ラブライブ!サンシャイン!!~Step! ZERO to OOO~ 作:白銀るる
〜Step! ZERO to OOO〜は?
千歌は曜、そして梨子とともにスクールアイドル「Aqours」を結成。スクールアイドル部の発足とグループの解散を賭けたライブを開くことに。
ライブ当日、会場がヤミーの大群に襲われるがガタキリバコンボへと変身したオーズ=耀太とバースへと変身を遂げた慎司の活躍により、Aqoursの命運をかけたファーストライブを大成功させた。
カウント・ザ・メダルズ
現在、オーズの使えるメダルは?
タカ×2
クワガタ×1
カマキリ×1
バッタ×1
トラ×2
チーター×2
ここは本屋。
前の世界から買っていた本を、僅かな希望をもって探していたのだが……。
「あるのかよ」
サブカルチャーはこちらもあちらもあまり変わっていないようだ。
「ルビィちゃん決まったのー?」
聞き覚えのある声が、これまた聞き覚えのある名前を呼んだ。
「うん!これにする!」
名前を呼ばれた少女黒澤ルビィともう一人、国木田花丸である。
「あれ?耀太さん?」
花丸ちゃんが俺に気づいたようで声をかけてくれた。それと同時にルビィちゃんは持っていた本で顔を隠した……。
「ははは……こんにちは、二人とも」
本屋に来たということは二人とも何かしら本を買うために来たということだが……。
「花丸ちゃん……それ重くないの?」
ルビィちゃんはともかく、花丸ちゃんがかなりの量の本を風呂敷に包んで背負っている。
いや、確かにそうだね。アニメでもそんな描写あったね。でもさ、これリアルで考えるとゾッとする。
男の俺でもあんなに軽々と持ち上げられないぞ……。
「大丈夫です。いつもこのくらいですから」
……すげぇ。
「そ、そうなんだ……」
どうしよう……話が続かない。千歌ちゃんはなんて話しかけてたっけ……。
「お前がオーズか」
どうしようか考えていると、俺たちの前に見たことのない男、正確には“この世界”では会ったことのない男がいた。
「どちら様?って言いたいけど……。花丸ちゃん、ルビィちゃん逃げて!」
俺がそう叫んだ刹那、やつはその正体を現した。
「耀太さん……?」
「いいから早く!」
怯えるようにして言う通り逃げて行った。あーあ……こりゃ嫌われたかな?
「俺のメダルを返してもらう!」
「残念ながら今は持ち合わせが無い!」
グリードの一人、ウヴァ。その攻撃を避けて逃げる。
「そうか。ならばお前にはここで消えてもらう。オーズのいない今のアンクなど、赤ん坊のようなものだからな」
「そういう訳にもいかないな!」
手持ちのタカカンドロイドとバッタカンドロイドを二つ開けて、
「アンクのところまでお願い!そっちは足止めよろしく!」
ライドベンダーを見つけてバイクに変形させる。
走り出す直前に足止めを頼んだタカカンドロイドは破壊されてしまった。
「タカちゃんごめん!」
ライドベンダーを発進させた。
走り続けること五分、手持ちに残しておいたバッタカンに連絡が入る。
『どうしたヨータ?』
「今ウヴァと追いかけっこしてる。なるべく早く来てくれ!」
『ったく!俺が行くまで絶対に捕まるな!』
「分かってるよ!つか……」
ウヴァは道路を走る車の屋根を潰しながら追いかけてくる。
「捕まったら殺される……!」
電撃を仕掛けられたり、攻撃がギリギリのところで外れたりと、アンクと合流するまで正直何回かもう終わりかと思った。
「さっさと変身してメダルを稼いでこい!」
「言われなくても!」
並走してメダルを受け取り、ドライバーを腰に装着、メダルをセットしてスキャンする。
「変身!」
「タカ!トラ!バッタ!タ・ト・バ!タ・ト・バ!タ・ト・バ!!」
ターンして向きを変え、メダジャリバーを取り出してライドベンダーごとウヴァに突撃していく。
「ハァッ!」
斬撃がウヴァにヒット。しかし俺もウヴァの攻撃を食らい、投げ出される。
「ウヴァ!あの二人に嫌われたらお前のせいだからな!」
「知ったことか!」
二擊目を振りかざすも弾かれて右手の鉤爪で反撃を食らう。
「ヨータ!コアをこいつに替えろ!」
投げ渡されたチーターとカマキリのメダルをキャッチ。
そしてウヴァも出てきた自分の二枚目のメダルに目の色を変える。
「俺のメダル……!」
「タカ!カマキリ!チーター!」
亜種形態、タカキリーターにチェンジして反撃開始!
ウヴァの攻撃をチーターレッグのスピードで回避、カマキリソードでカウンターを食らわす。
「グッ……ちょこまかと!」
ウヴァの攻撃は空ぶるばかり。俺は次々と攻撃を当てていく。
「残りのメダルも返してもらうぞ!」
「スキャニングチャージ!!」
ウヴァの周りを高速で回り、カマキリソードで無数の斬撃を与える。
「ハッハッハッ!!セイヤーーーッ!!」
セルメダルが大量に零れ、その中から緑のメダルが二枚弾け飛び、上半身がセルメンとなった。
「こいつは儲けたなぁ」
「クソ!次は必ず返してもらう……!」
苦し紛れの捨て台詞を吐いてウヴァは退散していった。
***
翌日。
理事長である鞠莉ちゃんにスクールアイドル部を承認してもらい、三人で部室に赴くと、
「あれ?果南ちゃん?」
「やっほ、千歌」
「どうしてここに?」
千歌ちゃんがそう尋ねると、
「千歌たちの“本気”見せてもらったからね」
「それじゃあ……!」
「うん!」
満面の笑みでそう答えて見せた。
扉を開けて部屋に入ると、そこは物置と化していた。
「うわぁ……汚い……」
「仕方ないよ。今日は全員で掃除しますか」
『タカカン』
タカカンドロイドを三つ開けて掃除を手伝うよう指示した。
「おぉ……」
「……どうしたの?」
「耀太くんってよく不思議な道具を使うよね」
曜ちゃんがカンドロイドを見ながらそう言う。
「うーん……用途は色々あるけど、まあ便利なものと思ってもらえればいいかな」
「へぇー」
千歌ちゃん、曜ちゃん、果南ちゃんはタカちゃんに釘付けになっている。
「見とれてないで掃除を始めましょう」
梨子ちゃんがそう手を鳴らすと、三人ともこの部屋の状況を思い出したようで片付けに取り掛かった。
結果、
「本多いね……」
結構な冊数の本が発見され、山積みになっている。
「これ全部図書室の本かな?」
「多分そうじゃない」
「よし、持ってくか」
山の一つを持ち上げる。「重っ!」と思った直後、昨日花丸ちゃんたちにあったことを思い出した。
「あの娘はこれくらい難なくもてちゃうんだろうな……」
「あの娘?」
軽いため息を吐いて、本を図書室に運び込んだ。
「花丸ちゃん!……とルビィちゃん!」
「千歌さん……?」
千歌ちゃんに名指しされて扇風機の後ろに隠れていたルビィちゃんが出てきた。
「こ、こんにちは……」
ルビィちゃんの俺を見る目が明らかに怯えてる……ウヴァの野郎許さねぇからな。
「これ部室にあったんだけど、図書室のじゃないかと思って持ってきたんだけど……」
「多分そうです。ありがとうございま……」
「スクールアイドル部へようこそ!」
いつの間にか千歌ちゃんが前に出て来ていて、花丸ちゃんとルビィちゃんの手を握っていた。
「結成したし、部にもなったし、大丈夫!悪いようにはしませんよー!」
「おーい、下心丸出しのエロ親父の顔してるぞー」
「あ、耀太さん……」
「や、やあ……」
あーちくしょうウヴァめ……。
この時は結局図書室に本を戻しただけで、千歌ちゃんの勧誘は失敗に終わった……と思ったんだけど……。
***
千歌さんたちが戻っていった後、最後まで図書室に残ったのはマルとルビィちゃんの二人だけ。
スクールアイドルの勧誘を受けた時のルビィちゃんは複雑な表情をしていた。
理由はやっぱり会長であるお姉さん、黒澤ダイヤさんだった。
以前はダイヤさんもルビィちゃんと同じようにスクールアイドルが大好きだったという。
けれど、ある日を境にして大好きだったはずのスクールアイドルを目の敵にするようになってしまったどのことだった。
大好きなお姉さんの嫌いなスクールアイドルを好きになってはいけない、そう言えてしまうほどルビィちゃんは優しい子なんだ。
「なるほどねぇ。それで俺も一緒に三人で体験入部ってことか」
「ダメかな……?」
「……分かったよ。幼馴染の頼みだからな」
「ありがとう、慎司くん!」
「でもなんで俺なんだ?どうせだったらAqoursのマネージャーの耀太先輩に言えばよかったんじゃ……」
「それは……」
耀太さんは虫の怪人に襲われた時に……。
マルたちを逃がした方向と逆の方向に怪人を誘導して守ってくれた……みたいだった。
「花丸?熱でもあるのか?」
「な、なんでもないずら!」
「ふーん、まあいいよ。それで、花丸は?」
「え?」
「花丸はやりたいの?スクールアイドル」
「ど、どうしてオラが……」
「それ、スクールアイドル雑誌いつも読んでたみたいだったから。あとオラになってる」
「オラ、マルは……」
その時は言葉を濁してしまい、言うことが出来なかった。
自分の本当に本当の気持ちを。
耀太)ウヴァの野郎……マジで許さねぇ……
果南)さっきからなんかブツブツ言ってるけど……アレどうしたの?
千歌)よくわかんないけど、花丸ちゃんとルビィちゃんが、って言ってたみたいだけど
果南)はぁ……耀太は放っておいて次回予告いこうか
千歌)そうだね。次回ラブライブ!サンシャイン!!〜Step! ZERO to OOO〜「二人のキモチと変身と灼熱のコンボ」ねぇねぇ果南ちゃん、灼熱のコンボってなんだろうね?
果南)耀太に聞いてみれば……
耀太)ゼッテェユルサネェ!
果南)あれはしばらくそっとしておこう
カウント・ザ・メダルズ
タカ×2
クワガタ×1
カマキリ×2
バッタ×2
トラ×2
チーター×2