「玉川、行くぞー」
「はーい。待ってくださーい!」
はい、玉川さんとデートです。
ブーブーごねていたのでやっとである。
まあ今回もまた頼まれ事があるのだが。
「今回は動物園なんですね」
「まあな。今回はゾロアも連れてく」
実は原因不明の謎があるので連れてきて欲しいとの事だった。
ついでに玉川と歩き回るってのもいいかなと思った。
「ポケモンの説明とかしてくれますか?」
「しょうがないなー」
■
はい、ってことで動物園にやって参りました。
キーキーする音や、独特の匂いとかが動物園に来たと実感する。
よくよく考えればセキチクシティは街と動物園が合体してて面白いし、サファリパークがあるので観光客とか良く来そうだ。
ポケモンで町おこしとかも面白そう。
珍しいポケモンとか植物とか生息させて人とか呼んだり。
「先輩、どこ回ります?」
「えっと、哺乳類、爬虫類、鳥類のゾーンがあるんだな」
今は哺乳類ゾーンか。
回っていこう。
「あ、大きいナマケモノですよ!」
「ケッキングか」
1日中寝そべったまま暮らすポケモンだ。
手の届く場所に生えている草を食べ草がなくなるとしぶしぶ場所を変える。
見てみると周りに草なんて生えてない。
「なんか空を見てますね」
「暇なのかな?」
まあ寝っ転がって雲を見てるのもいいかもしれない。
どっかの偉人は美しい物は雲だと言っていた。
しかし、周りの人間は失笑した。
偉人の感性ってのはあまり理解されないのだろうか。
「ギャース」
「ギャース!」
あ、近くのヤルキモノが喧嘩してる。
取っ組み合いになってる。
ヒュン ヒュン ヒュン
おい…………その取っ組み合いで果物がケッキングに飛んでいく。
危ないだろ。
「ケッーキング!!」パチ
は? 両目を全開……にした?
ヒョイ!
えー?! ものすごい速さで寝返りして果物を避けた。
物が当たっても気にしなさそうじゃん。
「ギャース!!」
あ、スイカをヤルキモノが投げてきた。
「ケッーキーング!!」クルクルクル
あれ? コマのよつに体を回転させてきた?
あ! 投げられたスイカの威力を回転で勢いを流してキャッチ。
そのままスイカは手に。
「…………」ŧ‹”ŧ‹”
寝転びながらスイカを齧っている。
「すごいな……」
「すごいですね」
■
「…………」
「…………」
「先輩? 何があったんですか?」
「静かに」
前にいるのは赤と白のボール型のポケモン。
マルマインさんです。
コイツ哺乳類じゃなくて爆弾の一種だろ。
しかも雄雌無いからカタツムリとかの一種か? それとも付喪神みたいなやつなのか?
レベルにはよるがだいばくはつは覚えてない事がある。
まあ自爆は覚えている事もあるが。
あ、もしかして技忘れをしてるのか?
その方が安全だし。
「なんでバクダンボールがいるんだよ」
「バクダンなんですね」
まあ珍獣だと思えばいいか。
赤と白なんだし縁起がいいだろ。
「ギャース」
「ギャース!」
おい、ヤルキモノがまだ争ってる。
きのみが飛んでった。
モモンの実やクラボの実だ。
マルマインに当たるがそこまで怒っていない。
「ギャース!!」
あ、あれはマトマの実だ。
ベチャ
「…………」プルプルプル
「ん?」
ドガアアアアアン!!
あれ? マトマのみが当たったら自爆した。
…………なんで?
「先輩、案内板に〈マトマの実を与えないでください。嫌いなので自爆します〉って書いてます」
あ、嫌いな食べ物とかあるんだ。
良く考えればアルセウスも冷凍モノやジャンクフードは大好きだからな。
■
そして爬虫類コーナーへ。
「あ、ジジーロンだ」
ジジイみたいなドラゴンを発見。
爬虫類に入るのか?
性格は優しいが、怒ると暴れるポケモンだ。
人懐っこいのでよく子供と仲良くなる。
実際に今ふれあいコーナーで子供に囲まれてる。
「ああいうポケモンってのもいいよな」
「そうですね」
子守りとかしてくれるポケモンってのもいいよね。
「横入りすんなよ」
「あ! いいだろ!」
おいおいガキ共が喧嘩しとるぞ。
「ガウ!」
「ご、ごめんなさーい」
「ガウ」
あ、仲裁した。
■
次は鳥類のコーナーだ。
ピーピー鳴き声がする。
「あ、オウムですよ?」
「王蟲?」
いやいや流石に風の谷じゃないか。
このポケモンはぺラップ。
人の言葉を真似することが出来る特徴がある。
「パンティータベタイ」
「うわ」
変な言葉仕込まれてるな。
「モモヒキ モモヒキ ガーターベルト」
遊ばれてるんじゃないか。
もっとまともな言葉教えろ。
「カイゾクオウニ オレハナル!」
何のセリフを覚えさせられてるんだ。
「バスケガシタイデス」
安西先生。
「ヨウコサン スキデス ケッコンシテクダサイ!!」
プロポーズ!?
オウムの前でプロポーズかよ。
「キミヒコサン プロポーズ ウレシイデス デモジツハ ワタシ‥‥」
あれ? 途切れて間が空く。
「…………」
「プロポーズの返事は?」
「どうなったんですか……」
「…………」
何とか言えよ。
「…………」
「続きは?」
「スケルトンブラジャー!」
「「………………」」
その後何回かぺラップに聞いたが教えてくれず、変な言葉を吐いて誤魔化すのだった。
■
「結構面白かったですね」
俺も同感。
芸を覚えるポケモンもいれば、客と遊ぶポケモンもいた。
のんびりしているポケモンもいるがな。
人間もポケモンと仲良くしようとしているが、ポケモンの方も人間と仲良くしようとしていて努力する姿勢がわかる。
人間とポケモンもあまり変わらないな。
「またこんな場所があるって聞いたんでまた行きましょう」
「いいぞ」
グウ
あ、腹の虫が鳴った。
昼食べてなかったし、軽く何か食べていこう。
コロナよりもワクチンが怖いや。