今回もまた、ほとんど対話形式でお送りしてます。文章力をくれ!
感想や評価ありがとうございます!読者様からの意見や希望、批判などを作品に生かしていきたいので、何でも構いません!コメントなどお待ちしてます!それでは、本編をどうぞ!
「ねぇ八幡!ちょっと来て!」
1年6組の教室の扉を開けてみると目の前に偶然八幡がいたから、思わず声をかけちゃった。学校指定のカバン持ってるし、すぐにでも帰ろうとしたのかな?
まあいいや!聞きたいこととか色々あるし、連行だ!
「……」
あれ?はっちまーん?
「おーい?はっちまーん?生きてる?」
「……」
「おーい」
「…なんで来た」
「んー、八幡がそこにいたから!」
「理由になってないぞ」
「いいの!とにかく行こ!」
行かないなら手を引いて連れてっちゃえ!
そういえばこの男の子、八幡と初めてあったのは2年ほど前の小学校からの帰り道だったな。
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「Cちゃん、Dちゃんじゃあね〜!」
「「バイバーイ!」」
私は学校から帰って来る途中の、この道があまり好きじゃない。だって大好きな友達とバイバイしなきゃいけないから。そりゃ次の日になれば学校でまた会えるけど、その日その日に起きた出来事を一緒に味わえないのはなんだかツマラナイ。一度お父さんとお母さんに友達皆が住んでる方面に引っ越しできないか相談したことがあったけど、お金の問題とか何かでダメなんだって。もう!お父さんの意地悪!
「うー…ツマンナイ!」
けどお金とかは小学生の私にはどうしようも無い。なら、友達とできるだけ長く一緒に帰れる方法を見つけるべきだ。そうしよう。
友達と別れた後に通る住宅街には、大きくは無いけど公園がある。私はそこのブランコに座り込み、考えることにした。
「友達の家まで行くのは……けど遠回りだし、遅いとお母さんが心配しちゃうな。2人に私の家まで一緒に来てもらうのも迷惑かけちゃうし……どうすれば長く友達といれるだろう…」
結局諦めるしか無いのかな…。あっ、一層の事、家がこの近くにいる子と友達になるとか!……けどこの辺りに住んでる子は皆違う小学校に通ってるんだよね…。
「諦めろ」
うんうん。やっぱ諦めた方がいいのかな。中学校に入ったらここの地域の子達とも友達になれるしそしたら一緒に……ってあれ?誰の声?
「友達と居ない時間があるから、一緒に居る時間が楽しめるんだろ?諦めろ」
「……」
「……」
「……誰?」
「…」
「…」
「……妖精だ」
「妖精!?本当に妖精なの!?」
「そ、そうだ。この公園を護る妖精だ」
「へぇー!けど妖精って羽があって小さいんじゃなかたっけ?テレビで見たティン◯ーベルちゃんはそうだったよ!」
「バ、バッカ!それはディ◯ニーの妖精だ!座敷童子とか知らないのか?」
「……?ポ◯モン?」
「家を護ってくれる神様だよ!!」
「神様なんだ!じゃあ君は神様なの?」
「ち、ちがう!俺は妖精だ!」
「じゃあなんでそんなに大きくて羽が無いの?」
「そ、それは座敷童子みたいな…」
「けどその座敷なんとかちゃんは神様なんでしょ?」
「……ッチ」
「今舌打ちしたよね!?絶対舌打ちしたよね!?」
「き、気のせいだ…」
「あっ!ふふ〜ん、分かっちゃった!さては…地球侵略に来た宇宙人だな!」
「……(?????)」
「やっぱ当たった!?うわー!本当に宇宙人なんているんだね!人間に化けてるの?」
「……!そ、そうだ!地球の情報を集めに何億光年離れたわ「で、どの小学校に通ってるの?」くせい…」
「……」
「……」
「…◯△小学校」
「へぇ〜!じゃあこの辺りに住んでるんだ!」
「なぜ知ってる」
「◯△小学校の子達皆んなここら辺に住んでるからね。というか自分で答えちゃってるじゃん笑」
「…」
この子に興味が湧いて来た。
「ねぇ、名前教えて!」
「人に名前聞くときは自分から名乗るって聞いたことないのか?」
「あっ、ごめんごめん。私は折本かおりだよ。」
「比企谷八幡、妖精だ」
「人間でしょ〜?でさ八幡!」
「いきなり呼び捨てか「友達にならない?」よ……は?」
「ちょうどこの辺りに住んでる子と友達になりたいと思ってたんだよね!」
「…断る」
「えぇ〜!なんでよ!」
「暑苦しい」
めっちゃ嫌そうな顔された。友達になるだけじゃん!なんでダメなの!
「断ることを断る!今日から友達ね!」
「横暴すぎる…」
「でさでさ!昨日公園の近くで亀さん見つけたの!」
「えぇ…」
この後結構長い間八幡とお話ししてた。イヤイヤ言いながらも最後まで付き合ってくれたし絶対いい子だ!もっと仲良くなろ!
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「じゃあねかおりちゃん!」
「バイバーイ!」
友達と別れの挨拶を交わして、駆け足で帰り道のあの公園へと向かう。最近は学校で友達と同じ時間を過ごすよりも、公園で八幡と一緒に過ごす時間の方が楽しい。まだ友達になって一週間しか経ってないのにね!この前もcちゃんの家で遊ぼうって誘われたけど断ちゃった!
「はっちまーーーーん!!」
公園の入り口に立って思いっきり名前を叫んでみる。絶対不機嫌になるだろうなー。
「うるせぇ、叫ぶな殴るぞ」
ほら、やっぱ不機嫌になった!
「女の子を殴るなんてサイテー!人間のゴミ!浮気者!100回死ね!」
「お、おぉ、流石に引くわ。そんな言葉どこで覚えて来たんだ…」
「近所に住んでるおばちゃんが家の前で叫んでたよ」
「あぁ、あの駄菓子屋前の」
そういえば八幡の家はすぐ近くにあるんだった。行こうと思えばいつでもいけるんだよね。今度遊びに行こうかな?
「そうそう!おじちゃん家の前で土下座しながらぷるぷるしてたよ!」
「…そういうのは真似しちゃいけません」
おじちゃんがプルプルしてたのめちゃくちゃ面白かったのに…。
「はーい…あっ、そういえば今日体育で面白いことがあったんだ!」
「……」
「今日体育で跳び箱をやったんだけどね、その時cちゃんが跳び箱跳んだ後に足を引っ掛けちゃって!…って聞いてる?」
「聞いてる聞いてる」
「絶対聞いてないじゃん!じゃあなんの話してた?」
「あれだろ…注文の多い料理店で死んだはずの犬が最後に現れた理由だろ…」
「全然聞いてないじゃん!というかそれは2人の男の人が犬は死んだと思ってただけなんじゃ無いの?」
「いや、そうなんだが…そういえば来年は国語の授業で宮沢賢治の『やまなし』をやるらしいな」
「なにそれ?」
「あークラムボンって知らないか?」
「……(????)」
クラムボン?魔法の名前かな?
「まあ来年にはわかるさ」
むぅ…バカにされて感じがする!
「うーん…ってらそんなことよりもcちゃんの話!」
「…ッチ」
「今絶対舌打ちしたよね!?じゃあ八幡の話が聞きたいな!」
いつもは私が話してばっかだし、たまには八幡の話が聞いて見たい!そういえば八幡について私ほとんどなにも知らないや…。
「俺の?…俺の話なんて聞いてもつまらないぞ」
「判断するのは私!なんでもいいからさ!」
「はぁ…。この前の事なんだが、家に帰ってきて喉が渇いたからお茶を飲もうと冷蔵庫の中ににプリンが置いてあったんだ。しかもテーブルの上には『たべないで』なんて可愛い字で書かれてた。もう妹のプリンだってすぐわかったよ」
へー、八幡は私みたいに一人っ子だと思ってたら妹がいるんだ。名前とか後で聞いてみよ!というか普通に話してくれるんだ笑。
「だが、俺はその日物凄くプリンが食べたかった。もうプリンを食べないと地球が滅んでしまうくらい食べたかった。だから妹のプリンを食べちゃったのは仕方がなかったんだ。」
う、うん?納得しかけたけどダメなことじゃん!妹ちゃんかわいそうに…。
「気づいたら目の前には空になったプリンカップと汚れたスプーン。俺も男だ。悪いことをしたし、謝ろうと思って妹の帰りを待ったんだ。まあテレビ見てたら伝えるの忘れてたんだが…。そのまま存在を忘れてくれれば良かったんだが、晩御飯を食べた後に妹はプリンが無くなったことに気づいてな…。すぐさま俺のとこに来て問い詰められたよ…。俺も腹をくくって謝ろうと思ったんだが、そこで親父の笑った顔を見つけて、こう、『ざまあみろ』とでも言いたいかのような顔で笑ってやがったんだ!だから俺は妹に『さっきお父さんが食ってたぞ』って伝えたわけ。そしたら小町…あぁ、妹の名前なんだが小町がお父さんのところに行って騒ぐわ泣くわ親父に『プリン買ってこい!』だってさ!その時の親父の困った顔とトボトボ歩いて買いに行く姿がめちゃくちゃ面白かったなぁ…」
八幡なんだかひどいなぁ。男だから腹くくって謝るってなんだったのほんと。けどうちのパパが同じことやってるなんて想像したら面白いなぁ…。そんなことよりも八幡の妹がきになるな!是非会ってみたい!…けど面倒臭がりな八幡のことだ、きっと断ってくるだろうなぁ。ダメ元でもお願いしてみよう!
「……八幡の妹見て見たい!」
「話の感想よりの先にそっちかよ。……今度暇だったら連れて来てやる」
「やったー!小町ちゃんに会えるの楽しみだな〜」
「小町はお前にやらんからな。俺の大事な妹だ」
「とらないよ!楽しみにしてるね!…でcちゃんの話なんだけど…」
「はぁ……」
小学生らしく無い言動についてはもう設定だと思ってスルーして下さい…。小学生っぽい会話ってなんだ!(地団駄)
そういえば折本かおりの代名詞とも言える「ウケる」が一切使えないのが辛いです。まあウケるだけのキャラじゃ無いんですけど…。