違うクラスの女の子に目をつけられたんだが   作:曇天もよう

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今回も遅くなりました…

お気に入り1500件突破しました!ありがとうございます!
それに最近は有栖ヒロインのものが増えてますね
作者はそんな流れを嬉しく思いながら、この作品を書いてます

今回は一之瀬さんとのデート回です
どうなるのでしょうか?




幕間 一之瀬帆波編

須藤の審議を終え、帆波が一日付き合ってほしいと言っていた日曜日がやってきた。本来は何か奢ることになっていたのだが、須藤の件で協力をしてもらったお礼として何がいいか聞いたところ、今日一日帆波に付き合うこととなったのだ。

昨日帆波にどこで待ち合わせるか聞いたところ、寮の前の広場にしようと言われたので、今はそこに向かっているところだ。

 

こうして女性と出かけるのは2回目であるため、こういう時にどう言った格好をすればいいのか分からず困ったが、なんとか服を決めて、自室を出たのだった。

 

もう少しで広場にたどり着くところで、手につけている腕時計に目を落としてみると、集合時間10分前であった。もしかしたらもう帆波は来ているのかもしれない。そう思って広場に行ってみるとすでにそこには帆波がいた。

 

「おはよう、帆波。待たせちゃってたな、ごめん」

 

「あっ…おはよう司!ううん、私も今来たところだから大丈夫だよ」

 

「そうなのか。ならいいんだが…」

 

「それじゃあ早速行こっか。まずはご飯でも食べに行く?」

 

「そうだな。ぼちぼちお昼時になるからレストランでも行こうか。帆波は何が食べたい?」

 

「それなんだけどね、もう行きたいところある程度決めてるんだ。ケヤキモールにどれもあるから話しながら決めよ?」

 

「分かった。じゃあ行こうか」

 

帆波はすでにある程度決めて来ているらしい。俺も何か決めて来た方が良かったかな…。

 

 

 

 

 

 

 

帆波とどこの店にするか決めながらしばらく歩いていると、ケヤキモールのレストラン街に到着した。話あった結果、最近美味しいと評判になってるらしいイタリア料理店があるらしい。俺は知らなかったが、いったいどこで女子はこう行った情報を仕入れて来るのだろうか?

 

そしてその料理店にやって来ると、開店前であるが、すでに多くの人が並んでいた。やはり人気店のようだ。

 

「ありゃあ…並んじゃってるね…お店変える?」

 

「帆波が食べたい店なんだろう?だったら俺は待つよ。帆波が別の店がいいって言うなら変えてもいいよ?」

 

「ならここで並ぼっか。早速列の後ろに行こう!」

 

早速列に並ぶことにしたが、あと15分ほどかかるらしい。しばらく暇なので帆波に話しかけて時間を潰そうとするが、帆波の反応が悪い。何か怒らせるようなことをしてしまったのか…?もしかして隣で歩きながら帆波を見過ぎたのが悪かったのだろうか?でもぶっちゃけいってかわいいし…今日だってここまで歩いてきてたけど、その最中で通り過ぎる人が帆波のこと振り返って見てたし、隣を歩いている俺にすごい視線感じたからな…。帆波はこういった視線に慣れてるのだろうけど、俺はそんなことに慣れてないから緊張したんだよな…。よく考えたらこんなかわいい子と一緒に休日に出掛けられるなんて俺めっちゃ運いいんだな」

 

「…ねえ、司…恥ずかしいよ…」

 

帆波が俺の着ているシャツを引っ張って話かけてくる。何のことか分からなかったため、帆波の方に向いてみると、少し頬を赤くして、下に俯いていた。

 

「…?どうした?何かあった?」

 

「……司の話してた言葉が…」

 

「?話した…?…もしかして言葉漏れてた…?」

 

「…うん…」

 

すごい恥ずかしい…。思ってることが言葉で漏れてたとか普通の内容でも恥ずかしいのに、よりにもよって…。

 

二人揃って下に俯き、照れていると中から店員が出てきて、席が空いているから中に、と案内をしてきた。二人ともお互いの顔を見ることなく、中に入ると、席に腰かけた。

 

店員はメニューを俺と帆波の間に置くと、ごゆっくりどうぞ、と言って戻っていった。不思議と店員が温かい目でみていたような気がした。それが気になったが、今はそんなことよりも、お互いに恥ずかしくて声をかけづらく、メニューを挟んで黙っているこの状況をどうにかしないといけない。

とりあえず、メニューを決めないといけないと思って、声をかけてみることにしてみた。

 

「…あのさ…帆波?」

 

「…あのね…司?」

 

二人揃って同じタイミングで声を出してしまった…。再び気まずくなってしまい二人揃って黙り込んでしまう。そんな状況がしばらく続いて、もう一度声をかけてみることにした。

 

「…メニュー…決めよっか?早く決めないと他にも待っている人たちがいるから困っちゃうだろうし…」

 

「…うん、そうだね…。決めよっか。ここはね、魚を使ったパスタが美味しいって評判なんだよね。私は美味しいって聞いてたこのアンチョビとセロリのパスタにしようかな。司は…どうする?」

 

帆波はすでに何を頼むか決めていたらしい。かく言う俺は全く何にするか決めていない。早く決めないと帆波にも申し訳ない。

とりあえずメニューにざっと目を通してみる。

目を通してみると、ここのメニューはたくさんあるようで、候補が複数あり、何を頼もうか悩んでしまう。こう言う時に優柔不断な性格は困るんだよな…。

 

「ここのメニューって多いから最初に来た時困るよね。友達が言ってたから分かる。私は大丈夫だから、ゆっくり決めてね」

 

俺がなかなか決まらず焦っているのが伝わったのか、帆波がゆっくり決めていいよと話してくれた。嬉しいけど、待たせすぎるのもあれなので、もう決めてしまおう。

 

「ありがとう。でも今決めたよ。帆波ももう大丈夫?」

 

「うん。じゃあ呼ぼっか」

 

メニューが決まったので、店員をボタンを押して呼ぶ。ボタンを押すと、しばらくして店員がやって来たので、帆波は先ほど言っていた、アンチョビとセロリのパスタを、俺は4種のチーズとベーコンのパスタにすることにした。

店員が注文を聞き終え、厨房に伝えに言ってから10分ほどで俺たちの注文した料理がやって来た。

 

机の上に置かれた皿からは香ばしい香りが漂ってくる。それはとても美味しそうな香りで、食欲を唆る香りであった。

 

「わぁ!美味しそう!早く食べたいな!」

 

「そうだな、じゃあ、手を合わせて」

 

「「いただきます!!」」

 

手を合わせて挨拶をした後、俺はフォークを取って、帆波はフォークとスプーンを取って、早速パスタを食べ始める。

 

パスタを口に入れると、チーズの旨味が口いっぱいに広がり、所々にまぶしてあるベーコンの香りが、さらにパスタを口に運びたくさせる。総じてとても美味しいパスタであり、ここまで行列になるのも納得と言った料理であった。

 

「ん〜美味しい!やっぱりここの料理は美味しい!」

 

帆波の食べてるパスタも美味しいらしく、帆波が舌鼓をうっている。

 

「帆波の頼んだのも美味しいみたいだな」

 

「うん!司のも美味しそうだよね!」

 

「ああ。けど、少し味が濃いから、薄味が好きな人にはちょっときついかも?」

 

「そうなんだ。…ちょっともらいたいな…いいかな…?」

 

帆波は俺のも食べてみたいらしい。女子はみんなで頼んでシェアをするのが好きと聞くし、帆波もそうなのだろう。

 

「分かった。取ってくれたらいいよ」

 

俺は少し皿を帆波側に寄せて取りやすくする。しかし、帆波が取ろうとしないため不市議に思ったので質問する。

 

「?どうして取らないんだ?食べたいんじゃないのか?」

 

「…あのね…出来たら…でいいんだけど…」

 

「…何?出来ることならするよ?」

 

「……あのね、『あーん』して欲しいの…ダメ…かな…?」

 

「……え?」

 

今何って言った…?俺の聞き間違いじゃなければ…『あーん』って言ったような…?…嘘だよな…?

 

「…やっぱりダメだよね…ごめんね…無茶言っちゃって…」

 

俺が何も言わず呆然としていると、迷惑を掛けたと肩を落としてしょんぼりと帆波はしてしまった。その様子を見ていると罪悪感でいっぱいになる…。…ええい、ままよ。後は野となれ山となれだ。

 

「…帆波、口…開けてもらっていいか…?」

 

「…えっ?」

 

「ほらっ…俺もこうしてると恥ずかしいから…」

 

「う、うん」

 

帆波が口を開けてくれたので、俺は帆波に『あーん』をする。今までは『あーん』なんてそんな恥ずかしいものじゃないだろとか思ってたけど、いざしてみるとめちゃくちゃ恥ずかしい…。店員の人とかの好奇の目がすごい刺さるし…。

 

「うん、美味しいね。じゃあ、せっかくしてくれたし私も…」

 

そういうと、帆波はパスタをフォークに巻き始める。あの恥ずかしいのをもう一回しないといけないのか…?なんかさっきから冷やかしの声も聞こえてくるし…。オーダー取りに来た店員さんがすごいニコニコ笑ってるのがすごい気になるし…。

 

「じゃあ、司、あーん」

 

さっきでも割と勇気振り絞ったのに…。もう、どうにでもなれ…。

 

結果俺は帆波にあーんをしてもらった。緊張と恥ずかしさから、帆波の注文していたパスタの味は分からなかった。そして、それが終わると店員さんがお冷やを変えにやって来たのだが、そこで帆波も思い出したように恥ずかしさがやって来たのか、二人揃って下を俯いてしまったのだった。それは食べ終わって会計をするまで続くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ご飯を食べ終わった俺たちは帆波が次に行きたいというブティックに向かうことになった。

帆波が言うには夏休みになると、一年生全員参加の客船ツアーが、あるらしく、そこに来ていく服を決めたいらしい。

相変わらずうちの担任は仕事をしない人だと思う。有栖もそのようなことを仄めかしていたから、他クラスではある程度話されているのに、うちのクラスでは何も話されていないからな…。どうせなら俺も着ていく服を買っておきたいかな。

 

「着いたね。司も服買っておきたいんだっけ?」

 

「うん。でも俺は服をどうしたらいいとか全く分からないからな…」

 

「私も服を選ぶの手伝うよ!だから、私も服を見てどうか教えて欲しいな…?」

 

「分かったよ。じゃあ、とりあえず一旦別れて、服を各々選んでみようか」

 

「そうしよう!じゃあ、決まったら試着室の前に来てね!」

 

「分かった」

 

服を選んで集まることにしたため、一旦帆波と別れる。

店内を回ってみるが、イマイチどんな服を持っていけばいいのか分からない。こういったお洒落な店に来ることなんてないから困るし…。

この店内にいる人もすごくお洒落な人たちに見える…。

 

帆波と別れて15分ほど経って、どんな服を選んでいいか分からず困っていた時だった。

 

「あれ?桐生くんだよね?どうしたの?」

 

突然声をかけられたので誰かと思いその声の持ち主の方を向いてみる。するとそこにいたのは、同じクラスメートの櫛田と池、山内であった。以前有栖と出かけた時にも出会った組み合わせだな…。

 

「お前たちこそどうしてここにいるんだ?」

 

「私たち?須藤くんの件で頑張ってもらったから、そのお礼かな?それでデートしてるの」

 

なんかまた櫛田は裏で不満を吐き出してそうだな…。どうせ池と山内は櫛田の裏の顔には気づいていないだろうが、その方が幸せなんだろうな…。

 

「どうしたんだ、桐生?」

 

「そうだぞ。気が重そうな顔して?」

 

「いや、何でもない。こういったお洒落なところは苦手でな。ただ服がないから買わないといけないから来ているのだが…」

 

どうやら、顔に出ていたらしい。下手に顔に出しすぎると櫛田に勘づかれる可能性があるから気をつけないといけないな。

 

「そっか、それは大変だよね。私も選ぶの手伝おうか?」

 

俺が困っているのをみて櫛田が手伝おうかと聞いてくる。しかし、櫛田といるのはめんどくさいし、帆波が待ってるから断っておこう。第一、帆波がここに来たら池と山内もめんどくさくなるから、早く離れておきたい。今も池と山内がいろいろ言ってるからめんどくさいし。

 

「いや、自分で決めるからいいよ。それにデートの邪魔をしちゃ悪いでしょ?それじゃ」

 

とりあえずここから急いで離れようとした時だった。

 

「司〜、服決まった?」

 

なんと帆波がこちらにやって来てしまった。しかも俺のことを下の名前で呼んでいる。ああ…確実にめんどくさくなる…。

 

「司だ!?こんな可愛い子に下の名前で呼ばせてどういうことだ!桐生!説明しろ!」

 

「そうだ!説明しろ!お前前も有栖とかいう女の子と一緒に出かけていただろ!」

 

案の定池と山内が突っかかって来た。帆波は何のことか分からず困っているようだし…。はぁ、めんどくさいけど、少し話すか…。

 

「今日ここに来てたのは一之瀬に須藤の件で手伝ってもらったからだ」

 

「そうなんだ!須藤くんの件で協力してもらってたのは聞いてたんだよね。ありがとう!」

 

「いいや〜。別に大丈夫だよ。Cクラスとはちょっと因縁があったからね。それと、司?」

 

突然帆波は俺のことを呼んだ。しかしいつものように明るく元気な声ではなく、低く、聞いているだけで恐ろしさを感じさせるような声であった。

 

「司?私のことは帆波って呼んでくれてたのになんで呼んでくれないの?」

 

「そ、そりゃあ…」

 

「確かにクラスメートの前じゃ恥ずかしいかもしれないけど、呼んでほしいって言ったから、ちゃんと呼んでほしいな」

 

「は、はい。これこらはしっかり帆波と呼ばせていただきます…」

 

「うん。ならいいよ。じゃあ、私たち服決めるから行くね。それじゃあ、またね、桔梗ちゃん!」

 

そう言って帆波に手を引かれて俺は櫛田や池、山内たちのいる場所から離れることとなったのだった。

 

 

 

 

「司?恥ずかしかったのだろうから、名前で呼ばなかったことは許してあげるね」

 

櫛田たちの元から離れて、店の端にやって来た俺と帆波だったが、未だ少し怒っているようだ。今も少しトーンが低く怖く感じさせる…。

 

「けど、有栖ってのは誰?」

 

なんだか浮気現場を押さえられた夫の気持ちを今感じている…。なんだか帆波の目からハイライトが消えているような…。

 

「誰?」

 

「あ、有栖はAクラスの坂柳有栖だよ。有栖とは同盟関係を結んでるから…」

 

「ふーん。そうなんだ。それでどうして名前で呼んでるのかはよく分からないけど、私も坂柳さんはよく分からないし、まあいっか」

 

なんとか帆波の怒りは治ったらしい。やはり女性を怒らせるとめちゃくちゃ怖い…。有栖も怒っためちゃくちゃ怖そう…。今度からは怒らせないように気をつけないと…。

 

「…私だってまだ司と付き合ってる訳じゃないから、他の人とのことまで言ったら印象が悪くなっちゃうよね…。気をつけないと…」

 

「帆波?どうした?何か言った?」

 

「な、何もないよ!それよりも服選んだから見てほしいの!来てくれる?」

 

「…?分かった。俺まだ服決めてないけど、また後でいっか」

 

「ありがとう!先に試着室に行っててくれる?服取って行くから」

 

「うん。分かった」

 

そんなわけで、俺は先に試着室に行くことになった。とりあえず試着できる場所を確保してもらって、帆波を待っていると、服をいっぱいに持って、帆波がやってきた。

 

「ごめんね、待たせちゃった。着てみたい服が一杯あって…」

 

「俺はいいよ。とりあえず着てみる?俺は待ってるからさ」

 

「分かった!ちょっと待っててね!」

 

そう言うと帆波は試着室の中に消えていった。その後帆波のいろんな衣装を見て、率直な感想を話した。ぶっちゃけどんな服着ても帆波ならかわいいっていったら顔をまた真っ赤にしてたけど何だったんだろう?

 

結果帆波はいっぱい服を買っていた。一体どうすればあんなに服を買えるお金が出てくるのか不思議に思ったが、普段の生活を安く押さえておけば問題ないのだろう。それにここの店は意外と値段が安くなっている。俺も2着ほど服を買っておいた。

 

そして寮に帰るときにはもう夕日もかなり橙色になっており、影も長くなっていた。

別れ際に見た帆波はとても嬉しそうな顔をしていたので本当に楽しめたようで、俺も一緒に出かけて良かったと思った。

また、こうして、帆波と出かけてみたいな…と思いながら俺も自室に帰っていったのだった。

 




今回の一之瀬さんは、初めてのデートなので、最初は緊張しまくっていると言う感じです
ブティックに行く頃には慣れてきたって感じですね
少しヤンデレ感出てしまいました。
一之瀬さん好きな方はすみませんでした…



さて、次回からは無人島試験編です!
司と有栖が混じることでどのような変化が生じるのか?
楽しみにしていてください!
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