ハイスクールDevil×Ex-aid   作:不知火新夜

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今年最後の投稿は、当初の予定を変更しました。

変更内容:戦闘シーン無し


77話_宇宙と友情の激闘、その名はFourze!

「え、あ、あれ?此処は…?」

 

同刻、アーシアもまた、目覚めたばかりの自分の眼に映る光景に戸惑いを見せた。

彼女がいたのは、何処かの学校の校長室を思わせる豪奢な室内だった。

 

「おや、目覚めたかね」

「え?あ、貴方は!?」

「おっと、驚かせて済まない。唐突にこの場へ連れ込まれた挙げ句に安心したまえ等というのは無茶な相談だろうが、君に対して手荒な真似をするつもりはない。少し話がしたいだけだ」

 

が、この先の展開は今までと違っていた。

まるで彼女が目覚めるのを待っていたかの様に、室内に声を掛ける存在がいたのだ。

驚いたアーシアがその方へ向くと其処には、暗い色合いのスーツをビシッと着こなしたダンディな壮年男性が、ドーム状の椅子から彼女に歩み寄る姿があった。

その口ぶりからしてこの事態を引き起こした存在だろうと判断し、条件反射でホルダーに差していたガシャットを抜き取ろうとしたアーシア、その姿から警戒していると見た(当然の話ではあるが)男性は謝罪しつつ彼女を宥めていた。

その口ぶりから男性が何か仕出かすつもりは無いのだろう、そう思ったアーシアは警戒を解き、話に応じる事にした。

 

「粗茶をどうぞ」

「うむ。まずは自己紹介をするとしよう。私は我望(がもう)光明(みつあき)。この天ノ川学園高校の理事長だ」

「あ、はい。アーシア・アルジェントと申します。宜しくお願いします、我望さん」

 

隅の方で控えていた男性――我望の秘書、というよりボディガードと言った方がしっくりくる程ガタイの良いオールバックの男性がお茶を差し出したのを合図に、話し合いは始まった。

 

「アーシア君か。では早速本題に入ろう。君には将来を共にすると決めた恋人がいたね。確か兵藤一誠君、いやIS君と呼んだ方が良いかね?うちの学園にも彼のゲームを愛する子が多いと評判だよ」

「な、何故イッセーさんとの関係を…!?」

「彼も中々の有名人だ、交友関係の噂話やゴシップ記事は少なからず耳に入って来る物だよ。『ISと仲睦まじく歩く女性の正体は?』的な感じでね、その女性が君だったという訳だ」

 

その話題として挙がったのは、天才ゲームクリエイターとして名の知られた一誠と、アーシアとの交際についてだった。

 

「彼はいわば太陽だと私は思う。その輝きは人に限らず様々な生き物を惹きつけ、惹かれていった生き物達に暖かさを齎し、生き物達の活力を引き出す。彼もまた色んな人達をファンとして惹きつけ、様々なゲームを世に齎し、ファン達を笑顔にさせる事で、彼らの活力を引き出しているのは知っているだろう。そして太陽、というより恒星全般に言える事だが、それにはその周囲に生まれ、今も尚囲む惑星や小惑星、衛星の存在が欠かせない。そう、君を始めとした恋人、家族、友、仲間といった存在だ。

 

だが一方で、目的の為にただ一人で、どの様な手を講じてでも突っ走る所があると私は見ている。太陽とは如何なる物であろうと近づけさせない、孤高の存在でもあるのだよ」

 

が、それを咎めている様子では無く、寧ろいて然るべきとの口ぶりだった。

穏やかな、それでいて厳格な雰囲気で一誠について語る我望、それはその功績を、人となりを評しつつも、一方でその危うさを指摘する物だった。

アーシアも、嘗て一誠がガシャットギアデュアルα開発の為に何日も寝ていなかった事、その反動で数日間もの間目を覚まさなかった事が記憶にあった為、その指摘に反論しなかった。

 

「いずれ彼は、己が目的を果たす為に成し遂げて来た『事柄』に向き合う事となるだろう。それが何時になるかは分からない、目的を果たした後か、それとも果たす前か。またそれは必ずしも良い意味とは限らないかも知れない、もしかすれば大きな災厄となってしまった『事柄』に立ち向かわねばならなくなるかも知れん。

 

 

 

その時になっても君は、いや君達は、彼と言う名の太陽に連なる星として、彼と共に立ち向かう覚悟は、あるかね?」

 

一誠が抱く危うさ故の暴走、それによって引き起こされるかも知れない災厄。

それに対して向き合う覚悟は、災厄に立ち向かう覚悟があるのかをアーシアに問う我望。

 

「私は嘗て一人でした。親と呼べる方はおらず、世間という物を全く知らず、ただ主から授かった神器の力で人々の傷を癒す毎日を過ごしていました。そんな私を、イッセーさんは大切な存在だとし、何度も救ってくれました!教会を追放され、堕天使に騙されて今住んでいる街に来た時も、イッセーさんは親身に接し、結果的にですが私の命をも救ってくれ、守る為の力を授けてくれました!そんなイッセーさんの行く先に何が起ころうと、私は、私達は恋人として共に立ち向かいます!」

 

だがそんな問いは愚問だった、何があろうと一誠の恋人として共に立ち向かう覚悟がアーシアには出来ていたのだから。

 

「それを聞いて安心したよ。それで良い、人との絆は、人を強くするのだから」

 

そんなアーシアの覚悟の程を聞き、安堵した我望、それに反応したかは分からないが、アーシアが装着しているゲーマドライバーの、左腰のドライバーに差していたガシャットの一方が光り輝いた。

それに気づいたアーシアがそれを取り出すと、

 

「『SPACE GALAXY FOURZE』…?」

「フォーゼ、か。きっとそれには、私の教え子が振るっていた力が宿っている筈だ。是非とも、これからの戦いに役立ててくれたまえ。今日はありがとう」

「此方こそありがとうございました、我望さん!私、頑張ります!」

 

手にした覚えのない、純白のカラーリングに『SPACE GALAXY FOURZE』のタイトルと、ロケットをモチーフとしたらしき仮面ライダーと思しき存在がポーズを取る姿がデカデカと描かれたラベルが貼られていたガシャットがあった(代わりにドレミファビートガシャットが無くなっていた)。

そんな謎のガシャットを訝し気に見るアーシア、そのタイトルを聞いた我望はどんな物か察しが付いたのか、彼女にアドバイスを送った。

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