やっと麻雀を始めましたねこいつら←作者
特第四話「進撃の東場」
ざわざわざわ...
ざわつく執務室には大きなモニターが置かれ、皆がその時を待ち構えていた。モニターに映像を送るカメラは、未だ誰も席についていない麻雀卓と、整頓された提督の私室を映し出していた。
突然、オサレなミュージックをバックにスピーカーから声が響く。
「マイクチェック、1、2。皆さんこんにちは。本日実況を担当させていただきます霧島と申します。」
「解説の神風よ。よろしくお願い致します。」
実況といえば当然この人。解説にはプロ雀士の方をお呼びしました。
「それでは、選手入場です!東家ァァァ!頭上に咲くは高嶺の花ァ!役満を乗り越え、今日も咲くか嶺上牌!今日も決まるか嶺上開花ぉぉぉぉぉ!いぃぃぃぃぃぃぃぃ、ごじゅぅぅぅはちぃぃぃぃ!!!」
「出ましたね、本日の主砲。彼女の嶺上開花がどれだけリードを作れるかが勝負の鍵になってきます。大明槓責任払いには要注目ですね。」
なんかボクシングみたいになってる。盛り上げるのはいいが殴り合いでもおっぱじめそうな雰囲気だ。熱い選手紹介に観戦場もヒートアップする。
「南家ァァァァァ!冴え渡る待ち牌読みと完璧な防御ォ!安牌に好かれた正規空母ォ!彼女の鉄壁を破れる者は果たして現れるのか!?ずぅぅいぃぃぃかぁぁぁくぅぅぅぅ!」
「えー、彼女といえばなんといっても完璧なオリでしょう。如何せん火力のある相手ですから、彼女がどうサポートするかで勝敗は大きく変わると思いますね。」
神風もなんかその気になっちゃって解説している。
どかっとゴーヤが席につき、続いて瑞鶴がカメラにピースをして席につく。
「北家ァァァァァ!見た目の裏腹ダイナマイトォォォ!炸裂するか、大花火!最大にして最強の相手!見せてくれお前の役満和了!!!!ゆぅぅぅぅきぃぃぃぃかぁぁぁぜぇぇぇぇぇ!!!」
「さあやってきました!本日の主役!3対1をどう凌ぐか!はたまた返り討ちにしてみせるか!?目が離せません!」
神風もだんだんヒートアップしてキャラがおかしくなっている。
雪風は緊張した、しかしどこか余裕のある表情で卓についた。
役者は揃った!さあ、開幕である!
「あれ、そういえば霧島さん、司令官は...?」
「ああ、忘れていました。西家は提督です。」
「ああ、まあ言うこともないわね」
実況解説二人のとんでもない会話はどうやら提督の耳に届いていないようだ。セフセフ。
「それでは開局の前にルールを説明します。」
興奮冷めやらぬといった会場に落ち着きを取り戻した神風が解説を入れる。
「ルールは半荘1回戦、喰いタンあり、後付けありのアリアリです。赤牌はなし、その他、大明槓責任払いや包、流し満貫等必要に応じて説明しますね。」
「はい!ということで、準備が出来たようです!開局!!!」
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東一局 親:ゴーヤ ドラ{⑨}
(ゴーヤちゃんが親か...ここは私が和了っておかないと...)
「ポン!」
「おおっと!?瑞鶴!三巡目にして早くもポンが入りました!」
瑞鶴手牌
{二三四四六224669}
ポン{八八横八} 打{4}
「これは普通に喰いタンの形ね。{
2}か{6}を鳴いてテンパイかしら...」
「おおっと!?」
瑞鶴四巡目
{二三四四六22669}
副露{八八横八} ツモ{五} 打{9}
「持ってきた...流石ね...」
「瑞鶴!早くもテンパイ!{26}のシャボ待ちです!」
早くもテンパイした瑞鶴。テンパイ気配を感じたゴーヤはすかさず差し込む。
ゴーヤ 打{6}
「ロン!1000点です。」
「でち。」
東一局 親:ゴーヤ 和了:瑞鶴
ドラ{⑨}
{二三四四五六2266}副露{八八横八}
ロン{6}→ゴーヤ
断么 1飜30符 1000点
瑞鶴:26.0(+1.0)
ゴーヤ:24.0(-1.0)
雪風:25.0
提督:25.0
「軽々と和了ってきました!しかし瑞鶴が和了るとは、どういうことですか?解説の神風さん。」
「ええ、きっと連荘回避だと思います。毎回天和、地和の危険性がある雪風との麻雀はどうやら早い手で、なるべく少ない局数で逃げ切るのが得策と判断したようですね。」
東二局 親:雪風 ドラ{七}
(さあ、こっから上げていくでちよ〜!)
意気込むゴーヤであるが、一方で対局室の空気は張り詰めていた。2回のうち一度目の天和チャンス...!
リー牌しつつも、全員の注目するところは雪風の第一打にあった。
雪風第一打{2}
天和はなし。
ほっと胸をなでおろし、手牌を見る。これがあと何度も続くのか。ひどく心臓に悪い麻雀である。
ゴーヤ配牌
{二三四五六八②⑤⑧2236}
(字牌と幺九牌が全くないでち...国士無双か...?)
ゴーヤ、普通ではなかなかない好配牌。しかし当然異変に気づく。
(とにかく幺九牌には注意しないとでち...)
ゴーヤ四巡目
{二三四四五六⑤⑤⑧⑨226}
ツモ{一}
(うわああ、きたでちきたでち!気をつけないと...)
打{四}
普通ならありえない打牌であるが、相手は雪風。もう張っているかもしれない。ここはこうするしかないのだ。
五巡目
ツモ{⑤}
(きたでち!)
ここで{⑤}。打{6}でテンパイにとるが役なし。しかし彼女にはあの役がある。
狙い澄ましたかのように瑞鶴の河に放られる{⑤}。すかさずゴーヤは発声する。
「カン!でち!」
辺りが光に包まれ、花びらが舞い落ちる、そんなふうに感じられた。
「ツモ!嶺上開花!1000点でち♪」
「はい!」
東二局 親:雪風 和了:ゴーヤ
ドラ{七8}
{一二三四五六⑧⑨22}副露{横⑤⑤⑤⑤}→瑞鶴
リンシャンツモ{⑦}
嶺上開花 1飜30符 1000点
瑞鶴:25.0(-1.0)
ゴーヤ:25.0(+1.0)
雪風:25.0
提督:25.0
「出ましたぁぁぁ!ゴーヤの嶺上開花です!!!さて、神風さん、ゴーヤはツモ和了りをしたのにどうして瑞鶴が1人で払っているのでしょうか」
「あ、わざわざフリをありがとうございます。えっとですね、これが大明槓責任払いというもので、自分が出した牌がカンされて、それで嶺上開花された時はカンされた人が全額支払うというルールです。」
「そんなルールがあったのですね!正直嶺上開花なんてほとんど見ない役なので私、気にもしておりませんでした!!」
「まあ普通そうですよね。どうやらこの1戦ではそれがたくさん見られそうです。たのしみね♪」
東三局 親:提督 ドラ{③}
「きたでち!カン!」
五巡目
ゴーヤ副露{裏西西裏}
七巡目
瑞鶴 打{2}
「それでち!カン!...ツモ!嶺上開花、西でゴーヤでち!」
「はい!」
東三局 親:提督 和了:ゴーヤ
ドラ{③4発}
{八八八⑧⑨中中}
副露{裏西西裏横2222}→瑞鶴
リンシャンツモ{⑦}
嶺上開花、西 2飜90符 5800点
瑞鶴:19.2(-5.8)
ゴーヤ:30.8(+5.8)
雪風:25.0
提督:25.0
「きたぁぁぁ!!またまた嶺上開花が炸裂だぁ!!今度はゴーヤらしくゴーヤを和了ってきましたね!」
「ふふっ、そうですねー。やはり嶺上開花が得意なゴーヤちゃんは飜数が少なくても必然的に符点が高くなっていくからお得ですねー」
東四局 親:瑞鶴 ドラ{九}
「ツモでち!」
「全カット!?」
「どうしたんでちか!?瑞鶴!3000、6000でち!」
「は、はい!」
東四局 親:瑞鶴 和了:ゴーヤ
ドラ{九1白}
{六六六九九23}
副露{裏南南裏裏七七裏}
リンシャンツモ{4}
嶺上開花、ツモ、三暗刻、ドラ2 跳満 3000-6000
瑞鶴:13.2(-6.0)
ゴーヤ:42.8(+12.0)
雪風:22.0(-3.0)
提督:22.0(-3.0)
「決まったぁぁぁぁ!!!またも嶺上開花です!!今度は大きい!跳満和了だぁぁぁ!!!」
思わぬ善戦に観戦ルームも沸く。
「これ...ほんとに行けるかも〜ですって!」
「ほんとに!ほんとにいけそうなのね!」
潜水艦たちも、
「ほら、加賀さん見て。瑞鶴ったら、ナイスアシストよ。」
「当然ね。でも、流石に気分が高揚します。」
空母たちも、
「わはははは、霧島ー、おんなじことしか言ってないデース!」
戦艦も、
「なんですか?雪風に落ち度でも?なに、じきに逆転します。」
駆逐艦も、
「ふぁ〜、ちょっと昨日も夜戦疲れちゃったから寝るわー」
「ちょっと、姉さん!?」
軽巡も、
「嶺上開花...なんて上品な役ですこと。」
「熊野はこだわりが強すぎて全然和了れないじゃん」
「しっ!うるさいですの!」
重巡も、それぞれ違った楽しみ方であるが、対局に注目していた。
現在ゴーヤがトップ、2位と20000点以上の差をつけている。勝ったな、風呂入ってくる。
しかしまだまだ前半が終わったばかり。ここから始まる南場こそが、雪風討伐隊にとって最大の試練となるのであった。
お粗末さまでした。
ご覧の通りだいたい咲-Saki-みたいになっています。現実味のないようなことばっかり起こりますが許してください。私の雀力がないのが悪いんです…
次回は、まだ執筆中です。面白くなるよう頑張りますので応援をよろしくお願い致します。