悪タイプ使いの成り上がり   作:煽りイカ

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紳士

「イヤッホオオオ」

「金を出せえええええ」

「フウウウウウウウ!」

 

え? 俺は何に巻き込まれているって?

そんなの決まってるじゃないか。

 

「さっさと金を出せやああああ!」

「そこ動くな!」

 

銀行強盗ですよ。

数は3人程いらっしゃいますね。

 

ちなみに整理券持ってちゃんと待ってた行儀良い強盗なんだけど……

 

どうしよう……ポケモン全部家に置いてきちゃった。

鉛玉喰らっても平気だが回りの人が危ないし。

 

「オイクソガキ! 詰める手伝え!」

「チッ」

「テメエ殺されてえのか!」

「ヘイヘイ」

 

だったらもっと人連れてこいよ。

 

「さあずらかるぞ!」

「ヒャッホウ!」

 

金はどうするのだろうか?

埋めて時効まで待つか? それともどっかでロンダリングするのか?

つーかさっさと警察来いよ。

このバカ共を捕まえろ。

 

「お待ちなさい」

 

誰だ?

振り向いてみるとガタイの良い中年の紳士が立っていた。

……全然気配が無かったな。

 

「行けませんな。人様の金を無理やり奪う行為は」

「うるせええどけえ!」

「何故金が欲しいのですかな? 理由をお聞きしたい」

「あ? 遊んで暮らしたいに決まってんだろ!」

「そうですか……正当な理由がよかったのですがな」

「あ?」

 

一瞬紳士は常人では見えない速さで動いた。

そして銀行強盗が空中に舞う。

 

……俺にはわかる。

コイツは手練れだと、この前戦った殺し屋より強い。

 

「甘いですな。もっと鍛えて出直した方がよろしいですな」

「バカめ! まだ仲間が居ないと思ったのか!!」

「しまった!」

 

あれ?四人目!? まだ隠れてたのか! まあ待機してた方が下手した時に便利だよね。

 

そして四人目が人質を取ろうと近づくと、

 

「やらせねえよ」

 

はい、ここで俺が回し蹴りをプレゼントする。

待機要員はダウンする。

 

「おおっやりますな」

「そっちも手練れじゃないか?」

 

今の動きは一般人じゃ出せない。

何者だこのおじ様は?

 

多分どっかの軍隊か傭兵か?

 

おっとサイレンの音が聞こえてきた。

遅くないか? パンピーが強盗を鎮静化させたぞ?

 

「おっとパトカーですな、逃げますか」

「へ?」

 

……すんごい速さで銀行から飛び出た。

何故?

 

こうして警察から軽く事情聴取を受けて解放された。

 

ブティックで待っていた唯とアルセウスに遅いと怒られてしまった。

 

 

 

 

□ □ □

 

 

 

 

 

「それにしてもあの紳士なんで警察から逃げたんだろう?」

「犯罪者だから?」

「犯罪者が銀行強盗を止めるか? むしろ横取りするだろ」

「主~カレー食いたい」

「今日は麻婆豆腐だ」

 

すっかり夕方になってしまった。

家に着いたら飯を速く作らなくては。

 

「ただいまー」

「待て主、侵入者だ……」

「また!?」

「あの破壊の遺伝子が……」

「いや、この臭いは人間みたいだぞ」

 

空き巣かよ。

警備にポケモンがいるはずなんだが……

 

まあポケモンがいるし問題ないから進む。

そして扉を開けると、

 

「おや? お待ちしてましたぞ」

「あの時の……」

 

銀行強盗をやっつけた紳士じゃないか!?

 

「おいどうやって侵入した?」

「玄関からピッキングですな」

「アルセウス、パンチ」

「ふんっ!」

「グフッ!」

 

 

 

 

□ □ □

 

 

 

 

「それで何の用だ?」

「見に来たんですよ他のトレーナーをね」

 

紳士と麻婆豆腐を食べている。

結構自信作なのだ。

 

「私はゴースト使いです。他のタイプ別の加護の人間と色々話をしてるのですよ」

「どうやって俺の住所知った?」

「前にミュウツーに会いましてね、その時に教えて貰いましたな」

 

ミュウツー………お前俺の個人情報をバラシてんじゃねえよ。

マスターはどんな奴なんだ?

 

「ミュウツーのトレーナーなのですが相当の変わり者と聞きます。ミュウツーから直接聞きましたよ」

「へー」

 

もしかしたらエスパーの加護を持っているかも知れない。

エスパーっていったら結構伝説とかいるよな。

ミュウとかいたりして。

 

「そう言えば色々なトレーナーを見て回ったのですが気づいたことがありますな」

「気づいたこと?」

「ええ、基本的に顔が整っているようですな」

 

そう言えば神様が選ぶんだっけ?

確かyoutuberみたいになるとか言ってたし美男美女の方が視聴率が上がる。

 

「ですが性格が悪い人間が多いですな」

「確かに……」

 

確かに嫌な奴がいたな。

タイプの加護を持っている人間は性格は良いだろう。

 

東京に行くのが不安になってきた………

いやいや全員って訳じゃないから大丈夫だし。

 

「この麻婆豆腐旨いですな」

「お代わりはあるぞ」

「是非お願いします」

「儂も」

 

こうして連絡先を交換し、紳士は帰って行ったのだった。

あっ名前聞いて無かった。

 

 

 

 

 

□ □ □

 

 

 

 

 

「ねぇあの人どっかで見たような…………」

「? 俺は初対面だけど………」

「どこだったっけ? 昔だったような………」

 

唯には見覚えがあるようだ。

 

「ほら夜食のフランクフルトだ」

「いっただきまーす」

「うんまぁ肉汁たっぷりじゃ」

 

 

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