軌道降下兵   作:顔面要塞

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新年。明けましておめでとうございます・・・。

ちょいと忙しくて、更新できませんでした。お詫び申し上げます。

 今年一発目です。次も早い事更新出来る様にやっていきたいもんです・・・。

 では、仲間。

 よろしくお願いいたします!!


仲間。

アレルドォリア山脈の頂に、陽が掛かる。

 

 冬の寒さも、春の訪れも感じさせない雄大な景観は。この世界の生とし生けるモノの時間の流れなどを気にした様子など無く。星の運命が尽きるまで永遠に繰り返される事だろう。

 

 アレルドォリア山脈の峰々の中。箱庭のように広がった場所で、雄大な光景を見ながら斜面を降る秀人。

 

 先ほどまで繰り広げられていた戦いの跡が、アレルドォリアの地に着いていた。

 

 「さて・・・。アカリちゃんの言葉どうりだったな・・。」

 戦いのあった頂の場所から少し下った斜面。人為的に作られたクレーターにしゃがみ込みながら、怪物(やつら)が装備していた弓を拾い上げ。感慨深げに呟く秀人。

 

 出現した怪物(ヤツラ)の数が5体。手に入れられたモノは弓が2本・槍が1本・長剣が1振り・棍棒が1本。そして、中型の丸盾が1枚。それぞれに何かしらの魔法が備わっている様で、手にした装備からは冷気が漂って来ていた。

 

 「アレルドォリアの低温地帯ですら冷気が感じられるなんて・・かなり凄い『お宝』なんじゃないのか?」

 『ポケット』に収納し、金額査定の項目にチェックを入れたい誘惑に抗しながら洞窟に向かう。

 

機動強化装甲外骨格(スーツ)のレンタル代金と、戦闘後の整備・補給代で赤字に転落しそうな財政状況の秀人にとっては。いささか、嬉しい誤算だった。

 

 「まぁ・・・アカリちゃんや蔵人、雪白先生の戦利品でもある訳だから。独り占めは良くないよなぁ。」

 先程の、アカリちゃんの鬼気迫る物欲視線を考えると。みんなで話し合って分け合うのが一番良い事だろう。それでも、魔法の品は鑑定金額が上がる事を考えると。自然と、頬が緩むヒデトだった。

 

 

 

 アレルドォリア山脈中腹にある、蔵人の洞窟。転移させられた頃とは、比べるべくも無く整備された居住環境であることが、均等に作られた天井の高さや滑らかな壁面、仄かに照らされた人口の光源によって証明されていた。

 

 床面積を除いた居住性は、秀人の『商店』から購入された高度な科学製品と、蔵人の『土精魔法』によって強化され。一国の王ですら及ばない快適性を提供していた。

 

 「しかし、アカリちゃんの話だと。怪物(モンスター)が装備をドロップする確率は、かなり低いらしいんだが。全ての怪物(モンスター)が落とすなんてなぁ・・。運、良すぎないか?」

 洞窟の天井に設置された小型ライトに照らされた囲炉裏の間で、蔵人が造り出した椅子に腰掛けながら。秀人が他の二人に話しかけていた。

 

 「あんまり深く考えない方が良いんじゃないか?実際のところ、モノは手に入ったんだから。呪いとか有るのなら問題だけど?秀人の様子からは、その気配はないしなぁ。」

 囲炉裏に置かれた炭火を、土精魔法で作り出した火箸で調整しながら。秀人に向かって声を掛ける蔵人。

 

 「私が学んだ記憶が確かなら。怪物(モンスター)から出現したアイテムや装備品に呪いが掛かっている事は無いですね。この装備を見る限り、氷精が宿っている気がします。これって、結構凄い事なんですよ?」

 洞窟の天井部分から、吊り縄が下ろされ。自在鉤によって吊るされた土鍋に『超簡単!伝説の鍋セット!!』を、手順に従って材料を入れるアカリがアイテムの説明をしている。

 

 「お・・!?今日は鍋かぁ・・。それ、全部揃っているから便利なんだよね。雪白先生も熱い物が食べれるようになってるし・・。魔獣って凄いね?」

 「秀人・・・。本題はそっちじゃないだろう?で、その装備品どうすんだよ?あ、アカリちゃんマロニーは最後ね。歯ごたえが無いとダメでしょ?」

 「そうですよ。秀人さん!早く鑑定結果を教えてください!装備品は山分けですよ?久しぶりに地球の食品ばかりですからねぇ、わかってますって!!」

 「いや・・・まぁ、そうするつもりだけど・・。逞しいな・・。」

 

 アカリと蔵人の鍋講釈を聞きながら、手に入れた装備品の事をシッカリ聞いてきて分け前を要求するアカリちゃんに面喰う秀人。

 やはり先だって思った、二人の性格の改変について真剣に考えてみようと思う秀人だった。

 

 

 

 陽が昇ってから数刻の早朝。アレルドォリア山脈から野営地を経由してサレハドに向かう未だ整備も満足に行えていない荒れた道を、2人の男が歩いていた。

 

 「で・・・今回の稼ぎで、パワードスーツは手に入ったのかい?」

 先頭を歩くローブを着た男に声を掛けるザンバラ髪の男。

 

 「うんにゃ・・。とてもじゃないが届かん。皆に配った金額を含めても一割程度だな。それに、換金するには『商店』よりもコッチノ商人の方が良い値段がつくかもしれんし?まだ、換金は保留だ。」

 膝のあたりまでのローブを着て、深くフードを被った男が答えていた。

 

 「アカリちゃんの話だと、魔法が付与された装備はかなりの値が付くらしいからなぁ。良い判断なのかもな秀人?」

 

 「お前の取り分の長剣はどうしたんだ?」

 怪物(モンスター)がドロップした装備の中で、棍棒に次いで使いやすそうな全長1m程度のもので。この世界では珍しく、片刃だった。

 

 「俺も、保留だ。それにイツまでも三剣角鹿(アロメリ)の装備だけじゃ心もとないからな。それに、今回購入したファーストエイドキットの中にエナジードリンクや栄養食量が入っているお蔭で、リュックが収納してくれた。これが結構デカイ。」

 腰の後ろに装備された長剣を叩きながら、購入した品の話をする。

 

 「蔵人が買ったのはそいつか?マウントキング社製・1ℓキャンティーン。超小型超電導バッテリーによる浄化機能付き。良いモノ選んだね。ファーストエイドキットも蔵人の『加護』で出し入れ出来るのか・・。キットの中に何を入れるんだ?」

 

 「ああ。有り難い限りさ?コイツ、温冷機能付きだし。ファーストエイドキットの中には、様々な薬品を入れておくことが出来る。」

 

 「ああ・・。あの実験室で作成していた得体の知れない薬品共か・・。毒とか薬品も売ってるぞ?」

 

 「今回は見送った。使いどころを間違えると自分も危ないしな。威力が分からないと、無差別に巻き込んじまう。」

 

 「まぁいい・・そのキャンティーン。付属のキットを口に着ければ解析して浄化してくれたり、中で最適な温度に変化させてくれる。好みで調整可能だ。俺も世話になった。緊急治療セットも確実に必要になる。どうにもコッチの世界の連中は、治癒術があるからか。薬や外科医療に対して理解が少な過ぎる。お互いの魔力が枯渇寸前になったら、どうすんだろうね?蔵人の作った薬品の中にも治癒薬とか無いしなぁ。」

 

 「其処は盲点だったよ。道具はやはり便利だ。魔法でもコイツの様な便利さは無いな。コッチの魔法は精霊に物事を伝える事から始まるから、細かい事は難しくてな?」

 

「でも、水精魔法で水出したり。火精魔法で暖めたりとか、便利な事この上ない様な気がするけど。面倒な手順もあるのね?」

 

 「俺達『異世界人』は、生命力と魔法力が直結した関係ではないから。魔法力枯渇。死亡、若しくは重篤な状態に陥ることが無いんだと?そのお蔭で、常人よりは多い魔法力を手に入れられたけどな。」

 

 「『異世界人』ねぇ・・・オッサンには魔力の欠片も無いんだが?目の前でイキナリ魔法を撃たれてみろよ?良くて黒焦げ。下手すりゃ灰も残らないんじゃないか?死ぬことに変わりは無いがな・・。」

 

 蔵人やアカリちゃんの実体験から語られた、魔法の威力や効果・範囲などを総合的に判断すると。魔法の第一撃を躱さなければ、戦いにもならない事が容易に想像できた。

 であるからこそ、何としても魔法に対する対応方法を構築しなければならなかった。現用の兵器や装備から考えても、魔法の射程圏内では圧倒的に不利な戦いを強いられる。

 

 「そんなに深刻な事か・・・?」

 

 「いきなり目の前で予兆も動作も、詠唱もなしでぶっ放されてみろ?お前やアカリちゃんは魔力の発動を感じることが出来るだろうが。俺には無理だ。」

 

 「でも、パワードスーツを装備してれば大丈夫じゃね?」

 

 「お前は、四六時中鎧を着こんでいることが出来るか?それに、整備費用や補給もあるから金がすっ飛んでいく。常用するにはハンターランクを上げるか、傭兵協会にも登録して二足の草鞋でも履かなきゃならん。」

 

 「確かに・・・・。それじゃ訓練をすれば、何かしら対応策が浮かんでくるかもしれない。」

 

 「それをお願いしようと思っていたのさ。『魔力』と言う力で現象を起こしているんだ。発動に際して、何らかの形でセンサー類に感知できるかもしれない。まぁ、『気』や『念』なんてファンタジー的なモノが、俺に備わっていれば別だが・・。」

 

 「無いの?」

 

 「お前は時々阿呆になるよなぁ?そんなもんあったら、こんなに苦労しねぇよ・・?コツとかあんのか?」

 

「あんまり意識はしないなぁ。発動する魔法を感じるのは…なんとゆうか、本当に気配みたいなもんだから。」

秀人の話に合わせて、自分の今までの経験を振り返って考えてみる。

 

 「まぁ…いいやな。今んところ対人魔法戦なんてないだろうし。」

 「それ、なんかのフラグ立ててないか?サレハドで面倒事があったよなぁ?」

前を歩く秀人から視線を移動させ、荒れた道の先のサレハドに目を移す蔵人。

 

 「ああ…あの金髪ヤンキー君か…」

  「忘れてたのか?」

  「いや…ソイツの様子も見るためにドローンを購入したのさ。一基だけだと不便だから。」

 

殺害(ヤル)のか?」

 「まぁ、奴が学習してくれていれば。面倒が無くて良いんだけどね?」

  「…………そうか。」

 

秀人の返事の中に、ほんの僅かに紛れ込んでいた無機質なモノ。其れが指し示す未来を想像して、戦慄を禁じ得ない蔵人だった。

 

 

 

アレルドォリアの山々の頭上に日が昇る。昼を迎えたサレハド村にも、初春のうららかな日差しが降りそそいでいた。サレハドの裏門で、今日もまた警戒配置に着くグアディ。

変わりばえしない日常は、緊張感を持続させるのに大変な努力を必要としていた。しかも、門から少し離れた場所に建っている物見台に遠見の魔法具を持った者が立っていた。

実質的に、其の者が見張り番の業務を遂行していたので。見張りとしては、必要度は低かった。では何故グアディが門番をしているのか。しかも、正面のローラナ門ではなく裏門なのか。

 

「来た来た…野郎二人で仲良くやって来やがった。コッチの苦労も知らないで…結構面倒くさいことになってんのに、余裕ぶちかましやがって…」

普段通りに、正門でアクビを噛み殺しながら任務を遂行してれば良かったのに。アノ二人が来てから忙しくなりやがった。自分のステキな暇を持て余す仕事が、全て狂ってしまった。

こちらを見つけたのか、先頭を歩くフードを被った大柄な男の方が手を挙げて挨拶を送ってくる。

 

「あのアホ…気楽に手なんかふっちゃって〜。俺が裏門で待っている意味を、早く教えてやりたいぜ…」

ため息をつきながら、足早に向かってくる野郎達に挨拶を返すのだった。

 

 

「事実の審判?なんじゃソレ?」

サレハド村の裏門。いささかくたびれた屯所小屋に、三十路のオッサンのマヌケな言葉が流れる。

 

「変な調子の声を上げるなよ…俺も詳しくは分からないが、アルバウムの勇者が関連しているらしい。」

屯所で雑事を引き受けてくれている、村の婆さんが淹れてくれた薬草茶に口をつけながら話し出すグアディ。

 

「行方不明になっている勇者様の起こした事件を、調査しに来たらしい。そんで、調査隊の中に『事実の審判』が出来る勇者様が居るんだと。タンスクに居る親友の話じゃ、勇者様が持つデスサイズで審判するらしい…」

  「ハァ⁈あの大鎌で何すんの⁈首にでも当てて拷問でもすんのか?」

グアディの話を途中で遮って、大仰な仕草で疑問を口にする秀人。

  「そう話を急ぐなよ…俺も昔馴染みのハンターに聞いた話しだからな。嘘をついていると首が落ちるらしい。ついていなければ、首を通過すんだと?冗談みたいな話だよなぁ?」

  「待ってくれ。勇者は犯罪者じゃ無かったのか?」

勇者と聞いて。あからさまに嫌な顔をした蔵人が話に加わる。

  「お前まで興味あんのかよ?このオッサンと一緒に狩りをして、性格が柔らかくなったか?犯罪者なんて言っているのはザウルのアホと、その縁者と取り巻きだけさ?影響力を発揮できるサレハドでさえ、信じてる人間は少ない。てか、興味がない。」

  「興味が無いのは分かるが、それだけじゃないんだろう?お茶、頂きますね。」

気のいい微笑みを浮かべてお茶を淹れてくれたお婆さんに挨拶しながら、変わらない口調で話す秀人。

  「ああ…赤筋肉が女どもにわたりをつけたみたいでな。月の女神の付き人(マルゥナ・ニュゥム)が来るようだ。面倒ごとが確実に増える…」

普段、陽気なだけに。グアディの深刻な顔は、其れを見た二人の感情を曇らせるのに十分なモノであった。

 

 

グアディと屯所の婆さんに御礼を言って。二人して景気の悪い顔を作りながら、今後の相談をする。聞き取られても良いように、日本語だった。

 

「で…どうする?」

蔵人が尋ねる。

 「筋肉バカと月のナンチャラがサレハドに到着するまでに、結構な時間がかかるだろうから。やれる事をやって置く。」

質問に答える秀人。

 「俺が召喚勇者だってバレているかな?」

  「漏れない秘密は無いし。噂は一瞬で走り回る。でも、辺境の人間にとってはどうでも良い事だろうな。基本、生活で忙しい。お前が勇者であっても、特筆すべき能力とか、竜を一撃で倒す力でもない限り。一般の人間には関心が無いだろうよ?」

 「しかし、アカリちゃんの話では。俺の『加護』を奪ったヤツが英雄となっているみたいだしなぁ…英雄が盗っ人だったら不味いと考える奴も出てくるだろ?その逆もまた然りだが…」

 「なんだ?死ぬのが怖いのか?良い事じゃ無いか。怖いって感情は大事だよ、ホントに。蔵人、お前の言っていることも分かる。七十八人…いや、お前を入れると七十九人か?それぞれに派閥や主張を持つには充分な数だ。しかも、いきなり召喚されて勇者だってんだから笑わせる。『加護』を求めて這い寄る汚物供も腐るほどいるだろうしな?」

  「そこまで分かっているなら、俺の気持ちも分かるだろ?」

顔を背けながら、昏い雰囲気を纏う蔵人。

 

 「昏い気持ちを持っても、何も変わらん。お前、独りで生きていくつもり?」

  「………しかし!!」

 「でも、も。しかしも無しだ。もうこの世界に来て、大事なモノが出来たんだろう?ならば進むしか無い。」

  「だが、俺と雪白だけじゃどうにもならない…」

  「あのさぁ…その為の『仲間』だろ?それとも、小汚いオッサンは仲間はずれか?」

  「良いのか…?」

  「深刻な顔でマジに聞いてくんなよ?気持ち悪い。みなまで言わせんな恥ずかしい…まずは、情報を集めなきゃ動けん。お互いに別々に動こう。グアティの屯所は使って構わないって言ってくれたから、夜に会おう。」

  「秀人はどうするんだ?」

先程までの昏い顔を、不可思議な雰囲気の戸惑った表情に変わった蔵人が尋ねる。

  「金髪ヤンキーの家にお邪魔して、話を聞いてくる。なに…聞くだけさ?今はな…」

 

そこらに散歩に行くと告げる様な軽い口調だったが。どうにも落ち着かない蔵人だった。

 

 

サレハドからタンスクに向かう道。早朝に行商に出た商売人や農夫達が、馬車の上でお互いに挨拶を交わす牧歌的なやり取りが行われていた。陽が沈むまでは大分時間があるが、辺境の夜の危険を知っている者達は商売を終えると足早に帰路に就く。

 

そんな情景が映える道の脇を、命精で強化した巨人種の速度に近い速さで駆け抜けるモノがいた。普通のヒト種ならば、命精に使う魔力が枯渇するのだが。フードを深くかぶった男は、その様な気配も無く。さらに速度を上げて走り去っていた。

 

「蔵人にはエラそうな事言っちまったが。俺、『魔法』に対して抵抗力持ってないじゃん…」

走る速度からすれば、独り言を呟く余裕など無いと思われるのだが。たいして呼吸(いき)も上がらずにいる秀人。

 

さて…蔵人の立場は、かなり危険だ。タンスクの協会で仕入れた情報によれば、アルバウムは『勇者』達を取り込んで国力を高めているらしい。魔力に拠らない勇者だけの力…『加護』。七十八人も居れば、チート臭い能力を持っている奴も多いだろう。

だいたい蔵人の『加護』を奪った奴の能力が『精霊の最愛』とゆうもので。アカリちゃんの話だと、全ての精霊と最高の親和性が有るものらしい。要するに、各精霊の最上級魔法が 発動出来る事になるものだ。

蔵人から聞いていた、セコイヤ杉の高さまで昇る火精魔法の上を行くものらしいことは。説明する二人の表情でわかった。正面からぶつかったら、まず生き残るのは難しい。

ハンター協会タンスク支部で仕入れた情報と、アフレザの話。守衛長ガトスを頼って聞けた、様々な話を整理すると。蔵人を亡き者にしたい奴も多いし。蔵人を取り込んで、アルバウムや勇者達の力を削ぎたい連中も少なくない。

 

さてさて…どうしたもんかな…。蔵人達を護るならば修羅でも悪鬼にでも成れるが、召喚された連中も日本人だしなぁ…。マクシームが上手いことやってくれたから、アカリちゃんを保護する事には目処がついた。しかし、アカリちゃんを保護しようと思っているのは月のナンチャラ達だけじゃ無く。勇者ハヤトも同じ考えの様だ。

ハヤトの評判を聞くに、蔵人から奪った時よりも人間的に成長している様だが…いかんせん情報が少な過ぎる。コイツらの対処は慎重に行わないとな。

 

先ずは、警告を真剣に受け取らなかった馬鹿どもの始末をつけてからだ。

 

自らが差し向けた者達の末路を知りながら、もう一度仕掛けて来る連中に対して遠慮するつもりは毛頭ない。

 

鯉口をきった時から、命をかけた遣り取りなのだ。警告はした。その事を理解できないのはムコウの都合であり。秀人の知った事では無かった。

 

陽が、空を赤く染める景色を背に。ブラゴイ家の邸宅に向かう道を、音も無く走る男の影が伸びていた…




ポポイ様。いつも誤字報告有難うございます。精進して参ります。
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