「やっぱり主の作るものはみんな旨いなー」
「幸せだよー」
唯とアルセウスから好評のケーキを俺も頬張る。確かに旨い。イチゴの普通のケーキなのだが材料は特にこだわらず金がかかっていない。
「これ店を開けるレベルよ」
「今度皆で食べに行くか」
金があるから外食したり出前を取ったりするのもいいかもしれない。出前を一度取ってみたかったんだ。
まあまた今度でいいかな。
俺はコーヒーをすする。うまい。
「私もコーヒー欲しい」
「ミルクと砂糖は?」
「どっちも」
どっちもなのかい。なにも入れなくても美味しいと思うのだが。
「そう言えばそろそろ1ヶ月経つわね」
「ああそろそろ学校だな面倒臭い」
「違うわよポケモンよ」
ああそっちか。ポケモンが出て来て1ヶ月経つだろうか。それにしても長い1ヶ月だったな。かなり濃い経験をしいろんな出逢いをした。こんな生活が続くと良かったのだが学校がある。
毎日が夏休みだったのだが残念だ。サザエさん症候群と言うのだろうか。
なお時間があったため予習復習を行ったのだが頭の働きが冴えており、すらすら内容を理解し記憶が定着する。
これも加護の効果らしい。頭にまで作用するとかすごいな。
今では大抵の英単語と漢字等を覚えてしまいテストで満点が取れそうだ。
もう大学の入試も簡単ではないだろうか。
「グマグマ!」
「ほう侵入者が罠にかかったそうだ」
ジグザグマが報告しに来た。ちょっと見に行ってみるか。
「ちょっと待っててくれこれ食べ終わったら」
「あ、俺も」
「私皿洗いしてるわ」
やっぱこのケーキ旨い。
□ □ □
「おおおーい誰かあー!!」
本当に落とし穴に入るとはな……。水入りのすごいきずぐすりで本当にご苦労な事だ。
「助けてぇぇぇ!!」
どれどれどんな奴が入ったのかな?
覗いてみよう。
「あ」
「あ」
どこかで見た顔だと思ったら。
「なにやってんだクソガキ」
俺に冤罪を被せてくれたクソガキだ。
なに俺の庭に不法侵入しちゃてるの?
「おいい! 俺を助けろ!」
「助けてください、だろ?」
「いいから助けろ!」
さてと2時間くらい経ったらまた来るか。
ケーキに残りがあったから食べよう。
□ □ □
「助けてくださいいい!」
2時間後。素直になったらしい。
反省してないようだったらここで夜を越す事になっていた。勿論食事は無い。
「取り敢えず冤罪を被せた事を俺に謝れ」
「すいませんでしたああ!」
「もう迷惑かけないと誓うなら助けるが?」
「誓いますぅ!」
ロープを木に縛り穴に入れる。
そして土で汚れた服で出てくる。
「ところで取り巻き」
取り巻きはどうしたか? と聞こうとしたが。
「てめえやりやがったな!」
エアガンを撃ってきた。まあ避けたけどね。
つーか不法侵入したくせに何様だコイツ?
「オラッ!」
続けてエアガンを打ち込んできたが、
「小僧、喧嘩売っているのか?」
アルセウスが手で止めた。
めちゃくちゃキレているようだ。
「うっ!」
ビビってる。自業自得だ。
クソガキは後ろに下がるが……あれ?
「グマアアアアア!!」
後ろに下がった先にはリングマとヒメグマの親子? 何でここにいるのさ?
ちなみに俺の庭でよく見かけるポケモンだ。
「グマグマ」
「グマアアア!」
「てめえチクったな!」
ヒメグマがクソガキを指差した。
ヒメグマに少し傷ついている。
なるほど虐められたから親を呼んだのか。
「来んなああ!!」
あっクソガキが逃げた。
………確かそっちの方向はまずい。
「おい! 止まれぇぇぇぇ!!」
「ぎゃああああああ」
時すでに遅し、そっちは10m程の崖だ。
まあそこは問題ではない。
「ぎゃああ痛てぇぇぇぇぇ!!」
スピアーの巣がある。いきなり人間が降ってきたらどうなるだろうか。
普通に刺されるのがオチだろう。
「助けてぇぇぇ!」
何発か刺されるがダッシュで逃げる。
その方向は道路だから早く失せろ。
「はあまったく迷惑なガキじゃ」
「同感だ」
あの態度は無いな。不法侵入した上にエアガンを撃ってきた。あれで良い子なのだろうか?
「まあいい帰ろう。今日の夕飯はグラタンだ」
「楽しみじゃのう」
親とかにチクる可能性があるが、もし訴えられてもこっちには考えがある。そうなったら泣くのはあっちの方だ。
こうして家に戻って夕飯の仕度をするのだった。
ちなみにクソガキの不幸はまだ続きます。
お楽しみに。