ラブライブ!サンシャイン!!~Step! ZERO to OOO~ 作:白銀るる
~Step! ZERO to OOO~前回の三つの出来事
一つ、島村耀太が「ラブライブ!サンシャイ!!」の世界に降り立った。
二つ、時を同じくして、少女がメダルを発見。その結果、カマキリヤミーに襲われることに。
そして三つ、少ない情報と女神のナビを頼りに、耀太は少女のピンチに駆けつけるのだった。
カウント・ザ・メダルズ
現在オーズが使えるメダルは?
タカ×1
カマキリ×1
バッタ×1
トラ×1
パトカーに見つかれば普通に捕まるほどの速度でライドベンダーを走らせる。見つからないことを祈りながら。
『いやーすまんの、少し用が出来てな。席を外しておった』
「そうか。学校のことはまた後で聞くとして、今ヤミーを探してるんだ。どこにいるか……」
『分かるぞ。誰かを追いかけてるようじゃが……不味いぞ。どうやら追われている者がコアメダルを持っているようじゃ』
マジか。ってことはグリードの差し金じゃねーか。
『もっとスピード上げんか!早くせんと、手遅れになるぞ!』
「これ以上は流石にやばいだろ」
『心配するな。女神の力で地上の警察には認知できないようにしておる』
「いや、そういう問題じゃ……」
『それいけーー!』
ロリ神の掛け声に合わせてライドベンダーは自動で走行速度を上げた。
「おかしいだろぉぉぉぉぉっ!!」
どこか遠くの世界で裁判にかけられ、貴族の権力行使による理不尽な判決を受けそうになっている冒険者のように俺はまた叫んだ。
それからほとんど時間はかからなかった。
「危機一髪ってところか」
女の子が一人とカマキリヤミーが一体。確かにこの絵面だけ見れば女の子と変態怪人だな……。
「悪いことは言わない。俺の邪魔をするな」
「そうはいかないな。その娘を守るのと、次いでにメダルも集めなきゃならないからな」
「何?」
それまで女の子の方に向けられていた体は俺の方に向けられる。
「邪魔をするのであれば、ただの人間でも容赦しないぞ」
「まさか丸腰でここまで来たと思ったのか?」
カマキリヤミーを軽く挑発し(乗ってはくれなかったが)、それを取り出す。
「⁉よせ、使えばタダでは済まない!」
「ごめん、もう手遅れ」
ヤツの警告は既に遅く、俺はオーカテドラルを腰に当てた。次の瞬間にはベルトが出現し、完全に装着された。
タカ・バッタのメダルを同時にセット、トラメダルを真ん中に装填して、バックルを傾けてオースキャナーでスキャンした。
歌が流れて俺の体はアーマーに覆われる。
赤・黄・緑。
三色のカラーが特徴的な基本フォーム、オーズタトバコンボへの変身が完了した。
『ああああっ!あのセリフ頼むの忘れたぁぁぁっ!』
……女の子とヤミーには聞こえていないものの、俺にはバッチリ聞こえているので雰囲気ぶち壊しだ。
「気を取り直して。いくぞ!」
カマキリヤミーに向かって走り出す。
殴る、殴る、殴る。先制攻撃は決まった。が、当然反撃が返ってこないわけじゃない。
カマでの連続攻撃がボディを斬りつける。
アーマーから火花が散って煙が上がる。
すかさず俺もそれに応えるように蹴りを加える。カマキリヤミーは吹っ飛んでセルメダルが数枚零れ落ちる。
追撃するためにヤミーに迫る。
「甘く見てくれるなよ」
「何……っ⁉」
深追いして反撃を食らう。
胸部にエネルギー刃の強斬撃。
Xの字に斬られて、今度は俺が飛ばされる。
『ぬし!メダルを変えるのじゃ!』
「……分かってるさ」
トラさん、ホント不遇過ぎるっ!ていうかトラクロー使ってねーし!
そう思いつつ、トラメダルをバックルから抜き取ってカマキリメダルをセット。
「目には目を。カマキリにはカマキリだ!」
「タカ!カマキリ!バッタ!」
亜種形態のタカキリバにチェンジ。
オーズの武装の一つであるカマキリソードで斬り返す。
バッタレッグの脚力も併せて回転ジャンプ斬り。
またカマキリヤミーからメダルが落ちる。今度はかなりの量だ。
ヤミーは膝をつき、攻撃が当たった箇所を押さえる。
『それ今じゃ!』
「だから分かってるって!」
感覚的に肩から腕へ、腕からカマキリソードへと力を込める。
再びバッタレッグで跳ね上がり、カマキリヤミーにX字の斬撃を叩き込む。
「セイヤー!!!」
攻撃は直撃。とどめの一撃となり、カマキリヤミーは爆散してメダルだけがそこに残った。
***
「ふう……イッテェ……」
変身を解いてみると結構傷が出来ていて、少量ではあるが流血もしていたが、
「良かった。なんともないみたいで」
女の子は無傷。本当に危機一髪だったようだ。
「俺、島村耀太です。怪しいもんじゃないから」
「……わ、わたし桜内梨子って言います。ありがとうございます、島村さん。……その大丈夫ですか?」
「ああ、このくらいの傷なんて大した事ないって」
さっきまで怖い思いをしていただろうに。
俺の傷を案じてくれるなんて、どんだけ良い娘なんだ!
「本当に平気だから。それより、ヤミーに襲われてたってことはメダルを持ってるんだよね?」
「は、はい……。さっきのカマキリみたいなの、ヤミーって……」
「うーん……説明するのが難しいんだけど、一言で言うのであれば人の欲望の形……かな」
「欲望……」
「ひとまず今回君が狙われてしまったのは、君の持つメダルが原因なんだ。元々俺の知り合いの物だし、返してくれるとありがたいんだけど」
「分かりました。これはお返し……あれ」
俺の要求に応じ、桜内さんはメダルを取り出そうとしてくれたのだろう。しかしそこで何らかの異常があったようだ。
「無い……さっきまであったのに!」
「『え!?』」
その反応はウソをつく時のような時の挙動ではなく、本当のようだ。
ならばどこに?それは彼女の表情が物語っていた。
恐る恐る後ろに振り返る。
さっきまでカマキリヤミーだったメダルたちが集まってその形を変えていった。
赤い鳥──。
桜内さんがそう言った。
しかしその直後に体が崩れ去り、右腕を残すのみとなった。
「ふん!やっぱ一枚だけじゃ全然足りないか」
俺(とロリ神)はそいつの名前を知っていた。
「それにしても……まさかこんなところでオーズに会うなんてなぁ……」
赤い腕──アンクは浮遊している。まるで獲物を定めた鳥のように。
「丁度いい」そういってコイツは、
「これである程度動けるように……」
「おいバカ!今すぐその娘から離れろ!」
桜内さんに取り憑いた。
すぐに剥がそうとするが、
「ふおぉぉぉぉ!全然取れねー!」
「この体はもうオレのもんだ」
「ふざけんな!とっとと離れろぉぉぉぉぉぉっ!!」
どれだけ踏ん張ってもこの場では離れることはなかった。
***
十千万にて。
「えっと……」
分かる。桜内さんが何を言いたいのか。
気が付いたら会って間もない男の部屋にいるなんて、話だけ聞いたら誘拐と言われても仕方がない。
「本当にごめん!桜内さん!そこでアイス食べてる奴が桜内さんに取り憑いた所為で!」
めちゃくちゃ警戒なされてる桜内さんに全力土下座。なおアンクはアイスを食べ続けている模様(身体はロリ神がどっか持って、いや、連れてきた?)。
「え?取り憑い……え?えぇぇぇ!?」
この後暫くカオスな状態が続いた。
「オーズ、グリード、ヤミー……そしてメダル……」
カオス空間が収まったのは、桜内さんがこれらに興味?みたいなものを持ち始めてからだ。
オーズやメダルに関しては知っている限り(と言っても前に小説やネットで得たものばかりだけど)を彼女に教えた。
「グリードとヤミーって何が違うんですか?その話だと親と子みたいな関係なのかなって」
「ああ、それはね……」
「メダルだ」
桜内さんがその話題を振ると、アンクがアイスを食べながら食い付いてきた。
「俺たちグリードとヤミーは主にセルメダルで身体を構成している。だが決定的に違うものが一つある。コアメダルだ」
アンクはそう言って自分のコアメダルを見せる。
「コア、核になるものが存在するかどうか。このアイスと同じだ」
「アイス?」
手に持っているうちの一本を俺の口に突っ込んで、棒だけ抜き取る。
「アイスそのものがセルメダル、この棒がコアメダルだ」
身近なものに置き換えての説明は、桜内さんにもかなり分かり易かったようだ。
「ヨータ、今のでアイスが無くなった」
「いや食いすぎだろ……」
「ははは……」
「まあ丁度いいや。桜内さんも送らなきゃならないし、そのついでに買ってきてやるよ」
「え。わたしは一人でも……」
「遠慮しないで、元々こうなったのも俺たちの所為なんだし……」
とまあこんな感じで、結局送るということになったが、偶然かはたまた
「じゃあ、桜内さん。今日はこれで」
「はい。その……わたしのことは梨子でいいです」
「じゃあ俺の方も敬語はなしで」
向かい合って笑ってみたり。
うん、すっげぇ青春してる気がする。
「じゃ、またね梨子ちゃん」
「うん」
これがすべての始まりだったということを、この時は誰も知る由もなかったのである。
たった一人を除いては。
ロリ神)やっと春休みも終わって学校が始まるの!
耀太)うん、それは良いんだ。でもさ、なんで浦女もとい浦の星なの?
ロリ神)安心しろ!わらわの力で共学化しておる!
耀太)そういうことじゃねーよ!それに、どうして俺と梨子ちゃん以外に怪しい転校生がいるんですかねっ!?
ロリ神)ひゅ~ひゅ~
耀太)口笛ふけてねーし……
梨子)ははは……次回、ラブライブ!サンシャイン!!~Step! ZERO to OOO~「転校生sとスクールアイドルと原作崩壊」って、え!?
るる)なおここでは原作=アニメということで
耀太)突然出てきたお前も誰だよ!
るる)作者だよ!
ロリ神&梨子)カオスだ(じゃ)……
カウント・ザ・メダルズ
タカ×2
カマキリ×1
バッタ×1
トラ×1