少年の異世界戦記~NARUTO編~(凍結中)   作:クロイツヴァルト

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鬼人と写輪眼と魔法と

 

 

 「さて・・・鬼の兄弟は良いとしてこれから波の国に向かう訳だけど大丈夫かな?」

 

 「そう簡単には行かないだろうね。霧隠れの中忍クラスが投入されて来ている時点で何が起こるか分からない訳だからね・・。」

 

 カカシは戒翔に質問するがそれに戒翔は否と答える。

 

 「どういう事なの?さっきな奴がまた襲ってくる事があるっていうの?」

 

 「可能性としてだ。向こうの狙いがタズナのおっさんだって事は分かったけど向こうもプロとしての仕事で依頼されてきている訳だからおっさんが生きている時点で次の刺客が送り込まれてくる可能性も考慮しておくべきだ。」

 

 サクラの言葉に戒翔は淡々と答える。

 

 「まぁ、儂が超重要人物だから仕方ないんじゃな!」

 

 そう告げてガハハハと笑うタズナを胡散臭そうな目でサクラとナルトが見る。

 

 「・・・此処でじっとしていても仕方ないからそろそろ移動しようか。」

 

 カカシの言葉に第七班と護衛対象のタズナは街道を再び歩く。

 

 「ね、ねぇ戒翔。」

 

 「ん?どうした」

 

 「あ、あのさっきは助けてくれてありがとう。」

 

 「仲間なんだから当たり前だろ?」

 

 「そ、そう。」

 

 「ま、サクラに怪我が無くて良かったよ。正直な所偉そうに言ったけど俺も里から出ての実戦って初めてだからね・・。(ヒナタを助けた事は除外しておかないとなんかめんどくさそうだしな・・・)」

 

 黙々と歩く中でサクラは後方を歩く戒翔に近付き話をする。

 

 「でも、吃驚した。なんでそんなに強いのにアカデミーでも実力を出さなかったの?正直に言えばサスケ君よりも凄いんじゃない?」

 

 「ま、そこは事情があるから言えないけども出る杭は打たれるって奴さ。」

 

 「・・・?良く分からないわね。」

 

 「里の中では忍者として目立つのは不味いって事だ。俺もナルトも・・・」

 

 「・・・なんでよ、確かに私のお母さんは戒翔たちにはあまり関わるなって言うけど何が問題なの」

 

 戒翔の言葉を聞き少しづつだが戒翔達2人の境遇を知りサクラが憤慨する。

 

 「・・・サクラは優しいんだな。」

 

 しかし、サクラの憤慨していた態度も戒翔の言葉に霧散し、更には顔を真っ赤にする。

 

 「な、何を言うのよ!?」

 

 「普通の子供なら俺達の事を雰囲気とかで避けるけど俺達に普通に話し掛けて来るのはサクラくらいだぞ?」

 

 「え、そうなの?」

 

 「男友達ならシカマルやチョウジ、シノとかかな?女友達はサクラの他にはヒナタ位じゃないのかな?」

 

 「・・・ヒナタってあのおどおどしている日向ヒナタ?」

 

 「その日向ヒナタだよ。」

 

 「へぇ、あの子が・・・(どうしよう・・、戒翔の事意識し始めたのにあんな大人しめの子もライバルの可能性ありなわけ!?)」

 

 「ッ!?ナルト、サクラ伏せろ!」

 

 内心で取り乱すサクラを見つつ不思議そうにしていた戒翔だが、耳に聞こえた空気を斬り裂く音に反応してサクラを抱きしめて地面に倒れる。サスケは一緒にいた(何故か)タズナさんを庇いながら既に地面に伏せていた。ナルトは運がいいのか転がっていた石ころに蹴躓いて顔面ダイブをかましていた。女の子がする様な事では無いのは突っ込んだらいけないのだろうか・・。

 

 「だ、誰!?」

 

 「あれは・・」

 

 戒翔達を襲った物体は長大な刀身を持った大刀でその上に人が立っていた。その人物を見てカカシが近付き

 

 「これはこれは・・。霧隠れの抜け忍桃地再不斬君じゃないですか。こんな所でなにを?」

 

 「このッ!?」

 

 再不斬の言葉に近づこうとしたナルトをカカシが遮る。

 

 「(不味いな・・、戒翔ならまだしもサスケやサクラ達では無理だ)お前らは下がっていろ!」

 

 「なんでだってばよ!」

 

 「こいつはこないだの奴らとは桁が違う(こいつ相手だとこのままだとちとキツイかな)」

 

 抗議するナルトを無視してカカシは左目を覆っている額宛てに手を掛ける。その時、再不斬が木に刺さったままの大刀に乗った状態で首だけをカカシに向ける。

 

 「写輪眼のカカシとお見受けする。悪いがジジイを渡して貰おうか」

 

 「お前ら、卍の陣でタズナさんを守れお前達は戦いに加わるな、それがここでのチームワークだ。それと戒翔は陣に加わらずに周囲の警戒を頼む。万が一の時には・・頼む。」

 

 カカシは下忍の中でも魔法と言う不可思議な能力を持ち戦闘能力も次元が違うと感じる戒翔にもしもの時の事を頼む。それだけでこの男・・・桃地再不斬がどれだけ危険なのかと言う事が伺える。

 

 「了解。確かに最悪な事態を想定するのも戦いでの基本だしな」

 

 戒翔の言葉を聞き、カカシは額宛てで覆っている左目を開く。その瞳は赤く瞳孔の周囲に三つの勾玉の文様が浮かんでおり、それを初めて見たナルト達は驚きを露わにする。しかし、驚く中でサスケは別の意味で驚いていた。

 

 「(写輪眼だと!?うちはの一族のみにしか現れない物だぞ!あいつはいったい・・・何者だ?)」

 

 「俺と戦え!」

 

 突如、辺りに濃い霧が立ち込み始める。

 

 「お話はここまでにして置こう、俺はさっさとそこのジジイ殺らないといけねぇ」

 

 ナルト、サクラ、サスケは即座に卍の陣でタズナの周囲を固める。

 

 「カカシ、さきにお前を片付けないといけない様だな。」

 

 そう言って木から大刀を抜き放ち湖の方に飛び何故か沈まずに水面に立っていた。そして再不斬はチャクラを練り印を結ぶ。

 

 「忍法、霧隠れの術」

 

 再不斬の言葉に呼応して先程よりも霧が深くなり辺り一面が霧に閉ざされる。そして次の瞬間、苦無が三つタズナ目掛けて背後から飛来する。

 

 「蒼葉刃!」

 

 戒翔の飛ぶ斬撃が三本の苦無を纏めて迎撃する。

 

 「戒翔、済まないが・・」

 

 「こっちは任せろ。そっちは任せるからな?」

 

 「お兄ちゃん!?」

 

 「ナルト!戒翔の心配している場合か!こっちに集中しろ!」

 

 ナルト達の事をカカシに任せて戒翔は背後から飛んできた苦無の方向に駆ける。すると急に視界が拓け、一人の女性が立っていた。村人の様な装いながらもその頭の額宛てで辛うじて忍者だと判断できた。

 

 「君が私の相手か?他の子供よりも出来そうだけど・・・私を楽しませてくれるのかしら?」

 

 「さぁな。それは知らないがアンタらが見た事も無い力を見せてやれるんだから楽しめるとは思えるぞ?」

 

 「・・・ちょっと生意気ね。いいわ大人に対する礼儀を教える序でに見させて貰うわ。」

 

 女性はそう言って背中に背負った巻物を目の前に突き立てる。

 

 「口寄せタイプの忍者か!?」

 

 「御明察・・。わたしは巻物にあらゆる武具を封印していてね。瞬時に呼び出して戦うの。」

 

 その女性の言葉を皮切りに戒翔が女性に肉薄するが女性はそれを寸での所で躱し、戒翔の胴に蹴りを叩き込む。

 

 「ぐっ・・」

 

 「簡単に終わらせる訳にはいかないのよ。こっちも依頼だからね。」

 

 くの一はそう言って巻物を開き、それに手を翳すと辺りに様々な武器が姿を現す。

 

 「私のコレクションよ。今までに倒した忍びの忍具や将軍や大名が抱え込んでいた業物なんかがあるのよ。」

 

 

 「・・・確かビンゴブックに記載されていた人物で口寄せするくの一がいたな」

 

 「あら、私の名前もあったのかしら?」

 

 「霧隠れの抜け忍にして収集家(コレクター)の氷雨。その収集した物は巻物に封じて戦いになるとそれを惜しげもなく使用する要注意人物でもある。」

 

 「そこまで分かってるの・・。ならあまり抵抗せずに殺されてね?私の収集物の中には殺した相手で気に入ったのを永久保存したりするのよ。」

 

 「・・・そんな物の仲間入りは御免こうむる。」

 

 「連れない事言わないで死んで頂戴!」

 

 くの一の氷雨はそう言うと巻物を広げて苦無や手裏剣、千本と投擲系の物に関わらず槍や刀などの刀剣類すらも投げて来る。

 

 「【風楯】」

 

 「なに!?」

 

 しかし、戒翔が呟いた一言に目の前には円形の風が出来上がり正面から来る忍具の軍勢をいとも容易く防ぎ氷雨はその光景に驚愕の声を上げる。

 

 「印も無しでどうやって・・」

 

 「それには答えられんな。それに・・」

 

 「それに・・?」

 

 「今から死ぬ奴に教えてもしょうがないだろ?」

 

 「なッ!?」

 

 一瞬だけ体の輪郭が霞んだと思った時には氷雨の体を戒翔の持つ斬艦刀が貫いていた。

 

 「ごふッ!いま・・何が」

 

 氷雨の体からすぐに刀を引き抜き戒翔は距離を取る。その際、刀によって支えられていた氷雨は仰向けに倒れて吐血をし、先程の出来事が信じられないと言う思いでいっぱいだった。

 

 「今のは高速歩法の縮地・・チャクラとは違う力で使うから敵にも感知されない。」

 

 「き・・み・・は・・」

 

 「うずまき戒翔(カイト)。冥途の土産に持って行くが良い。」

 

 それだけ言うと戒翔は氷雨から視線を外し踵を返す。

 

 「なんてね!」

 

 「変わり身か・・小賢しい」

 

 「普通の子供じゃないみたいだから手加減無しで行くよ!これでも喰らいなさい!忍法【口寄せの術】」

 

 氷雨の手の当てた巻物から文字が噴き出すのと同時にその文字が幾つもの武器へと変化する。

 

 「これが私の力・・呪われた血継限界!自身の持った武器を意のままに操る武操術これで殺してあげる!」

 

 「武器を意のままに・・・とんでもない能力だな・・」

 

 氷雨の周りに宙に浮く武器の軍勢を見て戒翔は感心した声を出す。

 

 「その余裕そうな表情を死に直面したらどうなるか見させて貰うわ!」

 

 そう言って氷雨の周りにある武器群が戒翔に殺到するのである。

 

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