学戦都市アスタリスク 『道化/切り札』と呼ばれた男   作:北斗七星

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『無限』

 星辰力(プラーナ)の炎を揺らめかせる右目が異様に熱かった。まるで本当に火をつけられたかのような熱を帯びている。その熱は黒炉の魔剣(セル=ベレスタ)と右腕を通して流れ込んでくる“何か”が多くなるのに比例して高くなっていった。

 

 何故、凜堂は覇潰の血鎌(グラヴィシーズ)の能力を切り裂くことが出来たのか。何故、黒炉の魔剣の紋様が龍のような形になっているのか。観客達は勿論のこと、当事者である凜堂も何が起こっているのかよく分かっていなかった。説明を求められても、何も言えないだろう。

 

 ただ一つ分かること。それは今、自分の中に敵を斬るための、意志を貫くための力があるということ。それだけ分かっていれば十分だ。

 

「勝負だ……!」

 

 右手に黒炉の魔剣、左手に禍津御霊(まがつみたま)を携え、凜堂は地面を蹴る。凜堂が走り出すのに一瞬遅れ、覇潰の血鎌は自分を中心に紫の輝きをドーム状に広げて凜堂を迎え撃った。

 

 迫る紫の輝き。凜堂は目を逸らすことなく、ただ前だけを見て駆ける。後数歩で覇潰の血鎌の能力に捕まるというところで、右目の黒い炎に微かに紫が混じった。すると凜堂の目の前に黒い光の壁が現れ、紫の輝きを押し返し始める。色こそ違えど、それは覇潰の血鎌の能力発動の際に現れる重力の輝きと同じものだった。

 

(こいつは!? ……考えてる暇は無ぇ!)

 

 足を止めずに凜堂は黒炉の魔剣を振り下ろし、自身が出現させた黒い光ごと紫の輝きを両断する。そこから一瞬で間合いを詰め、禍津御霊で覇潰の血鎌をイレーネの手から弾き上げた。

 

 くるくると回転しながら上昇していく覇潰の血鎌を睨み上げ、凜堂は無限の瞳(ウロボロス・アイ)が喰らった覇潰の血鎌の能力を解放させる。

 

禍津(まがつ)甕星(みかぼし)”!!」

 

 空中で回っていた覇潰の血鎌の動きがピタリと止まった。その周囲には黒い光が球状に発生し、覇潰の血鎌を宙に固定している。覇潰の血鎌が紫の輝きを放って抵抗するが、漆黒の光球は覇潰の血鎌を逃さなかった。覇潰の血鎌を睨んだ体勢のまま凜堂は足の裏に星辰力を溜める。

 

「ユーリ、頼む!」

 

「任された!」

 

 それだけの言葉で凜堂が何をするつもりか察し、ユリスは意識を集中させた。阿吽の呼吸と言うべきか、組んで一、二ヶ月の急造タッグとは思えないほど二人の息はピッタリと合っていた。

 

「咲き誇れ、九輪の舞焔火(プリムローズ)!!」

 

 九つの火球を現出させると、ユリスはそれらを光球の周囲に張り巡らせるように並べる。ユリスが火球を展開し終えたのを視認し、凜堂は星辰力を解放させてロケットのように跳躍した。高速で飛翔する凜堂。

 

「はぁ!!」

 

 覇潰の血鎌と擦れ違った瞬間に黒炉の魔剣と禍津御霊の刀身を叩きつける。覇潰の血鎌の動きを封じている禍津甕星も一緒に斬ることになるが、覇潰の血鎌が落下し始めるよりも凜堂のほうが速い。覇潰の血鎌の上辺りに漂っていた火球を蹴りつけ、爆発させて無理矢理方向転換すると同時に加速する。そして再び二振りの魔剣を振り抜き、覇潰の血鎌を切りつけた。移動先にはまた別の火球がある。

 

 火球の爆発を利用し、凜堂は足場の無い空中で方向転換しながら擦れ違い様に覇潰の血鎌を斬っていく。その都度、覇潰の血鎌は悲鳴のような音を上げた。

 

 爆裂音が轟くこと八回。合計十八発の斬撃を受け、覇潰の血鎌は所々から火花や煙を噴き出している。一方の凜堂も全身の至る所にダメージを負っていた。だがそんなことはお構い無しで凜堂は高々と飛び上がり、最後の火球に足をかける。

 

禍津(まがつ)奥義(おうぎ)

 

 魔剣二振りに許容範囲ギリギリまで星辰力を注ぎ込んだ。二つの刀身は目が痛くなるほど白熱し、その上では黒い紋様が狂ったように舞い踊っている。

 

禍津(まがつ)武甕槌(たけみかづち)”!!」

 

 最後の火球が炸裂し、凜堂の背中を押す。凜堂は覇潰の血鎌目掛け急降下していった。その姿はさながら夜空を駆ける流れ星だ。この試合で凜堂が放った中でも最高の斬撃が二発、覇潰の血鎌を襲う。一瞬、覇潰の血鎌が真っ二つになったように見えた。一拍置いて、耳を覆いたくなるような断末魔が響き渡る。

 

 凜堂がステージに着地すると同時に覇潰の血鎌の悲鳴が途切れ、その外装が粉々に砕け散った。無数の破片と一緒に紫に光るウルム=マナダイトが落ちてくる。凜堂は禍津御霊をステージに突き立て、空いた左手で覇潰の血鎌のウルム=マナダイトを乱暴にキャッチした。そして反抗するように輝くウルム=マナダイトを見下ろしながら冷ややかに一言。

 

「寝てろ」

 

 ビクリ、と凜堂の手の中で震えたかと思うと、それっきりウルム=マナダイトは光らなくなる。一つ満足そうに頷きながら大きく息を吐くと、機械音声が試合の結果を告げた。

 

「イレーネ・ウルサイス、プリシラ・ウルサイス、意識消失(アンコンシャスネス)

 

「勝者、高良凜堂&ユリス=アレクシア・フォン・リースフェルト!」

 

 天地を震わせる大歓声がステージに轟く。試合の結果に凜堂は満足げに頷き、ウルム=マナダイトを投げ捨てた。もし、この場にその道の研究者がいたら、凜堂の行動に発狂しかねないくらいに怒り狂っただろう。しかし、調子に乗った馬鹿にはこれくらいが丁度いい、と凜堂は転がっていくウルム=マナダイトに見向きもしなかった。

 

「かなりギリギリだったが、勝てたな」

 

 右目の炎を消し、二つの得物を待機状態にする凜堂にユリスが歩み寄る。あぁ、と頷きながら凜堂は拳を突き出した。差し出された拳に拳を合わせ、ユリスは凜堂に応じる。さてと、と凜堂は大の字に倒れているイレーネと、彼女から少し離れた所に倒れているプリシラへと視線を向けた。

 

「さっさと眠り姫を起こすとしますか」

 

 凜堂はすたすたと試合のダメージを全く感じさせない足取りでイレーネに近づき、彼女の胸倉を掴んでガクガクと揺さ振った。

 

「おい、起きろこの馬鹿。こんな所で寝ると風邪引くぞ」

 

 当たり前と言うべきか、イレーネが起きる気配は無い。小さくため息を吐くと、凜堂は思いっきりイレーネの頬を張った。見事な炸裂音が響き、イレーネの頬に綺麗な紅葉のような手形が残る。

 

「うっ……あ、あれ。あたし何で……」

 

 凜堂のビンタが余程効いたのか、イレーネはゆっくりと目を開けてジンジンする頬を擦った。やっと起きたか、と目の焦点が定まってないイレーネを放して今度はプリシラへと歩いていく。何がなんだか分からない様子のイレーネの傍らにユリスが屈み込んだ。

 

「大丈夫か、『吸血暴姫(ラミレクシア)』?」

 

「『華焔の魔女(グリューエンローゼ)』……あたしは、一体何を……確か、高良とあんたの合体技を喰らって……そっからどうなったんだ?」

 

「お前はついさっきまで覇潰の血鎌に意識を乗っ取られていたんだ。覇潰の血鎌に支配されて妹と一緒にかなり危険な状態だったが、凜堂が壊した。もう、お前達をどうこうは出来んだろう」

 

 ユリスが顎で示す先には光を失った紫色のウルム=マナダイトが転がっている。そっか、と今だ覚醒しきってないイレーネだったが、何かに思い至ると縋るようにユリスの胸元を掴んだ。

 

「そうだ。プリシラは? プリシラはどうしたんだ!?」

 

「落ち着け。彼女なら今」

 

「ここにいるぜ」

 

 突如、会話に割り込んできた声に振り返ると、プリシラを抱き抱えた凜堂が立っていた。

 

「プリシラ!!」

 

 イレーネは慌てて立ち上がろうとするが、覇潰の血鎌に酷使された体は思うように力が入らずふらついてしまう。見かねたユリスがイレーネに手を貸した。ユリスに支えられながらイレーネはプリシラの顔を覗き込む。青白くなった顔は血の気が薄く、うっすらと汗が浮かんでいた。だが、確かに生きている。

 

「プリシラ、プリシラ……!」

 

「落ち着け。血を吸われすぎて意識が無くなったみたいだけど、命に別状はないだろうさ」

 

 凜堂がプリシラをイレーネに渡すが、まだ体に力が入らないらしくイレーネは二、三歩ふらふらすると、その場に尻餅をついた。ユリスが大丈夫かと声をかけようとするが、凜堂が片手で制す。凜堂の手振りに戸惑うも、ユリスはウルサイス姉妹を見て納得した様子で頷いた。

 

「お姉、ちゃん……」

 

「ごめんな、ごめんな、プリシラ……」

 

 寝言で姉を呼ぶプリシラと、泣き出しそうな顔に安堵の表情を浮べながら妹を撫でるイレーネ。この二人の間に他人が入り込む余地は無い。プリシラを抱き締めていたイレーネが視線を上げる。

 

「高良、ありがとう。本当に、ありがとう」

 

 普段の粗野な彼女からは想像もつかない感謝の言葉だった。気にするな、と片手を振り、凜堂は涙を溜めたイレーネの瞳を真っ直ぐ見詰める。

 

「もう、絶対に放すなよ」

 

 凜堂の言葉にイレーネは小さく、だが確固たる意志を持って頷いた。

 

 

 

 

 レヴォルフ黒学院生徒会長室。新調した執務机の上に脚を乗せ、ディルクは空間スクリーンに映る今日の試合を見ていた。ライブ映像ではなく、録画されたものだ。空間スクリーンの中では凜堂が黒い光の壁で覇潰の血鎌の能力を防いでる。

 

「ちぃ……」

 

 そこから映像が移り変わり、空中に高々と打ち上げられた覇潰の血鎌が漆黒の光球に閉じ込められるシーンになった。ディルクは何時もと変わらない嫌悪感を滲ませた表情で舌打ちする。

 

「無限の瞳の力に目覚めたか? いや、まだそこまでには至っていないか」

 

 ディルクが端末を操作すると、空間スクリーンの映像が変わる。凜堂が光の繭から抜け出した時のものだ。ディルクは不機嫌そうな顔をそのままに凜堂の右手に握られた黒炉の魔剣、正確にはその刀身に現れた紋様の龍を注視していた。

 

「まさか、こんな形で無限の瞳の片鱗が現れるとはな……」

 

 無限に等しい力を内包し、使用者に与える。それがアスタリスクに知れ渡っている無限の瞳の能力だ。しかし、それだけが無限の瞳の能力ではない。大っぴらにはなっていないが、無限の瞳には別の能力がある。それは己以外のものの力を喰らい、己のものとすること。そこに純星煌式武装(オーガルクス)魔女(ストレガ)魔術師(ダンテ)などといった区分は無い。

 

 無限の力を持ちながら、無限に喰らい続け、無限に進化していく。それが『無限の瞳』という純星煌式武装だ。

 

 その上、凜堂は黒炉の魔剣という最強の矛を持っている。

 

 どれ程、堅固な能力を持った者がいても、黒炉の魔剣がその防御を切り崩し、無限の瞳がその力を喰らう。そして力は凜堂のものとなる。これ程、凶悪な組み合わせをディルクは他に想像できなかった。

 

「呑まれるのも時間の問題だろうよ」

 

 だが、ディルクは凜堂のことを必要以上に警戒していなかった。それは彼が以前に無限の瞳の使用者を見たことが基因している。前使用者は凜堂同様に無限の瞳の力を引き出したが、一週間としない内に無限の瞳の力に呑まれて悲劇的な末路を辿った。どのくらいの間、正常でいるかは分からないが、凜堂も似たような最期を迎えるだろうとディルクは想像していた。

 

「『猫』に支度をさせるほどじゃなかったか? ……いや、このガキは予想の斜め上を行きやがる。この先も何をしでかすか分からねぇ」

 

 覇潰の血鎌を破壊されたことがいい例だ。もっとも、この件に関してはコアのウルム=マナダイトを回収できたので大した問題ではない。寧ろ、少しは大人しくなるはずだ。

 

 必要以上に警戒することは無いが、用心を怠ってはならない。ディルクの凜堂に対する評価はそんなところだった。

 

 ディルクが映像を早送りする。そこには片膝をつき、苦しそうに肩を上下させている凜堂の姿があった。彼の傍らにいるユリスが肩を貸しているが、それでも歩けないほど消耗しているようだ。

 

『おっと、これはどうしたことでしょう! 悠然とステージを去ろうとしていた高良選手が突然その場に蹲ってしまいました! チャムさん、やはりこれは相当なダメージを負っているということなのでしょうか?』

 

『普通に考えたらそうっすね。あんな爆発で無理矢理方向転換、加速して斬るなんて技を使ったんだから、いくら星辰力で体を守っててもダメージは確実に蓄積されるっす。でも、この万能素(マナ)の感じ。それだけじゃない気が……』

 

 半ばユリスに引き摺られるように歩いていた凜堂の顔が苦悶に歪み、食い縛った歯の隙間から呻き声が漏れる。更に右目から血涙が零れ始めた。尋常な様子ではない。

 

『え、あれって……』

 

『……多分、無限の瞳を使用した反動だと思うっす。あれだけの星辰力を暴走させずに扱うんだから、消耗も激しいはず』

 

 解説の声が終わるのを待たず、ディルクは空間ウィンドウを消した。禍津武甕槌という自爆に等しい技を使ったことを踏まえても、体を動かせなくなるほどのダメージを受けるとは考えにくい。恐らく、この試合後の映像を見て誰もがある結論に達したはずだ。

 

 高良凜堂は一定時間しか無限の瞳の力を引き出せない。これが周知されれば、凜堂達がこの先勝ち進む事は極めて困難になるだろう。

 

「まぁいい。ここで止まるっていうならその程度の奴だったってだけの話だ」

 

 誰に言うでもなく一人呟き、『悪辣の王(タイラント)』はこの先の仕掛けについて考えを巡らせ始めた。

 

「気懸かりがあるとすれば界龍(ジェロン)のクソガキだな。どこまでちょっかいを出してくるか想像がつかねぇ……それにアルルカントの小娘にも渡りをつけておかねぇとな……」

 

 

 

 

「結構無茶したな……全身がビキビキいってら」

 

「だ、大丈夫ですか、凜堂先輩!?」

 

 控え室のソファーに寝転がった凜堂を心配そうに覗き込む綺凜。その隣には紗夜の姿もあった。彼女も綺凜と同じ様に気遣わしげな表情をしている。

 

「……大丈夫そうには見えない」

 

「まぁ、流石にライオン○ングよろしく心配ないさ、って元気良くは言えねぇな」

 

 苦笑を浮かべながら凜堂は肩を竦めようとして止めた。全身が引き攣ったように痛む上、笑ってしまうほど力が入らない。満身創痍と言って差し支えない相棒の姿にため息を吐きながらユリスは凜堂の額に乗せたタオルを交換する。

 

「あれだけ無茶をやったんだ。寧ろ、これくらいで済んで良かったと考えるべきだろう」

 

「それもそうな。バーストモードのリミットを一、二分オーバーした挙句に禍津武甕槌まで使ったんだ。下手すりゃ、この先戦えなくなってたかも……」

 

 禍津武甕槌。相手を回避も防御もままならない空中に打ち上げ、火球の爆発を利用して高速の斬撃を叩き込む文字通りの必殺技だ。一撃必殺の威力を持つ黒炉の魔剣を間髪入れずに叩き込むのだから威力は折り紙つきだ。その反面、凜堂に返ってくるダメージも馬鹿にならない。

 

「しかし、とうとうばれてしまったな」

 

 勝利者インタビューをキャンセルしたものの、聡い者なら凜堂に何かしらの制限があることに気付いただろう。

 

「ま、しゃあねぇだろ。この先、強敵と戦う以上、ばれるの避けられなかったさ。ばれるのが予定よりも早くなっただけだ。問題は……」

 

「次の試合ですね」

 

 紗夜と綺凜同様、凜堂を心配して控え室にやって来たクローディアの言葉に凜堂とユリスは暗澹たる表情を浮かべた。無茶をしたつけは高く、安静にしていても体の調子が戻るのは二日目以降になるだろう。そして次の五回戦は明日(あす)だ。

 

「凜堂、明日までにどれだけ回復できそうだ?」

 

「体を動かす分には問題ないと思うが、純星煌式武装を使うのは無理だ」

 

 仮に使えたとしても、それはほんの数秒だけだ。これから先の試合、たった数秒で片をつけられる相手はもういないはずだ。

 

「きっつい試合になりそうだな……ま、どうにかなるか」

 

「どうにかなるって、お前なぁ」

 

 この期に及んで楽観的な物言いをする凜堂にユリスが三白眼を向ける。相方の非難の視線を受けながら凜堂は若干ぎこちないが飄々とした笑みを作った。

 

「俺とお前だ。誰が相手だろうが負けるはず無いだろ」

 

「……そうやってお前は殺し文句を言って私を黙らせる」

 

 照れた様子でそっぽを向くユリス。顔は正面から見ないでも分かるくらい真っ赤になっている。

 

「よし。私は凜堂が少しでも早く回復できるよう手伝う」

 

「わ、私もお手伝いします! お握りたくさん作ります!」

 

「お前達は自分の試合の心配をしてなければ駄目だろ!」

 

 凜堂との間に割って入ってくる紗夜と綺凜にユリスが食って掛かる。じゃれるのもいいけど程ほどにな~、と遊び回るペットの飼い主のような気分になっていた凜堂の隣に何時の間にかクローディアが立っていた。

 

「とにかく、明日を乗り越えることが重要です。次の準々決勝までには一日調整日が入ります。休息も出来るでしょう」

 

「まぁ、ただ休むだけって訳にもいかねぇよなぁ」

 

 凜堂は右目をそっと撫でる。試合のあれは一時的なものではないようで、無限の瞳が喰らった覇潰の血鎌の能力は凜堂の意思で使うことが出来る。

 

「無限の瞳にこのような能力があったとは知りませんでした」

 

「俺もだよ。色々と未知過ぎるだろ、こいつ」

 

 目を閉じ、凜堂は小さく息を吐いた。無限の瞳。『その瞳に映るは禍津光なり』と恐れられた曰くつきの純星煌式武装。

 

ーもっとこいつのことを知らなきゃいけないー

 

 微かに右目が熱くなったのを感じながら凜堂はゆっくりと意識を手放していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ウフフフ……』

 

 暴龍(ウロボロス)の目覚めは近い。




 ども、北斗七星です。先日、母と一緒にるろうに剣心を見に行きました。相変わらず佐藤健は嵌ってますわ。そして藤原竜也の志々雄の雰囲気が凄かった。狂気的な役を演じさせると凄いねあの人。ただ、実写版でお師匠を見ることになるとは思わなんだ。あの超人っぷりを実写で再現出来るのか?
 
 それはそうと、見た後の母の感想に爆笑すると同時に納得してしまいました。

「あの逆刃刀真打と影打のくだり、コブラのサイコガンじゃね?」

 言 わ れ て み りゃ 確 か に そ う だ。

 気になる人はコブラの神の瞳編を読んでみてね。

 前置きが長くなりましたが原作三巻の内容がようやっと終わりました。無限の瞳の能力、それは相手の能力を自分のものにすること。どこの安っぽいチートだよ……。書いちゃったもんは仕様が無いし頑張って続き書くべ。

 しかし、どうしたものか。このまま大幅な修正加筆を覚悟で続けるか。それとも何か別のをやるか……とりあえず、続き書きながら考えますわ。

 もしよろしければ次もお付き合いよろしくお願いします。では。

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