ハイスクールDevil×Ex-aid   作:不知火新夜

130 / 143
117話_第二試合、パラガスVS煉王

「あちゃー、まさか風魔の超高速戦闘があっさり破られちゃうとはね。もしかして異世界じゃあ私みたいなのと戦うのは日常茶飯事なの?」

「日常茶飯事って訳じゃないけど戦う事もあるね。僕もロストになる前は、同じ様なシステムを搭載しているライダーに変身していたし」

 

戦いが終わり、変身を解除したロスト――一輝と既に解除されているイリナ、フェンリルに深手を負わせる等の活躍もあって風魔の能力に自信を持っていたイリナは、まさかそれが破られるとは思わなかったのだろう、悔し気な様子を見せながら、自分の様な存在が異世界にはゴロゴロと居るのかと一輝に聞きながら、ステージを後にした。

 

「第二試合、塔城黒歌、仮面ライダーパラガスVS兵鬼薫、仮面ライダー煉王!」

 

そんな2人が去った後のステージでは、進行役であるゲンムが次なる試合の開始を宣言した。

次の試合は黒歌――パラガスと薫――煉王、奇しくも其々の陣営においてお姉さん的なポジションに位置する者同士の対決となった。

 

「えーと、その、引っ叩かれた胸の方は大丈夫かい?」

「何とかね、お騒がせしたのにゃ。それはともかく、風魔のスピードに食らいついたばかりか返り討ちにしちゃうなんて、貴方の義弟さん凄い腕前にゃ。これは、貴方にも期待が出来そうね」

「ま、退屈はさせないから安心してよ。そちらさんこそ、手に入れたっていう神器で何処まで出来るか、期待しても良いんだよね?」

「勿の論にゃ!」

 

ゲンムの宣言に応じてステージへと上がった両者。

その際に薫は、先程白音から胸をビンタされていた黒歌にそのダメージの程を気遣っていたが、アーシアの尽力もあって回復した様だ。

 

『PERFECT PUZZLE!What’s the next stage?』

「全消し連鎖!変身!」

『デュアル・ガシャット!ガッチャーン!デュアルアップ!ゲット・ザ・グローリー・イン・ザ・チェイン!パーフェクトパズル!』

 

そんな会話もそこそこに、其々のライダーに変身する準備を始めた両者。

まずは何時も通りの手順で仮面ライダーパラガス・パーフェクトパズルゲーマーレベルXに変身した黒歌、一方で薫は、赤黒色のカラーリングに、自動改札機に備え付けてあるICカードの読み込み部を彷彿とさせるバックルと、その隣の4色のボタンが特徴的なベルト――煉王ベルトを取り出し、腰に勢いよく巻き付ける。

まるで其処に吸い込まれるかの様に、ベルトの先端がバックルに装着されると共に発せられる音声、それを受けてワインレッドカラーのボタンをプッシュすると流れ出す陽気なミュージックホーンによる待機音楽、

 

「変身!」

 

それをBGMに薫は宣言と共に、何処からか取り出した定期入れを彷彿とさせるアイテムを上空に投げ、その場を一回転した後に左手でアイテムをキャッチしてバックル部に接触させた。

 

『DRAGON FORM』

 

するとバックル部がワインレッドに輝いたと同時に結晶に似たエネルギーらしき物が放出、それが薫を包むと黒のベースカラーに電車を模した装甲を所々付けたライダースーツが装着され、それと同じく周囲に電車のレールが出現すると装甲が出現、それらはまるで電車がレールを走るかの如く進みながら変形して胸部に装着、最後に頭部後ろからまるで赤龍帝(ドライグ)を彷彿とさせるモノが眼前まで火花を散らしながら走り、その場で形状を整えて仮面となる。

そして、鎧や仮面がワインレッドカラーに炎の様なトライバル模様が刻まれた特徴的な龍を彷彿とさせるモノとなった。

 

「仮面ライダー煉王、兵鬼薫!渾沌の誇りを舞い掲げるよ!」

「仮面ライダーパラガス、塔城黒歌!私の掌の上で踊るが良いにゃ!」

 

一連の流れの末に変身した薫――仮面ライダー煉王・ドラゴンフォームは名乗りを上げ、パラガスもまた応じた。

 

「それでは…試合、開始!」

 

其々の準備を終えた両者、それを見たゲンムが開始を宣言、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()第二試合は始まった…!

 

「ねぇ、倒しちゃうの決定だから良いよね?答えは聞kきゃぁっ!あいたっ!?」

「ふっ!たぁっ!」

 

何やら不穏な事を言いながら、右手には電車を思わせる剣、左手にはガシャコンバグヴァイザーと思われるチェーンソー型の武器を装着してパラガスに飛び掛かろうとした煉王、だがその出鼻はいきなり挫かれた。

届きそうも無い距離にも関わらず打撃する素振りを見せたパラガス、ところが次の瞬間には煉王の身に誰かから打撃を受けた様な衝撃を襲った。

 

「い、一体何gぐはっ!あべしっ!?」

「せいっ!はぁっ!」

 

突如の事態に戸惑いを隠せない煉王だったがパラガスは待ってくれない、追い打ちだと言わんばかりにまたも打撃する素振りを見せ、次の瞬間にはやはり煉王の身に打撃らしき衝撃が襲い掛かった。

更に、

 

「転がっている今がチャンスにゃ!」

『マッスル化!マッスル化!伸縮化!』

 

予想だにしなかった攻撃に対して受け身が取れず、態勢を崩した煉王を見てチャンスと見たのか、ガシャコンパラブレイガンから何枚かのエナジーアイテムを取り出して使用したパラガス、

 

「そしてこれにゃ!」

『透明化!』

 

だが最後の1枚である水色のエナジーアイテムを使用したにも関わらず、パラガス自身の身体が透ける事は無く、代わりにステージ内に漂っていた靄が消えた。

 

「エナジーアイテムの効果で靄が透けた…

まさかあれ、絶霧の力で出ていた霧?って事はアンタが手に入れた神器っていうの、神滅具の1つである絶霧なの?」

 

その光景を煉王は見逃さなかった。

 

(もしあの靄が絶霧による物なら、あの訳の分からない攻撃も説明が付く、あれは絶霧が持つ強制転移効果の応用。パラガスは両手・両足に絶霧によって発生させた霧を纏わせると共に、このステージに所々靄を発生させる事で、打撃の瞬間だけ手足のみをアタシの直ぐ近くに転移、打撃を直撃させていたって事ね)

「Exactly。イッセーのお陰でテロリストから奪取出来た、私の新しい力にゃ」

 

戦闘開始前後から起きていた数々の異変、それ全ての理由となりえる1つの可能性に辿り着いた煉王はパラガスに聞く。

普通だったら己の戦術をバラす事と同じな情報を答える筈もないだろう、然し己の戦術が思い通りに行っていた影響で調子に乗っていたパラガスはあっさりと答えた。

 

(タネが割れたとはいえ、なら此処からどうするか、だね。さっきまでなら靄が何処にあるかを把握すればある程度の出処は予想出来たけど、エナジーアイテムの効果で透明化されたから判別が困難になっているし、何より打撃の際に何らかの術式を仕込んだのか身体が思う様に動かない。だったら…!)

「さあ、どんどんいk」

「その心臓、貰い受けるよ!」

「きゃぁ!?」

 

パラガスが仕掛けた奇襲の正体を把握し、どう動くべきかを模索する煉王。

だがそうはさせないと言わんばかりに、エナジーアイテムの力で筋力が増大化した上に身体の伸縮性もアップしたパラガスが更なる攻撃を仕掛けようとする。

絶霧の力で発生する霧が、エナジーアイテムの力で透明になった事で攻撃の出処が更に見えづらくなった上、打撃の際に仕込んでいた術式の影響で煉王は満足に動けない、己の思い描いていたシナリオ通りの展開故にあっさりネタバラシする等調子に乗っていたパラガスは余裕の表情で手足を振るおうとしたが、今度はパラガスの方が出鼻を挫かれた。

右手の剣を突き出す構えを見せた煉王が何の前触れもなくパラガスの目前に移動、直ぐ様構えていた剣を突き出し、防御の態勢を取れていなかったパラガスの胸部に直撃したからだ。

 

『FULL CHARGE』

「随分と甚振ってくれたね!今度はアタシの、ターンだよ!」

「あぐっ!うわっ!あいたぁ!?」

 

絶霧と術式による初見殺しの戦術を相手に翻弄されていた煉王だったが、調子に乗っていたパラガスに出来た一瞬の隙を突いて形勢逆転、此れまでの鬱憤を晴らすかの様に暴れまわった。

瞬時に接近した際、変身にも用いた定期入れ風のアイテムを再びバックル部に接触、エネルギーを溜める事を示す音声と共に、ワインレッドカラーの電流みたいなエネルギーが剣に流入、その中でアイテムを邪魔だと言わんばかりにポイ捨てしつつバグヴァイザーで斬りかかり、怯んだ所を足払いで転倒させ、

倒れた所にまたもバグヴァイザーによる一太刀を浴びせた。

 

「食らえ、必殺!アタシの必殺技…その1!」

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

『ガッシューン』

 

そしてエネルギーが溜まり切った剣の力を解放、雷と光のエネルギーを纏った剣による強烈な斬撃をパラガスに浴びせた。

パラガスもこんな強烈な攻撃を受けては耐え切れず変身は強制解除、黒歌の姿に戻った。

 

「勝者!仮面ライダー煉王!」

 

一連の光景を見ていたゲンムはやはり、変身解除された黒歌を見て戦闘不能と判断、煉王の勝利を宣言した。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。