「ほんっっっっっっっとうに申し訳ない!!」
「・・・。」
(どうしようこの空気。)
(アタシたちは悪くない・・・よね?)
(でもどうにかしたいですね。)
ひとつ、シンジは土下座している。ふたつ、ミカはすごくご立腹である。みっつ、空気がスカイドンより重い。
「いやー、おこってないよ?ぜんっぜんおこってないから。」
ここはGIRLSの談話室。ここで今日はパーティが行われていた。主賓は今頭の中がソドムより熱くなっているゴモラこと、黒田ミカヅキ。そしてなんのパーティなのかと言うと。
「まぁまぁ、せっかくゴモたんの誕生日パーティなんだから、ちょっと落ち着こうよゴモたん。」
「私は冷静だよぉ?シンちゃんをどうやって料理してあげようか考えてるところだから。」
(あ、ダメだわ。)
1月8日はゴモたんの誕生日です。じゃあそのゴモたんが、どうしてこんなに怒り心頭なのか。順を追って話をしよう。
====☆====☆====☆====☆====☆====☆====
~数時間前の同じ場所~
「おはよー、レッドキングさんは・・・ってみんななにしてるの?」
「おっはよーシンジさん!手伝って手伝ってー!」
「ああいいけど、レッドキングさん知らない?」
「レッドキング先輩はゴモたんと一緒に戻ってくるよ!それまでに急いで用意しないと!」
「そっか・・・でもなんの?」
「なんのってそりゃもちろん・・・あっアギちゃんウィンちゃん、ピザ買えた?ピザピザ!」
「シンジさん、おはようございます!」
「おはよーシンジさん。買ってきたけど、まだ食べちゃダメだからね?」
「はーい、でもいいニオイ!」
ピザなんて何年ぶりに見ただろうか。郵便受けにチラシが入っていれば、注文するつもりが無くてもついつい眺めてしまう。
「よいしょ・・・こらしょ・・・。」
「で、一体なんの・・・。」
「あっピグモンさん、一人でそんなに持ったら危ないよ?」
「だいじょーぶですよ~、ピグモンひとりでなんとか・・・あわわ!」
「あぶないあぶない!」
「はわわ!ありがとうございます、アギアギ、シンシン!」
「少し持つよ、どこに持って行けばいい?」
「あっちです~。」
ダンボール箱?何が入っているんだろう?中身は紙類みたいだけど。
「ねぇ、ピグモンさん、これ中身は・・・。」
「あー、ミクちゃんまだ開けちゃダメだってば!」
「ニオイだけ・・・ニオイかぐだけだから・・・!」
「それもうニオイだけじゃ済まなくなるやつですから!」
キュゥ・・・とお腹が鳴る。朝ごはんはちゃんと食べたし、お昼までもうちょっと時間があるはずなんだけどなぁ。ニオイの力ってすごい。ここにいるとニオイだけで空腹にやられちゃいそうだ。
「レッドキングさん、探しに行こうかな・・・。ちょっと出てくるよ。」
「うん、12時には戻ってきてね。」
「なんのパーティなんだろ?」
すっかり聞きそびれたのを、うっかり忘れてしまっていた。ここがケチのつき初めだった。
~1時間ほど後~
「ただいまー。」
「おかえり、ゴモたん見つかった?」
「いや、レッドキングさんも見つからなかった。ここで待ってたほうがいいのかなと思って。」
「だろうね、なにか用でもあったの?」
「いや、大したことじゃないんだけど・・・。」
「おーっすみんな揃ってるからー・」
「あっ、レッドキングさん。・・・そちらの方は?」
「エレキングさん!」
「ああ、シンジは初対面だったかな。こいつはエレキング、どっちかっていうと、調査チームのメンバーだけどな。」
「エレキングです。よろしく。」
三日月のツノに、長い尻尾、ここだけを表現するとゴモラと被るかもしれないが、その体色は白と黒。マッシブなゴモラに対して、スマートな印象だ。そして何より、一番ゴモラと、否ミカと異なっているのは・・・。
「ど、どうも・・・。初めまして、シンジです。」
「お話は伺っているわ。調査課として仲良くしましょうね。」
「は、はい。恐縮です・・・。」
「・・・ちょっと、いいかしら?」
「はい?なんでしょう?」
「初対面なのに、目を合わせて話さないなんて失礼ではなくって?」
「あ、ご、ごめんな・・・さい。」
「はぁ・・・こっちを向きなさい。」
「はぎっ!」
無理!顔を見る以前に、ついつい視線が下に行っちゃうし。そっちの方がよっぽど失礼になるっての!
「・・・そういう反応をされることにも慣れているけれど、これからも怪獣娘と関わっていくのなら早く慣れてしまってほしいわ。」
「ごめんなさい。」
「あれあれ?シンシンはエレエレに一目惚れしちゃったんですかぁ?」
「ピグモンさん、違うから。」
クール・・・というか落ち着いた人だな。どっちかというとシンジにはこういう人の方がタイプだ。
「お前鼻血出てるぞ。」
「うっそぉ、ホントだ。」
「大丈夫ですか?ピグモンがちょちょいと治してあげますよ!」
「ありがとう、ピグモンさん。」
あーもう第一印象滅茶苦茶だよ。そしてこれが1番目の失態。
「それはそうとレッドキングさん。」
「ん?なんだ?」
「今度どっか一緒に遊びに行きませんか?時間があればですが・・・。」
「うぇっ!?オ、オレとか?!」
「はい。」
「そ、そりゃかまわねぇど、オレなんかと一緒に行っても・・・というかなんでこんなタイミングで・・・。」
「タイミング?」
これが2番目の失態。
「はぁ~・・・。」
「あれ?ミカどこに行ってたの?レッドキングさんたちと一緒にいるって聞いてたけど。」
「そうだね、一緒だったんだよ、さっきまでね。で、ちょっと外で待ってて言われてたんだ。」
「?なんで待つ必要があったの?」
「・・・シンちゃんは今日が何月何日か知ってる?」
「今日は・・・1月8日。」
「何の日だと思う?」
「えーっと、成人の日。それから元号が平成になった日。」
「そうなんだ!」
「そうだよ。」
「そ う じ ゃ な く て ッ !」
「なに?!」
「今日は、『誕生日』なのッ!!」
「誰の?」
「ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛!!!」
「もしかして・・・ミカの?」
「そうなんだよっ!」
キョロッ、キョロッと周りの面々をみやると、皆それぞれ頭を抱えていた。
もしかして、やっちまった?
「ごめん、僕何も用意してなかったや・・・。」
「ブンッ!!」
これが3番目の失態。
あー・・・GIRLSのビルってこんなに高かったんだなー・・・。ガラスのシャワーを浴びながらの3秒後のシンジの心情であった。アスファルトにできた人型を尻目に、玄関から入って何食わぬ顔でエレベーターに乗り込み、談話室に戻って開口一番。
「ほんっっっっっっっとうに申し訳ない!!」
冒頭に戻る。
====☆====☆====☆====☆====☆====☆====
「もう、そのぐらいにしときなよ、ゴモたん。」
「んむぅ・・・。」
「本当はあんまり怒ってないんでしょ?納まりが付かなくなっちゃっただけで。」
「そうなの?」
「頭が高い!」
「ははぁ!」
まるで戦国武将のように仁王立ちしていたミカ、否いつの間にかソウルライドしていたゴモラであったが、土下座し続けるシンジを前に膠着した状態に痺れを切らしたアギラが話しかけてきた。
「そうだよ、きっとシンちゃん覚えてないと思ってたよ。ちょっと前まで私のことも忘れてたんだから。」
「返す言葉もございません。」
「でもそれもしょうがないと思ってたよ、言葉にせずに思ってるだけのことが、伝わるはずなんかないのに。ボクがそうだったらいいなって期待してただけ。お年玉とか、ダイエットとか!」
(昨日のあれ、アピールだったのか。)
「でも、でもねぇ!目の前で突然エレちゃんにデレデレしだしたり!」
「いやべつにデレデレとは・・・。」
「だ ま ら っ し ゃ い !
「はい。」
「突然レッドちゃんのことをナンパしだすし!」
「ナンパじゃなくて・・・いやナンパだわ。」
「突然あんなこと言われたら、私だってハズカシイぜ・・・みんなの前で・・・。」
「えーっと、総括すると。」
「あなた、ちょっとデリカシーが欠けてるわ。」
「がーん!」
たしかに、最近ちょっと調子に乗っていたのかもしれない。少しずつとはいえ力を付けてきていたことに、慢心していたのかもしれない。
「ごめんなさい、ミカ、ゴモラ。」
「謝るのは私にだけでいいのかな?」
「みんな、ごめんなさい。もっと精進します。」
「気にすることはないわ。誰でも失敗はあるものだもの。」
「うんうん、シンジさんもまだまだこれからだって!」
めでたしめでたし、かな。これで全部丸く収まった・・・。
「で、シンちゃんは私になにくれるのかな?」
「ドキッ!」
「ごめん!埋め合わせになんでもするから、今日だけは見逃して!」
「ん?今何でもするって?」
「ゴモたん。」
「わかってるわかってる。シンちゃんの性格からして、今日誕生日パーティがあるってわかってたら、『どこかに行こうぜ』って誘えるわけないって思ってるから。」
「知らなかったから、当然のようにナンパしていたのね。」
「エレエレ!」
「は、ハズカシイ・・・1時間前の自分の行いが恨めしい・・・。」
「そーだなー、うーん、どうしよっかなー。」
「一発ギャグ?」
「それもいいけど・・・うん、決めた。」
「落下しながら一発ギャグ?」
「違うよ!シンちゃんの贈り物だから、シンちゃんが決めて欲しいな、やっぱり。」
「それはつまり・・・。」
「シンちゃん、私をデートに誘いなさい!」
「・・・ちょっと考えさせて。」
「まさか、レッドちゃんのを先にとか?」
「しないから!ミカのことが最優先だから!」
「オレと行くのはもう決定事項なのか・・・。」
今度こそ、丸く収まったところで。ようやくパーティが始まる。
「じゃー、みんなグラス持ったー?せーのっ!」
「「「「「「「「かんぱーい!」」」」」」」」
「ってことで、パーティの余興その1-!一発ギャグやってみよー!」
「アギちゃんが!」
「えっ、ボクぅ?!」
「最近シンちゃんばっかり当たってたから油断してたでしょ??ここらで一発ね!」
「おいしいねこのピザ。特にこのチーズが濃厚で。」
「シンジさん、のんびり食レポしてないで助けてよぉ!」
「ん?それは僕がやったら次はアギちゃんがもっと面白いのをやってくれるってことでいいのかな」
「えっ。」
「アギさん見ててください、僕の『一発ギャグ』!」
このあとメチャクチャベッドでジタバタした。そして目が覚めたら泣いた。
====☆====☆====☆====☆====☆====☆====
「日付はOK、プレゼントもよし、コースも・・・たぶんいい。」
あの日からからもう数えて32回目のチェックを済ませ、いざ当日!という時。不安要素は可能な限り取り除いた。落とし穴が無いか入念にチェックした。それはもう、どこまでやっても足りないってぐらいに。けれどそれは、この空を覆う曇り空のように晴れることはない。
「午後からは晴れるって言ってたけど・・・。」
ボヤいていても仕方がない、行こう。いざとなったらプランBで行く。
「行ってきます!」
「いってらっしゃいませ。」
歩いても十分に間に合う時間だが、つい走ってしまう。はやる気持ちを抑えつつ、脳に酸素を送り込む。
「おはよー、シンちゃん!」
「おっ、はよー・・・。」
「さっそく噛んだねシンちゃん。」
「・・・走りすぎて舌が回らなかった。」
「そんなに私に会いたかった?照れちゃうね。」
約束の時間の30分前に合流できた。ここまでは想定内。
「じゃあさっそくだけど、ご飯食べに行こうか!」
「ズコーッ!」
初っ端からこれでは先が思いやられる。
「ミカ、今日は僕がエスコートするってことになってたはずだと思うんだけど・・・。」
「じょーだんだって!それで、どこ連れてってくれるのかな?」
「まずはね・・・。」
デートの定番、遊園地。今はちょっとしたイベントで、スケート場が開かれている。夏はプール、冬はスケート場というわけだ。
「でもシンちゃん、滑れるの?」
「ローラースケートならやったことあるし、平気平気!」
と、思っていた時期が僕にもありました。
「ヤベェわこれ。」
「ヤバイねー、チョー楽しいよ!」
「ま、待って!引っ張らないで!」
まあ、楽しめたんならいいか・・・。
====☆====☆====☆====☆====☆====☆====
「楽しかったねー!
「うん、楽しかった・・・。」
服の下に青痣出来てそうだけど、楽しめたからよし。
「次あれ乗ろっか!観覧車!」
「いいね、ちょっと高いけど・・・。」
しれっとまた主導権を握られているが、これはもういい。
「あっ、アレなにかな?」
「たしか動物の展示もやってるって書いてあったけど・・・。」
「かわいい!リス?ネズミ?」
「いや、プレーリードックでしょ。」
ガラスの向こう側にいたのは、30cmほどの大きさの毛むくじゃらの動物。シンジの言う通り、プレーリードックである。おそらくつがいの。
「石の上に立ってる!」
「プレーリードックは、ああやって巣穴周辺の見張りをやるんだ。危険が近づくと犬みたいな声で警告するから、ドックってつくんだって。」
「へー。」
ちなみに、プレーリーは縄張り意識が激しく、オス同士で喧嘩する果てに、生き埋めにしたりされたりするそうだ。
2本足で立ち上がってキョロキョロとあたりを警戒する様は非常に愛らしい。すると、警戒している方にもう一匹の方がやってきて、口を合わせてキスをした。
「わっ!なになに?なにやってるんだろアレ?」
「あれがプレーリードックの挨拶なんだって。」
「へー・・・そうなんだ。」
2頭はしばらくわちゃわちゃとすると、巣穴替わりのバケツの中に入っていって、仲良く眠り始めた。
「そろそろ行こうか、観覧車。」
「う、うん、そうだね。」
「プレーリードックか・・・。」
「どうしたのシンちゃん?」
「いや、大したことじゃないんだけど・・・。TASおころで知っているか!観覧車を回すギアには、大きなゴムタイヤが使われているのだ!そうすることで振動を抑え、天辺まで行っても揺れが少なくなるのだ。」
「知らんがな。」
それはさておき。観覧車のゴンドラに、2人は向かい合って座っている。
「山の上にある分、結構高いね。」
「そうだね、遠くの町までよく見える・・・あっ。」
突然、シンジは立ち上がって前のめりなった。
「な、なに?どうしたのシンちゃん??」
ミカの脳内には、先ほどのプレーリードックのことがよぎった。
(こ、これはまさか・・・?!そんな、気が早いよ・・・。)
真面目なようで、どこか抜けている純朴そうな幼馴染が、こんな計画を建てていたなんて。こうなったら、私も乗れるところまで乗ってあげようじゃないか・・・とミカは臨戦態勢になった。
「この景色、やっぱり見覚えがあるな?」
「は?」
「いや、さっきのプレーリードックと、ここから見える景色で思い出したんだけど、この遊園地、昔来たことあるわ。」
「へ?」
「ほら、あそこの噴水も覚えてる!あそこで遊んでたら落ちてびしょびしょになったんだ。」
「へー・・・。」
「どうしたの?」
「べっつにー・・・。」
ミカ、ちょっと残念。
====☆====☆====☆====☆====☆====☆====
「ここがテッペンだね。」
「そうだね。」
「?なんか機嫌悪い?」
「自分の胸に手を当てて考えてみれば?」
「・・・ドキドキしてる。すごく。」
「えっ。」
「高いからね、ここ。」
「そういえばシンちゃん、東京タワーから落ちたんだってね。」
「うん、あれが全ての始まりだったね。」
あそこから、ずいぶん遠くまで来たとおもう。いくつもの出会いを重ねて、今僕はここにいる。
「なんか前にも言ったような気がするけど。」
「うん?」
「ミカのおかげだなった。今の自分がいるのってさ。」
「ほほう?続けたまえ。」
「ミカとこうして向き合ってると、本当にいつもそう思う。」
「これって、『憧れ』なんだと思う。」
「憧れ?」
憧れは、僕たちの手と足を動かす。
「最近は、そんなに近くにいることも少ないけど、ずっと変わらないよ。その憧れの感情は。」
「・・・それなら私を見習って、そんな回りくどいいい方せずにハッキリ言って欲しいな?」
「え・・・。」
「ほれほれー!言ってみろー!」
「そ、そんな、恥ずかしい事言えないよ!とてもじゃないけど・・・。」
「そんな恥ずかしい事まわりっくどく言ってたの?シンちゃんのすけべー!」
「うるさーい!真面目に言うと恥ずかしくなるんだから、まわりっくどく言うのは普通でしょ!」
しっとりムードからとたんに騒がしくなってきた。
「ははは・・・やっぱり笑ってた方がいいね。」
「うん、そうだね・・・ん?」
騒がしいのは、ここだけではないようだ。
「シャドウ反応・・・!?」
「場所は・・・あっ?!」
シンジは見た、隣のゴンドラの上に乗っている影を。
「ちゃんと500円払えよ!」
「そこ?!って下見て下!」
他にもシャドウが現れて、人々を襲っているのが見えた!なんというタイミングで!
「行こうシンちゃん!」
「ああ!でも、どうやって?」
「もちろん、『降りる』!」
「やっぱり?!」
ドアを蹴破り、シンジを抱えてミカは飛び出した!
「ソウルライド!ゴモラ!」
「ちょっ、怖い怖い怖い!!」
ズドーン!っと砂ぼこりを舞い上がらせ、ゴモラが着地する!続いてお姫様抱っこのポーズでシンジがキャッチされる。
「さーて、片っ端からやっつけてやりましょうか!」
「待って、シャドウの反応がいくつか固まってるみたい。」
「アトラクションの列に並んでるのかな?」
「そんな律義な性格してなさそうだけど。」
バディライザーの機能で、シャドウの居場所を割り出す。こういう時には画面が大きいと便利だ。
「おーい!ゴモたん!シンジさん!」
「おっ、さっそく応援が来た。」
「っていうか、ずっとそばに居たんじゃないかな。前みたいに。」
「ゴモたん!シンジさん!一緒に行こう!
「いえ、ここは一旦別れて分担したほうがいいのでは?」
「そうだね、この辺り地形が高いからよく見えるし、ここから僕が指示を飛ばすよ。」
「おっけー!戦うのはまかしといてよ!」
「シンジさん、一人で大丈夫ですか?」
「平気、下にS.R.I着てるから。」
「常に着てるのそれ?」
「そうじゃないと意味ないでしょ。寒っ!」
これだけでは心許ないかもしれないが、何もないよりずっとマシだし、最後には己の力と技がモノを言うのだ。根性というのはこういう時に見せる。
「じゃあ、避難誘導を補佐しつつ、シャドウの集まりを各個撃破していきましょう!」
「ラジャー!」
====☆====☆====☆====☆====☆====☆====
『こちらアギラ、ゲート周辺のシャドウは倒しましたどーぞー。』
『こちらウインダム、園内に人は残っていません、無事避難できたようですどーぞ。』
『こちらミクラス!広場の方にいたのいっぱいやっつけたよ!どーそー!』
「こちらシンジ、広場の方から反応は消えました。あとはジェットコースターの方だけかな。どうぞ。」
よし、とバディライザーのレーダーを確認しながら通信し合う。
『こっちももう終わったよ!』
「これで全部かな・・・おつかれさま。」
『楽勝だったね!』
『一旦集まりましょうか。』
「一応、避難した人たちの確認だけしたほうがいいかも。応援来るまでまだちょっとかかりそうだし。」
『了解。シンジさんも気を付けて。』
一旦通信を切って一息つく。緊張が解けたら急に寒くなってきた。あったかい飲み物でも探すか・・・と自販機に近づいた。
「シンちゃーん。」
『なに?』
「どうしよっか、デートって空気じゃなくなっちゃったし。」
『とりあえず本部に戻って報告しなくちゃね。』
「あーあ、せっかくいいところまで行ってた気がするんだけどなー。本部戻る前に、ご飯食べてかない?粉もんがいいな!シンちゃーん?おーい?聞いてるのー?」
「シンちゃん?」
『ごめん、聞いてなかった。なに?』
「どうかしたの?急に黙り込んで。」
『急用が出来た。』
「なにそれ?」
「今囲まれてる。」
『シャドウに?!』
「シャドウに。おっと。」
『すぐ行くから待ってて!』
「なるはやでお願い。」
ひい、ふう、みい、数えただけで10体はいそうだ。今こそ、修行の成果を見せる時。
「どりゃっ!」
まず手近なところにいたこちらを窺っていたやつに、跳び蹴りをかまして一目散に逃げだした。
「追ってくる?追ってくるよな?」
後ろをちょっと確認して、突進を横っ飛びに躱す。少し開けた場所に出ると、そこで改めて向き直る。
「ゴモラの力をトレースして・・・フィスト!」
まず一匹目!さっき突撃してきたやつにチョップを浴びせてから、角?を掴んで振り回す!
「ハンマー投げだぁ!」
近場にいたもう一体にぶつけてやる。よく見れば、追ってきたのは4体ばかしだ。これだけならなんとかなるだろう。こちらの思わぬ反撃に、シャドウもたじろいでいる。
「なら、こっちから行ってやるぜ!」
掴みかかってボコボコに殴る蹴るする。タックルをして体勢を崩してやると、連続ストンピングで追い打ちをかけ、トドメをさす。
「まだまだぁ!バックドロップはヘソで投げる!」
最後に一匹、逃げようとしているやつの背中を捕え、一通り打ち据えると腰に力を入れる。
「これで、フィニッシュだぁ!」
にゅるん、と変な感触だが、しっかり頭から着地させる。
「よっしゃ!」
最後の一匹が、痙攣して動かなくなり霧散すると、ガッツポーズをして勝利を喜ぶ。
直接シャドウと戦うのは今回が初めてだったわけだが、それによって色々見えてきたものもある。以前ゴモラの言っていた、コブラツイストが地味という発言。確か見るからに軟体なシャドウに対しては関節技の効き目は薄いだろう。やってみなければわからないこともある。改めて実感した。
「さて、残りのやつらはどこに・・・っと、その前にミカと合流しようか。」
追ってこなかったやつらが気になる。まずは通信して、無事を知らせよう。
「こちらシンジ、ひとまず問題は解決した・・・あれ?通じてない。」
まさか壊れた?それとも通信障害か。いずれにしろ、直接会あわねばなるまい、動き出そうとしたその時。
「おわっ、揺れてる?!地震?違うか!」
見れば、先ほど自分のいた観覧車周辺が怪しい。バチバチと火花が上がり、支柱は折れ曲がって倒れた。
「め、目玉?!!」
見えたのは巨大な目玉のようなシャドウビースト。それが地底から出てきたのだ。観覧車が倒れ、鼓膜が破れそうな轟音が響く。
「通信障害も、こいつのせいなのかな。こればっかりはみんなに任せたほうがいいか・・・。」
衝撃で、どこからか安全第一の看板が降ってきたが、まさにその通り。一旦離れて体勢を立て直そう。応援ももうすぐ来てくれるだろうし、そうなれば余程のことが無ければシンジはお役御免だ。
「ゲートの方に向かえばいいかな・・・。」
ふと、その足が止まった。何か忘れていないか、不安がよぎる。
「あっ!」
と呟いた時には足は動いていた。
「にゃろー!弱い者いじめすんな!」
先ほど癒しをくれたプレーリーさんたちや、他の動物たちをシャドウが襲っているのが見えた。これは放っておけない。
「オラオラオラァン!?かかってこいやぁ!」
もう滅茶苦茶に叩きまくって群がるシャドウを檻から引きはがす。中の動物たちは無事のようで一安心だった。
「ぐっ、この!」
シンジ、後ろからどつかれる。物陰に隠れていたのか、目測の10倍は数がいた。
「お、多すぎる!」
それらが一斉になだれ込んできて、狭い空間にスシ詰め状態で身動きも取れなくなった。
「まさか、狙いは僕の方だったって言うのか?ぐっ・・・。」
気づいた時にはもう遅い。通信は妨害されてるし、アギさん達はシャドウビーストの方に行ってしまっているだろう。
「こうなったら・・・モンスライドして一気に・・・。」
腰のホルダーになんとか手を伸ばそうとする。
「・・・あっ!ダメだ、こんなところで暴れたら、この子たちも巻き込んでしまう・・・!!」
すぐそばに動物たちもいるし、なにより未だに自制が出来ていない。パワーアップしたところで無駄にエネルギーを浪費してそのままやられる可能性もある。
「本気でヤバいこれ・・・。」
怯える動物たちを見た。キャンキャンと鳴いている。助けなければ、いけない。
「がっ・・・うっ・・・ぬっ・・・。」
蹴られ、殴られ、いたぶられる。肺から空気が漏れだす衝撃も、血が流れだすような痛みも、だんだん感じなくなっていく。
とうとう終わるのか。こんなところで、なにも達せられずに。死ぬのか。黒い影に、覆われて。
死んだら、もう会えなくなる。大切な人にも、伝えられなくなるのか。
嫌だ。
そんなの嫌だ!
「ミカぁあああああ!!!!」
残った体力を振り絞って、最後の声を上げた。口の中に鉄の味がする。こんなところで、届くはずもない。
太古の眠りを覚まさんとす叫びが、影を威嚇し。
地をも割らんとする猛りが、影を蹴散らし。
友を救わんとする憤りが、影を照らす。
「シンちゃああああああああああああああん!!!!!!」
「あっ・・・うっ・・・。」
「シンちゃん?!大丈夫?」
「・・・じか・・・。」
「なに?なにシンちゃん?」
「動物は・・・無事・・・?」
薄暗い空に目が霞んで見える。いつも元気で笑顔なはずの顔も滲んでみえない。
「・・・大丈夫だよ!みんな生きてるよ!シンちゃんも!」
「・・・よかっ・・・。」
再びシンジは意識を失った。
「シンちゃん・・・。」
傷ついたシンジの体をぎゅっと抱きしめ、山の上をみやる。そこではまだ戦いが続いている。先輩の自分が、急いで加勢しなければならない。
「・・・っ・・・。」
けれど、彼を今置いていくわけにはいかない。いや、『置いていきたくない』。
「・・・ごめんね、シンちゃん。すぐ戻るから。」
ミカは、『怪獣娘』であることを優先した。後ろ髪を引かれるようにしながら、その場を抜け出して走り去った。
====☆====☆====☆====☆====☆====☆====
「んっ・・・、くすぐったいな・・・。」
全身がズキズキする。レッドキングさんとの特訓の、初日の夜よりも辛いかも。目を開けると、自分が助けたプレーリーさんが、自分の顔に口をよせつけていた。
「よかった・・・無事だったんだな・・・いってて。」
力が入らない・痛みを感じてるってことはまだ生きてるってことを実感したからなのか、今頃襲われた恐怖を感じたからなのか、その両方なのか。
「ミカ・・・ミカ・・・?」
ついさっきまで、彼女がそこにいた気がした。いや、間違いないと確信していた。
「・・・行かなきゃ・・・キツいな。」
手も足も出血している。背骨も動くと激痛が走る。だけども動き出した体は止まらない。
「おまえら・・・もうちょっと隠れてろよ。もうちょっとの、辛抱だからな・・・。」
バケツを被せて隠してやると、外へ向けて歩き出す。
遠くで戦いの音が聞こえる。苦戦しているのだろうか。相手はかなりの大きさと不気味さだった。なにより、人間を罠に嵌める狡猾なやつらだ。何か手を打つ必要があるかもしれない。
「通信は・・・ダメか・・・。やっぱりアイツのせいなのか?」
このノイズは、磁場の乱れのような、強い磁力によるものだ。それがアイツとなにか関係があるのだとすれば・・・。ダメだ、頭が回らない。
「うぶっ・・・。」
ちょっと休もう。喉も乾いたし、おなかもすいた。
「磁気嵐・・・じきあらし・・・。」
自販機も壊れているのか、缶が大量に排出口に詰まっている。財布は服と共にどこかに行ってしまったので、お金を払えないのが申し訳ないがいただこう。ついでに食べ物もしっけいしよう。
「強い磁力か・・・。」
モリモリとホットドックを口に詰め込み、ジュースで流し込みながら考える。何故遊園地に現れたのか。そういえば、いくらかのシャドウは最初固まってあらわれていた。場所はたしか、各アトラクションの近くだ。
「何の目的があって・・・。」
人を襲うため?いや、人の集まる出入口の方は、アギさんがかなり容易く制圧できていた。避難だってスムーズに行われていた。
「とすると・・・エネルギーか?」
遊園地は毎日大量の電力を消費している。電気を狙ったとすると・・・。
「アイツの体は、電気を纏っているのか・・・?」
ここからではよく見えないが、巨大な目のようなものが見えた。地下から伸びてきたということは、地面より下は細長い形をしてるのかもしれない。
「放電攻撃しているのか・・・。ん?これは・・・。」
転がっていたスチール缶が、坂を転がり昇りはじめた。
「そうか!もしかしたら!」
まずはシャドウが集まっていた場所に行ってみるか。ひょっとすると、この予想は当たっているのかもしれない。食べて飲んで頭を使っていたら、いつの間にか元気も回復していた。
====☆====☆====☆====☆====☆====☆====
「もー!なんなんだよコイツー!ビリビリして全然近づけないじゃん!」
観覧車のあった場所で戦うゴモラたちは、苦戦を強いられていた。
「近・中距離は放電で、遠距離は物を飛ばして攻撃してくる・・・。」
「もう一回、レーザーショット!」
「・・・しかも、バリアまで持ってるなんて。」
ウインダムの発射したレーザーが、見えない壁に阻まれて立ち消える。大きな目がギョロリと動いて不気味だ。
「このままじゃ埒があきませんよ!」
「ゴモたんなんか方法ないのー?!」
言葉を投げかけられた当人は、瓦礫を乱暴に投げ捨てて、己に言い聞かせるように啖呵を切った。
「このシャドウは、ボクが殺る!!」
「アイツ・・・どうしちまったんだ?」
「レッドキングさん!来てくれたんですね!」
「ああ、けどあんなに荒れてるゴモラも初めて見た。」
「なんかゴモたん怖い・・・。」
「うん・・・。」
もう誰の手も借りない。自分一人で片を付けてやる。
「超振動波!超振動波!!ちょうしんどうはー!!!」
電撃もバリアも力ずくで突破し、目玉を殴りつける。その分エネルギーのロスも、返ってくるダメージも大きい。手や足が傷つくのも構わず、ゴモラは前進する。
このままでも倒せていたかもしれないが、ここで異変が起こった。
「あれ?電撃が止まった?」
「本当だ。」
『・・・ちらシン・・・応と・・・。』
「おっ、シンジか?そっちは大丈夫か?今どこにいるんだ?」
『外の変電設備です。遊園地への電気を止めさせてもらいました。通信が復帰したってことは、予想が当たってたみたいです。』
「つまり、シャドウが弱体化したってことだな。」
「やるじゃんシンジさん!」
『それで、今ミカは、ゴモラはどこに?』
「ゴモラは・・・今戦ってる。一人で。」
『大丈夫なんですか?!』
「大丈夫だ。」
「終わったよ。」
「だ、そうだ。」
「ゴモたん・・・。」
「ごめん、後にして。シンちゃん迎えに行かないと。」
『ミカ、大丈夫?』
「平気、シンちゃん今どこ?」
『今さっきの動物コーナーに向かってる。』
それだけ聞くと、ゴモラはまた走り出して行った。その顔は無表情だったが、横から見ていたアギラには、とても辛そうに見えた。
(ゴモたん・・・。)
「さっ、シンジを拾って撤収しようぜ。オレはなんも出来なかったけど。」
「そんなことないっすよ!レッドキング先輩来てくれなかったら今頃・・・今頃・・・。」
「いうな、何も言うな。余計に空しくなるから。」
誰もなんだか笑えるような気分じゃなかった。
====☆====☆====☆====☆====☆====☆====
「あーあ、服がボロボロだ。」
シャドウに襲われた時に着替えも落としていたんだろう。これはもう着れそうにない。
「これも・・・中身は大丈夫かな?」
ポケットに入っていた小さい箱を探り出すとため息をつく。これも変形してしまっている。
「シンちゃん。」
「あっ・・・ミカ、おかえ・・・り。」
振り返った先にいた、肩で息をしながら戻ってきた幼馴染も、ボロボロだった。手足や顔をすりむいて、火傷もしているようだった。
「ミカ・・・。」
「シンちゃん・・・生きてるよね?シンちゃん死んでないよね?」
「生きてるよ。ミカこそ、痛くない?」
「平気だよ・・・。」
気が付けば、僕たちはお互いの体を抱きしめ合っていた。先ほどまで戦っていたミカの体は熱を帯びていたけど、反対にシンジの体はとても冷たかった。
「よかった・・・ほんとうに、よかった・・・。」
「・・・ごめんね、ミカ、僕がもっと・・・。」
「いいから・・・シンちゃんは悪くないから・・・。」
おかしいな、会えたら言いたいことがいっぱいあったはずなのに、言葉が出てこない。そうしているうちに皆も来たけど、その後のことはよく覚えていない。気が付いたらGIRLS本部に戻っていた。
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「・・・大変だったね、今日は。」
「一番大変だったのはシンちゃんの方でしょ?服新しいの買わないとね。」
「あれ、結構気に入ってたんだけどなー。」
「今度は私が選んであげるよ!」
「ミカの趣味ってなんか合わないんだよなぁ。」
「んもー!親切で言ってあげてるのにー!」
夜。GIRLS本部の屋上で二人は佇んでいる。本来のデートコースのものとは違うが、ここから見える景色もなかなか悪くない。
「・・・いつかね。」
「ん?」
「いつか、こんなことが起こっちゃうんじゃないかって不安だったんだ。私は怪獣娘だし、シンちゃんはただの人間だし。」
「僕も、考えたくも無かったな。体験するまでは。」
「・・・でも。でもシンちゃんの自分で選んだ道なんだもんね。私には、『やめて』なんて言えない。けど。」
「けど、本当はシンちゃんには、戦ってほしくないんだ・・・。危険な目に遭ってほしくないんだ。」
「・・・そっか、そうだよね。」
シンジも、なにも言えなかった。本当に死にそうになったし、あんな目に遭うのはもうごめんだと思った。
けど、一度決めた道を、そんな簡単に諦めたくもない。
「はーっ、やめやめ!こんなこと話してても困るだけだよね。」
「そうだね、明日考えられることは、明日にしよう。」
「うんうん、ケセラセラってね!」
「おっ、意外だな。ミカがそんなオシャレな言葉使うなんて。」
「なにさー!私だって女の子だーい!」
「そっか、女の子か。じゃあそんな女の子のミカヅキさん。少し目を瞑ってください。」
「へ?なにいきなり。」
「いいから、目を瞑るんだよ。」
「なになに・・・?」
ミカ、ちょっと期待する。二人っきり、夜景が綺麗、タイミングもバッチリ。
「・・・はい、開けていいよ。」
「これ・・・ペンダント?」
「そう、三日月の。そして上をご覧ください。」
「上?空?あっ。」
空にもポッカリと三日月が浮かんでいた。それと同じ、三日月のペンダントがキラキラと輝いている。
「ミカ、ゴモラ、誕生日おめでとう。」
「あっ・・・あっ・・・。」
「これでもちょっと考えたんだよ。どういうプレゼントがいいかとか、どういうシチュエーションにしようかとか、どこで渡すかとか。一番悩んだのは、三日月の日かな。ほら、今日曇ってたでしょ、午後から晴れるって言ってたけど。それでダメだったらもうどうしようもないって思って焦ったよ。それに・・・えっとその・・・。」
早口で捲し立てるシンジも、少し照れくさそうにそっぽを向いた。
「・・・よし、これも言っちゃおう。ミカ。」
「・・・なに?」
「ミカのこと、大好きだよ。」
「あー言っちゃった。あーあ、あー・・・。」
「ありがとう・・・ありがとうシンちゃん!!!私も、ボクも、だいだいだいだぁああああああああああああい、すきっ!!」
「うん、ありがとう。」
二人は、またいつの間にか抱きしめ合っていた。ただちょっと違うのは、どちらもとても嬉しそうにしていたというところ。
「シンちゃん・・・。」
「ミカ・・・。」
「大好き、だよ・・・。」
「うん・・・。」
ゆっくりと、2人の顔も近づいていく。恥ずかしさも迷いもなにもない、ゆっくりと、まっすぐと。
「ふたりともー!焼き肉食べに行こ―!!レッドキング先輩のおごりー!!」
「あー、いいね、焼き肉。」
「そ、そうだね、ボクもお腹すいちゃったよははは・・・はぁ~・・・。」
「あれ?2人ともなにかしてたの?」
「いーえ、ぜんぜん。」
「なーんにも、しておりゃしませんよ。」
タイミングが良いのか、悪いのか。
「ミクさーん、ゴモたんさんたちいました?」
「いたいた!二人一緒だった!」
「二人一緒だったって・・・ごめんね、2人とも。」
「いーえ。」
「なんにも。」
「なになに?なんの話?」
「なんでもないってば!行こっ、シンちゃん!」
「ああ。」
今日は本当に色々あった。
「あれ、ゴモたんソレ・・・。」
「これー?ふふーんいいでしょ!」
辛いことも嫌なことも、楽しいこともうれしいことも。
僕はきっと、生涯今日の事を忘れない。
「ハッピーバースディ、ゴモラ。」
三日月だけに聞こえるように、そう祈った。
いてっ、転んじゃった。最後までしまらないなぁ。
誕生日記念と言いながら、もう一週間たっちまったよ!それに誕生日記念の話のハズが、途中から普通にメインストーリーの続きになってしまった。あと2話くらいでまた最終回が来ます。なかなか他のヒロインルートに移れない・・・。
第一話放送されたし、アプリも配信されたし、モン娘は~れむはロボットガールズとコラボするし!某wikiにもモン娘は~れむのページが出来てたし、みんなも見よう。ロボットガールズコラボキャラは、進化させると立ち絵が水着に変わる素敵仕様。今ならログインでグレートちゃんが、イベント参加でグレンダさんがもらえるぞ。Zちゃんとトリプルガイちゃんはガチャ排出だけど、正直某カルデアや某空騎士団よりよっぽど有情な排出率だし、5ステップ目では☆5確定だから価値あるぞ。みんなも回そう。
それにしても誰がJJの登場を予想できただろうか。先行上映会に行けた人たちが羨ましい。
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