窮天に輝くウルトラの星 【Ultraman×IS×The"C"】   作:朽葉周

15 / 18
14 クラス代表決定リーグ戦

 

 

 

 

「で、先ず最初に確認しておきたいんだが、二人とも、前世の記憶がある、という前提で勧めて良いな?」

放課後招き入れた俺の部屋。ギルとデイブの二人にお茶を出してそう問い掛けると、途端二人の挙動がピタリと止まった。

「て、てて、テンセイシャ? 何の事かボクにはさっぱり」

「喚くな三下、底が知れる。……で、それを問う貴様は俺達と同じ、という風に考えてもいいのだな?」

白々しく惚けようとするデイブを遮ってギルが話を進めた。まぁ、話がスムーズに進む事は此方にとってもありがたいのだが、暴言がなぁ。

「の、前に。確認だけど、この世界の『原作』を多少なりとも知っていて、尚且つ『神様転生じゃない』、っていう前提でオッケー?」

「相違ない」「……ボクも気付いたら、だから神様転生とかではないと思う」

「うん、なら俺達の条件は同じみたいだね」

「で、それを問う貴様の目的はなんだ」

そう言って問い掛けてくるギルの瞳には、此方に対する警戒心がアリアリと浮かんでいた。そりゃそうか、仮に俺がもしテンプレオリ主みたいな転生者であった場合、この場で彼らを始末する、と言う選択肢を取らないとも限らないのだ。

「目的は至極単純で、同郷の誼で少し情報確認でもしておかないかな、と」

そう、俺の目的は至極単純。情報交換とは言ったが、その実は彼らのこの世界に対する認識度を確認しておきたかった、と言うものだ。

その確認の対価として、ある程度此方の情報を開示する容易はある。

「要らんな。民間人の手前に開示できるほどの情報があるとは思わん」

「まぁ、表向きは民間人だけどね。俺は篠ノ之博士直轄の、一夏の護衛として派遣されてきたエージェントだ、って言ったら如何だ?」

「なんだと」

言った途端目をむくギル。同時にその背後で目をむくデイブを眺めつつ、HMDを弄って顔面から取り外す。

「貴様……いや、然しその言葉を証明するものが無い」

「『アークプリズム』」

しゅっと呼び出されたアークプリズムの腕部に、俺が持つはずの無いISを見た二人は更に驚き、ギルはその上で尚自分も何時でもISを呼び出せる体勢を整えていた。

「戦う心算は無いよ。まぁ、少なくとも俺が持つはずの無いISを持った存在だ、ってことは認識してくれただろう?」

「亡国機業のようなテロリストと言う可能性も……いや、待て。アークプリズムだと?」

「何、ギルはマサキのISを知ってるの?」

「IS黎明期から頻繁に世界各地でその活動が確認されていた、篠ノ之束直轄のIS、及びその操縦者が『アークプリズム』とその操縦者『オルタ』だ、というのを聞いた事がある」

まさか貴様か? というギルの問いに首を縦に振る。

「然し、年齢的に……」

「この容姿は作り物。まぁ、ガワは大体偽造だから。因みに日本政府とTPSは認知している」

「……まぁ、いい。貴様が価値ある情報を持ちうる人間であるという事はわかった。で、貴様は一体何を知りたいんだ?」

「俺が聞きたいのは、君等がこの世界に対してどの程度の認識を持っているのか、という事だ」

「この世界……って、如何いうこと?」

「この世界が純粋なISの世界ではない、って言うのは理解してる?」

俺の問いに首を縦に振る二人。

「じゃぁ、如何違うか説明は?」

「えっと、確か怪獣とか宇宙人とかがいて、TPCっていう地球防衛軍みたいな組織がある、んだよね?」

「戯けが。TPCはどちらかと言うと力を増した国連といった色合いが強い。確かに地球防衛軍染みた戦力を保有してはいるが、基本的には平和維持の方向で災害派遣なんぞを行なっている組織だ」

デイブの言葉に、口調は悪い物のフォローを入れるギル。まぁ大体あってるか。

「じゃぁ、その怪獣とか宇宙人が、ウルトラマンシリーズの奴だ、ってことは?」

「は?」「……え、マジ?」

これは知らなかったか……。怪獣の情報に関しては各国の軍にはリークされているのだが、さすがに民間にまでそう詳しい情報が出回る事は無い。

一応第一発見者が民間人である、と言うことは多いのだが、残念ながら実際に登場する怪獣と言うのはキグルミのように見やすいものではなかったり、また発見しても身体の一部だけだったり、更に現れた怪獣がこの世界では未放送の平成シリーズの物だったり、と言うことであまり知られた情報では無かったりする。

「更にもう一つ。この世界はクトゥルフ神話が混ざってる」

「……クトゥルフ? 何?」

「なん……だと……っ」

首を傾げるデイブと、愕然とした表情になるギル。どうやらギルは知っているらしいクトゥルフ神話世界観。

人間はただ宇宙的脅威に脅かされ、脅威の排除ではなく如何に生き残るかこそを至上とする世界観。そして何よりも何れ滅びるという絶望以外存在しない世界。

「まぁ、この世界のクトゥルフはウルトラマン世界観のおかげで大分弱体化してるんだけど……」

「……っ、ティガか!」

「その通り。まぁティガ自体は存在してなくて、あの世界観の、別のウルトラマンが存在したんだよ」

言いつつ、少しだけディラクという光の巨人についての話をする。嘗て大地を去り、そして星の彼方の戦いの最中、再びこの地球のために戦ってくれた光の巨人の事を。

「つまり、この世界はISとウルトラマン、ついでにクトゥルフっぽい何かが混ざってる、と」

「他にもタイにロアナプラが有ったり、米大統領がグラハム氏だったり、……あ、ヘリは落ちる」

「カプか。カプ製ヘリなら仕方ない」

「グラハムって乙女座の?」

「じゃなくてバイオだな。幸いアンブレラ社は無かったけど、その代り裏に魔術結社と繋がりのある製薬会社とかがゴロゴロと……」

科学的なゾンビ災害の危機は無いみたいなのだが、ご都合主義の如く背後に魔術結社だとか神話生物だとかを持つ製薬会社だのバイオ系企業だのがゴロゴロ存在している。

それでも『緑の三角』に『盾』、『探索者』そして『IS』、『光の巨人』程ではないが、それでもなんとか地上の平和を守る為の戦力が存在しているおかげで何とかなってはいるのだが。

で、顔を引き攣らせているギルを横に、クトゥルフ神話について知識の無いデイブに説明していると、気付いたときには正面に立つ二人の顔色は蒼を通り越して蒼白に染まっていた。

「あ、ISの世界に転生して、ISに乗れてラッキーとか思った過去のボクの馬鹿……」

「では、原作知識を生かして最強スタイルというのは、かなり厳しい……?」

厳しいなんて物ではない。この世界におけるISと言うのは、宇宙開発用のパワードスーツなどではなく、『対人類の脅威用戦闘兵器』なのだ。下手をしなくてもISを持つ限り、何時かは戦場に出る義務が課せられているのだから。

然しこの様子を見ると、やっぱり正しく認識してなかったか。

まぁ一応確認しておくか、程度の気持ちで声を掛けたのだけれども……無駄死にされる事が無くてよかった、と考えるべきだろう。

「……で、だ。ISコアに関してなんだけど……」

「未だ何か有るの?」

「コアの材料がアーク……ウルトラマンの石像の砂、って言って解るか?」

言った途端に再び黙り込む二人。

「……よくある二次創作ではさ、EOTだとかメタトロンだとか、珍しいところでCCが素材に使われてる、何てのも有ったけど……」

「……光の巨人の石像の砂……成程、それならばISコアが量産出来んというのも、まぁ納得できなくも無い」

納得してくれたらしい二人に頷き、再びHMDを顔に装着する。

「其方がハーレムであれ企業利益であれ、そういうのを邪魔する心算は一切無い。が、出来ればそれ以外の、俺の任務である織斑一夏の護衛に関するところでは多少融通を利かせてほしい」

コレが此方の要求だ、と二人に告げる。のだが、どうやら二人とも此方から渡した情報の多さに頭がオーバーヒートしているらしく、共に自分の内側に潜り込んでしまっているらしい。

返事の無い二人に小さく苦笑する。まぁ今日はこれ以上は無理か。

「んー、色々話したし、少し考える時間が必要かな? んじゃ、今日はこの辺で……」

「あ、ああ。また近い内にもう一度話そう」

首を縦に振るデイブとギル。フラフラと立ち上がる二人を見送り、小さくと息を吐く。

どうなる事かと一時はかなり緊張していたのだが、どうやら此方主導で話を進めることが出来た。まぁ普通この世界が救いの無い可能性がかなり高い世界だ、何て話をすれば、そりゃパニックにもなる。

クトゥルフ神話、と言う世界観。それは根源的恐怖、死すら救いと成らない『抗いようの無い絶望』が日常と薄壁一枚で隣り合っているような世界観なのだ。

幸いこの世界には、少なくとも一つ『希望』が存在している。そして一つ希望が有るなら、もっと多くの希望が生まれないとも限らないのだ。そのためのISであり、そのためのアークを素材としたコアなのだから。

そのあたりも迂遠に説明したのだけれども、彼らはその事にちゃんと気付いてくれたのだろうか。この伝聞だけでSAN値減少からの一時的発狂、なんてのは勘弁願いたいのだが。

「……まぁ。それはさておき」

二人が立ち去った事を確認して、改めて室内に目を向ける。幸いIS学園自体の高いセキュリティーのおかげか、前のように更識のような侵入者が入った痕跡と言うのは欠片も無い。

二人に出した湯飲みを盥に入れて、改めて室内の一角に設けられている勉強机へと腰を下ろす。

備え付けのデスクトップを起動、HMDと無線をつなぎ、早々にデータを送り込む。送り込んだデータは、逐次デスクトップ側で修正を入れて、その形を整えていく。

「まさか束さん、こんな事まで頼み込んでくるとは……」

本日の昼休み。食堂で食事をする俺のHMDに突如として入った通信。それは束さんの「いっくんとほーきちゃんに勉強教えてあげて!」と言うものだった。

自分で教えろよ、とか、いい加減妹さんと仲直りしろよ、とか。色々言いたい事を言いつつも、結局それを引き受けてしまったのが今日の昼。

俺の渡した小道具(参考書と自主学習ノート)だけでは絶対に足りない、と言う束さん。ノートを写すだけでも結構な勉強になるとは思うのだが。

まぁそれでも足りないというので、こうして一夏用の簡単な問題集を用意しているのだ。

因みに、文字だけだと一夏みたいな文系は絶対に途中で目が疲れたとか言って読むのをやめる為、要点の文字色を変えたり、所々にカラフルなイラストだとか参考になる写図だとかを入れたりして、対象にあきさせないような工夫も入れている。

こんなことしている暇が有ったら大学の課題とか進めた印だけどなー。いっその事教育課程も受けてみるか?

なんて事を考えつつ、結局その日は夜遅くまで一夏用の課題をまとめていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

「で、なんでそんなにボロボロに成ってんのお前」

翌日、早朝に食事を済ませて教室で授業の用意を整えて、漸く教室にやって来た織斑一夏を見て思わずそんな声を漏らしてしまう。

「え、そんなボロく成ってるか、俺?」

「観察眼の賜物だが……ふむ、予想してみようか。ラッキースケベな展開でもあったのか?」

「ちょっ、なんで知って」

「えっ、マジで?」

原作知識から言ってみたのだが、一応この世界は原作から大分乖離している。いや、原作補正とでも言うような、セシリア・オルコット嬢のような存在も居るし、運命のうねりを感じる事はあるのだが。

セキュリティーの厳しいこのIS学園でラッキースケベと言うのは、中々……。

「いや、ちが……じゃなくて、そうだ、IS学園の部屋割りってどうなってるんだ!? 俺はてっきり男同士の相部屋だと思ってたんだけど……」

「ってことは女子と相部屋だったのか?」

「ああ。箒と……幼馴染なんだけど、そいつと一緒の部屋だったんだよ」

其処まで原作どおりなのか。いや、確かに俺は織斑一夏の護衛としてこのIS学園に入り込んでいるが、だからといって俺がTPCや政府側の正規の護衛に組み込まれているのかと言うとそうでもない。

多分篠ノ之箒と織斑一夏のペアは、監視もしくは護衛上の観点からの意味合いが強いのだと思うのだが……。

「ってそうじゃなくて! 俺が女子と相部屋ってことは、お前らも女子と相部屋なのか?」

「ギルとデイブは一緒の部屋じゃなかったか?」

確かあの二人は一緒の部屋とか言ってたような言ってなかったような。まぁあの二人は共に強力な自衛戦力を持っているのだ。今さら相部屋の相手が誰であろうが特に問題も無いのだろう。

「んじゃ、お前は……?」

「……個室」

「な、何でだ!」

「色々事情があるんだよ。それに、これでも基本的にはお前のほうが優遇されるんだから」

実際、俺が拝借したのはこの個室一室のみ。後の物は全て自前な俺に比べ、護衛から専用機まで用意されている織斑一夏は、その実至れり尽くせりだったりする。まぁ実利益を得ているかといわれると、実感しにくい物ではあるのだが。

然しその点に関しては他の二人よりも圧倒的に優遇されていると見ても間違いない。これもブリュンヒルデの弟という立場からか、または束さんの演者であるが故か……。

まぁ俺はあくまでも仮の姿。拠点さえ用意できて居れば、後は自前でなんとでも出来るのだが。

「……と、そうだ。一夏、これ」

「ん? なんだこれ、メモリ?」

「自習用の資料と問題集だよ。それを一週間でこなせれば、最低限の知識は付くはずだ」

結局一日で纏め上げた参考問題・資料集だ。ISに関する歴史・順序立てて記述してあるので、薄いISの歴史を確り解りやすく書き込めたと自負できる一品だ。参考資料のほうも後で麻耶ちゃんに送っておこう。

「授業中はノートと参考書で誤魔化して、放課後はそれで自習でもしてれば、一週間もあれば追いつけるとおもうぞ」

「お、おお! サンキュー真幸!」

「但し、一夏はそれに加えて模擬戦の訓練もしなきゃ成らんのだろう?」

「そういえばそうだったな……なぁ真幸」

「言っておくが実技は俺に頼るなよ? ISの訓練は最低実機が必要だし、出来れば機動の手本になる教導機もほしい。ならここは一つ専用機持ちに協力してもらったほうが良いだろう?」

「専用機、ってあれだよな、国家代表とか企業所属に割り振られる、個人用にカスタマイズされた機体のこと」

知識面は一日で多少マシに成ったらしい一夏。どうやら昨日一応程度には自習をしていたらしい。

「その通りだ。自習はちゃんとやってるらしいな」

「ま、自分の為だしな。……でも、俺って専用機持ちに喧嘩売っちまったんだよな……」

「なんだ、今さら怖気づいたか?」

少し苦笑気味に言葉を零す一夏に、此方もニヤリと笑いながら言葉を投げかける。

「大丈夫だって。お前は色々後ろ盾も多い。それに今回は色々チャンスもある。勝てる可能性はゼロじゃないだろうな」

「チャンスはあるって……」

「ま、その時になって力不足でした、ってのが一番不味い。一週間でIS操縦を習ったところで付け焼刃だし、せめて知識と体力くらいはつけておけ。一夏は何か運動とかやってるのか?」

「昔剣道をちょろっと齧ってたけど……中学時代は家事してて殆ど運動はしてないな」

白騎士と暮桜。そのどちらもが、刀一本で相手の間合いにもぐりこみ、そのまま相手を一刀両断するというとんでもなく脳き……抜きん出たテクニックを要求される戦闘スタイルをとっていた。

今現在開発されている一夏の専用機のことを知っている俺だが、まぁどちらにせよ素人がいきなり銃火器なんぞ使えるはずも無い。やはり出来てもチャンバラぐらいだろう。

然しそうか、家事で中学時代は忙しかったのか。……まぁ、過去を考えれば一人暮らしだった期間なんかも有る筈だし、そんな中で部活なんて確かにやっていられないな。

「ふーん……織斑先生の戦闘スタイルも確か剣一本だったよな?」

「ああ、千冬ねぇも俺も篠ノ之流古武術を齧ってるから……」

まぁ、千冬ねぇのはガチなんだけどな、とは一夏談。篠ノ之流古武術ってアレか。偶に束さんが前線に出るとき、神話生物を殴り殺したりするときに使う奴。ビームが効かないのに束さんの一撃で神話生物が沈ン堕時は、あの人とガチで戦うのはやめようと決意させられた。

で話を聞いていると、どうやら一夏が納めているのは、その篠ノ之流古武術の中でも、特に太刀を使う刀術を学んでいたのだとか。

んー、やっぱりこの一夏も、基本的には原作の情報と殆ど同じか。

「それじゃ一夏は自習と一緒に、毎日朝夕に走り込みと素振り、あとは剣道でもやっておくと良いんじゃないか?」

「自習は技術を知識で補う、ってことなんだろうけど、素振りとか剣道ってのは?」

「ISって意外と体力を使うらしいからな。何せ勝負事だ、どんな勝負だって体力は要る。一夏はハワ親なんてご都合主義も無いだろうし、銃器の扱い方なんて知らないだろう?」

「ハワ親? まぁ、確かに。出来て精々刀を振るくらいしかない、か」

特にISは、派手で便利な『機体』を利用している所為で今一そう言った印象が薄くなりがちなのだが、あれはあくまでも兵器として開発された代物だ。乗用車では有るまいし、兵器に快適性なんて有る筈が無い。

まして乗るのは素人の一夏だ。ISにもIFF(敵味方識別機構)だとかFCS(火器管制制御システム)は搭載されているが、それだけで相手を落とせるならIS搭乗者は誰しもが無敵で、訓練なんて必要なくなるのだから。

「とはいえ、あくまで俺のは素人の意見だと思っておけよ? 聞くなら専用機持ちのギルとかデイブに話を聞いておいたほうが良いと思うぞ」

「おう。でも、真幸もサンキューな!」

「ああ。ま、感謝してくれるって言うなら、何か美味い物を食わせてもらおうか」

「そのくらいなら任せとけ!」

そういって請け負う一夏に笑いながら手を振り、一夏の席――最前列から自席の最後列へと移動する。

種は撒いた。一夏にわ学習用の資料を。しかも渡した資料の中には、織斑千冬のモンドグロッソにおける戦闘の様子なんていうモノも含まれている。アレに気付ければ、対オルコット戦におけるイメージトレーニングくらいにはなるのではないだろうか。

戦闘に関するアドバイスも、ギルやデイブからもらえれば多少はマシに成る筈。そして何より、体を動かす、という動きにおいて剣道を進めておいた。コレで束さんの妹にも接触する機会が増えるだろう。

……いや、ほら。一番最初のイベントを潰しちゃったから。その分は、ね?

まぁ、一番の理由は面倒だから、と言うのがあることは否定しない。

 

 

 

 

そうして一週間が経ち、クラス代表決定戦当日となった。

この一週間でやったことと言うと、大学に提出する為のレポート数十枚を仕上げ、ついでにちょくちょくと一夏の知識面のサポートをしていたくらいか。

基本的には『原作介入』と呼ばれる行為をする心算が一切無い俺だ。いや、既に原作ブレイクしまくっている俺が言えた台詞ではないのかもしれないが、少なくとも意図的に悪意を持ってそれを起す、と言う心算は無い。

結果として一夏は朝夕の走りこみに加え、篠ノ之との剣術、ギルやデイブの戦闘経験を聞き、渡した教材でのイメージトレーニングを行い、そうして今日に至る。

「で、最大の問題は、肝心のISが届いてない事なんだな、これが」

――織斑一夏には専用機が用意される。

原作知識を生かすのであれば、ここは倉持研開発の試験型第三世代IS『白式』だというのだが、残念ながら今回一夏に供与されるISはソレではない。

そもそも原作及びこの世界における白式とは、意図的に暮桜をワンオフアビリティーごと再現した第三世代型ISと言うものだ。故に白式の第三世代兵装とは、『単一仕様:零落白夜』ではなく、それを再現する為に拡張領域を占領していた『雪片弐式』含むシステム全般を指すのだ。

まぁ当然の話だが、この世界におけるISコアとは地球圏防衛の為の貴重品だ。幾らなんでもそんな欠陥機にコアを預けっぱなしにするのは無駄に過ぎる。

だがしかし、この倉持研が開発していた『白式』という機体のコンセプト、コレ自体は束さんもそこそこ気に入ってしまったらしい。曰く「ちーちゃんみたいなぶっ飛んだ」機体なのだとか。で、結局一夏用の機体は、この機体のデータを下地に使う事が決定したのだ。

その後基本的なコンセプトはそのままに、色々と技術を投入して形に纏め上げたりという事をしたのがIS学園に入学する直前。事前に一夏に専用機を供与する事は通達しておいたから混乱こそ起こらなかったが、色々とゴタゴタしたのは事実だ。

で、その俺達が設計し、現在開発されているはずのその機体。これも原作補正と言う奴なのだろうか、案の定その到着は試合当日の今日になっても、今尚このIS学園に到着していなかった。

「仕方あるまい。ならば先にコナーとモーゼスの試合から始めよう」

そんな織斑教諭の鶴の一声により、先にギルとデイブの試合がアリーナで行なわれる事となった。

 

「ギルは広範囲型、デイブは戦術型……両方とも第三世代ならでは、な機体だな」

「第三世代ならでは……ってのは?」

アリーナ、その内の一つのピットの中。専用機の到着を今か今かと待ちわびる一夏と箒を宥めつつ、織斑教諭と並びモニターに移るフィールドの様子を眺める。

映し出される二つの機体、ギルとデイブの双方が纏う特徴的な機体、そしてその戦い方を見て、思わず零れたそんな言葉に、焦りから落ち着くために深呼吸をしていた一夏が問い掛けてきた。

「ISには世代がある、って言うのは知っているだろう?」

「ああ。第一世代型から始まって、現在最も普及しているのが第二世代型、現在世界中で研究されているのが、イメージ・インターフェイスを利用した第三世代兵装を装備した第三世代型、だっけ?」

良く勉強している。概ねのところはそんな感じで、そもそも第三世代兵装とは、運任せのワンオフを待つよりも、技術的にソレに近い装備を、という事で開発されたもので、その威力はワンオフアビリティに匹敵する、いやそれを上回る程の物がある。

「ああ。で、あいつ等の装備は、ギルが高威力高精度砲撃型、デイブが何等かのシステムでの撹乱をしてるだろ」

視界の先、フィールドを映すモニターに移るのは、金ピカのフリーダムみたいな機体が翼から『銀の福音』みたいな範囲攻撃を仕掛けている姿と、何故か無数に分身して其々バラバラに動き回っている、黒と蒼のツートンカラーの機体。

ギルのフルバースト撃ちまくっている機体が、『銀の福音』と同系統の改造機らしき『ソルグレイブ』、デイブの機体が『アルストロメリア』、多分ナノマシンか何かを散布して、スーパーゴーストカミカゼアタックでもやってるのだろう。まぁ、あの機体はソレだけでは無さそうなのだが。

一時期の第三世代型ISと言うと、対IS戦を想定した試合用の機体が多かったのだが、現在では対怪獣戦を想定した高火力機や、対侵略者戦闘にも利用できる文字通りの特殊兵装としての第三世代兵装搭載機というのも増えてきた。

あれらの特殊兵装を扱う戦いと言うのは、通常兵器を扱う第二世代型には到底不可能な、第三世代型ならではの戦いといっても相違は無い。

ちなみに今回ギルとデイブが操縦しているあの二機のISは、共に後者……試合用ではなく防衛兵器としての側面の強い第三世代型ISなのだろう。

「なるほど。より実戦を意識して開発された機体、と言うことか」

「え、千冬ねぇも知らなかったのか?」

「織斑先生だ。私も知識としては知っているが、基本的に私は相手がどんなであろうとも寄って斬るだけだったからな」

言いつつ軽く出席簿を振り下ろす織斑教諭。あの轟音が響かないあたり、流石にこのピットインの中でまで厳しい姿勢を貫くという心算は無いらしい。

「幾ら教師といえど、私は最前線から退いて久しい。扱うのも第二世代型が主だ。どうしても第三世代型となると、な」

「俺が知ってたのはあくまでも概要としてだ、――だから、「でも真幸は知ってたのに?」とか織斑先生に言うなよ」

そう小さく言葉を付け足すと、ピクリと肩を小さく反応させる一夏。言うつもりだったんかい。

そんな事を考えつつ、再び視線をモニターに。ギルの『ソルグレイブ』はその言動に似合った大火力高精度範囲殲滅機で、銀の福音に似た範囲攻撃と、鋭い精密射撃で『空間において相手の逃げ場を削る』というなんとも凄まじい戦い方をする機体だ。

対するデイブの機体『アルストロメリア』は、ISのハイパーセンサーすらも誤魔化す幻影を無数に浮かべ、更にそれら幻影をそれぞればらばらに動かす事ができるというぶっ飛んだ能力を持っている。更にあの分身、其々が機雷にも成っているあたりがいやらしい。

双方のISは、出力リミッタさえ解除してしまえば、直ぐにでも最前線で戦えるほどにハイスペックな代物だ。

まぁ当然弱点はある。ギルの機体は高火力で精密製も高いが、反面装甲が薄く耐久力が怪しい。デイブの機体は装甲も推力もあるのだが、機動力が低めに設定されているように感じる。

リミッタ解除やチーム戦、で補えるこれら弱点を、今回の試合では二人とも自らの技術によってこれら弱点を見事にカバーして見せていた。

「流石は国家所属と企業代表。卒が無い」

「だが双方実力が拮抗している。これでは千日手になってしまうな」

幸いと言うべきか不幸と言うべきか、今回の試合は時間制限が有る。時間制限一杯で決着が付かなかった場合、試合はドローで引き分けという事に成るのだ。

まぁ此方としては一夏のISを待つ時間が増えて嬉しい限りなのだが。……と。

「織斑先生」

「ん……よし、織斑、木原、付いて来い」

「え、なんだよ千ふ……織斑先生?」

「付いてくれば解る。あぁ、篠ノ之はここで待っていろ。なに、直ぐ終わる」

言いつつ踵を返し歩く織斑教諭の後を付いていく。少し不満そうに、後髪引かれる一夏を引っ張って織斑教諭の後を追っていくと、闘技場裏にある小さな広場へとたどり着いた。

チラリと織斑教諭に視線を送ると、確認の意味合いを籠めた視線が送られてきた。それに首を縦に振って答えると、彼女はそのまま目を閉じ手仁王立ちの姿勢に戻った。

「え、ここで何が……うぉっ!?」

不意に一夏が言葉を途切らせる。ソレを合図に少し視線を上に向けると、其処にはまるで滲み出るようにその姿を現す、巨大な宙に浮くニンジンが……っっ!!

……またニンジン型ロケットかよ。

「な、ナンダコレ!?」

「束め、相変わらずファンシーな」

呟く織斑姉弟の視線の先、ゆっくりと地面に着陸したニンジン型ロケット。ロケットは地面に着地した途端、パカリと音を立ててその中身を晒した。

「一夏、コレが貴様に預けられる事と成った機体だ」

「これが、俺の……」

ニンジンロケットの内部から、静かにベルトコンベアによって台車ごと下ろされるそのISは、日光の光に晒される事でより一層とその姿を二人の前に見せつけた。

全身を覆う白銀の装甲と、その継ぎ目から見える光の流れ。

「ピットで調整……は、時間が惜しい。一夏、今すぐこの場でコイツを装着しろ」

「え、セッティングとか……」

「コイツは万全の状態で送られてきている筈だ。手を加えるとするならば、パーソナライズとファーストシフト辺りだが、そのあたりはIS側が自動でやってくれる」

良いからさっさと装着しろ、という織斑教諭に背を押され、そのISに手を伸ばす一夏。ガチャンガチャンとまるで大事なモノを仕舞いこむかのように一夏を取り込む……いや、一夏に装備されたそのISは、まるで脈打つように静かに身体中に光を走らせた。

「如何だ織斑。問題は無いか?」

「……大丈夫だ、千冬ねぇ。コイツなら、俺とこの『白桜』なら、十分――いや、万全にいける」

少し上の空のような様子の一夏に、心無し心配そうに声を掛けた織斑教諭。その姿に若干びびってしまったのだが、どうやら一夏はそんな織斑教諭の変化に気付いていないらしい。

アレだろう。IS初心者によくある、ISから流れ込む大量の情報を得てのIS酔い。まるで自分が別の存在に変化したかのような妙な万能感。ISに慣れてしまえば胴という事は無いのだが、アレはアレで油断や慢心に繋がりやすいので危なかったりするのだが……。

「そうか。なら一夏、お前はそのままソレを操縦してピットにまで移動しろ。言っておくが、くれぐれも慎重に動けよ?」

「お、おぅ。そのくらいなら任せとけ」

「そのくらいにも慎重になれといっている、初心者」

「うぐっ」

唸る一夏だったが、正直ソレ男がやっても可愛くない。

良いからさっさと移動しろと一夏の尻を蹴り飛ばす織斑教諭に、一夏も恐る恐る白桜を操り、あっという間にスムーズに動けるようになった一夏はそのまま音も無くピットの中へと消えていったのだった。

 

「貴様、束からどの程度の話を聞いている」

「それは何に関して? あの白桜に関してなら、全部と応えよう」

そうして一夏がピットに入っていく様を見送った後、ふと隣からそんな声を掛けられた。

白桜――びゃくおう、と呼ぶ――あの機体に関しては、寧ろ束さんよりも俺が専門だ。

「あの機体は問題ないのだろうな?」

「問題も何も、信頼性は抜群ですよ。まぁある意味では不味い技術が使われてるんですが……」

「なんだと? 如何いうことだ」

さて、如何説明した物か、と小さく吐息を吐く。

「……簡単に言うと、TPCに供与予定の特殊な技術を用いた防衛兵器としてのIS、その試作品、もしくはそれに近い属性を持つ、といってわかりますか?」

「それは、あの機体が第三世代型だ、と言うことか?」

「それ以上です」

「は?」

一夏に預けたあの白桜という機体。あれは倉持研で開発されていた、『暮桜の再現機』である『白式』を下敷きに再設計した機体だ。

その攻撃的なシステムの主となるのは、ISの基幹エネルギーを利用したエネルギー属性貫通攻撃『零落白夜』であり、此方に関しては精々実体剣にエネルギーを纏う様改良した程度で、システム自体には殆ど手を入れていない。

問題は、その機体制御システム――マキシマ理論を用いた光エネルギー推進理論と、その動力として組み込まれた太陽炉。総じて『M型』と呼ばれるシステムを搭載していると言う点だ。

「そもそもISコアは光エネルギーに反応するという性質がある。……未公開情報だけど。で、マキシマドライブそのものは大型過ぎてISに組み込むことは出来ないが、太陽炉は出力を犠牲にすれば小型は可能だった」

結果、太陽炉から送られるフォトン――ガンダムの中枢機関(GNドライブ)と言うわけでも無いので、便宜上『エーテル粒子』の名が与えられている――によってISコアが活性化し、更にマキシマ理論で育った光制御技術を機体自体の制御システムに組み込むことで、従来機に比べ大幅にスムーズな動きが可能となったというわけだ。

どの程度の物かと言うと、リミッターを解除したM型ISは、連続瞬時加速を連発しても、殆どエネルギー損失が無い、ほぼゼロに近いというので解るだろうか。

「そ、そんなモノを一夏の機体に仕込んだというのか!?」

「そんなモノ、といいますけど、どうせこのシステムはTPC経由で世界に広まります。偶々一夏が最初に選ばれた、ってだけで」

そう、この技術は秘匿技術と言うわけではない。これらM型と呼ばれる新式IS技術は既に、新型IS『アーマードガッツ』の設計図とセットでTPCに送られている筈だ。

この後TPCがM型ISを採用すれば、自然とTPCからその技術は世界に広がっていく筈だ。

「だが、然し、聞いていただけでも画期的な技術だという事はわかるが、安全性は確保されているのだろうな!?」

「ソレは勿論。確りと蓄積されたデータを下地に開発された機体だし、試験機と言っても量産において掛かるコストの計算なんかの為のテストに使われただけで、そのシステムは確りしてるよ」

「データ収集なんて何時何処で……」

「だからソレはほら、ね?」

「……!」

それで織斑教諭も漸く気付いたらしい。そう、実はこの白桜と言う機体に搭載されたM型と言う技術は、実のところ俺のアークプリズムからフィードバックされた技術であったりする。

現在のアークプリズムは、改造に改造を加えられ、その結果常人には到底扱いようの無い、またとてもではないがISと言う区分に含める事もできる様な代物では無くなってしまっている。

然しこのアークプリズムがISの祖に値する事も事実で、コレに組み込まれ実証された技術をISにフィードバックする事もまた可能であったのだ。

そこでその技術――束さん命名『Masaki型』技術。俺命名『highManeuver型』――を、競技用ではなく実戦用ISに広める事はできないか、としてスタートした開発計画、その初号機が白桜なのだ。

「無論、幾らエネルギー効率が良いからって、競技用リミッタを掛けてる現状なら、精々瞬時加速を使ってもエネルギーが減らない、程度のシステムでしかないんですけどね」

「それでも十分技術革命になるだろうが……いや、まぁいい。別にルール自体に違反しているわけではないのだな?」

「ええ、そりゃもう」

ISの戦闘機動時のエネルギー損耗率がほぼ0に等しいとか、零落白夜にもリミッターが掛けられていて、もし無ければISだろうと一刀両断しちゃうとか、零落白夜発動時間もかなりの時間を保てるとか。

色々と地味にぶっ飛んで入るのだが、別に何一つとしてルールに違反した物は無い。

「ならば……今はいい」

「少なくとも一夏の身に危険が及ぶ事はまずありえませんよ。何せ一夏は色々なところからセキュリティが掛けられてますし」

俺、束さん、織斑教諭、TPCや日本政府、さらにはSMS関連の伝手からまで力を借りているのだ。

大丈夫だと笑う俺を見て、なぜか織斑教諭は小さく吐息を吐いたのだった。

 





■ギル・モーゼス
イスラエルの企業、IAMI(イスラエル・アドバンスド・ミリタリー・インダストリアル)所属の企業代表。
前世は割りと色々なオタ知識に手を出しつつも頭の良い人。ただし肝心なところでよくポカをする。イメージはあかいあくまに呪われた金ピカ。
今生がIS世界であることにいち早く気付き、世界を楽しむべく行動していた。
怪獣に対しては「何かとクロスしてるのかな?」程度に考えていたが、クトゥルフ交じりとかマジ絶望状態。ただしウルトラマンありなので救いは在るかな?と考えている。
■ソルグレイブ
ギルの専用機。シルヴァリオゴスペルの『銀の鐘』を汎用化した『銀翼の鐘』に加え、腰部レールガン、肩部展開式重粒子砲、胸部拡散粒子砲などを搭載した中距離砲撃機。
外見はフリーダムとストフリのニコイチ。機動力もそれなりに高い。
開発は当然IAMI。但しデザインだけギルだったりする。

■デイビッド・コナー
オーストラリアの国家所属。軍属ではなく政府直轄。でもエージェントと言うわけでもない。ぶっちゃけ保護されてるに近い。
割とライトなオタク。流行ものはある程度知っているが、コアな所はあまり知らない。ISはアニメ知識のみ。
■アルストロメリア
アルストロメリア
モデルは劇ナデのあれ。実像の有る幻影を操る第三世代型粒子兵装『ミラージュ』の搭載機。転移は出来ません。
格闘戦を基本とした近距離型機体主体の、様々な汎用装備を運用可能な汎用機。
主武装は腕部クローから超高圧電流を流すコレダーアタック。実は有線ロケットパンチ。
実は『ミラージュ』は見せ札で、もう一つの第三世代兵装が搭載されており、密かに運用されている。

■白桜 Byaku-Ou
白騎士と暮桜のコンパチモデルに、真幸の超理論を組み込んだ次世代型試験IS。
束の想定していた第四世代とは別方向の発展を遂げている為、既存の第四世代型とは違った分類「M型IS」に属する。
マキシマドライブで培われた光制御理論が組み込まれており、コレによってコアどころか機体丸ごとが一種の量子コンピュータ化している。更に小型太陽炉(エーテルドライブ)が搭載され、動作の機敏性、ISコアのエーテルによる活性化、実質上のエネルギーの無制限化などの恩恵を得ている。
実はアークプリズムに搭載された技術を廉価量産するための試験機。それを束が倉持研で開発されていた白式のデータを下地に組みなおした代物。
主兵装はお約束なアレだが、実はそれ以外にも色々搭載されている。
色々と(技術的にも搭乗者に掛かる負担的にも)ヤバ過ぎる為、何種類ものリミッタが掛けられている。

■アーマードガッツ
白桜の開発から得られたデータを元に、これの汎用性を向上させたTPC正式採用の量産M型IS。基礎設計は「これでもかと言うぐらい頑丈で汎用性がある」機体。様々な怪獣・侵略者に対応する為、第二世代型に近い思想で様々な武装を取り扱うことを前提として設計された。
カスタムモデルに、ガッツウィングと同じく火力重視のCD、機動性重視のBT等が設計段階で存在している。
■アークプリズム
コアにISコアではなく、未精製のアークを使っているため、厳密にはISではない。当初は真幸のオルタを安定して使うための補助装置であったが、技術が進むにつれて改造され、解体され、再設計して再建されてと徐々に姿が変わり、現在では何か良く解らない機動兵器へと変貌している。
待機状態は赤と白の腕輪だが、展開すると6メートル近い機械の塊。更に変形し、搭乗者が乗っていなくとも自立行動する事もできる。
最早何を目指しているのか意味不明。しかもTPCの戦力が整ってきた後に完成した機体で有る為、現状出番はほぼ無し。真幸の不遇の傑作機。

■カプ製ヘリなら仕方ない。
「安心と信頼のカプコン製ヘリ」
絶対に落ちることに定評のあるカプコン製ヘリコプター。ヘリが登場したと単に「あっ(察し)」となるのは定番。
■緑の三角
邪神の脅威から人類を守る為にその末端を根絶やしにする軍人さん。恐い。
別に宇宙に撃ち上げられてお星様になったり、地面に叩きつけられて爆発する緑とは関係ない。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。