ひとまずかんま!の方にある雪風戦をすべてこちらに移そうと思います。
ごゆっくりどうぞ
特第二話「作戦?いい感じじゃない!」
瑞鶴を引きずるゴーヤとともに提督の個室に戻ってきた。
「なんで俺の部屋なんだよ...」
「てーとくをゴーヤの部屋に入れるとか気持ち悪くてかなわんでち!」
「確かに...今日は私の部屋じゃなくてよかった...」
「おい」
艦娘たちの陰湿なイジメを受けながら部屋に入る。まったく、最近の艦娘は教育がなってない。
ゴーヤはガサゴソと提督の押入れから座布団と座椅子を出し、自分は元々あった提督の椅子に座り、座椅子に瑞鶴を座らせた。
「さっ、てーとくはお茶でも用意するでち。」
「頼んだわ。」
「いや待てお前ら」
最近特にひどいような気がする。こいつら上官に向かって何たる態度だ。
「おい、いい加減にしろよ?こんなことして、始末書とかじゃ済まないんだからn...」
「で、作戦のことでちけど...」
「ちょっと提督!うるさくて聞こえないんだけど!?」
説教しようとしたらガン無視である。それどころかうるさいなど...!
提督は悲しくなった。もはや説教どころではない。逃げるようにしてお茶を注ぐ。
提督の椅子にどかっと座り、大股を開くゴーヤ。一体何様のつもりだろうか。瑞鶴はスカートなので股は開かないが、座椅子に座ってリラックスしている。
お茶を持ってきた提督はお茶を差し出し、ちょこんと座布団に正座した。
「じゃあ作戦説明に移るでち〜♪」
ゴーヤの言った作戦の前に、雪風とはどんな打ち手なのか確認しておこう。
(いわゆる、キャラ設定の説明である。)
雪風の最大の特徴は、なんといっても和了る時は全て役満ということだろう。四暗刻から天和、数え役満まで様々であるが、必ず役満である。これは、雪風の最も恐ろしいところであり、その強運から、比較的早い順目で役満をツモってくる。
雪風と対戦すれば全員飛ぶ。
それは誰にも止められない。...そう思われていた。
しかし、ゴーヤによるとこれが実は弱点なのだという。
「いいでちか、必ず役満といえば、そんなもん役満の手なんて多くないんでちから、手役が分かってるようなもんでち!」
「でもそんなのどうやって見分けるのよ?」
瑞鶴が尋ねる。
「ふふふっ...甘いでちね...配牌を見れば簡単にわかるでちよ!普通に麻雀打っててもたまに偏ることはあるけど、雪風相手だと、配牌に索子が全くないとか、そういうおかしな配牌になるんでち!」
なるほど。雪風は役満の割に早く和了るから、配牌からきっとおかしいのであろう、ということか…
国士無双、清老頭の時はは幺九牌が無い。
字一色の時は字牌が無い。(国士無双とにてるな...)
九連宝燈の時はある一種の牌が全然ない。
緑一色は索子(緑だけ)が無い。(見分けるのきつそうだな…)
大三元、四喜和はそれぞれ該当の字牌がない。(それぐらいならありそうなもんだが…)
と、豪語するにはわりかし大雑把なところであるが、要は気をつけていれば、小さな異変も見逃さない様にしておけば、まあ振り込むことは少ないであろう、というところか。
「でも、数え役満とか、四暗刻、四槓子とか、兆候が比較的特徴的じゃないものはどうするんだよ。」
たまらなくなって提督が口を開く。
「でたでたwwトーシローさんの意見が出たでちよwwww」
「うわうっざ」
ゴーヤが何かしら煽ってくる。
「というか、そもそも雪風に対して守りを固めようってのが無理なんでち。麻雀は攻撃が最大の防御なんだからしっかり攻めればいいんでち。」
さっきから言ってることがむちゃくちゃだ。ほんとに大丈夫かコイツ。
すると、(さっきまで俺をひどい目に遭わせていたくせに)なぜか真面目に聞いていた瑞鶴が言う。
「...じゃあ、私が呼ばれたのって、単に防御のためじゃないってことね?」
「ふっ...察しがいいでちね...!おぬしのそういうとこ、嫌いじゃない。でち。」
「お前何キャラだよ...」
一応ツッコミを入れるがこれは華麗にスルー。
「ずいずい!最近自分、振り込まないなぁーなんて感じてないでちか!?」
「いや、なんだよその呼び方」
「そうね...正直自分でもおかしいなとは思っていたのよ…気づいていたのね。」
「おい、俺の声が聞こえないのか?」
「それは、ずいっちが『振込みたくない』と無意識的に思っているから起こることなんでち!」
「呼び方くらい安定させーや」
「なるほど...じゃあ、『振込みたい』って思えば...!?」
「もしもーし、聞こえませんかー。こちら提督さんですよー。上官ですよー。」
「そうでち!ゴーヤは槓して嶺上開花するからそれなりの打点は出るでち!雪風と言えど、役満手となると開始数順とかで和了るのは難しいはずでち!それより前に、かっくんには振り込んで欲しいんでち!」
「呼び方いい加減にしろよ…いや、呼び方だけじゃねえ...もう全部...」
「わっ、提督さん!どうしたの!?」
瑞鶴が見たのは力尽きて床に転がる提督であった。いわゆるキャパオーバーというやつである。
仕方なく提督を膝枕し、(正規空母に備わる女子力である)話を続ける。
「でもゴーヤちゃん、振り込むって言っても、嶺上開花はロンする役じゃないから振り込めないんじゃない?」
この質問を瑞鶴が投げかけた瞬間、ゴーヤの表情に笑みがはしる。
「わかってないでちねぇ...かくずっち!大明槓というのをご存知でちか!?」
「ああ、あのポンみたいにして4枚目をもらって槓するやつ...あんなの使い道あるのかしら...」
瑞鶴の答えに、ゴーヤはまだニタニタしたままだ。
「うおっほん!でち。ずっころ!よく聞くでち!大明槓した時に嶺上開花すると、槓させた人の責任払いになるでち!」
「ナ、ナンダッテー!!」
「それでゴーヤに振り込むでち!ゴーヤにとにかく槓をさせて、高打点を狙っていくでち!これしかないでち!」
自信たっぷりに言うゴーヤ。しかし、すぐに表情を真面目な様子に戻す。
「でも、連荘はだめでち。雪風に地和のチャンスを与えることになるでち。ゴーヤが親の時や、雪風が速そうな時は、遠慮せず喰いタンなんかで流して欲しいでち。そのための幸運でち!」
大雑把な作戦であるが、実にゴーヤらしく、一生懸命考えてきたようだ。
まとめると、
・瑞鶴は、大明槓責任払いを狙ってまだ切れてない牌を積極的に切っていく。(瑞鶴の幸運で、これが丁度ゴーヤの槓子待ち牌になる)
・速さを意識
・連荘はしない
・相手の捨牌や場の様子を見て危険牌を分析し、回避する。→リーチはしない。
...と、こんなものか。
瑞鶴の膝の上の提督は、そう思いながら、一度目を覚ましたものの、悠々と深い二度寝のミッションへと移行するのであった。
数分後、そこには瑞鶴が立ち上がった拍子に頭を強打し、のたうち回っている提督がいたが、誰も助けなかったという。
次回、フラグ乱立決戦前夜回!
次回に続くよ!
お粗末さまでした。
相変わらず麻雀してませんが次回からはしてるのでご安心ください。
寒くなってきたのでくれぐれも体調には気をつけて過ごしてください。