オビトが死んだ
私のせいだ…
ミナト先生は間に合わなかった僕の責任だ、と言っていたけれど、
私が任務の途中連れ去られたりしなければオビトは死なずに済んだはずだったのに…
今私はうちはの集落の端にあるオビトの家の前にいる
オビトの遺品整理の為だ
オビトの家族は祖母だけだったが、その祖母も2年ほど前に他界していたので、その任は同じ班の中で任務が入っていない私に託された
オビトは祖母が亡くなって以来一人暮らしだったからか、オビト自身の物はは多くなかったけれど
だがオビトは困っている人を見ると放っておけない性格だったので、
そのお礼だと思われる物は多くあった
そのお礼の品に紛れて見覚えのある物が一つあった
オビトが自分で作ったというお守りだった
どうしてお守りなんて作ったのか聞いたら『俺がリンを、ついでのついでにバカカシも守ってやるってこと!』と言っていたのを思い出した
カカシがそんなオビトを見て『そういうことはオレより強くなってからいえよ』とため息を付いたからいつもの口喧嘩に発展していたけど
でも…
このお守りはオビト本人は守ってくれなかった
そう思うと涙が止まらなくなった
「…決めた」
私がオビトの意志を継いで、カカシを守る!
私の決意に反応するように、お守りは白く淡く、光を放っていた
久しぶりにカカシとミナト先生と一緒にやる任務が回ってきた
(一緒、と言ってもミナト先生は別行動なんだけど)
「カカシ、リン、今日の任務に関して言っておくことがある。」
阿吽の門の前でミナト先生が切り出した
『なんですか?』「………?」
隣をみるとカカシも怪訝そうな顔をしてる…
いったいなんだろ…?
「今回の任務先付近で抜け忍が出没している、その抜け忍は血継限界や血継網羅を持つ忍の体を奪うことを目的としているらしい、つまりカカシ、君の左眼を狙って襲って来るかもしれないということだ、だからその時は全力で逃げるんだ、いいね?」
「…はい」
(ミナト先生がここまで言うって事はその抜け忍は相当な手練ってことね…)
「それじゃ、出発しようか」
『はい』「はい」
(大丈夫、オビトの意志は私が継ぐって決めたんだから!カカシは私が守る!)
お守りが胸ポケットの中で光った気がした
痛い
目の前にはカカシの絶望に染まった表情が、
『(ごめんね…)カ…カシ…』
結果として抜け忍は現れなかったが、私は霧隠れに攫われ三尾を封印された上に心臓に行動を阻害する呪札を埋め込まれた
(これじゃ守るどころか足で纏いだよ…)
私、死ぬのかぁ……
《……か、オレは…》
この、声…は、
『ぉ…び、と…?』
重たい瞼を開くと、そこには
《…!リン!リン!!》
髪が伸びているが確かにオビトと分かる顔があった
『おび、と…い、きて、た』
《喋るな!まだ…まだなんとか!!!》
『ねぇ…おま、も、りの、こ、と…おぼえ、て、る…?』
《おいグルグル!俺のこと直したあの白いので何とかなんねぇのかよ!!》
【柱間細胞だって相性があるし、そもそも今ここにあれはないから無理だよ】
《クソォ!!!》
『ね、ぇ、ぉびと…』
《オレも!あのお守りも!リンを守れなかった!!リンのいない世界なんて…》
『……おび、と、おねが、いが、ある、の』
《……………》
『おび、と、あの、とき、いっ、たよ、ね?かか、しも、まもる、っ、て、』
《…ああ》
『だか、らおね、が、い、か、かしを、まもって、あげ、て?』
《わかった》
『………あり、がとう、』
《…ちゃんと、見ててくれよな》
『もち、ろん、だ、よ、いつも、いっ、てる、でしょ?』
《…そう、だっ、たな…》
『な、かないで、おび、と、は、えが、おが、い、ちばん、だよ?』
《…ああ!!》
大好きだよ、オビト
〔あら、この子のチャクラなかなかね…死にかけなのが残念だけど、最悪細胞さえあれば培養すればどうにかなるしねぇ、今のワタシの実験体に丁度いいわぁ〕