続だろうな」

「連中も何を考えているだろうねぃ。バカの一つ覚えみたいにただ送り込むだけとか」

「いや、案外イッセーが先程呟いた様に、連中には別の思惑があるのかも知れない。とはいえ今の所、この街は安泰か。出来れば今の状況が続いて欲しい物だ」

(続いて欲しい、か。俺も変わった物だな。以前だったらこの平和な日常を退屈に思っていただろう。それが今や口から自然と、平和が続いて欲しいと言う様になった。それだけこの日常が充実しているという事かも知れないな。レベルXに至ったライダー達との訓練の激しさを考えれば、それも当然か)

 

その彼の口ぶりから事の次第を把握したリアス達が渋い表情になる中、ふとヴァーリが、自分が呟いた言葉に少なからず驚いていた。

嘗てはその戦闘狂な性格故か禍の団に加入するのではと危惧されたヴァーリ、だが今の充実した日常は、その考えに決して短くない楔を打ち込んでいた。

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