ハイスクールDevil×Ex-aid   作:不知火新夜

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復ッッッッッッ活ッ!


129話_君臨する王、そしてLastBattleへ

『それでは、第五試合を開始します!』

 

ナウドの掛け声と共に始まった第五試合、其処でサイラオーグ側の2人は直前の打ち合わせ通り、クイーシャは前線へと向かう一方、ミスティータは後方で魔法攻撃を行いつつ何かしらの準備を進めていた。

方針はこうだ。

アバドン家特有の『穴』を扱うクイーシャがスナイプの圧倒的火力を逆手に取る構えを見せて牽制し、その間にミスティータが己の神器『異能の棺(トリック・バニッシュ)』によってクロノスの力を封印する事でクイーシャの『穴』を十全に活かすという物だ。

作戦も何もない単純な方針ではあるが、少なくともそれが此処で勝利を掴む唯一の道筋だとサイラオーグ側は考えていた。

 

『ポーズ…!』

 

その重々しく発せられた音声を耳にする迄は。

 

------------

 

「第43位は絶版だァ…!」

『キメワザ…!』

 

試合開始と共に何かしらの準備を進めていたミスティータの姿を見たギャスパーは、ならば其処を突いてやろうと言わんばかりに、胸部のコントローラ型機構――エクスコントローラーの4つあるボタンの内2つ、プ○イステーションで言うなら×ボタンと○ボタン、X○OXやNin○enoSwitchで言うならAボタンとBボタンに該当する部分を同時押しした。

すると重々しい音声と共に砲撃を行おうとしたスナイプも、それを『穴』で迎撃しようとしたクイーシャも、後方で何か仕掛けようとしたミスティータも、もっと言えば外で観戦していた面々も動きを止めた。

普通に考えたらギャスパーの神器である『停止世界の邪眼』を発動したからだと思われそうだが時が止まったと思しき者達はおろか周囲の景色も色を失っていない、そもそも先程ミスティータが言った通り使用は禁止されており、万が一にも発動しない様にアザゼルお手製の神器封印用眼鏡も装着している、では何故クロノス以外の者達が皆動きを止めたのか、それはクロニクルゲーマーとなったクロノスの新たなる能力、ポーズによる物だ。

アクションゲーム等における『一時停止(PAUSE)』の如く空間内の時間を己の意志で停止させるポーズ能力、正に仮面ライダークロニクルにおける仮面ライダー(プレイヤー)サイドの代表的存在であるクロノスに相応しい能力と言えよう。

尤も停止世界の邪眼と同等、いやそれ以上の反則級能力でもある、余談だがこの試合の後に運営委員会がその強さを危惧してクロニクルゲーマーへの変身を禁止したとか。

それはさておき、自分以外の時を止めたクロノスはミスティータへと歩みを進めながらバグルドライバーⅡのAボタンとBボタンを同時押しし、必殺技を発動する為の準備を進める。

 

『クリティカル・クルセイド…!』

 

そして、ミスティータの目前へと辿り着くと共にAボタンを押す、その直後足元に出現した時計を思わせるエフェクト。

 

「はぁっ!」

 

その秒針が1回転するのと重ねる様に、右上段回し蹴りを放つ!

 

『リスタート…!』

 

その直前、再びエクスコントローラーのボタンを、ポーズを実行した時と同じ組み合わせで押した…!

 

------------

 

『リスタート…!』

「え…?」

 

謎の音声と共に突如、遥か遠方に居た筈なのに目前へと現れたクロノス、まさかの事態に驚く余り呆けてしまったミスティータ、それは此処がレーティング・ゲームの場だと言う事を差し引いても余りに致命的な事態である、彼が呆けている間にもその顔面へとクロノスの回し蹴りが迫り、

 

『サイラオーグ・バアル選手の『僧侶』、リタイア!』

「む?どうやら捉え損なった様ですね…」

「み、ミスティータ!?」

「其処っ!」

「うっ!?」

『サイラオーグ・バアル選手の『女王』、リタイア!一体何が起こったのでしょうか!突如としてミスティータ選手の目前へと現れたギャスパー選手、その光景に危険を察知したサイラオーグ選手がミスティータ選手を強制リタイア!それに気を取られたクイーシャ選手に朱乃選手の砲撃が直撃!第五試合は、何とも信じがたい結末となりました!』

 

直撃する寸前、危険を察知したサイラオーグによって強制リタイアとなった事でいなくなった為に空振りしたが、その事態に動揺したクイーシャの隙を突いたスナイプの砲撃で彼女もリタイアとなった。

 

------------

 

『第五試合を終え、バアルチームは残り2名!兵士のレグルス選手と、王であるサイラオーグ・バアル選手自身のみ!此処までの試合で、グレモリーチームの面々が変身する仮面ライダーの、圧倒的な力の前に他の眷属は全て討ち取られました!これは万事休すか、或いは大王バアル家次期当主の座を勝ち取った様に、己が手で一矢報いるのか!第六試合を開始します!』

 

第五試合が終わり、サイラオーグ側は遂に兵士であるレグルスと王であるサイラオーグ自身のみを残すのみ、一方でリアス側は相変わらず全員が健在、それも事実上のノーダメージである、勝負はもうついたとこの会場にいる殆どの者がそう確信していたが、その『殆ど』に該当しない者、このレーティング・ゲームの当事者たるサイラオーグ当人は勿論、リアスとその眷属達もまた此処で油断してはならない、気を緩めたら其処に付け込まれて戦況をひっくり返されかねないと戦意を切らす事は無かった。

そんな戦意の現われか、此処で設置台にスタンバイしていたリアスが行動を起こした。

 

『おっと此処でリアス選手、設置台の下に手を伸ばした!其処から取り出したのはエクストラダイスだ!リアス選手、大きい目を出してサイラオーグ選手を引っ張り出し、勝負を決める積りだ!』

 

設置台の下部にある何かを保管していると思しき引き出し、それを開け、中に入っていた赤いダイスを取り出したのだ。

エクストラダイスとは、ダイス・フィギュアにおいて1回だけ使用出来るアイテムで、それを手に取った時の試合のみ、通常のダイスに加えて出目の合計に加算出来る。

これによってこの試合での出目の合計は最大18、通常ならば6-6の組み合わせ、出目が最大の時で無ければ出場させられないサイラオーグを引っ張り出せる確率がぐっと上がったという事である、この試合で決着を付けて見せると言いたげだ。

だがそれに触発されたか、サイラオーグも同様にエクストラダイスを取り出した。

 

『あっと、それを見たサイラオーグ選手も設置台の下に手を伸ばし、エクストラダイスを取り出した!これでこの試合で出せる眷属の駒価値は最大24、サイラオーグ選手とレグルス選手両名を出せる可能性が出来たという事です!然しそれは逆に、グレモリーチームも仮面ライダーを多数出せるという事でもあります!サイラオーグ選手、此処で総力戦を仕掛ける積もりか!』

 

ナウドの言う通りこれによって出目の合計は最大24、先程迄は出来なかったレグルスとサイラオーグの組み合わせでの出場の可能性が出来たのだ。

だがそれが出来る計19以上の出目が出る確率は約10%、それ以外はレグルスかサイラオーグ、どちらか1人しか出場出来ないという分の悪すぎるギャンブルだ、だが通常時は勿論、リアスがエクストラダイスを出しただけでも片方しか出られないのは確定的明らかだったので、此処は出すしか無かったと言える。

 

『それでは、運命のダイスロール!』

「シュートアウト!」

 

そんな両者の思惑はさておき、掛け声を放つリュディガーに促されてダイスを振るう2人。

そして、

 

「やってくれるわね、サイラオーグ。貴方にとって最適の目を引き寄せるなんて」

『リアス・グレモリー選手が出した目は4と4、計8!対するサイラオーグ・バアル選手が出した目は、

 

 

 

6と5、計11!よって合計は19!この瞬間、この試合でバアルチームはサイラオーグ選手とレグルス選手、残る2名全ての出場が決定しました!』

 

サイラオーグは約10%の可能性を、最適な形で掴み取って見せた。

2人が同時に出場出来、尚且つリアス側の出場数を最大限絞れる理想の出目となったのだ。

 

「皆。聞いての通りこの試合でサイラオーグと、未だ詳細の分からないあの兵士が登場するわ。その兵士がどれ程の力を有しているか全く分からない一方、サイラオーグが最上級悪魔と言って良い位の実力者なのは、皆も良く知っているわね。此処で出し惜しみをしたら一気にひっくり返されるわ、良いわね?」

『はい!』

「さて、さっきの試合でギャスパーと朱乃を出したから2人は出せないとして、今出せるのは…

駒価値1のイッセーとイリナ、駒価値3の祐斗とゼノヴィア、アーシアと黒歌、駒価値5の白音とロスヴァイセ、そして駒価値12の私ね、よし!イッセー、イリナ、白音。

 

 

 

一緒に行くわよ!」

「「「え?」」」

「「「「「「「え?」」」」」」」

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