悪タイプ使いの成り上がり   作:煽りイカ

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理不尽な決闘

第3運動場はテニスコートがあり、そこには観客席がある。そこでポケモンバトルがよくおこなわれている。

 

最近はポケモンバトルが世間でブームがあり、人気になっている。

今はちょうど4時だ。観客が集まってきた。

 

SNSで拡散されているらしく、結構な数が来ているみたいだ。教師も見られる。

 

人が多いから先鋒はアイツにしようかな。

 

「せ、先輩! 何があったんですか!?」

「色々あった」

「いやわかるように言ってくださいよ!?」

 

あの豚め……。

 

 

 

 

□ □ □

 

 

 

 

『はぁ? 唯がお嬢様!?』

『ええそうよ。真田グループのご令嬢よ』

 

確か真田グループって言ったら超が付く程の大企業のはずだ。色んな業種を持っているとか。

 

『家が厳しいらしいわ。だから家出したみたいよ』

 

そう言えば土下座しながら懇願していた。もう戻るのは嫌だって事だろう。誰だって束縛とかされたくないし。

 

『捜索願いが出されているらしいって、よほど大切なのね』

 

追われているって事だ。

アイツにそんな秘密があったとは……。

 

『で? どうするの?』

『…………』

『バトルするなら黙っていてもいいけど?』

 

 

 

 

□ □ □

 

 

 

 

『逃げずによく来たな影山!』

 

逃げたけどね。お前の女のせいだ。

聖沢はマイクを使い喋っている。確か放送委員会に許可取らないと使えないぞそれ。よく許したな。

 

『待っててくれ玉川さん! 絶対助けるからね!』

「何言ってるんですかあの人?」

「俺が知りたいよ」

 

人を証拠もなしに悪人扱いしやがって退学しろだと? ポケモンも寄越せとかふざけているのか?

 

『みんなぁぁぁ聞いてくれ』

 

聖沢は俺の悪行を話し出した。ほとんどは冤罪だがな。さらに俺が負けたらどうなるか語りだす。

 

「ふざけんな影山ああああ」

「このカス野郎!」

「地獄に墜ちろ!!」

「最低!」

 

冤罪だと知ったらどんな顔をするだろうか?

ここで冤罪だと暴露しても言い訳にしか聞こえないし、俺にメリットをつけるように言ってもビッチが何かしてくるかもしれない。約束を守るとは限らないし。

 

『影山』

「何だ?」

『皆の前で土下座しろ。そしたらバトルはしなくていいし見逃す。後で弟と明日香にも謝ってもらうがな』

 

落ち着け俺。

手がプルプル震えている。殴りてぇ。

 

「…………」

『俺はバッチを4個集めた。お前は何個だ?』

「バッチの数で勝負はわからないぞ」

 

俺はもう8個手に入れた。

 

7個目はきのみ畑とがくしゅうそうちだ。

きのみを植える畑がステータスの中の空間にあり、そこに植える。植えたきのみの種類の数により空間が拡張するボーナスがあるようだ。

がくしゅうそうちは説明しなくてもわかるだろう。

 

8個目は教え技と図鑑のグレードアップだ。

教え技が20個ほどあり教えることができる。

図鑑のグレードアップはポケモンを見つけただけで大まかな分布がわかり、レベルアップや技マシンで覚える技が書いてある。他にも努力値もわかる。

 

聖沢とはもう差がついてしまった。

もっと強敵と戦いたい。

 

『って事だわかったか?』

「ごめん話聞いてなかった」

『ふざけやがってぇぇぇぇぇぇぇぇ!!』

 

ぶちギレそうなのは俺だよ。何でこんなクソみたいな事になってんだよ。

 

『俺が……裁く』

 

ジョジョの真似してんじゃねえよ。喧嘩売ってるのかコイツ? あっマイクを誰かに渡した。

 

そしてポケモンバトルの音楽が鳴り響く。

 

「頼むぞ! ピジョン!」

「ピジョ!」

 

ピジョン Lv25

 

俺何度かピジョンのLv25以上をよく倒してるんだけど………。

 

『さーあ始まりました聖沢対影山。バトルスタートです!!』

 

え? 実況放送入るの?

 

『解説の中野さん。聖沢選手はピジョンからのスタートですがどう見ますか』

『聖沢選手の3番目に強いポケモンでしたね。いつもは一番レベルが低いワンリキーで来るはずですが……早めに畳み掛けたいのでしょうか』

『ですが影山選手は6体ポケモンを持っています。対戦成績もなく未知の相手であり、なおあの様子です。何かあるのでは?』

『可能性はあります。ですがバッチ4個までかなりの実力と時間をかけなければなりません。影山選手が選ばれたトレーナーでなければまず勝利は不可能でしょう』

『では中野さん。試合はどう動きますでしょうか?』

『影山選手次第ですが聖沢選手の有利でしょう』

 

解説もいるんだ………実況乙。

俺がその選ばれたトレーナーなんだけど。

 

「先輩」

「どうした?」

「信じてます」

 

心の支えがあるのはすごく嬉しい。

今の言葉で冷静が保てる。

 

「任せろ」

 

負ける気がしない。さあ殺るか。

 

「行けッ! ガオガエン!!」

「ガオゥ!」

 

ガオガエン Lv40

 

 

「「「「「「「……………」」」」」」」

「…………は?」

 

聖沢も観客も絶句した。まさか高レベルが出てくるとは思わないだろ。

ってビッチも絶句してるがあの時確認してなかったのかよ。

 

「み、見せかけだ。ピジョン、かぜおこし!」

「ピジョ!」

 

ガオガエンのHPは全然減っていない。

俺の為にファンファーレでも吹いているのか?

 

「ピジョン、ブレイブバード!」

「ピジョオ!」

『おっーと十八番のブレイブバードだ!』

「ガオガエン、かみなりパンチ」

 

上から潰すように殴る。

教え技で覚えさせておいた。

そしてHPがZEROになる。

 

「な、なんだと………」

『な、なんとピジョンを倒してしまいましたあああ!』

『予想外ですね』

 

当たり前だ。誰に喧嘩売ったかようやくわかったようだな。

 

「戻れ、ピジョン」

 

さあ次は何で来るか?

 

「行けッ! ガントル!」

「ガッ!」

『次は難攻不落を誇るガンドルだぁぁぁ!』

 

がんじょうでもあるのだろうか?

次はガントルかLvは29。Lv25で進化するため通信交換してないようだ。何故だ?

 

「かわらわり」

「ガオ」

 

ただ受けるのも嫌だし先制攻撃をプレゼントする。

HPが減りひんしの状態になってしまう。

 

「ガ」

「ガントル!」

 

がんじょうじゃないのか?

ピジョンが3番目に強いならコイツは1.2番目に強いのだろうか? 相手にならない。

 

「戻れガントル!」

「どうしたもう終わりか? 後4匹だぞ」

「クソ! 行けッワンリキー!」

「リキ!」

『おーっと次はワンリキーだ!』

 

Lvは18。コイツが一番弱いのか?

 

「かわらわり」

 

またHPがゼロになってしまう。

玉川達より弱いんじゃないか?

 

「ワ、ワンリキー!」

「あと3匹。もう止めたほうがいいんじゃないか? ポケモンが可哀想だぞ」

「黙れ! 行け、サボネア!」

「サボ!」

 

Lvは24だ。

まだ続けるのか………。

 

「サボネア! ニードルアーム!」

「サボネ!」

『ニードルアームがガオガエンを襲うーっ!』

 

ニードルアームでガオガエンを叩くが全然効いている様子はない。マッサージしてるみたいだ。

 

「ガオ」

 

ガオガエンはつまんなさそうに欠伸をした。確かガオガエンは格下と戦うのが嫌いと図鑑に書いてあった。

早く終わらせよう。

 

「のしかかり」

「ガオ」

 

またひんしになり、サボネアを戻す。

 

『また一撃! 勢いが止まらないぃぃぃ!』

「後2匹」

「クソ! 行け! ラクライ!」

 

確認するとLv23。

次はラクライを繰り出した。

 

「ガオガエン、じしん」

「ガオ!」

 

ひんし状態になり、ボールに戻って行く。

後1匹。コイツの最後のポケモンで終わりだ。

 

「ヘイヘーイもう終わりか? 最後1匹だぞ」

「くっ!」

 

さっさと家に帰りたい。

 

「諦めないで響夜君! 行け、ヒマナッツ!」

「響夜を助けろ! ニョロモ!」

「響夜君を助けて、行ってガーディ!」

「頑張って、ムックル!」

 

はぁ? ハーレムどもが参戦してきやがった。反則だぞクソビッチ共が!!

 

「み、みんな」

 

次にお前は「神聖な決闘を侮辱するな貴様らぁぁぁぁ!!」と言う。こんな事されて水をさされるなんて互いに腹が立つだろう。

 

「ありがとう! さあ影山を皆で倒そう!」

 

駄目だこりゃ。

 

「ガオ!」

 

ガオガエンはやる気満々みたいだ。

まぁこのくらいのほうが退屈せずにすむか。

 

「先輩、手助け必要ですか?」

「ガオガエンだけで十分」

 

ガオガエンが聖沢に中指を立てた。

どこで覚えたのそれ?

 

「行け! ヌマクロー!」

「ヌマッ!」

 

最後はヌマクローか……。御三家の一匹を持っているとは予想外だ。Lvは34でありそろそろ進化だろうか?

 

「ヌマクロー! どろばくだん!」

「ヌマッ」

 

ガオガエンにヒットする。ちょっとだけHPが減ったようだ。

 

そして8匹程のポケモンが襲いかかってくる。

 

 

 

 

 

□ □ □

 

 

 

 

 

「ガオガエン、じしん」

「ヌマッア!!」

 

ヌマクローを攻撃し戦闘不能にする。

もう全部倒してしまった。

 

「俺の勝ちだ、帰る」

「待て影山!」

「何だ?」

「玉川さんを解放しろ!」

「はぁ?」

 

まだ言ってるのかコイツ?

約束を守る気はあるのか?

 

「あの聖沢先輩? 何の話か私もわからないですけど?」

「君は影山に脅されてるんじゃないのか!?」

「はい?」

「だっていつも一緒にいるじゃないか!」

「一緒にいちゃ悪いんですか? こっちは好きで一緒に居るんですよ!」

「影山みたいな不真面目な奴と一緒にいるなんて脅されてるとかしか思えない!」

「それじゃあ脅されてる証拠を出してください。後あなたのハーレムも多いですよね? 何人脅して仲間に入れたんですか?」

「なっそんな事する訳ないだろ!」

「先輩に不平等な決闘をしかけたのは誰でしょうか? 後、暴力の常習者が言っても何も説得力ありませんよ」

「だけど俺の弟と明日香に酷い事をしたんだぞ! 影山は最低だ!」

「じゃあ酷い事をした証拠を出してください。見たんですか?」

「弟と明日香が嘘つく訳ないだろ!」

「その人達は評判が悪いですよ? 聞いた事は無いんですか?」

「うっ、何かの間違いだろ」

「話になりません。あなたみたいな万能で正義面した人間よりも私は不真面目だけど優しい先輩と一緒に居たいんです。もう行きましょ先輩」

 

玉川に俺の手を引っ張られる。もう帰ろう。

 

「う」

 

ん? 聖沢の様子がおかしい。進化か?

 

「うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

 

何だ? 壊れたのかコイツ?

そして突進してきて殴られ倒れる。

 

玉川が。

 

 

 

 

 

□ □ □

 

 

 

 

 

 

「キャアアアアアア先輩! 私大丈夫ですから!!」

 

ん? あれ俺何やってたんだっけ?

え~と玉川に手を引かれて、そして聖沢が玉川を…………あ。

 

「大丈夫です! だからもう止めて下さい!!」

 

何をだ?

あれ? 左手になんか掴んでいる感触がある。

 

 

左手をみたら血だらけでボコボコにされて顔がわからない人間を掴んでいた。左腕と右足が変な方向に曲がっている。

誰だコイツ?

 

「おい玉川、コイツ誰だ?」

「ええっ! 覚えてないんですか!? 聖沢先輩ですよ!」

 

マジで!? 周りを見てみると観客が青い顔をしている。あっ吐いた。

 

「……帰ろう」

「……はい」

 

逃げよう。

 

 

 

 

□ □ □

 

 

 

 

「なあ玉川」

「はい? なんでしょう?」

「いつもありがとう」

「それは私のセリフですよ」

 

本当に良い子だな。

俺には勿体ないくらいだ。

 

「そう言えば先輩が勝ったら私を好きにして良いんでしたね。どうぞ」

 

待て待て何を言い出すんだ?

そうだな……。

 

「んじゃ、あれに行こう」

 

俺は行きたい建物を見る。

 

「ちょっ! あれホテルじゃないですか!? 心の準備はまだ……」

「違うよその隣のファミレス。奢るから付き合え」

「…………」

 

悪い事言ってしまっただろうか?

 

「先輩は鈍感ですね………それが良いんですけど」

「な、何だよいきなり」

「何でも無いですよ。あのファミレスは期間限定のパフェがあるんですよ。行きましょう」

「ああ」

 

臨時収入があるから懐が暖かい。幸せだな。

 

 

それにしてもあのクソ共は冤罪をまた着せてくるのか……。面倒だし許せなくなってきた。

……そろそろ行動に移すかな?

 

「先輩っ! 早く!」

 

まあ後でいいか。今はこの幸せを噛み締めよう。

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