「で、お前は本当にこれでいいんだな?」
担任の先生に呼び出された私は職員室にいた
彼の手にはこの間書いた進路志望の紙
「はい、かまいません」
「……」
「……」
「……そうか分かった。だが、まだ時間はある」
「はい?」
「変えたくなったらいつでも言いに来い」
「……どうして、私にそんな甘いのですか?」
「教え子には甘くなるものさ」
そう言って彼は飲んでいた紙コップを握りつぶし
「じゃあ、さっさと帰れよ。受験生」
「失礼しました」
「……ハァ、俺も野暮だな」
「らしくないですね、先輩」
「ん、お前か」
「さっきのは……木住さんでしたか」
「他の先生がた曰く、
「ここのレベルが低いってのもありますけどね」
「十中八九そうだろ、」
「うわぁ、ぶっちゃけますね」
「それはいい、こいつを見てみろ」
「進路選択用紙……ええっと……」
木住寧 第一志望 国立雄英高等学校 普通科
「これ本気ですか!?!?」
「ああ」
「たしかに、学力的には問題ないですけど……」
(俺が言いたいのはそういうことじゃないんだがな)
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帰宅した私は服を着替え
境内の掃除に取りかかる
ある程度掃除を終えると
買い物に出かける
町に出て歩いていると
後ろから声が聞こえた
「寧ちゃんこんにちは」
「こんにちは出久」
彼は緑谷出久
少し前からウチの神社に参拝に来るようになった
学校は違うけれど、歳は同じ
そして
「今日も何かあったんですね」
「……やっぱり分かっちゃうんだね」
「数少ない特技ですから」
今日あったことを聞いた
そうして浮かぶのは
そんなときだった
私たちの下から
這いずり回るような
悪意
そして、背後より現れる
瞬間的に体が動く
霊力を使い、相手を閉じ込める檻を作り出す
流体状の相手は何が何だか分からないまま
私の檻の中でもがき続ける
檻の表面に少しヒビが入る
(思ったより、力が強い……)
更に、ケージを外側に作り出そうとすると
「もう大丈夫だ、少年少女!」
声を上げて、現れた人影は
私が閉じ込めた
「TEXAS SMASH!!」
殴り飛ばした
そして人影の姿
そこに存在していたのは
私にとって
一番
オールマイトがいた
そして私は
その場を離れ、逃げ出していた
「寧ちゃん!?」
(寧?……どこかで聞き覚えが……いやそんなことよりもまずこいつを警察に届けなくては)
寧ちゃんが技に名をつけているのは
イメージを固定化するためです
霊力の使用は本人のイメージに左右されるため
本文中のように咄嗟に使うときなどは言わないですが
本来は作り上げる形を思い浮かべながら使用するために技名を言います
用語解説
封鎖結界《ケージ》
相手を封じ込める檻を形成
形・強度は込めた霊力によって調整可能
作った檻を圧縮することが出来る
弱点として檻に霊力を追加することが出来ず
作った檻の強度を相手が上回れば破壊することが可能
中からの攻撃には強いが外からの攻撃には脆い
等がある