「広人さん~起きてください」
「あ~気持ちよかった」
「……もう夕方ですよ」
「げ」
「足が痺れてきました……」
空を見るとオレンジの色だ。相当寝たな。
そろそろ夜だし下山した方がいい。
「待ってください、足が痺れて歩きにくいです」
痺れが取れるまで待っていたら殆ど夜になってしまった。一応ガオガエンを連れてきたのは正解だ。
□ □ □
迷った。
しまった早く起きてればよかった。
「木の実でも焼きますか」
「俺焼きリンゴ食いたい」
「焼きバナナとか美味しいらしいですよ」
キウイとか焼くとトマトの味がするらしい。
それで絶賛焚き火中である。
ポケモンが来ないようにスプレーを自身に掛けてある。
それにしてもサバイバルとか久しぶりだな。金が無いときには庭の森から生き物や植物で飢えを凌いだっけ。
「すまんなアリス。今日は野宿みたいだ」
「平気ですよ、下山は明日にしましょう」
「その必要は無あああい!!」
「へ? キャアアアアア!?」
いきなり後ろから声をかけられ後ろを向くと……
「ふむ、こんな山奥で何をしているのかな?」
「ブーメラン」
30代と言ったところだろうか。背が高く筋肉が物凄くついており、益荒男と言っても過言じゃない。
それよりも目立つところは、
「……なんで服着てないんだ?」
「はっはっは山と一体化出来るからな!」
褌一丁なのである。アリスが悲鳴を挙げるのも可笑しくないと思う。
夜の山でこんなのにあったら白目を剥きたくなる。
「それでなんか用か?」
「ああ下山を手伝おうと思ってな。麓まで案内しよう」
あれ? 頭はおかしいけど結構良い奴じゃね?
何なのコイツ?
(広人さん、この人選ばれたポケモントレーナーです)
(マジで!?)
(はい、色んな山を歩き回っている人間だそうです。噂だと岩タイプのみを使うとか)
岩使いか。この前のリーゼントと同じやつか?
同じ二の鉄は踏んではいけないな。
そう言えばミュウツーが岩使いは異常者とか言っていた記憶がある。うん、その通りだ。
「ほぅ、貴様もトレーナーか。やるか、ポケモンバトル?」
「勝ったら服を着てもらおうか」
「上等ではないか」
□ □ □
このおっさんの名前は鞍田隆一郎と言うらしい。
岩タイプ中心でポケモンを組まれている。
全部でポケモンは4体だ。
「行け、プテラ!」
「ゲッコウガ、ゴー」
最初はプテラか、Lvは50。
コイツは素早さが高いんだよな。特に表示とか出てないし、特性はいしあたまだろうか?
「プテラ! かみなりのキバ!」
「プラッ」
「クガッ!?」
しまった。キバ技あったけ。
だけど数割程喰らったけど致命的ではない。
「ゲッコウガ、なみのり!」
「プラッ!? 」
「しまった、プテラ!」
よし、急所にも入ったらしくプテラが倒れた。
今戦った感触だとこのおっさんは加護を持っているようだ。
「次はお前だゴローニャ!」
「ゴーロ」
!? アローラバージョンだ!
やべぇ。
「戻れ、ゲッコウガ!」
あぶねぇ、電気タイプは戦わない方がいい。
アイツを出そう。
「行け、ガオガエン!」
「ガオッ」
出してくるなよアレを出すなよ。
「ゴローニャ、すてみタックル!」
「ゴーロ!」
危ない危ない、じしんを出されていたら不味かった。
だけど結構ダメージ食らったな。半分までは行かないけど。
「ガオガエン、じしんだ!」
「ガオッ」
「ゴロ!?」
よーし四倍ダメージなのだ。
ゴローニャは瀕死になり倒れる。
「ほぅ、やるではないか。行け、トリデプス!」
「グルゥ」
トリデプスか……相当防御力が高いのが出てきた。
鋼・岩タイプで防御・特防がある奴だ。
「ガオガエン、じしん」
「ガオッ!」
「グルゥゥ」
耐えただと!? 四倍ダメージだぞ!?
半分もダメージがいってないし。
「メタルバーストだ!!」
「グルゥ!」
「ガオッ!?」
しまったこれがあったか!
まずい、HPは一割も無くなってしまった。
「戻れ、ガオガエン!」
戻すし、無理強いはしたくないし。
「頼むぞ、サザンドラ」
「ギャオ!」
行っけえ特殊アタッカー!
「サザンドラ! きあいだま!」
「ギャオ!!」
よかったよ覚えさせておいて。
これで1割以下だ。
「メタルバーストだ!」
「グルゥ!」
「ギャオ!」
ダメージは受けたが瀕死にはならない。
止めだ。
「かえんほうしゃだ!」
「ギャオ!」
よし、倒れた。あと一匹。
取り敢えず戻そう。
「戻れ、サザンドラ。来いゲッコウガ」
さて次は何がくる?
「このポケモンを出すのはこれで三人目か」
あれ? リーゼントもそんな事言ってたような。
切り札ってこと…………?
「行け、粉砕せよ!」
そして出てきたのは、岩の体。そして点が集まったような顔をしている無機質な岩ポケモン。
いわやまポケモン、レジロック。
マジで!? 準伝説がまた出てきたぞ。
コイツ何処で手に入れやがった。
「レジロック、かみなりパンチ!」
「しまった!?」
「クガッ!」
レジロックってかみなりパンチ覚えんのかよ。
だけどゲッコウガのHPは残った。
「ゲッコウガ! くさむすび!」
「クガッ」
レジロックは多分200キロ越えてるはず。こけろ。
案の定倒れた。よし、瀕死になったようだ。
特防は普通だったような気がするし。効果抜群だし。
それはともかく勝った。
□ □ □
「はっはっは私はこれで失礼するよ」
結局山の麓まで送ってもらった。
外見はアレだか親切だな。
「さ、帰りますか」
「家に帰ったら怒られそうですよ」
もう12時過ぎてる。早く帰ろう。
「アリス、送っていくぞ」
「いえ、迎えを呼んだんで送って行きますよ」
「いいの? ありがとう」
「どういたしまして」