オーバーロードは大混乱   作:紫苑01

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学術調査隊

アーコロジーから学術調査隊として派遣社員された一行はリ・エスティーゼ王国との対面を果たした ラナー王女を経由して今蒼の薔薇と面会している

「つまり観光がしたいのか?」

とガガーランが検討違いな意見を言い出す

「そうじゃなくて…風俗とか習慣をね」

頭痛で頭を押さえてるような仕種でラキュースが再度説明をしている

「…」

自分達の事なのに調査団は無言のままである

否…本当は魔法の事を聴いて昔やってたネトゲとの酷似に驚いてるのだが

それを口に出すには余りの非常識さを感じて何も言えなくなってるのが正解だった

「それなら王城近くよりもエランテル等の方が安全と見るべき」

「警固も我々蒼の薔薇が数人付き添えば良い」

姉妹でアサシンの職についてるティア ティナが八本指という非合法集団が根城を持つ王城近くよりも エランテルのような片田舎で調査をする方が良いという案を出す

何しろVIP待遇をしなければいけない相手である 危険は避けたいのだろう 結局ガガーランが警固を任されエランテルに向かう事になった

 

 

「調味料を魔法で造るのですか?」

調査隊の一人自然学学者と学術員が魔法に食い付きが良く ガガーランに色々と聞いてくるのだが

「わたしゃ職業が戦士だから余り詳しくは知んねえだけどな」

ガガーランが申し訳無さそうに答える 姉御肌の彼女らしい受け答えだ

彼女にしてみたら 自然学学者が夜空の星々をキラキラした眼で見ている彼の方が珍しい存在なのだが

その少年のような瞳をしている彼に好感を持っているようだ

道中モンスターが一度も現れず 楽な任務だった

 

 

エランテルに着いてから一騒動あった

門番と 何処からか流れてきた冒険者のような一団が揉めていた

リーダーらしき銀色の鎧兜をした人物が必死で止めているのだが

銀髪の少女が門番の態度を気に入らないようで謝罪を求めてるようだ

リーダーの装備が立派だから どこかの貴族だろうか?

ガガーランは調査隊と共にVIP待遇だから関係はなかったけど

このエランテルは ここいらでは大きめの街なので通常でも審査の列が滞りがちで長く待たされるのに

他の商人や旅人達には良い迷惑だっただろう

エランテルに入った調査団は冒険者というものに興味を持った

防具屋、武器屋、アイテム屋と巡り特にポーションに注目した

高価なポーションだと部位欠損が治せるとの事だったので注目するのも仕方ない事だろう

エランテル1のポーション屋に訪れると赤髪の冒険者と店員が何やら深刻な顔つきで話し合ってた

ガガーランが店に入ったら何やらポーションをマントに隠すような素振りをしたが

別に興味がなく 黒粉の取引をこんな所でするわけもないのでほっておく事にした

 

 

調査隊はポーションの作成を目にしたいとの事だが

リィジー・バレアレは困った 今丁度原材料である薬草を切らしてるのだ

孫のンフィーレアにカルネ村へお使いを頼むにしても護衛が居る仕事なのだ

調査団の護衛のガガーランについでになんて頼めるわけもなく…

「お祖母ちゃん 冒険者ギルドで誰かを雇ってみるよ」

「我々も付いていっても宜しいでしょうか?」

本当なら先程の『神の血』に係りきりになりたいのだが高名な『蒼の薔薇』のガガーランの手前依頼を断りきれないリィジーだった


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