空港、展望ラウンジ。
「広人ってコーヒー好きなの?」
「まあな。カフェイン摂ると落ち着くし健康にいいし」
「肝臓に良いって聞いたことあるな」
今空港のラウンジで飛行機を見ながらティータイムだ。
木羽と森屋君と一緒にいる。
「木羽はお茶か?」
「まあね。渋みがいいんだ」
「苦い飲み物と甘いお菓子って合うよね」
「納得ですね」
もう法則と言ってもよろしいだろう。
「あ、あの飛行機ですよ」
「あれにバカ共が入っているのか」
「シベリアの特に寒い所へ行くそうですよ」
「ざまぁ」
今日何故来たかと言うと、両親のお見送りである。
広樹は一応残留。しかし就職するらしい。無駄だがな。
「さてと集まりに行くか」
「焼き肉だそうですよ」
□ □ □
取り敢えず復讐の結果を発表しよう。
実は父親は会社では相当な邪魔者であり、セクハラやパワハラ、高学歴のくせに仕事が出来ない部長だったそうだ。
真田グループの傘下の会社だったので追放の辞令を下すことができたのだ。
唯パパ曰く、給料泥棒の社内ニートを追い出せて良かったとアダマンタイト産業から喜びの声があったらしい。
どんだけだよ。
何故五千万を支払えば異動を無かったことにできたかというと、会社の金を使ったりしてた事が判明したとか。
おいおいおい。
ちなみにシベリア支部は無かったためクソ親父が作ることになった。なお金を使い込んでいたので会社からの援助金は無いらしい。
母親の方も着いてってくらしい。頑張れ。
後でわかったことだが、広樹は大学に進学しようとしたが、どんな大学も入学を拒否されてしまった。
まあ当たり前だよな。日頃の行いも悪いし、大学も危機管理も考えているだろう。
大学進学を諦め、就職しようとするも同じく拒否が多かった。
そして日本の生活を諦めて両親のいるシベリアで一緒に働くことになったてさ。
良かったね。家族一緒に暮らせてさ。
雅美はあの後刺されたらしい。
あの時逃げだした途中で知らない男に刺されたそうだ。結果的に後遺症が残るらしい。
沢山男がいるから良かったんじゃないか? 面倒見てくれる漢がいるかも。
あの時の虐められていた野郎の事も話しておこう。
実は相当な悪事を働いていたらしく、無理矢理なカツアゲや傷害事件等を起こしていたそうだ。
それであの不良三人組が腹を立てて取り囲んでいたそうだ。日頃の行いが悪いので周りが放っておいたそうだ。
それで俺は評判が悪いから嘘の証言とかした人間がいたみたいだ。
後日不良達には謝りに行った。話してみたら結構いい奴らだったんで道具とかあげた。
狸の様なおっさんは賄賂とかあったらしく、テレビのニュースで放送されていた。
誰かさんがタレコミでリークしたそうだ。
S5やその他の悪質トレーナーの奴らは厳重注意をされたとか。
二葉から聞いたのだが、またそいつら担当の神様のランクが降格されたらしく、その神様達も日頃の行いが悪かったそうだ。
なお聖沢の従兄弟は降格から免れたそうだ。後で謝りに来た………良い奴じゃないか。
これはどうでもいいが、チャラ男や前俺が戦ったトレーナーは賭けで大儲けしたそうだ。見てただけでは降格は無いとか。
□ □ □
「うめえなここの肉」
「A5の和牛だって。広人の奢り」
「あざぁす!」
焼肉屋である。
選ばれしトレーナー同士のオフ会だ。
金があるので俺が企画した。
「行けますな」
「うまい!」
好評のようだ。
「そう言えば鞍田のおじさんって何者? ハウンドって奴と知り合いか?」
「………昔色々とな」
「そうなんだ……」
言いにくそうだから追及するのはやめておこう。
「広人ってさ、誰と付き合ってんの?」
「ぶふっ」
木羽くんに唐突に言われたから吹く。
いやいやストレートに言うなよ。
「なんつーか……考えて無かった。考えたら皆良い娘だし選べない」
「確かどっかの国が加護持ちのトレーナーのみ一夫多妻制度にするとか発表してたよ? 国籍変えたらどう?」
「考えておく……」
そう言えば神様もまだ増えるって言ってたな。
……心当たりも一人いるし。
俺は優柔不断だなホントに。自己嫌悪だな。
でもどんな答えを出すかは最後に決めるのは自分だ。
考えておかないと。
prrrrr
「おっと私ですな…………それではお先に失礼」
「? 用事か」
「まあ……野暮用ですかな」
と、紳士のおじさんは退出してしまった。
「あの紳士の本名って何なんだ?」
「ゴメン。僕も知らないんだ。まあ分かっていることと言えば」
木羽くんは窓の外を指す。
あれ? 警察?
そのまま紳士のおじさんの手にワッパをかける……!?
そしてパトカーで連行されてしまった。
待って待って! 話がよくわからない!?
「実は……あの人は覗きとかでよく捕まっているんだ。でも良い所出の人間だから待遇が良いんだって」
おいおいおい変態じゃあねえか。
一番まともそうだと思ったのによ。
良い所の出ってどんな出身だろうか?
「そう言えば広人は夜打ち上げやるんだろう? スノウから聞いたぞ」
「まあな」
ワイワイガヤガヤの時間が過ぎていった。
□ □ □
「先輩の無実を祝って~」
「「「「かんぱーい」」」」
今回はテイクアウトや出前は無い。
全て俺の料理である。昨日から時間をかけてつくった。
この前の打ち上げよりもみんなテンションが高い。
「このフライドチキン凄い美味しいですよ!?」
「春巻凄い美味しい!!」
「………うめぇ」
「なんでこんなにも美味しいんですか!?」
好評のようだ。
「さてとコーラのイッキ飲みしますか」
「マジでやるんですかアルセウスさん!」
ちなみに空腹時にコーラのイッキ飲みすると危険らしい。
コーラには大量の砂糖が含まれており、空腹時にコーラなどの飲料を一気に飲み干すと、急激な糖分摂取によってインスリンレベルが上昇し、カリウムを血中から細胞内に移動させてしまい低カリウム血症の状態に導いてしまうとか。
まあ少し食べてるし500mlだし大丈夫だろう。
「はぁはぁ………げっふぅぅ!」
皆楽しそう。
ヒョイヒョイ
スノウに手招きされる。
着いてこいって事か?
それで俺の部屋に着いたけど………。
「………そう言えば広人」
「なんだ?」
「………私のパソコンハッキングされてたみたい」
「はい?」
スノウのパソコンがハッキングされてた?
「………地獄送りを企んでいた時に」
「データとかは無事なのか?」
「………音声とか聞かれただけ、平気」
「ふう」
だけどプロハッカーがハッキングされてるってことは相当な手練れってことだよな。
「………私よりも腕は劣るけど頭がキレる」
同等って事か? どんなやつだ。
「………調べてみたらソイツに広人のパソコンもハッキングされてた」
「まだ監視者がいたのかよ」
ストーカーは一人だけじゃなかったんだ。
良かったねスノウ、仲間いてさ。
「………だからお詫びをしたい」
「この前のパソコンのセキュリティをインストールしてくれたし別に良いし、スノウは気に病むことはないぜ」
「………ダメ、プライドの問題」
……やっぱプロだわコイツ。
「………私と目線を同じにして」
「目線を?」
頭突きでもすんのかな?
いや、お詫びでそれはないわ。
何するんだ? 一応屈んで目線を同位置にする。
「………ん」
「んむ」
………キスだ。
舌を口に入れない軽いキス。マウストゥーマウス。
大胆だな………頬が赤くなっとる。
「………ファーストキスだ」カアアアア
「………」
「………広人は私が守る」テテテテ
あ、逃げた。
カッコいいな今の台詞。
なんつーか守られるってのも新鮮だな。
俺がヒロインみたいだ。
仲間が増えてきた。
どっかの漫画で仲間がいると幸せは倍増し、不幸は分割されるって有ったような気がするしその通りだ。
ポケモンの世界になる前後で違いがありすぎる。
幸せだなぁ。本当に。
そろそろパーティーの方へ戻ろうかな?
廊下に出ると玉川に遭遇する。
「先輩、アルセウスさんが次はカルピスのイッキ飲みを……」
「マジかよ。アイツの腹は大丈夫か?」
伝説のポケモンだからなんとかなるのか?
不思議生物め。
「心配だから見守るか」
「そうですね」
アルセウスのカルピスイッキ飲みを見学してたら、あと三分の一ってところでカルピスをむせてしまった。
宴会を夜までやってしまったので、みんな家に泊まったのだった。
これにて第二部は終了であります。
しばらくしたら閑話を二話ほど投稿します。