ラブライブ!サンシャイン!!~Step! ZERO to OOO~   作:白銀るる

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ラブライブ!サンシャイン!!〜Step! ZERO to OOO〜
前回の三つの出来事
一つ、ファーストライブで千歌たちの“本気”を確かめた果南がAqoursへ参加
二つ、一年生の花丸とルビィをスクールアイドル部に勧誘するもあえなく失敗
そして三つ、慎司に相談した花丸は慎司、ルビィと共にスクールアイドル部の仮入部への参加を決めた

カウント・ザ・メダルズ
現在、オーズの使えるメダルは?
タカ×2
クワガタ×1
カマキリ×2
バッタ×2
トラ×2
チーター×2


二人のキモチと変身と灼熱のコンボ

「体験入部?」

 花丸ちゃん、ルビィちゃん、そして慎司の申し入れに首を傾げた。

「つまりお試しみたいなものよ」

「そう、実際に体験してやってみたいと思うならそのまま正式に入部して、やっぱり合わないと思ったらやらないって感じかな」

 梨子ちゃんと曜ちゃんの丁寧過ぎる説明を受けた千歌ちゃんは、

「これでよしっと」

 それを全て聞き流していた模様。

 手作りポスターにペンで三人の名前を書き足していた。

「千歌ちゃん、人の話は聞こうな」

「この部を知ってもらうにはやっぱり練習の体験かな」

「果南ちゃんの言う通り……なんだけど……」

 発足したばかりのこのスクールアイドル部には練習する場所が無い。グラウンドも中庭も既に他の部活が使用している。

「どうしようか?」

 困り顔な千歌ちゃん。

 正式なスクールアイドルとして承認されたばかりのAqoursの新たな問題。

 見つからない練習場所は案外早く解決された。

「これなら確かに練習出来るね!」

 解決策を出したのは体験入部中のルビィちゃん。

 μ’sも練習場所として採用していた屋上を案に出し、行ってみると確かにどこも使っておらず、広さも充分でもってこいの場所だった。

「よぉーし、練習始めるよー!」

 学校での初練習は好調なスタートを切った。

 

 ***

 

 Aqoursがようやくスタートラインに立った頃、彼らも次の動きを見せようとしていた。

「ウヴァも取られちゃったんだね、コアメダル」

 白髪の青年、カザリが暴れている青年、ウヴァにそう言う。

「クソ!あのおかしな道具の所為だ!」

 自身を足止めしたタカカンドロイドを思い出して、ウヴァの荒ぶり具合はエスカレートする。

「そう嘆くことはないよ。僕にいい考えがある。ガメルとメズールも協力してくれるよね?」

「それは良いけれど、一体どうする気なの?」

 メズールの言葉にカザリは不敵な笑みを浮かべるのだった。

 

 ***

 

 昼休み。

 教室を出た俺が足を向けるのは部室……ではなく図書室。

 実は図書委員会に所属しているのだが、以前一度仕事をすっぽかしてしまい、軽いお説教をもらって今日の昼休みにその埋め合わせを約束したのだ。

 お昼を速攻で済ませてなんとか時間前に着くと、既に一人カウンターで本を読んでいる娘がいた。

「耀太さん、こんにちは……」

「こんにちは、花丸ちゃん……」

 互いに挨拶を交わすと、

「「………」」

 会話が続くことはなかった。

 なんか目もそらされたし、隣に座ると少し離れられたし、もう泣いていいかな!?

 と既に半泣き状態になっていると、花丸ちゃんが読んでいる本に気づいた。

「あ、それスクールアイドルの雑誌。やっぱり花丸ちゃんも好きなの?」

「オラ…じゃなくて、マルは……」

 間違えて顔を真っ赤にしながらも言い直す花丸ちゃん、可愛いわぁ……。

「マルはその……スクールアイドルってどんななのかなって思って……」

 そう言いながら彼女はページを一枚めくり、とあるページを眺めていた。μ’sを見ていた千歌ちゃんのような憧れをみる()

 そしてその瞳と同時に本を閉じた。

 真剣な眼差しを俺に向ける。

「実はルビィちゃんのことで相談が……」

 

 時間は飛んで放課後。

 体験入部二日目は淡島神社での階段ダッシュ。

 ……を今頃やっているんだろう。

 俺はというと先生にこき使われもとい、手伝っていたため、遅れている。

 教材を運ぶだけならいいかと思っていたら鬼のような量だった……。

 それはさておき、一番気がかりなのは花丸ちゃんとルビィちゃんだ。

 二人はその小さな体とは裏腹に、大きなものを抱え込んでしまっているようだ。

 スクールアイドルが大好きで、ダイヤさんのことはもっと大好きなルビィちゃんは良くも悪くもダイヤさんに影響され、そんなルビィちゃんを放っておけない花丸ちゃん。

「優しい娘、か……」

 花丸ちゃんはルビィちゃんのことをそう言っていた。

 

 ライドベンダーを走らせていると、目的地の途中で件の彼女、花丸ちゃんが向こうから歩いてきた。

 俺はその手前でバイクを停める。

「花丸ちゃん、どうしてこんな所に……」

「耀太さん。……マルの夢はもう叶えられたから……」

「本当に?」

「マルは……」そう花丸ちゃんが口を開いた刹那、それはやってきた。

 彼女を庇い、背中に痛みが走る。

「いっつ……花丸ちゃん大丈夫だった?」

「マルは平気です……でも……」

「このくらいどうってことないさ。それにしても、不意打ちの上に四人でお出迎えなんてやってくれるじゃないか」

 俺と花丸ちゃんの周りはグリード四人が取り囲んでいた。

「キミとアンクは一緒にいないことが多いからね。メダルを持たないキミさえ倒せば、簡単にコアメダルを手に入れることが出来る」

「なるほどね。四人で袋叩きにすれば確実に仕留められるってことか」

「そういうことよ。悪く思わないでね、オーズのぼうや」

 作戦の立案者はカザリだろうな、間違いなく。

「ま、簡単には倒れてやる訳にはいかないな」

「メダルも無いのにどうやって?」

「誤算だったなカザリ。メダルならあるんだよ。アンクの奴も相当借し渋ってたけど」

 ドライバーを腰に装着、メダルを三枚セットする。

「花丸ちゃん、このことはみんなには内緒にね」

 俺たちの話についていけていない様子だが、うなづいてはくれた。この娘なら言いふらすこともないだろう。

「変身!」

「タカ!トラ!バッタ!タ・ト・バ!タ・ト・バ!タ・ト・バ!!」

 タトバコンボに変身、ライドベンダーからメダジャリバーを引き出した。

 カザリとウヴァの同時攻撃を刀身で受け、跳ね返す。が、すぐにガメルの打撃が腹部に直撃。

「かはッ……!?」

 膝をつくとウヴァが首根っこを掴んできてガメルの攻撃跡に鎌で斬りつけてくる。

「随分弱いのね、ぼうや」

 メズールがさらに一撃加えてくる。

 滅多打ちにされてアーマーの下では皮膚は裂け、骨もいくつか折れている。

 血の味が口に広がる。吐き出したいが、アーマーごしにはできないので気持ちが悪い。

「へぇーまだ立つんだ」

 メダジャリバーを杖替わりにして立ち上がる。

「ふふ、返してもらうよ」

 カザリがドライバーに手を伸ばし、向きを戻す。

 そのままメダルを引き抜こうとするが、

「やめときなよ。今のキミの腕くらいへし折るのは簡単なんだから」

 メダルは渡すわけにはいかない。今この場でそれを失えば、俺の後ろにいる、確かに未来のある彼女を守れなくなってしまう。

「悪あがきなんて醜いよ」

 無慈悲な一撃が放たれる。下からの攻撃はメダルを二枚弾き飛ばして、顎へと直撃した。

 

 その場に倒れ込む。

 もう体が動かない。

 意識が途切れた。

 

「やれやれ……ぬしは頑張りすぎじゃ」

 前に一度来たことのある部屋でロリ神さまが目の前に座っていた。

「俺死にました?」

「ギリギリじゃな。まったく通常業務に加えて、わらわの仕事を増やさんでくれ」

「いやグリード相手に四対一はかなりキツいんですけど」

「しょうがないのー。ほれ、これを持っていけ」

 そう言ってロリ神さまはメダルを一枚投げ渡してきた。

 その直後、床が開いて俺は闇の中へ落下していき、再び意識がなくなった。

 

 少しずつ意識が回復していく。痛みはあるが、さっきほどではない。

 ついでに手の中にさっきのメダルが握られていた。

 ロリ神さまの声の代わりに花丸ちゃんの啜り声とアンクの口の悪いセリフが聞こえてきた。

「妙な連絡が入って来てみれば、まさかお前たち四人がかりとはなぁ」

「ボクとウヴァのメダルは返してもらったよ。あとはアンク、キミが持ってるメダルを全部渡してもらうよ」

「はっ!俺が一人でこんなところに来ると思ったか?」

 アンクがそう言うと淡島神社の方から飛行物体もといバースがカッターウィングを展開して突撃してきた。

「何してんだてめぇらぁぁぁぁ!!」

 カザリとウヴァを吹き飛ばしていく。

「気は進まないがお前と宮沢(アイツ)で半分ずつだ。さっさと決めてこい」

「これでも怪我人だぞ。少しは労わってくれ」

 アンクはメダルを二枚出すが、

「アンク、バッタじゃなくてチーターちょうだい」

「は?」

「外傷は癒えたとはいえ、長期戦はちときつい。コンボで一気に決める」

 ロリ神さまが渡してくれたライオンメダルを見せる。

「そんなボロボロの体でコンボなんて使ったら死ぬかもしれないぞ」

「じゃあ二人ここで仲良くお陀仏だな」

 そう言うとアンクはトラメダルと、バッタメダルの代わりにチーターを渋々と出した。

「花丸ちゃん」

「はい……」

「これやった後言えなくなりそうだから、言っとくね花丸ちゃん。好きなものにはもっと正直になっていいと思う。もし今の自分がそれに似合わないと思っても、まずは始めてみることが大事だと思うんだ。そうすればきっと何かは変わると思う。君が見ていた“星空凛”のように」

「耀太さん……」

「だから見ていて……俺の“変身”!」

 

「ライオン!トラ!チーター!
ラッタァ・ラッタァ!
ラトラーター!!」

 ライオンのたてがみを模して、青い複眼を持つライオンヘッド、さらにトラアームとチーターレッグを合わせ、爪先から頭まで黄色一色に。

 オーズ、ラトラーターコンボへの変身を完了した。

 

「アンク!その娘、花丸ちゃんのことお願い!」

「ちっ……おいお前、こっちに来とけ」

 

 バイクで遠ざかる二人を背後にガメルとメズールが襲いかかろうとするが、

「遅いっ──!」

 高速で二人の目の前に移動し、トラクローで切り裂き、

「きゃあああっ!?」

「うわあああっ!?」

 ライオディアスを発動させる。

 熱に弱いメズールは大ダメージを受けてメダルが弾け飛び、光に弱いガメルは怯む。

「私のコアメダルが……」

「メズール、しっかりしろ!メズールのコアメダル、返せ!」

 ガメルがメズールを横たわらせると、こちらに突撃してくる。が、

「それはこっちのセリフだ!お前のメダルも返してもらう!」

 ウヴァと戦った時のように高速移動で撹乱し、タイミングを見極めて、ガメルの体にトラクローを突き刺した。

「うう……俺の、コアメダル……」

 偶然とはいえ、見事三枚セットでメダルの奪取に成功した。

「そろそろ潮時だね」

「ちっ!」

「あ、待てコラ!」

 バースと戦っていたカザリとウヴァはこちらの戦果を見て逃走し、

「メズール、逃げるぞ」

 メズールとガメルも逃げて行った。

 

 ***

 

 戦闘後、俺はなんとか倒れずに済んだ。

 聞けばアンクがタブレット端末でコアメダルやグリード、ヤミーの目撃情報を調べている最中に、俺が滅多打ちにされているリアルタイム映像が謎のアドレス(絶対ロリ神さまだ)から送られてきたという。

 慎司に関してはテレパシーで直接きて、練習を一時抜けてきたそうだ。

「耀太さん……マル……分かりました。ううん、本当は最初から……。スクールアイドルが好き、やってみたいって……でもマルみたいな子は向いてないと思って……」

「そんなことないよ!」

 いつの間にかやって来たルビィちゃんが花丸ちゃんに向かって叫んだ。肩にはバッタカンドロイドが乗せられていた。まあ慎司の仕業だろうな。

「ルビィね、花丸ちゃんのこと見てた!!ルビィに気をつかって、スクールアイドルやってるんじゃないかって!!ルビィのために無理してるんじゃないかって……心配だったから」

 ルビィちゃんの口からその想いを乗せた言葉が紡がれてゆく。

「でも、練習の時も、屋上にいた時も、話していた時も、花丸ちゃんとっても嬉しそうだった。それ見て思ったんだ。花丸ちゃんもルビィと同じくらい、スクールアイドルが大好きなんだって!だからね、ルビィ……花丸ちゃんと一緒にスクールアイドルがやりたいよ!!」

「ルビィちゃん……」

 

 その日から彼女は少しずつ変わり始めた。

 彼女とそして彼女の友達が大好きなスクールアイドル。

 六人になったAqoursが次に出逢うのは、

 天使か

 悪魔か

 それとも──。




耀太)あのさぁ……
作者)はい……セイザ
耀太)今回色々無理矢理だよね
作者)はい……反省してます
耀太)次回はもう少し丁寧にやれよ?
作者)はい、善処します……
耀太)よぉーしそれじゃあ
作者)次回予告に……「マッテローヨ」……
耀太)ニコッ
作者)ウワアアアアアッ!!
耀太)次回、ラブライブ!サンシャイン!!〜Step!ZERO to OOO〜「転生と堕天と重力コンボ」

カウント・ザ・メダルズ

タカ×2
クワガタ×1
カマキリ×2
バッタ×1
ライオン×1
トラ×1
チーター×2
サイ×1
ゴリラ×1
ゾウ×1
ウナギ×1
タコ×1
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