ラブライブ!サンシャイン!!~Step! ZERO to OOO~   作:白銀るる

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耀太)ラブライブ!サンシャイン!!
~Step! ZERO to OOO~前回までのハイライト
俺、島村耀太は女神によって天界に連れ去られてしまう。
何故連れてこられたのか、その理由は天界で発生した「第二次コアメダル争奪戦」の難を逃れる為に現世に落としたコアメダルを集めてほしいと言うものだった。
俺は女神からオーズの力を与えられ、達成した暁には願いを三つだけ叶えてくれるという条件をのみ、「ラブライブ!」の世界へ降り立ったのだった──。
……なんかこれ捏造されてね?

カウント・ザ・メダルズ
現在、オーズが使えるメダルは?
タカ×1
トラ×1
カマキリ×1
バッタ×1



少女と声とカマキリお化け

 碧く輝き、どこまでも広がっている海。

 そして海から風に乗って届く潮の香り。

 大海という存在を身に染みて感じていた俺は……

 

「どこだここぉぉぉぉぉぉっ!!」

 

 叫んでいた。

 傍から見たら間違いなく不審者だろうが、そう思う人にはぜひ想像してもらいたい。

 高校三年、青春最後の一ページを綴っている最中に突然天界(笑)に拉〇られて、さらにリアルコアメダル争奪戦に参加させれる。人の都合を考えないとか、神は慈悲も持ち合わせていないのか……。

『ぬしが良いと言ったんじゃろーが』

「いや俺は考えても良いって…いっ…た……」

『ん?どうした?』

 空耳だろうか?今あのロリ神の声が聞こえてるような……

『誰がロリじゃ!誰が!』

「心読まれてる!?ってかどっから話しかけてるの!?」

『ついにタメ口になりおった……。まあ良い。わらわは天界からぬしの心に直接話しかけてるんじゃ。ドラ〇ンボールの界〇みたいな感じじゃな』

「そ、そうなのか……」

 ドラゴ〇ボールもあるのかよ。

『それはさておき、今「ここはどこだぁぁぁ」とか言っておったな』

「言ったけど、マジでどこ?」

『静岡じゃ』

「は?」

『だから静岡じゃと言っておるだろう』

「なんで?コアメダルって現世にバラまいたんじゃないの?もしかして静岡近辺に落ちたとか?」

『それは“この世界”なら当たりま……』

 ロリ神様(聞こえてるだろうけどこのままでいこう)はそこまで言って止める。

『スマン。一つ大事なことを言うのを忘れておった』

「は?」

『ここはぬしが暮らしていた世界ではない。謂わばパラレルワールド、ぬしらの言う“ラブライブ!”に近しい世界じゃ』

「・・・・は?」

 爆弾と言っても差し支えないその情報は俺の脳みそをフリーズさせ、それが処理されると同時に、

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 また俺は叫んだ。

 

 ***

 

 透き通るような青い海。

 一帯に響く波の音。

 そして潮の香り。

 どれも東京では見ることも、聴くことも、感じることも出来ない。

 でも──

 

 わたしの求めていたその“音”は、聴こえない。

 

 今日も今までと何も変わらないまま終えるんだと、その場を立ち去ろうとした時、

「?なんだろう?」

 波打ち際で何かが光った。目を凝らしてもそれが何なのか分からないのは、ほとんど埋まっていたせいだ。

「メダル?」

 拾い上げたそれは赤いメダルだった。

 鳥の意匠が彫られたメダル。

「なんだか不思議な感じ……。ただのメダル……だよね」

 触れた途端、何かわたしに訴えてるような、そんな気がした。

 

「どこだここぉぉぉぉぉぉっ!!」

 

「っ!?」

 不意にどこからか叫び声が聞こえて驚く。

 今度は何なの?

 声のした方を見ると、わたしと同じくらいの歳に見える男の子が一人でブツブツ喋っていた。まるで誰かと会話しているみたいに。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 また叫んだ。

 本当に何なの?ていうか大丈夫?

 なんだろう……すごく関わりたくないのに、それと同じくらい気になっちゃう……。

「……の世界って!なんで!?やっぱりアホなの!?」

 なんて言ってるんだろう?ここからじゃ聞こえないなぁ……。

 

「なんでここにコアメダルバラまいちゃったのさ!」

 

 コアメダル……今拾ったのってもしかして……。

 鳥の赤いメダル。もしかしたら彼が探しているというのがこれかも。

「はぁ……こうしているだけじゃ一歩も前に進めないか……。うん、ご丁寧にライドベンダーまであるし、この辺りを探してみるか」

 また一つ聞き慣れない言葉が出たと思うと、彼は銀色の何かを自販機に入れた。普通なら飲み物なんかが出てくるはずだけど、その自販機は倒れて、バイクに変形した……。

「何なのあれ……」

 言葉の通りに開いた口が塞がらない。

 彼はそれに跨って、どこかに走り去ってしまった……。

「これ……どうしよう……」

 

 ***

 

 ライドベンダーを走らせること十分ほど過ぎた。

 平和だなぁ……。メダルぶちまけられたってことが嘘みたいに何もねぇな。

『そうじゃなぁ』

「元凶が何言ってやがる」

『わらわ女神じゃぞ!?扱いがだんだん雑になってないか!?』

「まあまずは寝泊まりする所を探さないとな。……でも金がねぇ」

 無理矢理連れてこられたから財布に入ってる分しか持ってないし、銀行もこっちのやつは使えないだろう。仮に口座に預けてるのを合わせたとしても心許ないが。

『なんじゃ、そんなことか』

「そんなことって、俺にとっちゃ充分問題ですから」

『ふっふっふっ……こうなることを見越して、既に手は打ってある』

 せめてろくでもないことでありませんように。

 心の中でそう祈り、ロリ神様の指示通りライドベンダーを走らせた。

 

 十千万。

 着いた先で営まれていた旅館の名前だ。

 そしてAqoursのリーダー高海千歌の実家でもあるのだが……

「ここでどうしろと?泊まるにも金が無いぞ」

『ふっふっふっ……実はぬしの名前で事前にバイトの面接の連絡を入れておいたんじゃ』

 またこのロリ神は勝手なことを……

『住み込みで食事も付く。いいとは思わないか?』

「是非受けさせていただきます」

 ここまでしてくれたらやるしかないよね?

 いやー、流石女神様ですわ。

 面接の結果は合格だった……が、面接官をしてくれた若女将の高海志満さんの発言から新たな問題が発覚した。

「部屋はここね。誰も使ってないし、お客さんも入れてないから自由に使ってね」

「はい、ありがとうございます」

「それから浦の星学院にはうちの千歌ちゃんも通ってるから、道はすぐに覚えられるわ」

「え」

「それじゃあ」

 そう言って志満さんは行ってしまった。

「さて、話を聞こうかロリ神様?」

 返事のないただの屍のようだ……。

「いや屍のようだじゃねーよ!おーいロリ女神!……ホントにいないのか。……しょうがない、今日はもうやることないしメダル探し再開するか……」

 

 ***

 

 今日はなんか変だな、わたし……。

 あの男の子のことすごく気になるし、これ返しそびれちゃうし……。

 はぁ……。

 もう帰って休もうかな……。

「「うわあああああっ!」」

 

 そう思った矢先にわたしの目の前に現れた限りなく生物に近い何か。

 

 手に刃物を持って、いや、生えているそれ。

 生き物で例えるならカマキリのよう。

「コアメダルを渡せ」

 喋った……!というかコアメダルってやっぱり……

 カマキリのようなものは少しづつ距離を縮めてくる。

『おい!』

 さっきとはまた違った声が聞こえた。

 本当に何なのよ……。

『ヤツに俺のコアは絶対渡すな!』

 聞こえたというよりは心……というか脳に直接話しかけられたような感じ……?

 でもどっちにせよ、今は逃げなきゃあれに襲われるっ!

 来た道を戻るように向きを変えて走り出した。

 

 ***

 

「はぁ……」

 十千万を出てもうそこそこの時間が経過した。

 が、めぼしい情報なんかは全くもって見つからなかった……。

 聞き込みしても誰も知らぬ存ぜぬだし、ロリ神なら何か分かるかなと思って呼んでは見たものの、警察の人の職質されるし(一人で、しかもロリ神なんて叫んでたら当然かもだけど)。

 ……頼みの綱として最後まで取っておいたSNS。

 現代社会において珍しい物が見つかれば即拡散される可能性が高い、というかほぼ確実にされるだろう。

 現在人脈の乏しいとかいうレベルじゃない俺にとって一番確実な手段だから、これでダメなら見つけるのは無理だろう。

 どうか!どうか見つかりますように!

 キーワード、メダルで検索。

 ……びっくりするほど何もねぇ。

 いやまだだ!オーズ本編だとカザリが拡散されていた。

 怪人、もしくは怪物で検索すればワンチャン……!

 

 ・・・・・・・・・

 

 キタ─────ッ!

 

 出てきたのはグリード……ではなく、グリードがセルメダルを集める為に、人間の欲望を糧とし(例外はあるが)、使役する怪人ヤミー。

 画像とともにアップされていた文章を読むと、

「えーっと……『女の子を追い回す変態怪人www』……」

 なんだろう。ヤミーを生んだ奴が変態だったとか。

 何にしたって早く見つけて女の子を助けなきゃ。

 また狙ったようなタイミングで、ライドベンダーを発見。絶対ロリ神の仕業であることは確定として、今は件の女の子とヤミーだ。

「場所は……まだ遠くまで行ってないはず。これなら飛ばせば間に合う!」

 再び俺はライドベンダーを走らせた。

 

 ***

 

 逃げきれない。

 現状がそうであるというだけじゃない。ヒトの本能がそう訴えている。

 走って、隠れて、また走る。それを繰り返していくうちにわたしの体力はどんどん消費されていった。

 それに対してあのカマキリお化けからは疲れを感じない。

 そんな二人(?)が追いかけっこをしてどちらが勝つかなんて、火を見るより明らかだった。

 カマキリお化けの目的はこのメダル。渡してしまえば、この恐怖からも解放されると思う。

「でも……やっぱりダメだよね……」

 今は逃げ切る。それだけを考えよう。

 

 でも──、

 

「そんな……」

 まだこの辺りに詳しくないことがたたって、追いつめられてしまった。

 目の前に広がる海。後ろからはカマキリお化け。もう逃げ場がない。

「コアメダルを渡せ。そうすれば命はとらないでいてやる」

 嘘。それが感じられない。多分これを渡せばあいつはわたしを殺すことはしないだろう。

 じりじりと迫るカマキリお化け。

 メダルを握りしめて睨む。

 カマキリお化けは足を止めて構える。

 

 

 この時、わたしは生まれて初めて「死」というものを意識した。

 (やいば)が振り上げられたと同時に目を閉じてしまう。そして次の瞬間には振り下ろされて……。

 

 けれど、

 

「待ぁぁぁてぇぇぇッ!」

 

 その時が来ることは無かった。

 

 そしてその代わりに、彼がやって来た。

 

 

 




耀太)ライドベンダーで移動中、やっとロリ神と再会した俺。彼女のナビゲートもあり、手遅れになる前にヤミーを発見する事が出来た。
少女)え?え?えぇぇぇ!?男の子が三色になった!?
???)コアが少な過ぎて全身を保つのは無理か……チッ。まあいい。そこのお前、俺に手を貸せ。
OOO)なっ!?お前は!
少女)こ、今度は腕だけのお化けぇぇ!?
耀太)次回、ラブライブ!サンシャイン!!~Step! ZERO to OOO~ 「欲望の王と赤い腕とアイス」
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