畳の敷き詰められたこの部屋に引きこもってから、数日が経過した。君を失ったあの日から僕は冒険に出ることをやめた。消えることのないテレビからの広告音だけが、この部屋を流れていく。何もない静かな部屋。この静けさが一層僕に孤独を与えた。
陽は沈み、外は暗闇と化した頃。僕は立ち上がり、戸棚に手をかける。そして、僕は戸棚の中のまんじゅうを一つ口にした。こんな生活も、あとどれくらい続くのだろうか。食料の残りはあとわずか。
「冒険に行かなきゃ…。」
そう呟いて、僕は机にまんじゅうを一つ置く。無くなるはずもないまんじゅうに思いを込めて。
窓から差し込む光が朝を知らせる。どうやら僕は机で寝てしまったらしい。重たく感じる体を起こし、はっきりとしない意識の中で僕は冒険の支度を始める。今日に至るまでだって冒険に行こうとしたことはあった。だけど、その度にあの日の記憶がよみがえって足が震えた。同じ思いをしたくないと避け続けてきた。そして、今日まで何もできずにいた。けど、今日は違う。
「僕は変わるんだ。」
僕は呟く。そう決めた。この数日間考えた。考えに考えて出した結論がこれだ。
「ふっ。って、言っても口で言うのは簡単だよな。」
僕は苦笑いをした。目を下へ向けると僕の足は今にも崩れ落ちそうなほど震えていた。君がいなくなってから、僕は弱くなってしまったみたいだよ。
「なぁ、剣士。僕はまた、強くなれるのかな。」
返事のない質問。でも、僕には君ならなんて答えるかわかる。机に置かれたまんじゅうに目を向け僕は決意を決めた。
「行ってくるよ。」
君との思い出を忘れないために。
僕はとりあえず近場のダンジョンへと足を運んだ。
「ここに来るのもいつぶりだろう」
実際ここまでこれたのも不思議なくらい僕は今、震えている。あの日の恐怖が僕を蝕み、足が重くなる。でも、今日は勇気を振り絞ってここまで来たんだ。ここで帰るわけにはいかない。
近場のダンジョンの入り口
呼吸を整え僕は、ついにダンジョンへ入る。はずだった。
「そこの君」
誰かに声をかけられた。
「ひぇ!!???」
変な声が出てしまった。あたりを見渡すと僕を見つめる人が。
「ぼ、僕ですか?」
「あぁ、そこの青髪の君だよ」
やっぱり僕だった。一体僕が何をしたというのか。何か問題でもあっただろうか。わからないまま、声をかけてきた人のもとへ向かう。
「君!一人でダンジョンに入る気かい?」
少し強めに言われた。
「は、はい…」
「まったく…」
溜息交じりに僕は呆れられてしまった様子だった。一体何なんだろう。この人はまず誰だ。そして、なぜ僕はこの人に止められ、溜息をつかれなければならないのだろうか。疑問だけが増えていく。
「あ、あの…僕はなんで、止められたのでしょうか?あと、誰ですか?」
考えてもわからないことは聞くのが一番って剣士も言ってたっけな。僕はこの溜息さんに質問をした。
「あぁ、いきなりで悪かった。私はこのダンジョンの管理人だ。そして、用件は」
意外にもこの管理人は親切に答えてくれた。ただ、管理人が何の用だろうか。
「このダンジョンは二人でのみ参加可能だ。」
「あっ…」
どうも、1+1=1 です。この度はこの「ゆっくり盗賊とゆかいな仲間たち」を読んでいただきありがとうございます。趣味で自分が作りたいと思って書いた作品になりますので、読みづらい点が多々あると思います。
これからも、がんばって続きを書いていきますので、どうかよろしくお願いします。閲覧数とか、多いとやる気でますし←
今後ともよろしくお願いします。