ハイスクールDevil×Ex-aid   作:不知火新夜

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66話_There eyes障子

場所は変わって立体駐車場エリア、リアス眷属は此処にパワータイプである朱乃やゼノヴィアを送り込んでくるだろうとソーナは読んでいた。

今回のレーティング・ゲームでは、建物を破壊してはならないという追加ルールが課されている為、ド派手な攻撃を持ち味とする朱乃とゼノヴィアが力を発揮出来る場所は限られる、その1つが遮蔽物の少ない立体駐車場エリアである。

其処でそのパワーを逆手に取るべく、攻撃を跳ね返す能力を有した神器『追憶の鏡(ミラー・アリス)』を有した、女王であり生徒会副会長である真羅椿姫と、戦車である由良(ゆら)翼紗(つばさ)、そして騎士である(めぐり)巴柄(ともえ)の3人を送り込んだのだが、

 

「副会長に、由良さんに、巡さん。やはり、此処に来ていましたか」

「き、木場君に兵藤君!?何故此処に!?」

 

その読みに反し、此処にやって来たのはテクニックタイプである祐斗と一誠だった。

 

「ギャスパー君達を倒すべくニンニクを調達したり、黒歌先生達をかく乱する為に囮の術式を多数配置したり、朱乃先輩達が力を振るえると踏んで此処に貴方達を送り込んだり、ソーナ会長のデコイを設置して其処で全力を振るわせようとしたり…

貴方達の行動は全て、事前に配置していた監視アイテムでお見通しですよ」

「木場、上手く行ったからと言ってべらべらネタばらしするのはどうかと思うぞ。まあ、そういう事です。今頃、匙達はイリナが設置していたウルトラデ○ソース製デコイの餌食となっているでしょうし、ソーナ会長のデコイと共に中央広場に陣取っている花戒と草下の所には、黒歌と白音が殴り込んでいるでしょう、もしかしたら朱乃が狙いを定めているかも知れませんよ?流石に本物のソーナ会長が何処にいるかまでは把握出来てはいませんが、黒歌が必ずや吐かせるでしょうね」

「な!?」

 

ソーナ眷属の戦略は全て筒抜けであると伝える祐斗、そんな彼を一応は窘めつつ、一誠も便乗して椿姫達を煽った。

 

------------

 

話は数十分前、バトルフィールドに転送された時に遡る。

駒王学園近くのデパートを模したバトルフィールドへと転送され、審判役であるグレイフィアからルール説明を受けたリアス達は早速、作戦会議を始めた。

 

「バトルフィールドとなるデパートを破壊しない事、か…

私や副部長にとっては不利な戦場だな、広範囲の攻撃が行えない」

「困りましたわね。大質量による攻撃戦を封じられた様な物ですわ」

 

そのルール説明を受けて困り顔となったのがゼノヴィアと朱乃。

言うまでも無く、今回のルールで最も割を食っているのはこの2人だが、それだけじゃない。

 

「ギャスパー君の眼も効果を望めませんね。店内では隠れられる場所が多過ぎる。商品もそのまま模されるでしょうし、視界を遮る物だらけです」

 

ギャスパーの神器も己の眼で見る事によって初めて効果を発揮する物、発動を見越して隠れられてしまっては意味がないのだ、が、

 

「いいえ祐斗、ギャスパーの眼は最初から使えないわ。こちらに『ギャスパー・ヴラディの神器使用を禁ずる』との規制が入ったのよ。理由は単純明快、まだ暴走の懸念があるから、だそうよ。それでゲームが台無しになったら困ると言う判断でしょうね。しかもアザゼルが開発したらしい神器封印用のメガネを装着する様にとの事よ。本当、用意が良いわね。何時作ったのかしら、まさかまた職務をほっぽり出して…?」

 

此処は最初から禁止されていた。

 

「となると、ギャスパー君は魔力やヴァンパイアの能力を使うか、クロノスに変身して戦うかしかないと言う事になりますね」

「いや、後者は兎も角前者は危ないかも知れないぞ。最悪、ギャスパーが即座に離脱する可能性がある」

「どういう事だい、イッセー君?」

 

となればギャスパーは、他の持ち味で戦うしかないと確認する祐斗だったが、其処で一誠が割って入った。

 

「リアス、このバトルフィールドは、あのデパートを完全再現していると言っていたな。となれば生鮮食品等も陳列された状態だと思う、そう、ヴァンパイアは勿論、猫又である黒歌や白音にとっても有害である…」

『あ、ニンニク!』

 

今言った事の真意を説明する一誠、その途中で思い当たったのか、皆が同時に声を上げた。

 

「成る程、となると蝙蝠に変身しての監視も厳しいわね。ギャスパーには偵察をお願いする予定だったのだけど…」

「大丈夫だリアス、偵察自体なら出来る。ギャスパー、クロノスに変身して欲しい。レベル3で」

 

神器が使えないならと、ヴァンパイアとしての能力を活かした偵察役をギャスパーにお願いする予定だったらしいリアスだったが、それも危険性を考えると断念するしかないと肩を落とした。

然しながら、一誠に抜かりは無かった。

 

「はい、イッセー先輩!」

『ハコニワウォーズ!』

『ホームガーディアン!』

第三戦略(サード・ストラテジー)、変身!」

『ガシャット!ガッチャーン!レベルアップ!ハコニワウォーズ…!

アガッチャ!敵軍勢が、来るぞ!敵軍勢が、来るぞ!迎撃態勢整えろ!迎撃態勢整えろ!迎え撃て!狙い打て!ホーム!ガーディアン!』

 

一誠の指示を受けてクロノスへと変身したギャスパー、するとその脇に現れていた装甲車らしき物体――ガーディアンゲーマがクロノスを覆う鎧に変形、そのままクロノスに装着され、仮面ライダークロノス・ガーディアンウォーズゲーマーレベル3となった。

 

「バグヴァイザーのディスプレイ部分を、タッチパネルみたいに操作すれば良いんですよね!カメラに、集音マイクに、レーダーに、赤外線センサー…」

「わわっ!?ギャスパー君の胸から色んな機器が出て来ました!」

 

変身を完了したクロノスは早速行動に移る。

右腕に装着されていた薄緑色のガシャコンバグヴァイザー――ガシャコンバグヴァイザー(ツヴァイ)からグリップ部分を取り外し、スマホの如く操作をし出すと、胸のアーマーが開き、其処から今しがた言っていた様な機器が出て来た。

レベルアップに使用したホームガーディアンのゲームジャンルはタワーディフェンス、そしてタワーディフェンスの目的は、迫りくる敵軍勢を、様々なアイテムや兵隊を随所に設置する事で食い止めるのが目的、そう、そのゲームシステムを基としたガーディアンウォーズゲーマーは、今しがた作り上げた監視機器やトラップ、設置式の兵器等を生産する事が出来るのだ。

 

「成る程、分かったわ。フィールドの随所に今しがたギャスパーが作った機器をセッティング、それを耳目として一括監視するという訳ね。これならギャスパーが蝙蝠に変身して出向く必要も無いわ。流石ね、イッセー。となれば、事は一刻を争うわね。祐斗、黒歌、イリナ。フィールドの状況確認がてら、ギャスパーが作った機器の設置を頼むわね」

「了解です、部長」

「分かりました!」

「行ってくるのにゃ、リアス」

 

一誠の思惑に気付いたリアスは早速、祐斗達に機器の設置をして来る様に指示を飛ばし、3人は持てるだけの機器を抱えてフィールドへと走って行った。

 

『それでは、ゲームスタートです』

 

そうこうしている内に開始時間となり、グレイフィアのアナウンスを受けて、ゲームは始まった。

 

「相手は駒王学園でも交流のあるソーナ。手の内を知られている以上、向こうも此方がどう動くかを読んで作戦を立てて来るはず。それでも私達は勝つわ。私達の力、存分に見せつけてあげましょう!」

『はい!』

 

それを受けてリアスが言い放った号令に皆が皆、気合が入った。

 

「ギャスパー、向こうの様子はどうかしら?私達の予想が正しいのなら、もう動き出しても良い筈」

「早速来ました!真羅副会長らしき人を含めた3人が立体駐車場エリアへと進軍を開始!此処に朱乃お姉様やゼノヴィアさんが来るのを見越した物かと思われます!あれ、何か結構速いスピードで2人位接近して来ます!こ、これは匙さん!?何か留流子ちゃんを抱えて、ターザンみたいな動きをしています!」

「た、ターザン!?何とも予想外な行動ね…

ともかく、向こうの出方が分かった以上、私達も行きましょう!イリナとゼノヴィアはその匙君達が向かう方向へ、イッセーと祐斗は立体駐車場へ、黒歌と白音は正面から進攻して!朱乃は遊撃を頼むわ!皆の進行具合を見て、私もアーシアも、ギャスパーも進攻をを開始するわ!」

『了解!』

 

そしてクロノスが作り出した監視機器から逐一入ってくる情報を受けて、其々の行動が決定、

 

「じゃ、早速行ってきます!チャプター3!」

『ハリケーンニンジャ!』

『ジュージューバーガー!』

「行くぞ、イリナ!3速!」

『バクソウバイク!』

『ギリギリチャンバラ!』

「「変身!」」

『『ガシャット!ガッチャーン!レベルアップ!』』

『マキマキ!竜巻!ハリケーンニンジャ!アガッチャ!バーガー!バーガー!ジュージューバーガー!』

『爆走!激走!独走!暴走!バクソウバイクゥゥゥゥ!アガッチャ!ギリ、ギリ、ギリ、ギリ、チャンバラァァァァ!』

 

状況的に急ぐべきイリナとゼノヴィアの2人は早速変身、同時に現れたハンバーガーを模したロボット――バーガーゲーマと、武者を思わせるロボット――チャンバラゲーマが変形を開始、まず鎧型となったバーガーゲーマが風魔に装着され、仮面ライダー風魔・バーガーニンジャゲーマーレベル3となった一方、覆っていたパーツが飛び散った後バイク型に変形する事無く浮き上がったレーザーに、これまたバラバラになったチャンバラゲーマのパーツが装着、人型の姿――仮面ライダーレーザー・チャンバラバイクゲーマーレベル3となった。

 

「僕達も行こう、イッセー君!」

「待て、木場。急ぐのは良いが、変身は後でも良いだろう。

 

 

 

お前、グラファイトからナイトオブサファリガシャットを貰ったのだろう?ならば新しいガシャットのお披露目でもある、直前まで焦らすのも一興だろう?」

「成る程、そうだね」

「ただ変身した状態でカチコミするのもつまらないし、乗ったにゃ!」

「観客に、ソーナ会長達、皆の驚く顔が楽しみです!」

 

祐斗達も続けと言わんばかりに其々の持ち場へと向かいつつ、変身しようとしたが、此処で一誠が待ったを掛けた。

どうせなら変身の過程を皆に見せるのも一興という一誠の考えに他のメンバーも賛同、4人は変身していない状態で向かう事にした。

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