軌道降下兵   作:顔面要塞

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 お気に入り登録が増えて、嬉しい反面。更新を急がなければならない理由が増えてチョットビビってます。
 殴り書きなので、プロットなんて考えてないです。スイマセン。すこし、書き方の御勉強をしなければ。

 あ・・・無双系を期待している方が居たら申し訳ありません。そんな話にはなりそうにないです。
 感想もありがとうございます!!文句・注意点などのご指摘も大感謝です。


草刈りと、幸運と。

『目標まで、後5分!!』

 機動強襲降下艇ヘルダイバーの操縦士が緊張した声で、到達時間を告げている。

 

 『ヒデト。この対空砲を無事に突破出来たら、ヤツにケツを貸しても良いぜ・・。』

 ヘルダイバーのカーゴルームで降下待機中のマイルズ上等兵が声を掛けてくる。

 

 『マイルズ・・。お前の汚い穴のアナなんぞ、奴さんは興味ないだろうよ?』

 敵の対空火器が唸りを上げている空域に強襲降下中の機内で、マイルズの軽口に付き合うロボコフ軍曹。

 

 『ふ・・。違いない。それよりもこの前の5万返せよ?それとも戦死弔慰金で払うか?』

 

 『冗談はよせよ?俺を殺す事なんて誰にも出来ないぜ!それに、弔慰金は家族の口座に振り込まれることになってる。艦隊の連中から巻き上げたら、倍にして返すよ?』

 

 『お前はいつもそれか・・?いい加減、まっとうな人間になれよ?』

 小隊衛生兵ハシーム伍長が呆れた声を掛ける。

 

 降下前のいつもの遣り取り。ブルクハルト少尉が率いる第二小隊のルーチンだった。メンツは変わらずに来れたのは、コイツのお蔭だと小隊全員が思っていた。

 

 くだらない会話が続く中、ヘルダイバーは冠した名前の様に地獄の窯に向かって降下していた。

 

 大きな振動がヘルダイバーの機体を揺らす。機体の側面に付けられた強硬ガラスで出来たスリットから外を見る。

 

 対空砲火の至近弾を喰らったのだろう。第三小隊を載せたヘルダイバーが、機体後部のハッチ近くから炎を上げていた。

 

 『メーデー!!メーデー!!アルファ2!被弾!アルファ2!被弾!速度が上がらない!!』

 小隊連絡網にアルファ2パイロットの緊迫した声が流れる。

 

 『アルファ2!コチラ、アルファリーダー!離脱せよ!』

 

 『アルファ2!了解!!積荷に損害無し!!幸運を祈る!!』

 

 通信終了と同時にユックリと機首を巡らし、離脱してゆくアルファ2。運動エネルギーを急速に失わない様に無理な機動は行っていない。

 対空砲火も一機離脱したのを確認したのか、アルファ2に向けられていた砲火は無くなっていた。しかし、その余分な火箭は突入先頭を務めるアルファ・リーダーに向くことになる。

 同胞の無事を喜ぶのも束の間。パイロットの罵り声が通信に流れ込んで来る。

 

 『降下まで、後1分!!各員、降下用意!!降下と同時に対空砲火を排除!ポイント・タンゴ21に集合!重装備の降下地点を確保する!』

 小隊通信にブルクハイト少尉の声が響く。ますます強烈な振動に振り回される機体。その揺れのなか、後部のカーゴハッチがユックリと開いていき、降下開始の合図のランプシグナルが赤から緑に変わる。

 

 『よーっし!!小隊降下!!いけ!いけ!いけぇ!!』

 

 ロボコフ軍曹のだみ声を聞きながら、小隊最後列の場所に配されたヒデトがハッチから跳びだし、惑星の重力に囚われて一気に降下してゆく。

 ヘルダイバーを狙っていた火箭とは明らかに異なる小火器の砲火が向かってくるが、降下パックに装備された機動バーニアを吹かして回避軌道を取る。

 

 「さてさて・・・運が良ければ、また戦えるかもな・・。」

 地表に降り立つまでの短くて長い時間を数えながら、新たな戦場(地獄)に視線を落とすヒデトだった。

 

 

 「うぉ・・!?・・そうか・・異世界だったな・・・。」

 くだらない過去の記憶が夢になって蘇っていた。

 

 久しぶりの暖かい屋内での眠りが、過去の記憶を呼び覚ましたのか。それとも、訓練所時代の一週間かけての野戦訓練で寝泊まりした野戦就寝所を彷彿とさせる木でできたベッドに問題があるのか。どちらにせよ、クダラナイ夢を見てしまったヒデト。

 

 「安心して眠る事なんて、生涯無いんだろうな・・。」

 訓練時代と、生き残ってきた戦場での体験が身についてしまっていた肉体と精神が、安住の地への到達を阻んでいた。

 

 グアディの家で晩飯を御馳走になり、その際に一緒に出されたコチラの世界の酒は、緊張していた精神に作用して深い眠りを誘発したのだが・・・良くない夢も呼び覚ましたようだった。

 

 少なくとも、いきなりの敵の襲撃などを警戒しなくて済む環境は有り難かった。そう思いながら、屯所に設置されたベッドから起き上がり暖炉の上に置かれた刻時期を見る。

 朝4:00時・・。陽の上がっている時間に、働けるだけ働くコッチノ世界では皆が起き始める時間だった。顔でも洗ってサッパリしようと思って洗面場所に行くが・・・水が無い。

 

 「そうだった・・・。『魔法』で水は出すんだったな・・」

 寝起きに、いきなり突き付けられた現実に軽いため息が出る。

 

 仕方が無いので、近くの沢から引き込んだ村の洗い場に向かう。いくら『水魔法』を使えると言っても『魔力』には限りがあるそうで、細かいモノ以外は自然の力を利用している様だ。

 どっちの世界でも、万能なモノは無いんだと・・頭を軽く振りながら外へと通じる扉を開けるヒデトだった。

 

 雲の少ない、ところどころから青い空が見えるサレハドの空。陽は既に中天に差し掛かり昼に成ろうとしている。

 サレハドの正門からでて、ローラナに向かう堅く踏み固められた道の周囲に広がる荒野。葉の少ない低木と水気の少なそうな乾いた感じの雑草が広がっていた。

 

 その荒野で、風に吹かれてもいないのに不自然に転がる草玉があった。そして、その草玉を無造作に拾い、腰に差した見た事も無い型の大きなナイフで二つに切り割る男。

 その男もまた、ナイフと同じような見た事も無い装備をしていた。

 

 「朝から、何度目だ・・?しかし、狩って・・この草刈かよ・・?」

 ウンザリした気分で、魔草トラボック狩・・・いや、刈りに精を出すヒデト。腰に下げた袋には、それなりの量の緑石が入っていたが途中でカウントするのを止めていた。

 

 早朝から、酒を飲んだのを忘れたかのような元気なグアディに『依頼書』を見せられ。狩に行くように指示され。

 何の装備も無いのは不安だからと、針葉樹林帯の手前の谷に装備を取りに行くと言ってグアティを待たせて。装備を入れ替えて初期装備を身に着けてから、荒野で単純な作業にいそしむヒデト。

 

 「いくら異世界と言っても、まさか、こんな作業があるなんて・・。」

 いい加減飽き飽きした感じの言葉が漏れる。この緑の石が25個で1ロド。パン一個の値段で100円相当。他に10ロド紙幣、100ロド紙幣が在る様だ。

 しかし、統一政体も無いのに通貨の交換基準はどうなっているんだろう?いくら『魔法』で製造していると言っても、正規と偽造の見分け方はどうするんだ?

 まぁ全ては『魔法』なんだろうなと、納得するしかなかった。それよりも、早くランクを上げて収入の多い依頼を受けれる様にならなければ。

 このままだと、一生の大部分を草刈りに興じなければならなくなる。この世界の通貨が無ければ生活はおぼつかないし、『ポケット』の『商店』での買い物には、魔獣の素材が大量に必要とされた。

 なるべく怪しまれない様に、魔獣駆除の依頼や希少植物の採集を受けるにはランクを上げる事が必須だった。しかし、まだ仮登録の十つ星。グアディが許可し、協会が認可しなければ正規のハンターには昇格できない。

 

 そろそろ、袋が一杯になる。この緑石がどの程度の値段になるのか知りたいのもあって、草刈りを切り揚げる事にしようと荒野から空に目を向ける。常時発動の『生命探知』が大きな反応を捉えていた。

 

 この『生命探知』。使用していて気づいたのだが、視線を向けなくても『気配』として生命力を捉えてくれるようだ。勿論、『気配』の方向に目を向ければ視覚情報としての色合いが読み取れる。『気配』として感じた場合は、『気』の大きさで感じ取れた。『魔法』が使えないヒデトにとっては、誠に有難いスキルだった。

 

 その青い空に見た事も無い、大きな青い鳥が悠然と飛んでいた。その色合いは淡い黄色。

 

 標準的な村のヒトの生命力が緑色だったから、鳥類としては大きな反応だった。『生命探知』で気配を捉えた事を考えると高度は200m程度。この距離から推測出来る大きさは全長170〜180cm。大きな翼を含めると両翼4mもの長さを持っていそうだった。

 

「しかし…こんな距離でしか生物を捉えられないとは…。普段ならば、必中圏内だよ…。」

今の自分が置かれている状況を嘆きつつ、この世界での『魔法』の有効距離を考えてみる。グアティにそれとなく聞いた話では、『精霊魔法』とは精霊に自分の魔力を渡しイメージを伝えて影響力を行使して貰うモノらしい。他には『自律魔法』とゆうモノもあるが、こちらはそれ程一般に浸透していないようだ。詳しく聞くのも怪しまれるので、そこで話題を変えたが。

 

 グアティの話の内容では、有効距離はイメージを具体的に伝えられる距離になりそうだ。要するに有視界戦闘距離になる。だが、あまりに遠距離だと『魔力』消費の効率と『魔法』の威力と効果が格段に下がるらしい。それに、其処まで大きな『魔力』は魔獣に感知されてしまいハンターには必要ないとの事だった。

 

『お前も、細かいなぁ…魔獣ってのは魔力に敏感なんだ。自分より強い魔力を持っているものに、おいそれと手を出して来んよ…そんな大規模魔法が必要になるのは怪物の襲撃(エクスプロード)か、魔獣の暴走(スタンピード)ぐらいしか無いだろうよ…?』

酒を煽りながら、メンドウクサそうに答えるグアディの姿が思い出された。

 

 其処で聞いた、聞き慣れない単語も詳しく調べようと決心し。支部に向かう道に歩みを進めようとしたところで、青大鷲の反応が急速に迫ってきていた。

 

「オイオイ…聞いてた話と随分違うなぁ。草刈りは子供の小遣い稼ぎじゃ無いのか?」

こんなサレハドの近くで襲ってくるとは、子供が犠牲になってしまうじゃ無いか?それとも、古代のスパルタの様に教育の一環なのだろうか?いや…いくら異世界でもテルモピュレイの戦い程無茶な話は無いだろうよ…

 

ヒデトが其処まで考えたところで、魔獣の気配が背後に迫って来ていた。

 

 その気配に対して全く反応を示さないヒデト。青大鷲にしてみればバカな獲物にしか見えないだろう。距離は既に20mほど、青大鷲が今日の獲物を獲得したと確信した瞬間それは起こった。

 

 大きな両脚で獲物を確保した手応えは無く、左の翼の付け根に強烈な痛みがはしったかと思えば、いつの間にか大地を転がる事になっていた。何が起きたのか全く解らない。しかし、ノロマな大地に張り付く生き物に何かされたのは分かった。

其のノロマな生き物の右側に、陽の光を受けて輝くモノがあった。そして、コチラに向かってユックリとちかづいて来る。この誇り高く空を翔ける自分が、大地を這いずるモノに傷を負わされるとは…

悔しさとともに、傷から溢れる血が自分の意識を失わさていった。

 

「残念だったなぁ…其の傷と、出血量だったらもう直ぐあの世に飛び立てる…すまんな?」

青大鷲の反撃を警戒しながら、ゆっくりと近づくヒデト。だが、けっして10m以内には入ろうとはしない。どの様な生き物なのか解らないため、絶対に油断はしない。

今の所、怪我を負った場合は『ポケット』の中の治療薬だけが頼りだからだ。コッチでは『命精』に働きかけ、怪我の治療を促進する『回復魔法』が確立していて。治療薬や、外科手術は発達していない。

 

「生きて還るまでが、冒険です。」

青大鷲の血が、大きなシミを作り始めた地面を見ながら呟くヒデトだった。

 

 

「オイオイ!どうしたんだ⁉︎その、見事な紺碧大鷲(スニバリオール)は⁉︎」

今日は正門の担当をしているグアディが、大鷲を脇に抱えてやって来るヒデトを見て驚きの声を上げる。その声に釣られて、昼飯を食べ終えて仕事に戻ろうとしていた村人も集まって来ていた。

 

「そんなに大袈裟な声を出すなよ…でも…そんなに珍しいモノなのか?」

グアティの驚きの声に肩を竦めて応じたが、周りの村の人々の反応を見て怪訝そうに尋ね返す。

 

「ああ⁉︎知らないのか?紺碧大鷲(スニバリオール)って呼ばれる大鷲だ。狩る事自体は七つ星でも可能なんだが…鮮やかな紺碧を残すには墜落死させずに、失血死させなきゃならん…そんな難しい事をやってのけたんだぞ?」

周りの反応に戸惑っているヒデトを見ながら、呆れた様に説明するグアディ。

 

「そうなのか?だが、草刈りに子供達を行かせるのはやめた方がいい…こいつが一匹とは限らんぞ?」

危機感が薄いコノ世界の人々にウンザリしながら、注意を喚起する様に声をかける。

 

「こんな近くまで飛んで来ることは稀なんだが…山でなんかあったのかもしれないな…」

そう言ってから、考え込む様に沈黙するグアディ。その横顔は自警団長の責任ある表情になっていた。

 

「山か…危険な魔獣が多そうだな?」

「ああ…魔獣だったら問題は無いんだがな…」

「…?」

「なんでも無い。其れよりそいつを持って協会に行こう!紺碧大鷲(スニバリオール)を狩れるんだったら、仮登録は終了だ!!晴れて十つ星だ!!」

改めて紺碧大鷲(スニバリオール)を見てから、ヒデトの肩を叩き。協会にに向かう道を先に進むグアディ。

 

そのはしゃいだ姿を見ながら、足早に後をついて行くヒデトだった。

 

 

「ヒデトの十つ星登録を祝して!乾杯!!」

もう何度目か解らない歓喜の声を上げるグアディ。そして、その声に応えるハンターと自警団員達。早番で勤務を終えた協会職員も幾人か混ざっていた。

 

「しかし、この頃景気の良い話が無かったが。紺碧大鷲(スニバリオール)が、紺碧を残したまま狩れるとはなぁ!」

酒の酔いに任せて、大袈裟な身振りで話す七つ星を持つガサツな雰囲気の20代の男。

 

「おっと…常に景気の悪い顔が自慢のヤッシュの言葉とは思えないな⁉︎その調子じゃ、ツケも払ってもらえるんだろうな⁈エエ?」

ヤッシュと呼ばれた男の言葉に、フザケタ態度で返すバーのマスター。

 

「今日ぐらいは、カンベンしてくれよマスター…」

マスターの返しに、肩を落とすヤッシュ。

「そうよ…今日ぐらい許してやったら?」

20代後半に見える赤毛の髪のハンターが、紺碧の見事な尾羽を玩びながらヤッシュのとなりにこしかける。

「しゃあないなぁ…?ヴェルニアとヒデトに免じて許してやらぁ。」

 

 その寸劇の様なやり取りに喝采を贈る酔客達。ヒデトが協会に持ち込んだ紺碧大鷲(スニバリオール)を見たハンター達が目を見張り。協会の職員は驚きを隠せなかった。

しかも、協会で買い取った代金の大半を使って皆に酒を奢ると言い出し。さらには、ラーヘンの婚約者の花嫁衣装に紺碧の羽の一部を渡したのだから。

大棘地蜘蛛(アトラパシク)によって打撃を受けたサレハドのハンター達の沈んだ気分は、吹き飛ばされていた。

 

「しかしヒデトよ…気前が良すぎんぞ?」

「そうか?グルガンの人達は情に深く、受けた恩は忘れないんだろう?見も知らない俺を助けてくれた。其れを返すのは当然だろう?」

「ヒデト…」

ヒデトが返した言葉に一瞬沈黙する酔客達。

「オイオイ?酒はしんみり飲むもんじゃ無いし。ヒデトに渡された代金も無限じゃ無いぞ?早い者勝ちだ!」

マスターが声をかけると、テーブルに居た者達が我先にカップを掲げて飛び込んで来る。

「ヒデトよ!今度はお前が声をかけろよ⁉︎」

「サレハド村に!!」

そう、声を上げたヒデトに今日一番の歓声と唱和が上がり、宴は盛り上がっていった。

 

「 おう⁉︎ヤケに盛り上がっているじゃねえか⁉︎俺も混ぜろ!」

 

 協会の入り口から太くて張りのある大きな声が降って来る。その声に体を回し、視線を向けるヒデト。

 

 まさに声が降って来る理由が判明した。

 

 3m程度はありそうな身長に、分厚い筋肉で覆われた肉体。適当になでつけられた赤毛と口髭。厳めしい顔つきとは裏腹な優しさと愛嬌を感じさせる青い目は、コチラを値踏みするような視線を送って来るのだが、いや・・どうやら赤毛の巨人が興味があるのはカウンターに並べられた蒸留酒の瓶達の様だ。

 

 「誰の祝賀会だ?ほう・・?紺碧大鷲(スニバリオール)の尾羽・・。珍しいもんが獲れたもんだ。誰が獲ったんだ?」

 カウンターの蒸留酒を愛おしそうに眺めながら、巨体を揺らして近づいて来る巨人。

 

 「おう!マクシームじゃないか?相変わらず酒には目が無いな。」

 気さくに巨人・・マクシームに声を掛けるグアディ。少し酔った目で入り口近くの自警団員に目配せする。

 

 「今日はお祝いさ!このヒデトが十つ星になり!紺碧大鷲(スニバリオール)まで狩れたんだからな!ああ・・お前は少し遠慮しろよ?巨人様が飲んじゃ皆の分が無くなっちまう!?」

 カウンターのヒデトの隣に居たヤッシュが茶化しながら、マクシームの背中を叩く。その声に合わせた様に酒場の皆が冗談や合いの手を入れる。

 

 「そうか!目出度い話だな!!よし!!俺も相伴にあずかろう!安心しろ?一杯目だけだ。」

 そう言うが早いか、すぐさま蒸留酒を瓶ごとあおり始める。瓶を半分程空けた所で一息つきヒデトに向き直る。

 

 「マクシームだ!宜しく頼む!!やっぱりただ酒は旨いもんだ!!」

 蒸留酒の瓶を掲げて挨拶を交わし、その巨大な手でバシバシとヒデトの肩を叩く。その動作の一瞬の合間、入り口に視線を送り、その後グアディに頷く仕草を見せる。

 

 「祝いの席に腰巾着はいらねぇなぁ?」

 意味ありげにヒデトに杯を掲げるグアディ。先程、グアディの目配せを受けた団員が外から戻って来ていた。

 

 「そうだな・・?よーっし!!今日の報酬は全部出すぞ!!マスター!足りない分は其処の赤毛の酒飲みにツケといてくれ!!」

 

 「おいおい・・・・。まぁ、かまわんか。日頃の鬱憤を晴らす機会だ!!ジャンジャン持って来てくれ!!」

 

 その日の協会の中の酒場でおこった出来事は、後々まで語り草となる大宴会になることになった・・・・。

 




申し訳ありません。ルビ振りがうまく行かず、何度も直す事になりました。読み辛い文章で、誠にゴメンなさい。
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