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「次は木場明人か」
「良く考えれば変態の中じゃマトモそうだね」
「でも相当な過去があるみたいだ」
マスターはコーヒーを口に付ける。
「両親を飛行機事故で無くしてる。祖父祖母の家で生命保険を貰って暮らしていたってさ」
「壮絶だね」
人形焼をほおる。
「その家が限界集落あったみたいで、森の中が遊び場だったらしい。マタギの祖父から色々教わって虫の事を沢山教えてもらったってさ」
「へぇー」
マスターはスタジアムをうつり出される映像に向かう。
「ん··········それだけ?」
「それだけ」
■□▪▫
よし、決勝数分前。
一応切り札その1と2を用意。
あと少しだから木場の戦力を復習しよう。
ハッサム(メガシンカ)
ヘラクロス(メガシンカ)
ウルガモス
ツボツボ
が見せたポケモン。
よく山に入るし伝説やウルトラビーストを持ってる可能性も高い。
ゲノセクトやマッシブーンやフローチェを所持しているかも。
ツボツボは出してくるかな? 危ないとしたらガオガエンとかしかいないし。
普通だと八分の一ダメージを食らうだろうし、木島の場合は飛行タイプがあったからこそ使ったようなものだしな。
「木場さーん! 頑張ってー!」
「先輩! 頑張れー!」
俺はスタジアムに出る。
同じく木場もスタジアムに出てくる。
「さ、やりますか」
「うん。こっちも準備OK」
壮大なバトルの音楽が鳴り響いた。
行くぞ! 木場!
「ヘラクロス、行ってこい!! メガシンカ!」
「行け、ゲッコウガ!」
ツボツボは出さないか。
じゃあどんな編成にしてある?
「ゲッコウガ、どくびし」
「!」
どくひしを撒き散らす。
そっちもステロ撒いてたし。
「ヘラクロス、メガホーン!」
おっと、ヘラクロスの攻撃がヒットする。
「グゥガ!」
きあいのタスキを持たせておいた。
僅かにHPは残ってる。
「もう一度どくびし!」
ヒィィハァァァッ!
お前ら猛毒決定な。
「インファイト!」
あ、外れた。
「つばめがえし!」
四倍ダメージ。
しかし僅かに体力は残る。
「メガホーンだ!」
サンクスだぜゲッコウガ。
これで他のメガシンカは無くなったようなものだ。
「仇を取れ、ベトベトン!」
ベトベトン、頼むぞ?
「インファイト!」
「どくづき!」
ダメージを半分程貰うが、ヘラクロスを瀕死にする。
「さて、次は?」
「行け、ハッサム!」
なんだハッサムか。
メガシンカは1つだけだもんな。
「ハッサム、メガシンカ!」
あ?
ハッサムが光の玉に包まれる。
一度のバトル中にメガシンカを行えるポケモンと回数は1匹でなおかつ1回までだぞ?
手持ちにメガシンカできるポケモンが2匹以上いてメガシンカポケモンが倒された場合は··········残ったもう1匹をメガシンカさせることはできないんだか。
まさか、
「ああ、言ってなかったね。僕の加護《メガシンカマスター》なんだ」
「《メガシンカマスター》?」
メガシンカマスター、なんとなくは予想が着くんだが。
「普通は1回のバトルにつき一匹のメガシンカなんだけど、この加護は例外なんだ」
法則を無視した加護とかもあるんだな。
「この加護を持っていると二体以上メガシンカさせる事が出来るんだ」
そんな加護があったとは。
虫のメガシンカもあるよな。
「むしくい!」
ぬおっ!? テクニシャンだから威力高ぇ。
ベトベトンは瀕死に。
「殺れ、サザンドラ!」
「キシャアアア!」
「かえんほうしゃ!!!」
こだわり&特攻。
四倍ダメージでクソやべぇ。
よし、ハッサムが倒れた。
「ウルガモスー!」
炎だし等倍だな。
「かえんほうしゃ!」
かえんほうしゃをぶち込む。
岩の技を使いたいが覚えられない。
あ、半分以上ダメージを与えた。
なんて威力。
「むしのさざめき!」
くっ、効果抜群だな。
ウルガモスは毒のダメージ、食べ残しで回復。
「かえんほうしゃ!」
あ、僅かに残りやがった!
「虫のさざめき!」
あう! 急所に当たった!
サザンドラは瀕死にー!
「··········」
ウルガモスも毒でダウン。
相打ちだな。
「やるね。広人」
「そっちもな」
そっちは三体。
こっちはヤミラミ、ガオガエン、ダークライ。
予想からゲノセクトとかいるかも。
ウルトラビーストもいる可能性あり。
どくびし巻いておいて、対策としてガオガエンにつばめがえしや、ダークライにきあいだまやれいとうビームを覚えさせている。
「行っけ! ヤミラミ!」
「カイロス、行ってこい! メガシンカ!」
戦力を削りますか。
毒をカイロスは受けた。
……何体メガシンカ出来るんだろう。
「いばる!」
混乱してな♪
「カイロス! シザークロス!」
「キュゥゥゥ!」
は? 攻撃を当てただと?!
うっ、HPが赤くなっ…………瀕死になった!
「うわっ、ラッキー」
嘘だろ……一撃かよ。
「行けぇぇダークライ!!」
頼む、この流れを断ち切れ!
「れいとうビーム!」
2倍ダメージだ!
行っけぇ!
「キュオオオ…………」
な、HPが見えるか見えないかの所だと…………よく耐えたな。
「…………」ドガ
「あ」
あり? 混乱のダメージを受けて瀕死になったぞ?
こっちもラッキーだ!
さ、次は何がくる?
「行っけぇ!」
スーパーモデルのようにとても華奢で女性的な体は全体が白く、ところどころレースやフリルのように見える装飾がある。
目の上から伸びている触角は地面につくほどの長さがある。
同じタイプのウルトラビーストのマッシブーンとは対照的に、脚力が非常に強く凄まじい速度で大地を駆け抜ける。
また、気位が高く潔癖な気質のためか、自分の世界以外の物には一切触れようとしない。
えんびポケモン フェローチェ
「またかよ……」
「まあね。山奥を歩いてたら偶然あってさ。ミツハニーから貰ったはちみつをあげたら着いてきたんだ」
こいつ養蜂でもやってるのか?
虫タイプっぽくていいかも。
毒状態となる。
「むしのさざめき!」
「サイコキネシス!」
先手を取られたがダークライは耐えた。
赤色のバーにはなったが。
サイコキネシスを覚えさせていて良かったと思う。
あ、フェローチェのHPが少し残った。
「でんげきは!」
「まもる」
やたら無闇に真面目に応対しちゃダメだな。
世の中不真面目に生きるのも大事。
「……」バタリ
フェローチェは毒のダメージで倒れる。
本当にどくびしに助けられてるな。
「戻れ、ダークライ」
一体一。
さて、最後だガオガエン!
「ガオ!」
「ガオガエンで来るか……ならば行け!」
3億年前にいたポケモン。プラズマ団に改造され背中に砲台をつけられた。
何故に砲台をつけるのかよく分からない…………ロマンか?
…………しかも赤い!! 色違いだと!?
こせいだいポケモン ゲノセクト
やっぱりいやがったか…………まさか色違いだとはな。
良く見てみるとグソクムシャに似てるような気がするんだけど気のせいか?
「よし、テクノバスター!」
カセットの色は白色。
氷だよな…………地面対策とか。
「ガオオオオウ!?」
「マジ? 耐えた!?」
は? 効果抜群だと!? 何故だ!?
しかしだ! きあいのハチマキを持たせているのでHPは僅かに残ったが。
「終わりだァァァ! フレアドライブ!!」
「ガオオオオ!」
四倍ダメージだ! 喰らえ!
ドカアアアアアアン!!
「…………」ドサ!!
「ガオ…………」ドサ!!
ゲノセクトには急所に当たる。
ガオガエンは反動を受けて瀕死に。
残りは手負いのダークライのみ。
これでゲームセットだ!
ワアアアアアアアアアアアアアアア!!!!
か、勝ったァァ。
会場の液晶には俺の顔写真が写りCongratulationって書いてある。
「あはは、負けちゃったね」
「ああ、どっちが勝ってもおかしくない戦いだった」
木場、近づいてくる。
「世界で再戦するよ」
握手を求めてくる。
俺は握手し返す。
「ああ、待ってるぜ」
■
「それで? カセットが白の氷タイプなのに何故に効果抜群だったんだ?」
「ああ、ペンキで塗ったんだ。カセットを」
あ、そんなイカサマだったのか。
「木場さん、車来ましたよ」
「あ、来ちゃったか。んじゃあね」
「ああ」
ベンツだよ。
俺は見送る。
世界大会まで時間があるし、少し休暇やダンジョンに行くとしようかな?
ちょっと頼まれた事もあるし。
「先輩、帰りましょう」
「ああ、どっか寄ってくか」
「寿司行きたいデス!」
じゃ寿司行くか。
いつも通りのメンバーで回らない寿司を食べに行くのだった。
入った寿司屋でサインを求められた。
ヘナヘナの字だったが上手くかけたと思う。