堕天使勢力に属する『白龍皇』ヴァーリが先陣を切って、襲撃者を相手に無双乱舞を繰り広げている中に、リバースクロスナイトガシャットの力でレベル5となった仮面ライダー9人(+後方から狙撃するクロノス)が加勢すれば一体どうなるか。
答えは単純明快と言って良いだろう、蹂躙という言葉すら薄っぺらく聞こえる程の地獄絵図になる。
「我らが主の名の下、血祭りにしてくれる!」
左手にガシャコンスパロー、右手にデュランダルを持つだけではなく、両踵からも刃を生やしたレーザーは、激しい振付のダンスを踊っているかの様に大暴れしながら敵をバッタバッタと薙ぎ払い、
「ふっ!はぁっ!やぁっ!」
左手にナイフ、右手にガシャコンソードの二刀流で戦うブレイブは、炎や氷、雷等の様々なエネルギーを状況に応じて切り替えながら刀身に纏わせて敵を圧倒し、
「ちょっと、左手に刀は重たいかなぁ」
左手に刀、右手にガシャコンニンジャブレードの、ブレイブと同じく二刀流(但し得物の重みは逆になっている)で戦う風魔は、左手一本で持つ刀の重さに愚痴を零しながらも敵を切り裂き、
「あらあら、三大勢力の偉い方々が集う場に恐れ多くも土足で踏み入って、タダで済むとお思いですか?」
左手に槍、右手にガシャコンマグナムの武装で、右手を前にした半身の構えを取るスナイプは、マグナムによる銃撃で敵を撃ち抜きつつ、密着戦を仕掛けようとする敵を見落とす事無く槍を振るい、
「ほいほいっと!」
左手に大鎌、右手にガシャコンパラブレイガンの武装で戦うパラガスは、大鎌の重みを感じさせない攻撃スピードと、エナジーアイテムを駆使した立ち回りで敵を翻弄し、
「おりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃ!」
ハンマーを持つノックスは、どういう構造になっているのか、打撃部の片側をロケットエンジンに変形させ、その噴射による勢いを活かした怒涛の連撃を、持ち前の怪力で制御しつつ繰り出し、
「ギャォォォォォォォォォォォン!」
左手にショットガン、右手にガシャコンブレイカーを持ち、上半身が狼を模した装甲で覆われたエグゼイドは、ショットガンでの銃撃、ガシャコンブレイカーでの斬撃で的確に攻撃しつつ、頭部の装甲がまるで生きた狼の様に動き、敵を装甲や防御用の術式ごと食らいつくすかの様に噛みつき、
「食らいなさい、我が滅びの一撃を!」
大剣を両手で構えるゲンムは、その刀身に滅びの魔力を纏わせた状態で振り下して敵を消失させ、
「え、えいっ!」
チャクラム状の武器をゲンムと同じく両手で構えるポッピーも今回ばかりは致し方ないと考えたのか、襲い掛かる敵の攻撃をガシャコンバグヴァイザーⅢから放たれるビームバリアで凌ぎつつ、刃が無い部分で殴り飛ばす様に攻撃して昏倒させた。
更に前線から離れた会議室からも、
「そこぉ!はい次ぃ!」
窓から身を乗り出して小銃を構えるクロノスが、敵を狙って次々と、的確に撃ち抜いていた。
「はー、こりゃあすげぇ。これが噂に聞く仮面ライダーの力か。今のヴァーリにも引けを取らねぇとは」
会議室にいたアザゼルも感心する程の蹂躙劇に、このまま襲撃が滞りなく鎮圧されるだろうという空気が場を支配してくるが、勿論こんな状況を敵が指を咥えて見ている筈もなく、
「これは、旧レヴィアタンの魔法陣…!」
「そ、そんな、何で…!」
突如として会議室に出現した魔法陣、その形状を見たサーゼクスが、苦虫を噛み潰した様な表情をし、セラフォルーも驚きと悲しみを隠せていなかった。
「旧レヴィアタン、成る程、旧魔王派とか言う派閥か。この状況で乗り込んで来るとはもしかしてソイツは、いや旧魔王派は『奴ら』と手を組んだって事か?」
「アザゼル、奴らとは一体?もしや、先程言っていた『とある存在』と何か関係があるのですか?」
一方でアザゼルは、余りにも狙い過ぎなタイミングで出現した魔法陣に、とある存在との関係が頭を過り、ミカエルは先程からアザゼルが話題に上げる『存在』について問い掛けていた。
「ごきげんよう、偽りの魔王達よ」
そんな中で魔法陣から、褐色の肌に露出度の高いドレスを身に纏った女性が敵意を滲ませながら、慇懃無礼な挨拶をしながら出現し、
「『止まれ』」
そのまま次の行動に移る事無く、微動だにしなくなった。
「何だ?現れたかと思ったら急に動かなくなったぞ?」
「バラキエル、そういやぁアイツ、何か身体やら服やらがモノクロになっていねぇか?て事は、サーゼクスが言っていたハーフヴァンパイアの神器の力で時を止められたか…
何はともあれ、校庭の連中も片付いた様だし、これで一件落着か」
出オチと言わんばかりの展開に戸惑いを隠せないながらも、襲撃を仕掛けた女性を捕縛しつつ呟いたアザゼル。
其処へ、
「今、戻りました」
「
「ふぅ、滞り無く終わりました」
「お偉いさんが集まっていると分かっていて襲撃して来たっぽいからどれ程かと思ったけど、大したこと無かったのにゃ」
「そうですね、姉様。身の程知らずという言葉がぴったりです」
「白音、そういう奴を日本では井の中の蛙と言うのだろう、確か」
「その井の中での地位がどうだったかにもよるけどね」
「今でもドキドキしています、これが戦争…」
「大丈夫か、アーシア?まあ、無理もないか…」
前線に出ていた9人のライダー達と、
「今戻ったぞ、アザゼル…
ちっ、カテレア・レヴィアタンか。性懲りも無くまた来るとはね。何度も『
「え、ヴァーリお前『禍の団』から勧誘されていたのかよ?聞いてねぇぞそれ」
「聞かれなかったからな。安心しろ、今も言ったが加担する気は微塵もな、痛っ」
「安心できるか、馬鹿者!そういう重大な事は聞かれずとも伝えないか!」
ヴァーリが帰還したが、其処でヴァーリが色んな意味で爆弾発言と言える言葉を発し、それをバラキエルから鉄拳制裁という形で咎められた。
「『禍の団』?アザゼル、それは一体?」
「もしやアザゼル、その『禍の団』こそが、貴方が危惧していたという『存在』ですか?」
そんなアザゼル達の会話の中で、気になる単語を耳にしたサーゼクスとミカエルが尋ねた。
それを受けて「やっと話せる」とぼそっと呟いたアザゼル達が説明を始めた。
「実を言うとそんな前でも無いんだがな、うちの副総督であるシェムハザがとある組織の情報を掴んだんだ。その組織は三大勢力にとって危険分子と言える存在を集めて、何か大事を引き起こそうとしている。その組織の名は『禍の団』、三大勢力の現状を良く思わねぇ連中が結成した、いわばテロ組織だ」
「そのテロ組織には、旧魔王派も派閥全体で加担していた様だ。俺もその旧魔王派を通じて何度か勧誘されていたんだ、神滅具を宿した『白龍皇』として、そして、
旧ルシファーの血筋を持つ存在としてね」