転生したらスライムだった件 ミリムと大地の竜王   作:ラ・ピュセル

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第6話

「今日ここにお呼びしたのは、ちょうどこの樹に実っている果実が熟す時期だったので、是非とも母上達に食べていただきたかったのです」

 

そう言いながらマルスは果実をもぎ取り、皆に渡していく。見た目はリンゴによく似ていて真っ赤に熟れている。それに切ったりする前からとても甘い匂いを漂わせている。

 

「それじゃ、お言葉に甘えて…」

 

一口囓ると芳醇な甘みが口の中に広がった。こっちに転生してから食べた果物の中でも一番の甘みを誇っている。

 

「うわっ!すっごい甘い!こんな果物初めて食べた!」

 

周りの反応を見ると、皆もその甘みに驚いているようだ。ミリムとシオンは目を輝かせてがっついているし、意外と甘いもの好きなベニマルはとてもいい笑顔で食べている。

 

『告。解析が完了しました。個体名:マルスの魔素の影響を受け突然変異した果実です。ゆえに正式な名称はなく、竜林檎と仮称します。解析の結果、栄養価が非常に高く、魔素をふんだんに含んでいるため食べれば完全回復薬《フルポーション》と同等の効果が見込めます』

 

え、ほぼほぼ天然の果物が完全回復薬と同等ってやばくね?普通に食べるだけでも、前世でいう最高級ブランドの果物かっていうレベルに旨いのに、そんな効果があるなんて金額にしたら金貨2,3枚位の価値があるだろうか。

 

「いかがでしょうか?」

 

すでに食べきって、おかわりを頼んでいるミリムとシオンに新しい竜林檎を渡しながらマルスが聞いてくる。

 

「最高だよ!こんな美味しい果物食べたことない」

 

「それは良かった。皆さんもおかわりどうぞ」

 

それを聞いてベニマル、ゴブタも早速2個目を食べている。

 

「そういえば、今まではどうしてたんだ?こんな美味しい果物、放っとくのも勿体ないくらいなのに」

 

「時期になると背に住む動物達に与えていました。その影響なのか病気など無く、ご存じの通り屈強になりまして」

 

成る程、単にマルスの魔素から生まれたからって訳じゃないのか、あの強さは。

気付くと当の動物達が集まってきていた。

 

「大丈夫、ちゃんと皆の分もあるよ」

 

そう言ってマルスは動物達にも竜林檎を与えていく。中には親子もいるようで、最初は恐る恐るだったのが、親の食べる様子を見たり、竜林檎の美味さに気付き嬉しそうに食べていて、微笑ましくなった。

 

「シュナ、折角だからコレを使って、何か美味しいお菓子でも作ってくれないか?」

 

「わかりました!とびきりのものをお作りしますね」

 

「うむ、今から楽しみなのだ!」

 

この後聞いた話なのだが、実り始めてから1ヶ月程度はすぐに新しい実がなるらしく期間の間はいくらでも生えてくるそうだ。なので収穫した竜林檎を住人や訪れている人達に配り、皆で竜林檎を味わったのだった。

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