「待ちに待った予選だな」
「ええ、ようやくですね」
「40人位だってさ」
「結構いるんだな」
とある場所のスタジアム。
いよいよ世界大会の予選である。
選考の方法は県大会、全国大会、世界大会への順番だ。
この時点は県大会。
県大会のやり方はトーナメント方式で、ベスト8までが全国大会に出場出来る。
ルールは三対三の勝ち抜き戦。
参加条件はバッジ8個とってる事。
「これだけいるんだからチャラ男は頑張ったんだな」
「そこは褒めてあげませんとね」
チャラ男は頑張ったんだ。
糞だけど世の為人の為してたんだな。
「あれ? 唯さんは?」
「アイツは埼玉が所在地だからな。そっちの方へ行ってる」
アイツ埼玉だからここへはいない。
アルセウスがお供についてるらしい。
『皆様よくお集まりくださいました! それでは予選トーナメントを発表します!』
あ、やっと発表か。
即日発表だからずっとワクワクしてた。
「えっと、四ブロックに別れてますね」
「あ、皆違うブロックですね」
みんなベスト4ですね。
コイツら二人が負けないだろ。
「よぉ」
「あ、チャラ男」
「あ"?」
そんなに怒るのかこいつ?
「なんか用か?」
「調子に乗るなよテメェら」
は〜? なに急に?
この前の事で利口にならなかったの?
「色々なネットワークで聞いたりしたが、選ばれたトレーナー達殆どがお前をどんな手を使っても倒そうとしてるぜ」
「ほぉ」
この前の会合での神の逆恨みか? それともゲスーロか? それともどっちもか?
「覚悟しておけ。お前に明るい未来は無い」
「この前敬語使えって言いましたよね?」
「次はママに殴られたいんですか?」
「くっ、お、覚えとけ!」
あ、逃げたよ。
ママ? また脅しのネタあるんだな。
「それにしてもどんな手を使ってもか…………」
「そこまで恨まれる事はしてないと思うんですけどね…………」
人間、何かしても何もしてなくても嫌われるって事もよくあるからな。
善行しても余計な事だからと言って馬鹿にされるのもしばしば。
逆に何かやらかしてもやらなくても味方の人間もいるけどな。
「おい」
「何ですか?」
アリスに黒帽子と黒マスク、黒革ジャンを着た男が話しかけてきた。
「二回戦で当たるもんだ」
「あ、よろしくお願いしますね」
「俺は茶頼さんの一番弟子だ」
「チャラ男さんの?」
一番弟子か。
響がいいなぁ。
「勝ったらテメェが茶頼さんにしてきた無礼を謝らせてやる…………」
「はい?」
えっと、アリスがやった事?
クソ市長を焚き付けてチャラ男を殴らせた事だよな。
チャラ男が俺の事をド底辺とかいったり、二葉を馬鹿にしたので少しスッキリしたのだが。
無礼なのはチャラ男だ。
「俺の名は龍宮榖郎。覚えておけ、お前の落陽はすぐだ」
「…………」
と、言いながら去っていた。
なんかカッコイイ名前だね。
アリスが負けるはずが無いけど。
「チャラ男は私らとは別ブロックですね」
「アイツもベスト4決定ですか」
「ブロックで思い出したが北海道とかの自然がある地域じゃトレーナーが多いらしいからブロックも多いらしい」
「人の手とか入ってなさそうな所多いですし、強そうなポケモンとかいそうですね」
珍しいポケモンとか居そうだよな。
「あ、ポケモンバトルが始まるみたいだ。準備するぞ」
■
記念すべき1回戦目。
「い、行くぞっ」
ボーイスカウト風の男子中学生っぽい。
戦い慣れてないのかな? 声が上ずってるぜ。
「行けっ! ピジョット!」
「ゾロア、殺れ」
「分かったで旦那はん」
「しゃ、喋った!」
喋るポケモンってのもレアだよな。
「見掛け倒しだ! ピジョット、つばめがえし!」
「ピジョ!」
「ゾロア、ナイトバースト」
「ほれ!」トガン
「ピジョット!?」
あ、一撃。
「戻れ、ピジョット! 行け、プルンゲル!」
「プォ!」
「ゾロア、あくのはどう!」
「はいはーい」
「プルンー!?」
「プルンゲルっ!!!」
効果抜群だー!
「頼む! トリトドン!」
「どぉ!」
トリトドンが。
やっぱり海が近いのか水タイプ持ってるのが多い。
「ゾロア、あくのはどう!」
「どおおぉ!?」
「トリトドンォォン!」
よし、勝ったのら。
ゾロアはノーダメージ。
■
はい、二回戦目ですぞ。
今ベスト16まで残ったので、これに勝てば全国大会出場決定。
「信じてるぜ」
お相手は電気工事とかする人っぽい服装。
今ボールにキスをした。
「行け、ヌオー!」
「ヌオーッ!」
ヌオーか。しめりけの特性でビリリダマとかを鎮圧する事とかしそうだ。
発電所勤務か?
「行け、ブラッキー」
「ブラァ!」
ブラッキー、色違いだ。
「ブラッキー、だましうちだ」
「ブラ」
「ヌオ!?」
あ、急所に当たった。
「くっ、行け! レアコイル!」
レアコイルか。
やっぱり電気タイプを使うか。
「ブラッキー、アイアンテール!」
「レアコイル!?」
さて、次は?
「行け、ゼブライカ!」
特性はひらいしんかでんきエンジンかな?
「だましうち!」
「ゼブライカー!」
二回戦目突破。
■
ベスト8。
三回戦目。
「ふっ、見せてあげましょう。華麗なる戦いを」
戦うのはマジシャン風の男。
ポケモンを使った手品でもするのかな?
「行け、バリヤード」
「ブラッキー、殺れ」
フェアリー出すんじゃねえよ。
「ひかりのかべ!」
「ひかりのかべかよ……アイアンテール!」
「ブラッ!」
「バリ!?」
ここはリフレクターだろ。
「くっ、行きなさい。プクリン!」
「アイアンテール!」
「プクリィン!!」
あらら瞬殺。
ちなみに急所に当たった。
「クッ! 戻れ! 行け、サマヨール!」
「ブラッキー、だましうち」
「ヨオオオウ!?」
「サマヨールゥ!!」
■
「先輩、お疲れ様です」
「お疲れ様、ヘルガー頑張ったな」
玉川もベスト4へ。
メガシンカしてないで戦った。
「ヒロトサーン! 見てましたか!」
「見てた見てた。キリキザン一匹で勝ち抜いてたな」
「いやぁ多少ダメージ喰らいましたけどね」
アリスもベスト4へ。
キリキザンで無双してたな。
後チャラ男もベスト4。
どうでもいいな。
さて、全国大会出場決定だな。
今さっきLINE来たが、唯も1位通過で全国大会決定だそうだ。
「そう言えば気になってたんですけど?」
「どうした玉川?」
「予選前の……龍宮さんでしたっけ? 二回戦見てたんですけど違う相手でしたよね…………」
「私もおかしいと思って確認したんですが……1回戦で負けてました」