新たな姿に、新たな力と技を魅せんとする、ガッツ・ブロッサム。その方法やり方は、考えなくとも頭に浮かんだ。
「『
文字通り手札を一枚切る。そう宣言すると、力が湧いてくる。
「うぉおおおおおおおっラァッ!!」
するとどうだろう、目はどこか虚ろに、踊るように足を踏み出す。そこへレッドキングが殴りにかかってくる。
「なんっ・・・?!」
気が付けば、レッドキングは倒れていた。
「心ここにあらず、って感じね。」
「どうなってんだ・・・いったい?」
もっとも、いつ反撃を受けたのか、いつ反撃したのか、それはガッツ自身にもわかっていなかった。
「・・・あれ?」
「ぐぬぬ・・・ナメた真似を・・・!」
「今のあなた、噛ませ犬な悪役っぽいわよ。」
「うっせ!」
今度はエレキングが、尻尾ムチを地面に叩きつけ、電流を地面に広がらせる。が、滑るような足取りのガッツには全く効果が無い。ならばと直接ムチで薙ぎ払うが、ふわりと風船のように浮かんだガッツには当たらない。
「お前こそやりこめられてんじゃねーよ!」
「黙りなさい。」
風にそよぐ柳のように、花に踊る蝶々のように、ひらりひらりと身をかわす。忘我の境、無我の境地、明鏡止水、そういう言葉がよく似合う。
「変身して特性も能力もまるで変わりやがった・・・。」
「見た目以上の変化のようね。」
『すごい・・・ガッツ・・・。』
「だが、どうやら変化について行けていないのは、周囲の人間だけではないようだな?」
「えっ?」
そう指摘するのは、もうひとつの戦いを繰り広げている真っ最中のベムラー。実質3対1の状況でもこの余裕を見せている。
「ふぅ・・・ちょっと、疲れるね。」
ガッツ自身も自分にとっても初の体感に、余計にスタミナを喰われていた。
「ちょっと攻めにかかろうか?」
「よし来ーい!受け止めるのなら得意だぜ!」
「私は別に。」
やる気満々のレッドキングとは対照的に、エレキングは一歩引いて様子を窺う。こういう時にお互いがお互いに成すべきとを成しているのは、以心伝心というか。
「
レッドキングの両腕に、トップスピードで突っ込んできた重戦車のような衝撃が走る。
「なんっ・・・?!」
予想だにない威力に思わず声が漏れる。
「ぐぅうう・・・パワーなら負けねえぞ!」
「さすがに相手が悪いかっ。」
だが瞬間的なものならさておき、パワーファイトにおいてはレッドキングのほうがまだまだ上。
「むしろ負けたら恥だぜ!」
「それはそれでおもしろそうね。」
「オイ!」
「冗談よ、それっ!」
荒れ狂う猛牛に首輪を嵌めるようにエレキングのムチが巻き付くが、それでもマコは意に介さない。
「あら?」
「オイ!こっちにまで電流来てるじゃねえか!」
「効いていないハズがないのだけれど・・・。」
マコの足は止まらない。ズルズルとエレキングも引きずられ、額に汗がにじみだす。
「電気の使えないエレキングなんて、クリープのないコーヒーみたいなもんよ!」
「私はどちらかと言うと紅茶派よ。」
「いいから電流止めろっての!」
そうこうしている間に腕のロックアップは外され、マコの一撃がレッドキングを吹き飛ばし、間髪入れずにエレキングのムチも解いて投げ飛ばす。
「まだ畳みかける、
紅に彩られた空をバックに、歓迎の雅樂が奏でられる。
「今更プレリュードかよ。」
「そこはホラ、『終わりの始まり』ってね。」
さらに戦闘スタイルが打って変わり、文字通り駆け回るような軽快なフットワークと、スラリと伸びた脚から放たれる蹴撃の雨あられが、レッドキングを手玉に取る。
「ハイ!ハイ!ハイィイイイ!!」
「こっ・・・こだぁ!!」
確かにスピードファイトは苦手かもしれないが、そういう相手にふさわしい戦い方だって出来る。
「『拳』ってのは後出しが勝つんだよ!」
相手を仕留めるのには何発もいらない、この地獄突き一発で十分よ。レッドキングは勝利を確信して強かにほくそ笑む。
「・・・そんなもん?」
「なん・・・だと・・・?!」
しかし笑ったのはマコも同じだった。
『あぁーっとぉ?!ガッツ星人選手、レッドキング選手の貫手が直撃したにも関わらず、平然としているー!』
「やせ我慢にしちゃあ、随分耐えるじゃねえか?」
「別にやせ我慢とかじゃないし?」
「ぐっ・・・どうなってやがんだ、マジで?」
マコは腹部を貫かれた宙吊りの状態にもかかわらず、両腕から放つ光線でレッドキングを追いやると、何事もなかったかのようにふわりと着地する。
その様にレッドキングは戦々恐々とする。攻撃が当たらないことはあっても、攻撃が効かないことは今までになかった。厚い防御をブチ抜く威力こそが、レッドキングの持ち味であり誇りであったのだから。
(ふ、不思議だぜ・・・こんなにビビっちまうなんてよ・・・。)
(けど、もっと不思議なのは、こんなにもワクワクしてるってことだぜ!)
何故なら、怪獣の中でも特段戦いを好むレッドキングであるから。その性が一層奮い立たせるのだ。
血の混じった唾液を口に入った砂と一緒に吐き捨てると、じっくりと相手を見据えて考える。
(気に入らねぇこと、違和感ならまだある・・・けど、それがなんなのかは・・・。)
現状レッドキングたちは押し込まれているわけだが、逆に言えばガッツたちにも後がないということ。実際さっきまではガッツたちの攻撃に対して確実に切り返せていた。
「ティンときた!」
「どうせ『押してダメならもっと押す』とかでしょ。」
「そうだ!」
「そういうのを策とは言わない。」
「おう!なんせ頭脳労働は
「ギャラはおんなじ。」
そんな頭脳担当のエレキングがじーっと見つめるのは、休憩中なミコ。
「あなたは、そこでなにをしているの?」
「見てわかんない?休んでるの。」
「随分気楽なのね。寝転がって頬杖までついて。」
「これが自然体?なアタシなの。」
「ウソおっしゃい。ワーカーホリックなあなたが『休む』なんてするわけないじゃないの。」
何かを見抜いたエレキングズバッとムチを抜いて地面を払うと、ミコは跳んで回避する。しかしその動きには、いつもの華麗さが欠けていた。
「くっ・・・。」
「やはり、あなたがダメージを肩代わりしていたのね?」
「あーあー、エレってマジックショーのタネとかにもツッコミ入れるタイプでしょ?人生楽しめないよそんなんじゃ?」
「お生憎様、私は野暮なツッコミを入れるのが好きなの。」
見ればミコの首には痣が付いており、腹部を少し抱えているようだった。
「ダメージの肩代わりだって?そんなんアリかよ?」
「アリでしょ、元は一人だったんだから。たまーにお互いの考えが入ってきて鬱陶しいけど。」
「そーそー、マコの考えなんてまるっとお見通しなんだから。」
「ほー?」
「うっさい。」
ひょっとするとそれは、元の『ひとり』に戻ろうとしている予兆なのかもしれない。少し不安がよぎるが、自分が自分であると自覚している『今』ならその心配もしなくていい。
花の命は短い。だからこそ、精一杯綺麗に咲かそうとする。逆境が返って彼女を燃え上がらせる。
「昔っからよく言うじゃん。命短し恋せよ乙女、ってね。」
誰に恋してるのかはあえて言ってあげないけど、自分の半身の応援をするなんて、なんだか不思議な感覚だ。多少の痛い目にだって目を瞑ってあげられる。
「さっ、ちゃっちゃと決めちゃいな!」
「言われなくたって!」
さて、タネが割れちゃった以上長々と戦いを長引かせるわけにはいかない。必殺技への布石はもう敷いてある。あとは撃って当てるのみ。
「さてレッド?まだ誰にも試したことないけど、これはメッチャクチャ痛いはず。受ける自信ある?」
「へっ、オレを誰だと思ってんだ?」
「答えは聞いてない。」
「オイ。」
たとえ相手が全力で拒否するようでも盛大にブチかますつもりだったのでこの質問自体にはなんの意味も無い。むしろレッドキング相手には体のいい挑発にしかならない。
蝶、猪、鹿。バラバラなカードだけでは意味がないが、揃えることで役を持つ。マコの身体から三つの光球が飛び出し、牙城を穿つ三角形をつくる。
「心と技と、体のトライアングル!
3つの力を一つに合わせる、ちょっと参考にさせてもらった。
「ぐぉおおおおおっ・・・っコレは・・・?!」
「一丁上がり!」
パンパンと手を叩くと、レッドキングが受け止めていた三角が紅炎を挙げて爆発する。
『なるほど、ガッツ星人選手もといサクラガッツ選手の必殺技は『花札』がモチーフのようですね。』
『花札って、こいこいの?』
『ええ、そうです。猪鹿蝶は「萩に猪」、「紅葉に鹿」、「牡丹に蝶」の三枚を揃えた時の役です。』
なお、『無視する』という意味の『シカト』という言葉は、この花札の十月札「紅葉に鹿」の鹿がそっぽを向いている、すなわち「
さて、5点の出来役を受けたレッドキングの行方やいかに。もくもくと立ち込める煙だけが沈痛な面持ちで待ちかまえているようだった。
「これは・・・やってないってパターン。」
「どっちにしろフラグね。」
沈黙の帳の向こうから、熱を帯びた赤い光が灯るのが見えた。爆発による炎熱か?いいや、それは『二つ』あった。
「言ったろ、『
煙が逆巻く気流に乗って舞い上がっていくと、そこには地獄の窯がぽっかりと口を開けていた。
「本当ならもうちっと出し渋りたかったところだがよ・・・。」
白かったはずのレッドキングの体表は黒曜石の様に黒光りし、その目も燃えるような赤に染まっている。
「手ェ抜いてるような場合じゃ・・・いやどうやら、それ以上にオレの闘争本能が許さねえらしい。」
だが一番の変わりようは身に纏う空気だ。その拍動に合わせるかの様にユラユラと震え、目があえばむせかえるほどの威圧を放っている。
「命を燃やす時が来た!『EXレッドキング』、推して参るぜ!!」
一歩を踏み出し、吠えるように宣誓する。
『なんとぉ!レッドキング選手も決勝戦でパワーアップの隠し玉だぁ!』
「まるでEXのバーゲンセールだな。」
「あなたも大概の事言えませんよこの悪魔。」
「誉め言葉として受け取っておこう。」
一方こちらではベムラーの無比の一撃が猛威を振るっているがそれはさておき。
「さて、次のラウンドに行くとするか。」
「ええ、こっちもたった5点じゃ満足してなかったところよ!」
「まあ、もう結果は見えてるけど。」
「言ってくれるじゃないの!どんだけパワーアップしようと、アンタはアタシを捉えられない!」
オーラを漂わせて意気込むマコに対して、レッドキングは至って冷静だった。それは熱を帯びる体を鎮めるように、
「狙う必要はない。」
「ぐわっ?!」
それどころか、マコの存在は眼中にすらなかった。
『なんとー!?EXレッドキング選手が拳を克ち合わせた、その衝撃だけでサクラガッツ選手が吹っ飛ばされたー?!』
熱波襲来、ゴングを打ち鳴らすようにぶつけられた拳から爆風が放たれる。その前に、マコは風にあおられる花弁の様に吹き飛ばされる。いかにダメージを肩代わりされようと、衝撃までは殺しきれないのだ。
「ふん・・・。」
「地面が・・・溶けている?!」
レッドキングは進化している自分の力の感触を確かめるように、足元の土を撫でる。ただ掬って放り投げる、それだけの行為にも関わらず、溶解した砂や石がマグマとなってマコに降り注ぐ。
「やることなすことすべてが、必殺技並の威力を持っているというの?」
「これにはさすがのエレも想定外?」
「巻き込まれる可能性が高くなるわ。」
ただそこにいるだけで汗が噴き出す。溶岩による熱さのためか、あまりのヤバさにブルってるのか、とにかくここにいる全員がかいている。
「くっ!『
サクラガッツの代名詞とも言える桜の技を放つと、花吹雪がバリアとなってマコを守る壁となる。
「守れると思ったか?」
「なにっ?!うわぁああああ!!」
だがEXレッドキングのたった一発によって壁は崩れる。それもその場を一歩も動かない、『ねこだまし』による爆風で。
「ふ、ふざけてる・・・。」
「オレはいつでも大真面目だぜ?そんなに殴られるのがお望みなら、リクエストにもノってやるぞ?」
「勘弁願うわ。」
タネが割れてしまっていた以上、ダメージの転嫁も切っていたが、今更戻したところでどうにもならない。小細工やテクニックでどうにかなる次元を超えてしまっていた。
「知ってんぜ。次なる『手』を打つ暇もねえんだろ?」
「くっ、そこまでわかっちゃうのか。」
「カードを切る暇すらないんだろ。」
いかに強力なカードを積み込んだデッキであろうと、ターンが回ってこない限りドローも出来ずに嬲り殺しにされる。
「・・・負けたわ、ホントに。じゃあリクエストに応えてもらえる?」
「おう、なんでもやってやるぞ?」
「アンタの一番の技『アースクラッシャー』を希望するわ!」
ニッと笑って言い放つとマコは不敵に笑う。それにレッドキングもニッと笑うと、待ってましたと言わんばかりに拳を握る。
「驚いたな、まさか本当にリクエストが来るなんてよ。」
「そんなこと言って、実は『待ってました』って思ってんでしょ?」
「おう。」
「けどよ・・・オレもこの姿になって初めてだからよ・・・ちっとばかし力加減間違うかもしれねえぞ?それでもいいか?」
「答えは聞いてないんでしょ。」
「ああ、オレもお前もな。」
右手に拳を、左手に平手を、それらを重ねてぶつけあう。
「この『アースクラッシャー』・・・今ならそれも進化している・・・名づけるならそう・・・。」
左手のエネルギーが右手に伝導し、右手が風船のように肥大化する。その大槌を振りかぶり、無心で地面に叩きつける!
「『フレイムロード』と呼ぼうか!!!」
突如嵐が巻き起こり、突然炎が噴き上がる。炎は道となり、真っ赤なマグマが生まれながら熱風を纏って広がっていく。抗えぬ『死』が迫る。
「ははっ・・・ホントすごい威力だね・・・。」
「だろぉ?」
「ええ、ホント・・・。」
「やっぱ、アンタバカだわ。」
「なにっ?」
呆れたような、またはしたり顔のように笑うとマコは両腕を伸ばして叫ぶ。
「『ビームバインド』!」
「今更そんなものが効くかよ!」
「効くんだよ!」
バインドが向く先に視線をやると、その方向から人影が飛んでくる。それが何なのかの判断に少し遅れたが、どの道時すでに遅し。
「全く・・・バカだバカだとは思ってたけどここまでなんて・・・。」
「エレ・・・?なんで・・・?」
「ずっとアタシに捕まってたのよ!」
「アンタは熱くなりすぎて、視界に全然入ってなかったみたいだけどね。」
ミコに簀巻きにされたエレキングが、マコの張ったビームのレールに乗って運ばれてくる。当然、終着駅はフレイムロードの上。
「こんなわっかりやすい挑発に乗るなんて、平時のレッドなら絶対になかったと思うけど?」
「馬鹿力に目覚めた結果、バカの壁を乗り越えて今までのバカを上回るバカの世界チャンピオンになったね。」
「バカバカ言いすぎだろお前ら!バカって言う方がバカなんだぞ!このバカ!」
「一番のバカはアナタよ!!」
バカがゲシュタルト崩壊を始めたところでエレキングにフレイムロードが着弾。
『エレキング選手!まさかのフレンドリーファイヤで脱落ぅ!』
「最後っ屁にしては、上手く行ったんじゃない?」
「ええ、ちょっと名残惜しいけど、先にオサラバとしよっか。」
「けど、最後にもう一個・・・。」
「わかってる。いや考えを読まなくてもわかるよ。マコがなにしたいかは。」
「・・・ありがと。」
「『爆熱アッパーカット』ォ!!!」
怒り狂うEXレッドキングの必殺パンチが、マコを吹き飛ばす。
「知ってる?『友情ってのはいいものだ、嬉しいことは2倍嬉しいし、辛いことは半分で済む。』って。」
「だからダメージも半分こって?」
「今日のところは6:4にしといてあげる。」
虚空からの衝撃を浴びたミコが、意識を失いながらサムズアップを掲げる。
「くっそー・・・勝ったハズなのになんだこの敗北感は・・・。」
レッドキングはギリリと奥歯を噛み締めながら拳を振り上げる。
「あー・・・いったいわー・・・。」
「マコさん・・・大丈夫?」
「あっ・・・アンタの方は?」
「こっちもまぁ・・・なんとか・・・かな。」
ボロボロになったシンジがマコの前までやってくる。左腕がダラリと垂れ下がり、虎の子のバディライザー、モンスアームズの手甲も大破している。
「何?そっちも奥の手が破れちゃったわけ?」
「うん、一緒だね。」
「アンタなんかと一緒にしないでくれる?」
「あー、うん、ごめん。」
シンジ、ハチマキを外して傷ついた腕にあてがうが、片手でやるのに少々もたついていると、見かねたマコが手を伸ばしてくる。
「貸しなさいよ、巻いてあげるから。」
「え、いいの?」
「いいからさっさとよこしなさいよ!」
「はいっ。」
マコはハチマキを強引に奪い取ると、シンジの腕を手繰り寄せて巻き付ける。
「あでで、もっとやさしく・・・。」
「アンタに優しくする理由がないんですけど?」
「でも・・・ありがと。」
「なにが?」
「レッドキングさんの攻撃、わざと受けたんでしょ?後で戦う僕らのために。」
「はぁ?!なにそれ、意味わかんないし!」
「いったーい!」
ギュッときつく締め上げると、悲鳴があがるが構わずに端を結ぶ。
「うん・・・ありがとう、もうちょっとがんばってくるよ。」
「そう・・・がんばって・・・。」
ちょっと名残惜しそうにマコが手を離すと、シンジはすっと立ち上がって前にいる『敵』を見据える。
「・・・他に。」
「他?」
「他になんか、ないの?」
「なにが?なにを?」
「・・・わかんでしょ?」
「うーん・・・。」
「あの2人何イチャついてんだろうね?」
「あなたならわかるんじゃんないの?」
「ここで聞くのは無粋ってもんでしょ?」
「そうね。」
ここがアリーナの中心だということを忘れてイチャつく2人を、かるく微笑みを浮かべながら一足先に退場したエレキングとミコが見守る。
「帰ってきたわね。」
「ねーねー、どんなこと言われたの?」
「うるさーい!」
「あら、ご機嫌ナナメ?」
ちょっと不満そうなマコがドスドスと足を鳴らしながらアリーナ隅のゲートにやってくる。
その態度こそ不服そうだが、口元はちょっと上を向いているのをミコは見逃さない。
「ねー、なんて口説かれたのー?」
「聞かないで!」
「なんか言われたんだねー。」
「詮索するな!」
「話したい事があるなら、あとでじっくりしなさい。この試合を見届けてから。」
戦いはまだ続く。勝ち残ったレッドキングと、もう一方の生き残りが鎬を削る。星に占いをかけてもらいたいところだが、生憎空の暗雲はまだ晴れない。
モンむす☆は~れむのサービス終了が決定してしまい、人生お先真っ暗な状態ですがウルバトにハマって私は元気です。
さて、ソシャゲーで人気なのはグラブルとかFGOなのかな。そのFGOの、キン肉マンクロスな設定をちょっと考えついたり。
・舞台は1988年、三属性不可侵条約の締結の折、つまり無量大数軍編。
・ここで悪魔超人を束ねているのが復活した悪魔将軍だったわけだけど、その本体である完璧のマスクが(シルバーマンもろとも)何者かに奪われる。
・そこで金銀兄弟は、己のパワーをジャンヌ2人に託して、それぞれがルーラー『シルバーマン』とアヴェンジャー『ゴールドマン』として復活。
・その他、なにかしらの理由で動けなくなったキン肉マン、テリーマン、ロビンマスクもサーヴァントの体を借りて活動、それぞれセイバー、アーチャー、ランサーになる。(アーチャーテリーはビリー・ザ・キッドということだけ確定)
・それとは別に、主人公(ぐだ男ぐだ子)は本編でいいとこなかったジェロニモと、改心したピーカーブーと共にネプチューンマンを救出、そのままゴールドマン(のジャンヌ)と共に超人墓場へ行く。
・正体を隠すため、ネプチューンマンは佐々木小次郎の体を借りてアサシン『ザ・サムライ』として活動。(これが一番やりたかった。)
・なんやかんやあって最終局面。完璧のマスクを奪ったのは、完璧超人とも別のの勢力(Fate側の登場人物かな?)で、実はサイコマンはマスク(シルバーを)取り返すために動いていた。サーヴァントに身を堕としてまでシルバーを助けたかったサイコマンもキャスターとして顕現。(本人はあくまで認めないが、友情と絆に篤かったサイコマンのキャラの掘り下げをば。)
・最後はアヴェンジャー・ゴールドマンが地獄の断頭台ならぬ魔女の火刑台で勝利しておしまい。
こんなところ。バーサーカーとライダーが誰かを決めてないし、そもそもFGOやってないから設定わからん、誰か添削して代わりに書いて。あとよろしく。
つらつらと書き連ねてると、その痛々しさにゾワゾワするや。本当なら本家本元の活躍に期待するところなんだろうけど、新規ユーザーを切り捨てるという運営に任せていては未来はなかろうなのだ。なんだかタイタニックを傍から見ているような気分である。