「広人さん、お待たせしました」
「さてと、行きますか」
今日は晴天。水筒持ったし弁当持ったしポケモンも持った。
今日はアリスと山登りをする事になった。
アルセウスが口を滑らしたのが原因である。
玉川と同様に置いてけぼりは嫌だそうだ。
「それじゃ山の入り口まで送って行きますね」
「助かるね」
山奥は強いポケモンが居るのだが、俺ら二人の配下には敵わない。
まあエンカウントしてウザイとは思うのでゴールドスプレーを掛けておこう。
□ □ □
「それにしても空気が美味しいですよね」
「誰も来ないし開放感があるよな」
「フッフッフッ今ここで襲っても良いんですよ」
「あっ、エレキッドだ」
「スルーですか」
確かにアリスって美少女だよな。ハーフって聞いたけど何人とのハーフなんだろう?
聞いてみよう。
「そういえばアリスって何人とのハーフなんだ?」
「私はママがイタリア人です。パパと大恋愛して私が産まれたって聞きました」
「へー」
「ママはマフィアの娘なんで相当揉めたそうです」
マフィアの娘!?
あの親父さんも凄い経験してるんだな。
「って事はアリスって外国語を喋れるの?」
「いえ? 日本生まれの日本育ちなので外国語なんてワカリマセーン」
「英語は?」
「十段階で4ってところでしょうか」
「英語教えてあげようか?」
「えー広人さん頭いいんですか?」
「この前テストで総合1位だったし、英語の新聞とか普通に読めるぞ」
「え?」
最近ネットとかで見てる。
語彙力とかリーディング力が上がるんだってさ。
「是非お願いします。最近成績が悪くって」
「高三だからそろそろ受験だしな」
「お代は体でい・い・で・す・か?」
「あっ、ピチューだ」
「あ、可愛いですね………」
まだ登山始まったばかりだ。
□ □ □
「少し休憩しようか」
「賛成デース」
アリスは水筒を一杯飲む。
「何淹れてきたんだ?」
「私はジャスミンティーです。香りが好きなので。広人さんは何淹れてきたんですか?」
「俺は麦茶」
「普通ですね」
簡単に作れるから俺は好きだ。
麦茶最高。
「そういえば気になっていたんですけど」
「ん?」
「広人さんって家族いるんですか?」
「………身内は爺ちゃんだけだ」
正直気分が悪くなってきそうだけど俺の身内は爺ちゃんだけだ。その他の家族はいない。
爺ちゃんがいなければ俺はどうなっていただろうか?
「………すいません変な事を聞いちゃって」
「いいさ、気になるところだからな」
玉川にも聞かれたし唯も聞いてきた。
それだけ俺は気にかかれているな。………幸せだな俺は。
「たまに広人さんの家に遊びに行っていいですか? 一緒に添い寝したいです」
「唯も添い寝してくるんだ」
「唯さんもですか……」
あいつもたまにベッドに入り込んでくる。
最近スキンシップが多くなってきた。
「ライバルは多いですね、頑張らなくては」
そういえば二葉がまだハーレム要員が増えるとか言ってたけどどんな奴がいるんだろうか、俺の勘だが濃い奴が来そうな感じがするんだよな。
まともな人間を求む。
「そういえば広人さんってどんなタイプの女子が好きなんですか?」
「んーあまり拘らないけど人を裏切るようなビッチは嫌いだ」
「多分皆そうだと思いますよ。裏切られるのは嫌ですし」
やっぱり俺間違えてないよな。ビッチ死すべし。
「殺って欲しい人間がいたら相談してくださいね。ツテとかありますんで」
「怖えよ」
確かコイツってコミュ力が高いんだよな。
ガチで殺し屋とか知り合いに居そう。
だけどアリスと会えてよかった。
□ □ □
「山頂にとうちゃーく!」
「意外と時間がかかったな」
道草食ってたからだろうな。
休憩もあったことだし。
「さあご飯食べましょう!」
「ほら、シート広げるぞ」
天気は晴れてるし絶好の弁当日和だ。
「それで弁当は何が入っているんですか?」
「今日はサンドイッチだ」
少し早めに起きて作ったサンドイッチだ。
少し多目に作ってしまったが食べられなかったらポケモンにでも食べさせよう。
「ボリューム有りますねこの玉子サンド」
「自信作」
「それでは頂きます……ん!」
どうだろうか。
「うんま!! なんですかこのサンドイッチは!? 明らかに私を殺しにかかってますよ」
「大袈裟に言うなよ」
「本当ですよ! イメージ的には剣で服を切り刻まれて全裸になるような感覚ですよ!」
食戟のソーマか!?
あっ、でもはだけるのは面白いよな。
「この玉子すごいふんわりっていうかオムレツですかコレ?」
「関西風玉子サンドな」
「次はこれを、焼肉とレタスを挟んでますね。頂きまーす」
焼肉サンドである。少しだがにんにく風味にしておいた。
「うおっ! これもすごく美味しいです! 」
「レンジが欲しいな」
「イメージ的には磔にされてジューシーな肉の弾丸を喰らってるようなイメージです」
美味しい処刑法だね。俺も喰らってみたい。
とまあ全部食べたな。
弁当箱の中身は空である。
「眠くなってきたしちょっと寝るか」
「! それじゃ広人さんこちらへ」
アリスが正座して腿をポンポン叩いている。
「恥ずかしいからいいや」
「えええ!!」
「わかったよ。お言葉に甘えてっと」
そんな悲壮そうな声を出したら無理にでも甘えたくなるじゃない。
「おっ、いいな」
「ありがとうございます」
うんいい眺めだ。ずっと見ていたい。
いい香りがするな。
俺はエロ親父みたいだ。
落ち着いたのか俺は寝てしまった。