アナザーエンドの後日談   作:眼鏡が好きなモブ男

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やべ、next stageやってねぇ。
シチュエーションとしては前回から続きです。前回色々と大事な所を抜かしてたので


閑話
ハッピー、クリスマス


世間はどこもかしこもクリスマスムードの中、正義の味方として、ひと仕事を終えた俺たちは家へと向かっている。

まあ、あまり家と言えるものでは無いが。

というか重い。

「なあ、朱里」

「ん?何?」

「お疲れの所悪いんだが、偶には並んで歩いて帰らないか?」

「…アンタも疲れてるだろうし、偶には、ね」

朱里は、昔の事を全て思い出した…らしい。

意外と簡単に思い出したのは、1度だけ記憶の再結合を試し、駄目だったら一般人としての記憶を埋め込むことにしたからだそうだ。

「……ん」

ぶっきらぼうに差し出された彼女の右手を握って、再び家へと歩き出した。

 

そうそう、今の朱里は「浜野」朱里では無い。

その証拠に、今俺が握っている方ではない彼女の手の薬指には、指輪が嵌っている。

これは、朱里が唯一文句を言わずに受け取ったものだ。

「こうしてると、去年を思い出すよな」

「…大体、アンタは何もかも遅いのよ」

やっぱり、彼女は厳しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―去年の話―

「…もっと、楽しくクリスマスを過ごせないものかね」

「それを選んだのはアンタでしょうが」

例年通り、俺達はパトロールをしているわけだ…が。

「やっぱり、もう少し色彩が欲しいよな。帰路につけば灰色ばっかだもんな」

「はい、無駄話は止めなさい。…喧嘩騒ぎっぽいわね」

特に大きな事がないというのも暇な理由の一つだ。

しかし、最近は相手のサイボーグも強くなって来ているから、あまり大きな事があると色々と面倒だ。特に朱里を運ぶのが。…なんて言うと怒るから理不尽だと思う。

「うーん、もっとこう、デートっぽく出来ないかね…」

「…仕方ないでしょ、レストランとか行く余裕無いし」

(キャーー!)

「な、なんだ?向こうが騒がしいぞ」

「…また何かあったのね。先行ってるわよ!」

「あっ、ちょっ…。デートっぽくしたいって言ったらこれだよ!」

 

 

 

騒ぎがあった場所に辿り着いた。

叫んだ女性の話を聞くと、スリにあったらしい。

被害にあった女性はその場に居てもらって、取り敢えず二手に別れて犯人を探すことにした。

 

 

 

しばらくすると、電話がかかってきた。もちろん、朱里からだ。

「捕まえたから。先にあの人に捕まえたって言っといて」

「了解」

言われた通りに被害者の女性に説明すると、すぐに朱里がやって来た。

「大丈夫でした?」

「はい、ありがとうございます…。」

「いえいえ、これが役目なので。それでは」

そうして、その場を去ることにした。

それにしても、本当に俺は必要なのだろうか。

「…なあ、俺は本当に必要なのか?」

答えは返ってこなかった。

 

パトロールが終わり、灰色一色の帰り道を歩く。

あの問いかけをしてから、特に何も起こらず、一言も喋っていなかった。

手を繋いで歩いていると、朱里から静寂を破ってきた。

「…さっきの問いだけど。……デートは、一人じゃ出来ないでしょ」

何となく、察した気がする。

たとえあの場において役に立たずとも、朱里にとって俺は必要な存在である、とそういう事だろう。恐らく。

…今しかない。

朱里と繋いでいる手を離す。すると、彼女は立ち止まって不思議そうにこちらを見る。

俺は今日一日ずっとポケットに入れておいたモノを手にし、彼女の名前を呼んだ。

「…朱里」

「…何よ?」

相変わらず訝しげな顔をしている。

「…その、これを…受け取って欲しくてな」

「…?……!」

朱里は凄く驚いた顔をしている。それはそうだろう。

俺が取り出したものは、指輪だ。…安物ではあるが。

「結婚、してくれ」

「……遅い」

「…え?」

…今、なんて?

「遅い!何年前から待ってると思ってるのよ!〇年前からよ?!〇年!」

〇年というのは、俺達が正義の味方としての活動を再開した年だ。…嘘だと言って欲しい。

「毎年クリスマス迎えるたびに今か今かと待ってる私の気持ち考えた事ある?無いでしょうね!」

「…その、ごめん。…一応、返事頂いて良いかな」

「はあ、私なんでこんなのに惚れたのかしら。…こちらこそ、よろしくお願いします」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そういう訳で、彼女の苗字は変わった。

指輪を付けているのを見たあの二人から、もちろん猛攻を受けたが、がっつり自慢しといた。

結婚1周年の今日。帰ってから何かあったか聞かれるのがもう予想できる。しかし、何も無かったのだから仕方が無い。そういう関係なのだ、俺達は。

「…どうせブラック達になんか聞かれるよな」

「…ねえ、ここにブラックが居たら弱みを握られるような物だって分かってて並んで歩こうって言ったの?」

「良いだろ、二人で愛を確かめ合ってきましたとか言ってやろ(バキッ!)…すいませんでした」

「…ふんっ」

「……(ジーーッ)」

「「ぶ、ブラックッッ!」」

「…楽しそうでなにより♪」

そしてブラックは消えた。

…恐らく、大江とこの話をする為に……。

「は、早く帰るぞ!」

「ああもう!だから嫌だったのよ!」

…騒がしい日常はまだ続く。




ホントはクリスマスに投稿しようと思ったんですが。
他の人もクリスマスって事でたくさん投稿してくるだろうから大幅に早くします(ズルい)
いつもの追記:やべ、まだ色んな話書きたい…。
それはそうと、今更ながら正史とは違います。少しだけ。ただ、正史でも朱里の見た夢はこうすれば説明がつくと思いまして、1度記憶の再結合を試したという事にしています
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