対魔法国家建国記/生存園を確保する為に国を作ります/   作:SimoLy

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ギリギリ今週中です!
なんだか土曜日の夜に定期更新とかにしたほうがいい気がしてます。
後前書きで書く事が枯渇してきました。

ここから読むよ!って方はお手数ですが、最初から読んで頂いた方が楽しめるかと思います。

ではどうぞ!


st.5 調査結果と練習の成果

「はーい!起きてくださーい!」

 

ます詩織は昼間から地面に突っ伏して寝てる...と言うよりは倒れてるとの表現が正しそうな冬夜を起こそうと肩を叩いてみるが、こちらの反応は非常に悪い。一応「んぁ..?」と小さく反応は見せるものの、すぐに「...」と今までに戻る。仕方が無いので、冬夜は諦め、石の上にも3年をその身で体現してるかの様な姿勢で冬夜と同じ様に睡眠を享受している志久の方へ向かい、同じ様に肩を叩いて起こすと、こちらは案外すぐに起きた。

 

「悪ぃ。少し寝ちゃってたみたいだ。」

「それは別に良いんだけど、あれは?」

 

詩織が指差したのは、先程起こされたのにも関わらず、地面と添い寝を続ける冬夜の姿...ではなく彼が抱えている白銀の剣だ。その問いに志久は

 

「何で寝てるんだろうな?」

 

と敢えてそれには触れない。

 

「そうじゃないから、あの剣...だよね?あれは一体...」

「そうだな。知りたいなら冬夜本人に聞いてみれば良いんじゃないか?」

 

 

 

「そーろそろ起きて欲しいんだけどなぁ~?」

 

何やら頬をつつかれてる気がする。

...しつこいな。冬夜さんはすごく眠いのです、お休みなさ----

「冬夜、起きてるんだろ?このまま狸寝入りを続ける様なら...『斬鉄の(後ろ)がお前になるぞ?』」

ガバッ。

そんな擬音が似合う俊敏な動きで、俺は可及的速やかに「起きた」を表現しようと思ったのだが、顔を何かに強打した。あまりの痛みにそのまま元の位置に回帰...はせずに、その場で顔を抑えていると、すぐ横から「痛い...」と詩織姉(しおねぇ)の涙交じりの声が聞こえた。

 

「しお姉!?ごめん当たった!?」

「それはそれは綺麗に。クリーンヒットでしたよ?」

 

志久兄(しぃにぃ)は笑いながら零す。

 

「すっごい痛いけど、大丈夫...!報告、するね...!」

 

彼女は、涙声ながらも、気丈に振る舞い報告を始めた。

 

「えっと、周辺環境ですが、確認できた限りでは前の集落付近と変わりませんでした。それと、北東方面に魔力的水源を、南西から西にかけて自然の河川を確認しました。南方の山についてですが、頂上付近は未確認なものの、麓、及び中腹部での生活は可能である、との報告がありました。それと、今回の調査では、魔法使いとの接触はありませんでした。決め付けるのは早計ですが、付近には潜んでないものと見て良いかと思います。」

「了解、把握した。今後の予定は?」

「はい、まずは非戦闘員...優先避難人員を山岳部に避難させつつ、徐々に設営地を山方面に拡大していく予定です。人が余るようであれば、同時並行で資材集め、防壁の構築も行う予定です。」

 

正直期待していなかった今後の予定までスラスラ語られた俺は、一つの決断をして、言葉を紡ぐ。

 

「それも把握した。今後の報告は必要ない。国内の事は全て委ねる。他の奴らにも伝えておく。」

「冬夜!?何を言って---」

「ついつい長の口調になっちゃったから、戻して話すけど、しお姉のが詳しいでしょ?俺が出来る事なんて限られてるしさ。それに、多分だけど、これからは今までと違って迎え撃つ機会...と言うよりも、こっちから襲撃する事になるかもしれない。そうなった時、ここで指揮...指示が取れる人が必要だと思うんだ。その役はしお姉以外には務まらないと考えての判断なんだけどどうかな?」

 

俺は考えていた事をそのまま伝えた。前半のはずっと前から考えていた事だ。

1回目の襲撃の後こそ、俺が全ての指揮を執っていたが、2回目、3回目と時間を重ねていく内に、彼女は俺と同様、いやそれ以上に的確な指示を出せる様になっていた。それこそ俺が半日も志久兄と一緒に居られる位には。だとしたら、わざわざ俺に報告する手間なんて無くても、俺は彼女が考えた計画に口出す事なんて無いんじゃないかと考えたわけだ。

それに詩織姉は俺なんかよりもよっぽど頭がいい。多分それは、単純な知識の差じゃないと思う。だったら少し押し付ける形になったとしても、今のうちに彼女に指揮役を任せた方が良いのではないか、と言うのは前々から考えていた。

後半のは伝えるきっかけになった事で、『剣技』について教わった時、志久兄は「殺す方法」と言った。それはきっと守るだけでは終わらないって事だろうし、第一建国なんて馬鹿げた真似を奴らが黙って見ている筈もない。攻撃は最大の防御とも言うし、きっと志久兄は襲撃を仕掛けるつもりなんだと思う。だったら勿論俺はそれに付いて行くわけで、そうなったらこここには誰も残らないわけで。だったら誰か代役を立てなきゃいけないじゃん?というか襲撃される事も考えて詩織姉は「防壁」と口にしたんだろう。...やっぱり任せるしかないな。

だが彼女は、俺の判断の可否には答えず、その中身について言及する。

 

「そう、それだよ。襲撃って何?まさか戦うつもりなの?」

「そうだが?国を作るんだぞ、敵対勢力(まほうつかいども)の排除は常識だろ?」

 

あ~...志久兄はこれだから駄目なんだよ。絶対止められるでしょ...

 

「正気なの?」

「あぁ。その為に後で頼みたい事があるんだがいいか?」

「分かったけど、まだ冬夜の剣の説明をしてもらってないから、それを条件にしとくね。」

「だってよ、ほら説明してやれ」

 

止められなかった!?絶対分かってやってないけど、何この敗北感。

 

「説明って何、しぃ兄のが詳しいでしょ」

「『それ』については寝てたから知らん。とりあえずそれについて俺に教えろ」

 

そう言って彼が指し示したのは、幹から真っ二つに切断され、切り倒された火消しの木の森林だった。

 

「しぃ兄は分かると思うけど、斬鉄の練習をしてたじゃん」

 

短くそれだけ言うと、志久兄は頷き、詩織姉は「?」を浮かべている。それを確認して続ける。

 

「名前が分からないから、暫定的に『彼』と呼んでいるけど、俺の中のイメージが口出ししてきたの。「それはそうやるよりこうやった方が良いだろ」みたいな感じで」

「それで?」

 

志久兄が続きを促す。

 

「その後碌に具体的な助言を寄越さない『彼』のせいでひたすら打ち続けたの。

一応色々変えてやってたんだけど、まぁ結果はお察しで。」

「待って話についていけないんだけど」

「いいから、それで?」

 

とうとう詩織姉が口を挟んできたが、志久兄が止めたので、更に続ける。

 

「それが何度目かは分からないけど、いい加減どうにもならないのでしぃ兄に聞こうとした時に急に『彼』が言ってきたの。

「分かった。一回身体借りるぞ、感覚で覚えろよ」って。」

「「は?」」

「それで『彼』が放った『斬鉄』の結果があれ。ちなみに俺も出来る様になって、試しにやってみたら力尽きたって所かな」

 

とまぁこんな感じだったのだが。多分信じられないと思う、特に志久兄は。

 

「今出来るか?」

 

やっぱり見たいよね。「勿論」とだけ返して、俺はそろそろ慣れる剣の出現をこなす。さっきまでは腐る程見ていたこの白銀の剣も、少し見ていないと物珍しく感じる。

そんな剣を当たり前の様に何も無い所から出すのを目の当たりにした詩織姉は、驚愕の表情を浮かべていたが、これについては後で志久兄が説明してくれるだろう。気にせず宙に浮いているその剣を右手で掴み、散々練習したその技の名を口にする。

 

「『剣技-斬鉄』」

 

俺が小さくそう呟くと、白銀の剣身に白い膜が浮かび上がる。それを確認した俺は、手首の捻りを効かせながら、その剣を既に切り倒された森林の方へ振るう。

俺の前を横方向に通り抜け、丁度俺の左肩前辺りにまで剣先が届いた時には、その剣の白い膜は剣身を離れ、本来ならば木の幹があっただろう地点を目指して飛翔していた。

 

 

 

 

 

 




ここまで読んでいただきありがとうございます。
続けて読んでくれてる方がいたら嬉しいな、と思う作者です。

今回はst.3、st.4の結果発表(?)みたいな感じでした。
次回、次々回くらいまではこう言った感じの話が続くかと思います。(まだ構想練ってる最中なので分かりませんが)

週1更新を目指しています。
基本的に土曜の0時前に更新する事が多いです。

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次回もお楽しみに!
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